ちなみに作者のGの耐性能力は異常、農学部出身舐めんな、実習先の納屋掃除してGを10匹以上駆除したり、受験勉強中に肩カサカサして、何もないなっと思って左手見たらGがいたりしても冷静に駆除した実績があるんだ(実話)
桜 side
「おかわり」
「だから食い過ぎだって言ってるだろ!!もうご飯ねぇよ!!」
「・・・今日は大会、気合い入れるためにも「無ぇもんは無ぇよ!!」・・・ご馳走さま」
お兄ちゃんにご飯を催促しようとしたが炊飯器の中が空っぽである所を見せられて、お箸を置いた。
昨日の予選から一夜明け、今日から決勝トーナメント、予選を勝ち上がった小等部、中等部、高等部の合計8つのクラスが優勝を目指す。今日は1回戦と準決勝、まずはこの二つを勝ち上がることを目標にする。
お兄ちゃんの方も順調に予選トーナメントを突破したようだ。そして運が良く、お兄ちゃんのブロックと私たちのクラスのブロックは違った。つまり、お兄ちゃんと当たるのは決勝戦になる。
「ったく・・・こっちで洗い物しておくから洗濯頼む」
「ん」
空いた食器をまとめたお兄ちゃんはそのままキッチンに向かった。お兄ちゃんに言われて私はリビングから廊下を小走りして洗濯機が置いている洗面所に行く。私とお兄ちゃんの二人分の洗濯物を入れて、洗剤を入れて洗濯機を回す。
「・・・・・今日から決勝」
アカデミアに入って中等部以外の生徒と戦ったことは軽音部以外いない。しかし、お兄ちゃん曰く、「お前の実力なら高等部でも余裕」とのこと。だから私の目標は優勝、そして・・・・
「・・・・・勝つ。そしてお兄ちゃんを超える」
回っている洗濯機を見て私は小さく呟き、掃除機を手にする。
〜〜〜〜〜〜〜〜
ガヤガヤと音を立てる生徒達、デュエルフィールドを囲む観覧席で観覧している。ここに立てるのは昨日の予選を勝ち上がった小等部・中等部・高等部の合計8つのクラスのみ。
『これよりアカデミアデュエル大会、決勝トーナメント1回戦を始める!まずはAフィールド、高等部1-1対小等部6-2!Bフィールド、・・・・』
マイクを持った先生が抑揚を少しつけながら順々にクラスとデュエルフィールドを読み上げていく。
「師匠たちは小等部のクラスですか、余程のことがない限り大丈夫でしょう」
「そもそもあのメンバーは負けないでしょ。公式で身内以外の黒星が去年のWRGP優勝以降、無いんだから」
「強い相手がいると燃え上がるけど、強過ぎると逆に萎えるよな。まぁ俺たちはそんな事ないけど」
「・・・・勝つ、そしてお兄ちゃんからご飯を奢ってもらう」
「・・・・・結局ご飯ですか、あなたは」
『Dフィールド!中等部2-3対小等部4-1!』
「よ、呼ばれましたよ。Dフィールドです」
「小等部の4年が勝ち上がり?普通に凄くね?」
「確かに・・・・例年なら6年のクラスばかりだけど、少し侮れないわね」
「とりあえずDフィールドに行きましょう。先鋒は絢さん、お願いします」
「分かったわ」
恭輔はオーダー用紙を先生に渡しに行き、残った私たちはDフィールドに行く。すでに相手のクラスは準備している。
「それじゃ、様子見てくるわよ」
「完封してやるなよ〜、小4なら泣くぞ」
「うるさいわね」
氷川さんが一番手としてフィールドに上がる。相手は・・・・男子生徒か。
『Dフィールド、中等部2-3対小等部4-1、第1試合、氷川絢対如月拓哉の試合を始める!』
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
絢 LP 4000 如月 LP 4000
「先行は俺だ!モンスターをセット!カードを1枚伏せてターンエンド!
絢 手札 5枚 LP 4000
ーーーー ー
ーーーーー
ー ー
ーー◼︎ーー
ーーー▲ー ー
如月 手札 3枚 LP 4000
「(ふ〜ん・・・随分悠長な事)私のターン、ドロー」
氷川 手札 6枚
「フィールド魔法、魔神儀の隠れ房を発動」
氷川さんの真後ろに真後ろに大きなデスクみたいなテーブルが現れて、周りが紫のカーテンで囲まれた神秘的なフィールドになる。
「このカードの発動時、手札の『魔神儀』モンスターを見せる事で、デッキから同名モンスター2体を特殊召喚する。私は手札の魔神儀ータリスマンドラを見せて、デッキから2体の魔神儀ータリスマンドラを守備表示で特殊召喚!」
魔神儀ータリスマンドラ 守0 ×2
「その後、手札にある魔神儀ータリスマンドラはデッキに戻る。特殊召喚されたタリスマンドラの効果!デッキから儀式モンスターを手札に加える!私はブリューナクの影霊衣を手札に加えて、効果発動!手札のこのカードを捨てる事でデッキからこのカード以外の『影霊衣』モンスターを手札に加える!クラウソラスの影霊衣を手札に加えて、効果発動!デッキから『影霊衣』儀式魔法を手札に加える。影霊衣の反魂術を手札に加える」
「・・・・相変わらずブン回っている」
「えげつねぇな・・・相手暇そうだぞ」
「さらに手札の魔神儀ーカリスライム の効果!手札のこのカードを相手に見せ、手札の影霊衣の降魔鏡を手札から捨て、デッキから『魔神儀』モンスターを特殊召喚する!魔神儀ーキャンドールを特殊召喚!」
魔神儀ーキャンドール 守0
「魔神儀ーキャンドールの効果!デッキから儀式魔法を手札に加える!魔神儀の祝誕を手札に加える!さらに魔法カード、儀式の準備!デッキからLv7以下の儀式モンスターを手札に加える!古聖戴サウラヴィスを手札に加えて、その後墓地から儀式魔法を回収する!影霊衣の反魂術を手札に戻す」
氷川さんのターンが余りにも長すぎて相手の男子生徒、欠伸した。まだまだかかりそうだ。
「儀式魔法、影霊衣の反魂術を発動!フィールドのタリスマンドラをリリースして、墓地からブリューナクの影霊衣を儀式召喚!」
ブリューナクの影霊衣 攻2300
「さらに儀式魔法、魔神儀の祝誕!フィールドのタリスマンドラとキャンドールをリリースして、手札から古聖戴サウラヴィスを儀式召喚!」
古聖戴サウラヴィス 攻2800
「まずはこんなところからかしらね・・・・バトル!ブリューナクの影霊衣で裏守備モンスターを攻撃!」
ブリューナクの影霊衣が突撃して、相手フィールドの裏守備モンスターを破壊する。
「破壊された
「続いて古聖戴サウラヴィスで「その前にリバースカードオープン!」!?」
「罠カード、メタバース!デッキからフィールド魔法を発動する!フィールド魔法、G・ボールパークを発動!」
フィールド全体が校舎から野球場へと移り変わり、氷川さんはバッターボックスに、相手はマウンドに立つ。
「何をしたいのかわからないけど・・・古聖戴サウラヴィスでダイレクトアタック!」
「この瞬間、フィールド魔法、G・ボールパークの効果発動!お互いのダメージ計算時に1度だけ、戦闘ダメージを0にする!」
「!?そういうわけ、ひっ!?」
氷川さんが攻撃宣言をして古聖戴サウラヴィスが相手にダイレクトアタックをしようとしたところで相手がG・ボールパークの効果でダメージを0にしようとした、が・・・
「い、いやああああ!!!!!ゴ、ゴキブリ!?!?!?」
「う、うわぁ・・・・」
「な、なんだあれ・・・・」
「・・・大量のG」
古聖戴サウラヴィスの攻撃に反応して、フィールドの野球場の周りから大量のゴキブリが飛び出して、古聖戴サウラヴィスの攻撃を無効にする
「何でゴキブリで驚くんだよ」
「あ、ああああ、あなた!!!何てもの!?」
「たかがゴキブリだろ?俺の家は農家をやっているからゴキブリとか蜘蛛とか当たり前だぞ」
「嫌ああああ!!!!ゴキブリはいやああああ!!!」
「あ〜・・・これはひょっとして・・・」
「ひ、氷川さん・・・非常にマズイかもしれないです」
「さらに!この効果の使用後、デッキからレベル4以下の昆虫族モンスターを墓地に送る!俺はゴキボールを墓地に送る!この効果で墓地に送ったモンスターが通常モンスターだった場合、デッキ・手札・墓地から同名モンスターを3体特殊召喚する!ゴキボール3体を特殊召喚!」
ゴキボール 攻1200 ×3
古聖戴サウラヴィスの攻撃を塞いだ大量のゴキブリ達が撤収して、野球場から離れたが相手のフィールドに3体のゴキボールがフィールドに残った。
「い、いやああ!!!ゴキブリいやああ!!」
「・・・・まさにGだな。1匹見たら100匹疑えって」
「そんなことより氷川さん大丈夫?次のターン、何もしなかったら負けるかもしれない」
「えっ?負ける?」
「ひ、ひぃ・・・・タ、ターンエンド・・・」
絢 手札 3枚 LP 4000
ーーーーー ▽
○ー○ーー
ー ー
○ー○ー○
ーーーーー ▽
如月 手札 4枚 LP 4000
「俺のターン、ドロー!」
如月 手札 5枚
「・・・・行くぞ!俺はゴキボール3体リンクマーカーにセット
「ひ、ひぃ・・・えっ!?」
「アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体以上!俺はゴキボール3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、電影の騎士 ガイアセイバー」
電影の騎士 ガイアセイバー 攻2600 ← ↓ →
3体のゴキボールが相手上空にできたリンクマーカーの中に入り、電影の騎士 ガイアセイバーがリンク召喚された。やっぱり持っていた、お兄ちゃんが頑張って普及していたからそろそろ一般の人も使う頃だろうと思っていたけど。
「そして手札の超装甲兵器ロボブラックジャイアンGの効果発動!このカードは墓地に同名の昆虫族モンスターが3体存在する場合、手札からこのカードを特殊召喚する!」
超装甲兵器ロボブラックジャイアンG 攻2400
墓地にいたゴキボール3体がフィールドに舞い戻って行き、上空から巨大なロボットが現れて、変形していく。そのロボットは巨大なゴキブリ型のロボットとなり、乗り込むところに3体のゴキボールが入っていく。
「この効果で特殊召喚した場合、対象に取った同名モンスターを任意の枚数までこのカードに装備する!」
「い、いやあああ!!!!デ、デカイゴキブリ!!!!」
「さらに超装甲兵器ロボブラックジャイアンGの効果!このカードに装備されているモンスター1体を墓地に送り、そのモンスターより攻撃力が高い相手フィールドのモンスターを全て破壊する!」
「えっ!?」
超装甲兵器ロボブラックジャイアンGに乗り込んだゴキボール1体が飛び出して、ゴキボールが野球の玉のように飛ばされる。だんだんと加速していき、火の玉となったゴキボールは氷川さんのモンスターに直撃、そのままフィールドを焼け野原にした。
「バトルフェイズ!超装甲兵器ロボブラックジャイアンGでダイレクトアタック!」
「い、いや!!ゴキブリの攻撃はいや!!手札のヴァルキュルスの影霊衣の効果!墓地のブリューナクの影霊衣を除外して、このカードを手札から捨てて、攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了する!」
氷川さんの手札からヴァルキュリスの影霊衣が飛んできて、氷川さんを包み込み超装甲兵器ロボブラックジャイアンGの攻撃を受け止める。
「・・・ヴァルキュリスのの影霊衣あったんだ、意外」
「これなら次返せますね。2600超えるならトリシューラの影霊衣を出せば良いですし」
「くそっ・・・メインフェイズ2、カードを1枚伏せてターンエンド」
絢 手札 3枚 LP 4000
ーーーーー ▽
ーーーーー
ー ○
○ーーーー
ー△△ー▲ ▽
如月 手札 3枚 LP 4000
「(ひ、ひぃ・・・な、なんとか早く決着つけないと)わ、私のターン、ドロー!」
氷川 手札 4枚
「魔法カード、強欲で金満な壺!エクストラデッキを6枚裏側でランダムに除外して3枚につき1枚ドローする!」
氷川 手札 3枚→5枚
「魔法カード、儀式の準備!デッキからブリューナクの影霊衣を加えて、影霊衣の反魂術を手札に戻す!ブリューナクの影霊衣の効果!デッキからユニコールの影霊衣を手札に加える!ユニコールの影霊衣の効果!このカードを墓地に捨て、墓地のクラウソラスの影霊衣を手札に戻す!クラウソラスの影霊衣の効果!デッキから影霊衣の万華鏡を手札に加える!手札の魔神儀ーカリスライム の効果!手札から影霊衣の反魂術を捨て、デッキから魔神儀ーペンシルベルを特殊召喚!」
魔神儀ーペンシルベル 守0
「魔神儀ーペンシルベルの効果!デッキから特殊召喚に成功した場合、墓地の儀式モンスターを手札に回収する!ユニコールの影霊衣を手札に戻す!そして儀式魔法、影霊衣の万華鏡を発動!」
「チェーンでリバースカードオープン!罠カード、次元障壁!俺が宣言した種類のモンスターはこのターン、特殊召喚出来ずフィールドで効果を発動出来ない!」
「!?」
「宣言するのは儀式モンスター!このターン、儀式モンスターは特殊召喚できない!」
フィールドに次元障壁が貼られて、氷川さんの儀式魔法、影霊衣の万華鏡を無力化して儀式召喚を行えないようにした。
「・・・・これ、終わったんじゃね?」
「あ、ああ・・・うん、多分・・・」
「・・・・確か今、召喚獣抜いていたはず」
「それにヴァルキュリスって1枚だけのはず・・・・」
次元障壁を打たれたベンチにいる私たちの感想、そしてこの4人の意見から出た結論は一つ、このデュエル、氷川さんの負け。
「・・・・タ、ターンエンド」
絢 手札 5枚 LP 4000
ーーーーー ▽
ーー◻︎ーー
ー ○
○ーーーー
ー△△ー▲ ▽
如月 手札 3枚 LP 4000
「俺のターン、ドロー!」
如月 手札 4枚
「手札からゴキポールを召喚!」
ゴキポール 攻1000
「バトル!ゴキポールで魔神儀ーペンシルベルに攻撃!」
通常召喚したゴキポールが球体になって転がり、守備力0で無抵抗な魔神儀ーペンシルベルを破壊する。
「さらにガイアセイバーで攻撃!この時、フィールド魔法、G・ボールパークの効果!この戦闘ダメージを0にして、デッキからG戦隊 シャインブラックを墓地に、墓地に送られたのが通常の昆虫族モンスターのため、デッキ・墓地からG戦隊 シャインブラックを3体特殊召喚!」
G戦隊 シャインブラック 攻2000 ×3
「ひ、・・・い、いやあああ!!!!ゴキブリ増えたああああ!!!!」
「バトル続行!G戦隊 シャインブラックと超装甲兵器ロボブラックジャイアンGでダイレクトアタック!」
「いや、いやいやいや!!!来ないでえええ!!!!」
絢 LP 4000→0
WIN 如月 LOS 絢
『そこまで!勝者、小等部4-1、如月拓哉!』
「完膚なきまでに負けましたね・・・」
「あいつがあんなに取り乱しているの始めて見て、逆に新鮮だわ。あんな一面あるんだな」
「あ、あんな大きなゴキブリ見て平気でいられる方がおかしいです」
「ん、確かにあれは化け物」
あんな1m越えの巨大なゴキブリがこっちにカサカサとやってきたら誰だって嫌がる。私も嫌だ、お兄ちゃん?幽霊苦手なポンコツお兄ちゃんだけど何故かゴキブリの対処は異常なくらい冷静にやっている。
「あ、帰ってきました」
「・・・・・・・・・・」
「おい、大丈夫か?」
「ゴ、ゴキブリ・・・・ゴキブリに攻撃・・・・へへっ・・・」
「あっ、完全に壊れている」
「保健室に行ってショック療法で治したほうがいいな」
「あ、あの・・・私行ってきますね?」
「ん、祈頑張」
ベンチに戻って頭がおかしくなった氷川さんを尻目にして、私は次の祈を応援する。
途中結果 決勝トーナメント1回戦
中等部2-3 対 小等部4-1
第1試合 氷川絢 × ー ○ 如月拓哉
総合結果 0 ーー 1
絢「・・・・・・・・・・・」
翔悟「燃えたよ・・・・真っ白に燃え尽きたよ・・・・真っ白な灰に・・・」
恭輔「いや違いますから、あれ燃え尽きたんじゃなくてショックで気絶しているだけですから」
祈「さ、さすがにちょっと・・・・」
桜「・・・・しばらく起きない。それくらいダメージデカイ」
恭輔「ま、まぁ・・・次回、『決勝トーナメント1回戦 次元の龍』。次回もよろしくお願いします」