遊戯王 振り子使いの少年と連鎖使いの少女   作:DICHI

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小休憩、土日はバイトやら試験やらで忙しくてデュエル構成考えている暇なかった。許してください。
6月の頭に英検とブロック予選被るとかやめて欲しい。英検の勉強しながらデッキ回す練習とか客観的に見てアホとしか言いようがない。


今のアンケートの締め切りは5月31日までとします。
詳しく知りたい方は私の活動報告へ。


第29話 文化祭2日目、遊輝と奏のレストラン

遊輝 side

 

 

突然だが今、俺と奏はまさに戦争状態だ。次から次からくる弾を聞き流しながら手を動かしている。意味が分からない?つまりはこういう事だ。

 

「遊輝〜〜、次ロールキャベツ!!んでビーフカレー!!」

 

「その後すぐにざるそばとラーメン定食!!」

 

「奏〜、いちごパフェにミカンゼリー」

 

「「てめぇら(あなた達)、作り置きしているものは自分達でやれ(やりなさい)って言っただろうが(でしょうが)!!!」」

 

文化祭2日目、昨日ライブを終えて休む事なく今日はクラスの催し物であるカフェのシェフとなっていた。なお、部下としてついてくれたのはデザート部門の奏一人のみ、そして無給。ここの職場、超ブラック。

 

「くそ・・・・あいつら好き勝手言いやがって、分かっててやりやがってる」

 

「ああもう追いつかない!!猫の手も借りたい!!」

 

「遊輝〜、追加よ。とんかつ定食にオムライス」

 

「奏〜、和風パフェにぜんざい、ショートケーキね」

 

「「誰か手伝って!!!!!」」

 

次々とくる注文に奏と二人、嘆きを入れてしまう。いくらお昼の12時回ったところだって食堂に来ないでこっちに来るってどういう事!?誰だよ!!キャッチコピーに『世界一のシェフと世界一のパティシエが格安で作るレストラン』とか入れたやつ!!!盛大な嘘をつきやがって!!!さっき食堂のおばちゃん達がサボってこっちに来ているのが見えたぞ!!

 

「おう二人とも、大丈夫か?」

 

「スバル!!!こっち入ってくれ!!!

 

「そんなお前らに嬉しい情報だ」

 

「えっ!?何!?人手増えるの!?」

 

「桜が来た。メニューの端から端までオーダーした」

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

「ちょちょちょ!?!?気絶するな!!お前ら居なくなったら誰が料理作るんだ!?」

 

スバルの一言で俺と奏は一気に頭が真っ白になり、正気が抜けて床に倒れた。

 

「な、何で・・・何でこんな忙しい時に・・・」

 

「だ、誰が払うんだよその金・・・」

 

「金は遊輝の付けって言ったらクラス委員長が通した」

 

「委員長ううぅぅぅ!!!!!!!」

 

俺は狂気とかし、包丁を一つ持ってホールスタッフをやっているであろう委員長の所に行こうとしたがスバルが羽交い締めされてしまう。

 

「どけスバル!!俺はあの委員長をやらなきゃ気が済まない!!」

 

「お前、目が本気だ!!!ヤバすぎるからストップストップ!!!分かった!!!助っ人連れてくるから少し待ってくれ!!」

 

「委員長連れてこい!!地獄の揚げ場を体験させてやる!!」

 

「レミ!!!助けてくれ!!!」

 

「?一体どうしたのよ?」

 

「とりあえず助っ人連れてきてくれ!!委員長は絶対だ!!」

 

「ああ・・・・とうとう発狂したのね。桜ちゃん来たし」

 

「おおい、遊輝の妹が早く料理出せって言ってきたぞ」

 

「うがあああああ!!!!!!」

 

「痛い痛い痛い!!!!お前力強すぎ!!!と、とにかく助っ人連れて来てくれ!!直ぐにだ!!」

 

「分かったわよ、委員長は確定ね」

 

厨房を覗いたレミはそのままホールに戻っていき助っ人をかき集めに行った。

 

 

遊輝 side out

 

 

桜 side

 

 

「はい桜ちゃん、次は唐揚げ定食にトンカツ定食、天丼定食とカツカレーセットよ」

 

「・・・・・5分後に次持ってきて」

 

レミと後ろにいる女子生徒が定食を合計4つ持ってきて私の目の前に置く。その代わりに私が今まで積み上げた空のお皿をたちを持っていく。私は割り箸をもってカツカレーセットから食べ始める。

 

「お、おえ・・・・・み、見てるだけで気分が・・・」

 

「だ、大丈夫ですか翔悟さん!?」

 

「わ、私も・・・・少し気分が、ウプッ」

 

「む、無理しなくていいですからね」

 

私と同じテーブルに座っている恭輔や祈は翔悟と氷川さんの背中をさする。

 

「・・・・なんで気分悪くなるの?」

 

「お前食い過ぎだよ!!これで何皿分食ってんだよ!?」

 

「・・・・・・これ食べ終わって32皿、まだ半分」

 

「半分じゃねぇよ!!!」

 

「しかも異常なハイペース・・・何でそんなに食べて平気なのよ」

 

「私の胃袋は宇宙ってお兄ちゃんが言ってた」

 

「桜さん、それ褒められていないですからね」

 

ドヤ顔を決めて言った言葉に恭輔からカウンターをくらい、私はショックを受けた。お兄ちゃん、褒め言葉って言っていたのに嘘つかれた。

 

「・・・・・・・お兄ちゃんの嘘つき(バクバクバク)」

 

「食べながら呟くな!ってかお前もう3品目食い終わりかよ!?」

 

「・・・・ごちそうさま」

 

「なんて言っていたら4品目完食・・・・」

 

「はい桜ちゃ〜ん、次だよ。カレー定食、カレー、カツカレー、ラーメンだよ」

 

「カ、カレーばっか!?」

 

「黄金伝説ですか・・・・」

 

「・・・・まだ朝飯」

 

「朝飯!?」

 

「こんなの朝飯前」

 

「あ、ああ・・・・そういう事か・・・・」

 

「・・・・朝飯前って」

 

「これは準備運動、本番は2時間後の大食い大会」

 

「「「「・・・・・えっ?」」」」

 

至極当然の言い方をしてラーメンを食べ終わり、カレーを食べ始める。みんなは固まっているけど気にせずにカレーを飲んで、次のカツカレーに「ちょちょちょ!?」

 

「何?」

 

「あなた今カレー食べたわよね!?」

 

「?何言ってるの?今カレー食べている」

 

「違う違う違う!?!?」

 

「うわっ・・・・もうカレーが」

 

「・・・・・い、いつの間にこんな早食いに」

 

「・・・・・レミ、次早く」

 

「・・・・お前、兄ちゃん死んじゃうからやめたれよ」

 

「ゆ、遊輝さん、本当に忙しそうに・・・」

 

翔悟や祈は厨房でひたすら鍋を振るったり盛り付けをしたりするお兄ちゃんを見るが私には関係ない。私は料理を食べれるこの快感があれば充分。

 

「はい桜ちゃん。次から麺類よ〜。きつねうどん、天ぷらうどん、肉うどん、わかめうどんね〜」

 

「・・・・・見てらんねぇ」

 

「お、おい桜・・・・」

 

「あっ、師匠」

 

「ん?ばびお゛びいちゃん?(ズルズル)」

 

「食べながら話すな!!」

 

次のメニューである麺類達をズルズルとすすりあげてていたら厨房からコック帽を被ったお兄ちゃんが出てきた。

 

「お兄ちゃん、この麺手打ち?コシがあって美味しい」

 

「そういう問題じゃねぇよ・・・・なんでこんなクソ忙しい時に、あれほど時間ズラせと」

 

「お腹空いた、以上」

 

「お前は己の欲望に忠実すぎる・・・・」

 

「ん、とりあえずお兄ちゃんが悪口言ったのは分かった」

 

「いや、割と合っている・・・・」

 

「・・・・翔悟、悪口言った。奢って」

 

「出来るか!!!」

 

翔悟が悪口を言ったことが分かったので奢ってもらうようにしたけど翔悟はガタッと椅子を倒して大声で叫んだ。

 

「っていうか師匠、良いんですかこっちに来て。まだ1時過ぎですよ?」

 

「桜のせいで今日の食料無くなった。あとはこいつのデザート」

 

「こいつ言わない。そして私は悪くない、ただ欲求を満たすために」

 

「こいつ扱いで十分だ。今から奏が地獄を見る」

 

「はいお待たせ〜、まずはアイスクリームね。バニラとイチゴとチョコと抹茶、ソフトクリームも同じね〜」

 

お兄ちゃんが私に悪口を言っている間に響がやってきて私の目の前にアイスクリームとソフトクリームが4つずつ置かれる。

 

「・・・・ゆ、遊輝さん、このお店のデザートって」

 

「パフェ含めて20品」

 

「・・・・・さ、桜さん。あなたこの後本当に大食い大会参加するの?」

 

「当たり前」

 

「桜、デザートの食べ過ぎは身体が冷えて、腹壊すから大食い大会参加できなくなるぞ」

 

「・・・・・しまった。じゃあこれいらない。これでストップ、これみんなに上げる。お兄ちゃんの奢り」

 

お兄ちゃんの助言を聞いて、私は一口目を食べようとしたバニラのアイスクリームを手に止める。ウッカリしていた。冷たい物を食べてお腹壊したら大会に出られない。そういうわけだからここに余ったデザートはみんなに上げよう。

 

「まぁ別に・・・デザートぐらいなら・・・・」

 

「そ、そうですね・・・これくらいなら」

 

「奏〜、オーダーストップ」

 

「えぇ!?全部作ったわよ!?」

 

「・・・・・全員に分けてやってくれ。俺が奢る」

 

「マジ!?おいみんな!!奏のデザート遊輝が奢ってくれるだって!!」

 

お兄ちゃんが奏に後いらないと言ったら奏は全部作ってしまっていたらしい。お兄ちゃんは奢りでクラスメイトに奢ると言って、お兄ちゃんのクラスメイトはめちゃくちゃ喜んでいた。因みに後で聞いた合計金額は約2万ちょっと、あれだけ食べて2万円でお釣りくるならお得だ。

 

 

〜〜(2時間後)〜〜

 

 

『さあ今年の大食い大会もいよいよ決勝のみ!!今年の3人のプレイヤーはこの方達!!まずは常連!!4年連続の優勝なるか!?剛力選手!!』

 

「うおおおおおお!!!!」

 

『そして剛力選手に負けること3年!!今年こそ悲願の優勝なるか!?松平選手!!』

 

「勝つ!!」

 

『3人目は2年振りの女性プレイヤー!!桜選手です!』

 

「・・・・・・・」

 

MCに紹介されて私はステージに上がる。今のところ、準備運動で手を抜いたけどこれくらいなら余裕。観客席の目の前には恭輔達やお兄ちゃん達軽音部のメンバーもいる。

 

『決勝戦のメニューはこちら!!超特盛ラーメンです!!』

 

「・・・・・(ニヤリ)」

 

来た、来た。ここに来て私の一番の大好きな料理。

 

『それでは3人の目の前にラーメンが置かれましたね・・・・制限時間は30分です!用意、スタート!!』

 

スタートの合図で私は軽く会釈して橋を取りそのまま勢いよく食べる。横にいる男二人も体格が良いだけあってなかなかの食べっぷりにスピード。だけど私の敵ではない。

 

「・・・・おかわり」

 

「「なっ!?」」

 

『おっと!!トップは桜選手!!なんとあの特大ラーメンを40秒近くで食べてしまった!!』

 

「・・・・おい、桜の胃袋どうなってるんだよ?」

 

「ブラックホール、しかも最近、吸い込むスピードが早くなってる」

 

「いや、ちょっと異常だから。桜ちゃんほぼノンストップで食べ続けているのよ?」

 

「おかわり」

 

『さ、桜選手!!凄いスピードだ!!他の選手は2分近くのペースなのに驚異的に食べ続けている!!これは大会新記録も期待できる!!』

 

なんか横の二人が「何故こんなに早く食べれるんだ!?」って目で見てくるけどそんなの簡単。私はこのタイプのラーメンを食べ慣れているから。しかも今日はいつもの特大ラーメンの豚Wマシじゃなくて野菜の量も少なく、豚も1枚だけ、余裕である。

 

「(・・・・・勝った)おかわり」

 

『す、凄いペースだ!!1杯40秒近くのペースを刻みつづけている!!3年連続チャンピオンの剛力選手ですらまだ1杯目を完食していないのになんで驚異的なスピード!!』

 

「・・・・・みんな遅い」

 

『こ、これ、調理の人たち大丈夫ですか!?』

 

『助けて!!!全然追いつかない!!』

 

「・・・・・・おかわり」

 

こうして大食い大会は私の圧勝。優勝賞金の10万円と副賞のアカデミアの食堂1ヶ月無料券を手に入れた、なんて楽な大会。

 




桜「満足満足♪」

遊輝「えぇそうでしょうね。あなた4時間近くノンストップで食べ続けたんですから」

翔悟「ほんと、マジでなんで体型変わらねぇんだ?」

桜「翔悟、女の人に体型の話は良くない」

翔悟「いやだって・・・・普通に考えておかしいだろ?食べたら腹が膨らむはずなのにお前なんで食べる前と体型変わらないんだ?」

桜「そういう身体だから」

遊輝「1回マジで桜の体の構造検査した方が良いんちゃうか?一種の病気だぞ」

桜「次回、『文化祭最終日、3人目の刺客』。次回もよろしく」

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