スバルのデッキに入れちゃ行けんカードなんだけど1種だけ、D・HEROを入れました。『HERO』強化は嬉しいけど、それが『E・HERO』だけとは限らないので・・・特にリンクモンスター。
祈 side
『決勝戦、第4試合に出場する生徒はデュエルフィールドに上がりなさい』
「ふぅ〜・・・ようやくここまで戻ってきました」
一つ深呼吸をした私はそのままデュエルフィールドの階段を見つめる。
思えば3年前の決勝戦、あの日から私の人生感はガラリと変わりました。その前に龍亞さんや龍可さんの復学によりちょっとずつ変わりかけてましたが、あのデュエルで私の人生が180度変わったと言ってもおかしくないです。
「(・・・・不思議です。前日はどうしようか悩んでいたのに、いざこの場に立つと気持ちがスッキリしてます)」
あのデュエルを経験して私は軽音部の皆さんと関わり、デュエルのレベルも人生経験も大きく学ぶことができました。そして・・・・・私はあのデュエルで人生で初めて恋を知りました。
「(・・・・私はあの日、遊輝さんと戦ったあのデュエリストと姿を見て、そして頂いたこのカードを見て、強くなると決めました。そして・・・・)」
「おい祈!!何してんだ!?早く上がって来いよ!!」
デュエルフィールドに既に上がった私の対戦相手は私の名前を大声で呼ぶ。少しデリカシーに掛けているところは気になりますが・・・・
「(今日こそ・・・・リベンジの時です!!)」
気合を入れた私は駆け足にデュエルフィールドを上がっていく。向こう側には私の対戦相手で・・・・初恋の相手、スバルさんが待ち構えていた。
「どうしたんだ?なんか入れ忘れたカードでもあったのか?」
「いえ、そうではなく気合を入れてました」
「へぇ〜・・・・祈がそんな事言うんか」
「だって、このデュエルは私にとって特別ですから・・・」
「・・・・まぁ優勝決定が掛かっているんだし、誰だって特別だろう」
「えっ!?い、いや、そう言う意味では」
「まあ俺はいつも通り楽しくデュエル出来たら最高なんだけどな!!」
私の言葉の解釈を勘違いしたスバルさんはそのままデュエルディスクを起動させる。私も慌ててデュエルディスクを起動し、デッキがオートシャッフルされる。
『決勝戦、中等部2-3対高等部1-1、第4試合、櫻井祈vs遊城スバル!デュエルスタート!』
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
祈 LP 4000 スバル LP 4000
「先行は俺だ!まずは手札のV・HEROファリスの効果!手札から『HERO』モンスターを捨て、このカードを特殊召喚する!E・HERO シャドー・ミストを捨て、特殊召喚!」
V・HERO ファリス 攻1400
スバルさんが手札からシャドー・ミストを捨てて、スバルさんの目の前に鏡が現れてその中からV・HEROファリスが特殊召喚された。
「墓地に送られたシャドー・ミストの効果、チェーン2でファリスの効果!ファリスは特殊召喚成功時、デッキからこのカード以外の『V・HERO』モンスターを永続罠扱いで魔法・罠ゾーンに置く!俺はV・HERO インクリースをセット!さらに墓地に送られたシャドー・ミストの効果!デッキから『HERO』モンスターを手札に加える!俺はE・HERO エアーマンを手札に加える!」
特殊召喚されたファリスの目が赤く光り、スバルさんのデッキから1枚のカードが飛び出して魔法・罠ゾーンに置かれる。HEROの仮面だけがフィールドに存在する。
「さらに永続罠扱いのV・HERO インクリースの効果!お互いのメインフェイズ時、自分フィールドの『HERO』モンスター1体をリリースしてこのカードを特殊召喚する!ファリスをリリースして特殊召喚!」
V・HERO インクリース 守1100
スバルさんの場のV・HEROファリスがリリースされ、魔法・罠ゾーンに存在したHEROの仮面が動き出し、インクリースが特殊召喚された。
「インクリースの効果!このカードが特殊召喚した場合、デッキからこのカード以外の『V・HERO』を特殊召喚する!V・HERO ヴァイオンを特殊召喚!」
V・HERO ヴァイオン 攻1000
「ヴァイオンの効果!このカードが特殊召喚に成功した場合、デッキからヴァイオン以外の『HERO』モンスターを墓地に送る!俺はD・HERO ディアボリックガイを墓地に送る!さらにヴァイオンの効果!墓地の『HERO』モンスターを除外してデッキから融合を手札に加える!墓地からシャドー・ミストを除外!現れろ!世界を救うサーキット!」
特殊召喚されたヴァイオンの効果でディアボリックガイが落とされ、さらに墓地のシャドー・ミストを状況して融合をサーチ、そしてそのままリンク召喚へと流れるように動く。全く持って隙がない。
「アローヘッド確認!召喚条件は戦士族モンスター2体!俺はインクリースとヴァイオンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、X・HERO クロスガイ!」
X・HERO クロスガイ 攻1600 ↙︎ ↘︎
リンクマーカーの矢印が2つ光ってリンクマーカーの中からクロスガイが飛び出してくる。
「クロスガイの効果!このカードがリンク召喚に成功した場合、墓地の『D・HERO』モンスターを特殊召喚する!墓地からディアボリックガイを特殊召喚!」
D・HERO ディアボリックガイ 守800
「さらにクロスガイの効果!自分フィールドの『D・HERO』モンスターをリリースして、デッキからリリースしたモンスターとは別の『HERO』モンスターを手札に加える!ディアボリックガイをリリースして、俺はE・HERO ソリッドマンを手札に加える!カードを2枚伏せてターンエンド!」
スバル 手札 4枚 LP 4000
ーー▲▲ー ー
ーーーーー
ー ○
ーーーーー
ーーーーー ー
祈 手札 5枚 LP 4000
「私のターン、ドロー!」
祈 手札 6枚
「魔法カード、予想GUY!自分フィールドにモンスターが存在しない場合、デッキからLv4以下の通常モンスターを特殊召喚します!ジェムナイト・ラピスを特殊召喚!」
ジェムナイト・ラピス 攻1000
「通常召喚!ジェムレシス!」
ジェムレシス 攻1700
「ジェムレシスの効果!このカードが召喚に成功した時、デッキから『ジェムナイト』モンスターを手札に加えます!ジェムナイト・オブシディアを手札に加えます!輝いて!煌めく世界へのサーキット!」
予想GUYで特殊召喚したジェムナイト・ラピスと通常召喚したジェムレシスがリンクマーカーの中に入り、右斜め下と左斜め下の矢印が赤く光る。
「アローヘッド確認!召喚条件は『ジェム』モンスター2体!私はジェムナイト・ラピスとジェムレシスをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク2、ジェムナイト・ファントムルーツ!」
ジェムナイト・ファントムルーツ 攻1450 ↙︎ ↘︎
リンクマーカーの中からジェムナイト・ファントムルーツが飛び出してくる。
「ジェムナイト・ファントムルーツの効果!リンク召喚に成功した場合、デッキから『ジェムナイト』カードを手札に加えます!ジェムナイト・フュージョンを手札に加えます」
「早速手札に加えたか・・・思いっきりやろうぜ!」
「魔法カード、ジェムナイト・フュージョン!手札のジェムナイト・オブシディアとジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ルマリンの3体を融合!融合召喚!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」
ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ 攻3400
手札に加えたジェムナイト・フュージョンを発動、手札に加えたジェムナイト・オブシディアととジェムナイト・ガネット、そしてジェムナイト・ルマリンの3体で融合して、ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤが融合召喚される。
「墓地に送られたジェムナイト・オブシディアの効果!手札から墓地に送られた場合、墓地のLv4以下の通常モンスターを特殊召喚します!墓地からジェムナイト・ラピスを特殊召喚!ブリリアント・ダイヤの効果発動!自分フィールドの『ジェムナイト』モンスターをリリースして、EXデッキから『ジェムナイト』融合モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚します!ジェムナイト・ラピスをリリース!ジェムナイトレディ・ラピスラズリを特殊召喚!」
ジェムナイトレディ・ラピスラズリ 攻2400
ブリリアント・ダイヤの効果でオブシディアの効果で特殊召喚したジェムナイト・ガネットをリリース、その後からジェムナイトレディ・ラピスラズリが特殊召喚される。
「ラピスラズリの効果!デッキまたはエクストラデッキから『ジェムナイト』モンスターを墓地に送り、フィールドの特殊召喚されたモンスターの数×500ポイントのダメージを与えます!デッキからジェムナイト・ラズリーを墓地に送り、フィールドに特殊召喚されたモンスターは4体!2000ポイントのダメージを与えます!」
私のデッキからジェムナイト・ラズリーのカードを墓地に送り、ラピスラズリが一歩前に出てフィールドのモンスターの数だけエネルギーを貯めて、それをスバルさんに向かって発射する。
「ぐっ!?」
スバル LP 4000→2000
「さらに墓地に送られたジェムナイト・ラズリーの効果!墓地から通常モンスターを手札に戻します!ジェムナイト・ラピスを手札に戻して、ジェムナイト・フュージョンの効果!墓地のジェムナイト・オブシディアをゲームから除外して、墓地のこのカードを手札に加えます!バトル!ブリリアント・ダイヤでクロスガイに攻撃!」
「ダメージ計算時、リバースカードオープン!ガード・ブロック!この戦闘ダメージを0にする!」
ブリリアント・ダイヤがクロスガイに突撃して攻撃、クロスガイを破壊したけどダメージはスバルさんが発動したガード・ブロックにより無効にされてしまった。
「その後、俺はカードを1枚ドロー!」
スバル 手札 4枚→5枚
「ならジェムナイトレディ・ラピスラズリでダイレクトアタック!」
「リバースカードオープン!速攻魔法、クリボーを呼ぶ笛!デッキからハネクリボーを守備表示で特殊召喚!」
ハネクリボー 守200
スバルさんの残りの伏せカードが発動して、デッキからハネクリボーが飛び出してくる。
「うっ・・・なら仕方ないです。ラピスラズリでハネクリボーに攻撃!」
ラピスラズリは攻撃対象をスバルさんからハネクリボーに変更して攻撃、ハネクリボーはそのまま破壊される。
「ハネクリボーの効果!このカードが戦闘で破壊されたターン、俺は戦闘ダメージを受けない!」
そうなんですよね・・・スバルさん相手に長期戦はこっちが不利になるから出来る限り早くに決着を付けたかったのですが・・・
「・・・心配するなって、勝てる」
「?ス、スバルさん?」
「えっ?あっ、いや・・・続けてくれ」
「は、はぁ・・・メインフェイズ2、カードを1枚伏せてターンエンド!」
スバル 手札 5枚 LP 2000
ーーーーー ー
ーーーーー
○ ー
○ー○ーー
ーーー▲ー ー
祈 手札 3枚 LP 4000
「俺のターン!ドロー!」
スバル 手札 6枚
「魔法カード、ヒーローアライブ!自分フィールドにモンスターが存在しない場合、ライフを半分払う事でデッキからLv4以下の『E・HERO』モンスターを特殊召喚する!2体目のE・HERO シャドー・ミストを特殊召喚!」
スバル LP 2000→1000
E・HERO シャドー・ミスト 攻1000
「うっ・・・一番嫌なモンスターです・・・」
「シャドー・ミストの効果!このカードが特殊召喚に成功した場合、デッキから『チェンジ』速攻魔法を手札に加える!マスク・チェンジを加えて、通常召喚!E・HERO ソリッドマン!」
E・HERO ソリッドマン 攻1300
「ソリッドマンの効果!手札からLv4以下の『HERO』モンスターを特殊召喚する!E・HERO エアーマンを特殊召喚!」
E・HERO エアーマン 攻1800
「エアーマンの効果!このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドのこのカードの『HERO』モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠を選んで破壊する!と言っても破壊するのはその一枚だけだけどな!」
「リバースカードオープン!罠カード、次元障壁!」
「はあぁ!?」
「私が宣言したモンスターの種類はこのターン、特殊召喚出来ず、効果を発動できません!宣言するのは融合!」
エアーマンの両方の扇風機のよつな翼が回転して私の伏せカードに向かってサイクロンのように破壊しようとするが、その前に私がその伏せカードを発動して、フィールドは大きな障壁が張られる。
「え、えぇ・・・・それは予想外だぜ・・・」
「いつ破壊されるか分からないですからね、最近はフリーチェーンで発動できるカードを入れるようにしてます」
「困ったな・・・仕方ねぇ、プランを変えよう。墓地のディアボリックガイの効果発動!このカードをゲームから除外して、デッキから2体目のディアボリックガイを特殊召喚!現れろ!世界を救うサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は戦士族モンスター2体!俺はディアボリックガイとソリッドマンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!!」
聖騎士の追想 イゾルデ 攻1600 ↙︎ ↘︎
「イゾルデの効果!このカードのリンク召喚成功時、デッキから戦士族モンスターを手札に加える!俺が加えるのはE・HERO オネスティ・ネオス!」
「うっ・・・厄介なカード・・・」
「この効果で加えたオネスティ・ネオスはこのターン、召喚・特殊召喚出来ず、さらに同名カードを含めて効果をこのターンには使えない!墓地の2体目のディアボリックガイの効果!このカードを除外して3体目のディアボリックガイを特殊召喚!現れろ!世界を救うサーキット!」
今度はイゾルデとエアーマン、3体目のディアボリックガイがリンクマーカーの中に入り、上と下、左斜め下と右斜め下の矢印が赤く光る。リンク4、大型のリンクモンスターが来る!
「アローヘッド確認!召喚条件はリンクモンスターを含むモンスター2体以上!俺はリンク2のイゾルデとエアーマン、ディアボリックガイの3体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4、破械雙王神ライゴウ!」
破械雙王神ライゴウ 攻3000 ↑ ↙︎ ↓ ↘︎
リンクマーカーの中から現れたのはヒーローを使うスバルさんには似合わない、邪悪なオーラを纏った大きな四足の獣だった。その獣からは負のオーラが可視できるくらいに漏れている。
「バトル!破械雙王神ライゴウでジェムナイト・ファントムルーツに攻撃!」
破械雙王神ライゴウ 攻3000
ジェムナイト・ファントムルーツ 攻1450
祈 LP 4000→2450
破械雙王神ライゴウが大きくジャンプしてジェムナイト・ファントムルーツを捕らえる。そのままジェムナイト・ファントムルーツを爪で引き裂き、破壊した。
「ぐううぅ!!!!」
「破械雙王神ライゴウの効果!このカード以外のフィールドのモンスターが戦闘で破壊された場合、フィールドのカード1枚を対象に取り、破壊する!破壊するのはジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」
ジェムナイト・ファントムルーツを破壊した破械雙王神ライゴウはそのままブリリアント・ダイヤを睨み付け、大きな咆哮をあげる。ブリリアント・ダイヤはその咆哮で怯んでしまい、一瞬の隙をつかれ、破械雙王神ライゴウにとらわれて破壊されてしまう。
「うっ・・・・(だけどラピスラズリが残ったのなら・・・)」
「カードを2枚伏せてターンエンド!エンドフェイズ、破械雙王神ライゴウの効果!自分・相手のエンドフェイズにフィールドのカード1枚を対象に取り、破壊する!」
「ま、また!?」
「対象はジェムナイトレディ・ラピスラズリ!」
破械雙王神ライゴウが今度はラピスラズリを睨みつけ、そのまま飛び掛かる。ラピスラズリを捕まえて、そのまま爪で引き裂いて破壊しれてしまった。
スバル 手札 3枚 LP 1000
ーー▲▲ー ー
ーーーー○
ー ○
ーーーーー
ーーーーー ー
祈 手札 3枚 LP 2450
「ぐっ・・・私のターン!ドロー!」
祈 手札 4枚
「スタンバイフェイズ、速攻魔法、マスク・チェンジ!シャドー・ミストをリリース!変身!M・HERO ダーク・ロウ!」
M・HERO ダーク・ロウ 攻2400
「で、出てきてしまいましたか・・・」
スバルさんが発動したマスク・チェンジにより、フィールドのシャドー・ミストがリリースされ、天敵であるダーク・ロウがフィールドに現れた。
「墓地に送られたシャドー・ミストの効果!デッキからE・HERO ダーク・ネオを手札に加える!」
まずはあのダーク・ロウを何とかしつつ、ライゴウの除去も考えないと・・・
「魔法カード、壺の中の魔術書!互いのプレイヤーは3枚ドローする!」
祈 手札 3枚→6枚 スバル 手札 4枚→7枚
「ダーク・ロウの効果!相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた場合、相手の手札1枚をランダムに除外する!」
「・・・・!!速攻魔法、禁じられた聖杯!」
「はあぁ!?」
「M・HERO ダーク・ロウを対象に取り、攻撃力を400ポイントあげる代わりにこのターンの終了時まで効果を無効にします!」
M・HERO ダーク・ロウ 攻2400→2800
ダーク・ロウの上に聖杯を持った天使が現れて、ダーク・ロウの上に聖杯の中に注がれた液体を流す。聖杯の液体を触れたダーク・ロウからエネルギーが抜け取られる。これで動けます!
「永続魔法、ブリリアント・フュージョンを発動!」
「えっ!?それも引いたのか!?」
「いえ・・・これは最初から。デッキからジェムナイト・ラズリー2体とジェムナイト・クォーツの3体を墓地に送り、攻撃力と守備力を0にしてこのモンスターを融合召喚します!西洋の武器に秘められし黒真珠が窮地に駆けつける!全てを薙ぎ払え!!融合召喚!!ジェムナイト・ダークパール!!」
ジェムナイト・ダークパール 攻3300→0
ブリリアント・フュージョンによってデッキからジェムナイト・ラズリー2体とジェムナイト・クォーツの3体が墓地に送られて、私のフィールドにジェムナイト・ダークパールが特殊召喚される。
「げぇ!?そいつは!?」
「ダークパールの効果!融合召喚成功時、自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、フィールドのカード2枚を破壊します!破械雙王神ライゴウと右側の伏せカードを破壊します!ハルバード・スラッシュ!」
融合召喚されたダークパールが前に飛び出して、スバルさんの場の破械雙王神ライゴウと伏せカード、リビングデッドの呼び声を斬り付けて破壊する。
「ぐううぅ!!!!」
「さらに墓地に送られたジェムナイト・ラズリー2体の効果!墓地からジェムナイト・サフィアとジェムナイト・クォーツを回収します!ジェムナイト・サフィアを召喚!輝いて!煌めく世界へのサーキット!」
再びリンクマーカーが私の上に現れて、ダークパールとジェムナイト・サフィアがリンクマーカーの中に入る。
「アローヘッド確認!召喚条件は『ジェム』モンスター2体!私はジェムナイト・サフィアとジェムナイト・ダークパールをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク2、ジェムナイト・ファントムルーツ!」
通常召喚したジェムナイト・ガネットとダークパールをリンク素材としてリンクマーカーの中に入り、2体目のジェムナイト・ファントムルーツをリンク召喚する。
「ジェムナイト・ファントムルーツの効果!デッキから2枚目のジェムナイト・フュージョンを手札に加えます!ジェムナイト・フュージョンを発動!手札のジェムナイト・ガネットとジェムナイト・クォーツで融合!融合召喚!天空に輝きしクンツァイトの巫女が天使の歌声と共に現れる!ジェムナイト・クンツァイト!」
ジェムナイト・クンツァイト 攻2000
再び発動したジェムナイト・フュージョンにより、手札に回収したジェムナイト・ガネットとジェムナイト・クォーツの2体が融合、ジェムナイト・クンツァイトが融合召喚される。
「!?そ、そいつは!?」
「ジェムナイト・クンツァイトの効果!融合召喚に成功した時、墓地の『ジェムナイト』と名のついたモンスターを5体まで除外します!私はジェムナイト・ラズリー2体とジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ、ジェムナイトレディ・ラピスラズリ、ジェムナイト・ファントムルーツの5体を除外!輝石の舞、鎮魂の儀!」
ジェムナイト・クンツァイトの効果により、私の墓地の5体のジェムナイトモンスターが光となり、全てがジェムナイト・クンツァイトに吸収されていく。
「墓地のジェムナイト・フュージョンの効果!墓地のジェムナイト・サフィアをゲームから除外してこのカードを手札に加えます!ジェムナイト・クンツァイトは互いの除外したカードの枚数×300ポイント、攻撃力と守備力が上がります!スバルさんは3枚、私は8枚!」
ジェムナイト・クンツァイト 攻2000→5300
これで勝てる!ジェムナイト・クンツァイトの攻撃力とダーク・ロウの攻撃力の差は2500、オネスティ・ネオスを使われても同じ攻撃力で同時に破壊、仮にファントムルーツの攻撃が通らなくても、ファントムルーツの効果を使って2体目のラピスラズリを出せばそれで1000ダメージ!
「(これでリベンジが果たせます!)バトル!ジェムナイト・クンツァイトでM・HERO ダーク・ロウに攻撃!輝石の舞、武闘の儀!!」
「リバースカードオープン!罠カード、レインボー・ライフ!」
「!?レ、レインボー・ライフ!?」
「手札のE・HERO アナザー・ネオスを捨てて、このターンに俺が受ける全てのダメージ分だけライフを回復する!」
ジェムナイト・クンツァイト 攻5300
M・HERO ダーク・ロウ 攻2800
スバル LP 1000→3500
「レ、レインボー・ライフ・・・・」
「最近、祈ってバーンで勝ち切る事も多かっただろ?だからバーン対策でもあり1ショットでも耐えて、且つフリーチェーンのこのカードを入れたって訳だ。祈が次元障壁で対策してきたのと同じ理屈だ」
スバルさんの言葉を聞いて私はスッとした。確かに私がスバルさんに向けて対策してきたんです。そしてそれはスバルさんも一緒。
「(・・・・やっぱり、手強いですね。こうなるともう、このブリリアント・スパークにしか私には手がありません)メインフェイズ2、カードを1枚伏せてターンエンドです」
スバル 手札 6枚 LP 3500
ーー▲▲ー ー
ーーーーー
○ ー
○ーーーー
ー△ー▲ー ー
祈 手札 3枚 LP 2450
「くぅ・・・・あれ返されるか」
「こっちのセリフです・・・まさか攻撃だけじゃなくてラピスラズリのバーンまで警戒されているとは思いもしませんでした」
「やっぱ祈は強いなぁ・・・・だからこそ、デュエルは楽しいんだけど!!俺のターン!ドロー!」
スバル 手札 7枚
「魔法カード、大欲な壺!除外されているディアボリックガイ2枚とシャドー・ミストの3体のモンスターをデッキに戻してシャッフル!」
スバルさんの除外されているディアボリックガイ2枚とシャドー・ミストの3体がスバルさんのデッキに戻る。これでまたディアボリックガイの効果が・・・・
「そして大欲な壺の効果で1枚ドロー!そして除外されたカードが3枚減った事でクンツァイトの攻撃力も下がる!」
ジェムナイト・クンツァイト 攻5300→4400
「まあ正直、これはあんまり関係無いかもな。墓地のディアボリックガイの効果!このカードをゲームから除外してデッキからディアボリックガイを特殊召喚!さらに手札のV・HERO ファリスの効果!手札のE・HERO バブルマンを捨てて、特殊召喚!ファリスの効果!デッキから2枚目のインクリースを魔法・罠ゾーンにセット!」
「ま、また・・・・大量展開・・・」
「永続罠扱いのインクリースの効果!フィールドのファリスをリリースして特殊召喚!効果発動!V・HERO ヴァイオンを特殊召喚!」
再び永続罠扱いでセットされたインクリースはフィールドのファリスをリリースして特殊召喚される。
「ヴァイオンの効果!デッキからさっき戻したシャドー・ミストを墓地に送り、シャドー・ミストの効果!デッキから2枚目のエアーマンを手札に加える!現れろ!世界を救うサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は戦士族モンスター2体!俺はインクリースとディアボリックガイをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、X・HERO クロスガイ!」
スバルさんが連続して特殊召喚を行い、すぐにフィールドにモンスターを並べ、リンク召喚を行う。
「クロスガイの効果!墓地からディアボリックガイを特殊召喚!魔法カード、融合!フィールドのディアボリックガイと手札のエアーマンで融合!世界を光輝かせろ!融合召喚!E・HERO サンライザー!」
E・HERO サンライザー 攻2500
スバルさんの手札に加えられたエアーマンとフィールドのディアボリックガイが融合され、青いマントをつけ、赤いヒーロースーツを着た人型のモンスターが現れる。
「サンライザーの効果発動!融合召喚成功時、デッキからミラクル・フュージョンを手札に加える!」
「ミ、ミラクルフュージョンを手札に!?」
「だけど・・・今日決めるのはお前だ!チューナーモンスター、E・HERO ダーク・ネオを召喚!」
E・HERO ダーク・ネオ 攻0
「ダーク・ネオの効果発動!召喚時、手札の融合または『フュージョン』カードを捨て、墓地の『HERO』融合モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する!手札のミラクル・フュージョンを捨て、M・HERO ダーク・ロウを特殊召喚!」
召喚したダーク・ネオ、その効果で手札に加えられたミラクル・フュージョンを捨てて、スバルさんの墓地からダーク・ロウが復活する。
「この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力と守備力は0、効果は無効になり、レベルは1つ下がる!」
M・HERO ダーク・ロウ 攻2400→0、☆6→☆5
「行くぜ!Lv5のダーク・ロウにLv3のダーク・ネオをチューニング!」
☆5 + ☆3 = ☆8
「摩天楼の暗闇に潜む魂が月光の光に反射する。勝利の雄叫びをあげろ!シンクロ召喚!轟け!E・HERO スピリット・ドラゴン!」
E・HERO スピリット・ドラゴン 攻2200
上にジャンプしたダーク・ネオは3つの緑色の輪になり、その中にダーク・ロウが入って5つの星となる。それらが一つの光へと集まり、大きな満月へと変わる。その満月が照らされたフィールドに地響きが起こり、地面が割れてその中から翼を羽ばたかせた青白いドラゴンがフィールドに現れた。
「スピリット・ドラゴン・・・・・」
「スピリット・ドラゴンの効果発動!墓地の『HERO』融合モンスターをゲームから除外して、次の相手ターンのエンドフェイズまで、そのモンスターの攻撃力の半分だけアップして、同じ効果を得る!俺が選ぶのはM・HERO ダーク・ロウ!スピリットドレイン!」
『ギャアアアア!!!!』
スピリット・ドラゴンの咆哮で墓地に眠っていたダーク・ロウが現れて、魂のように光へと変わり、スピリット・ドラゴンに吸収された。
E・HERO スピリット・ドラゴン 攻2200→3400
「さあこれで終わりだぜ!バトル!スピリット・ドラゴンでジェムナイト・ファントムルーツに攻撃!」
「だけどまだ私のライフは!!」
「忘れてないか?手札のE・HERO オネスティ・ネオスの効果発動!」
「あっ・・・・」
「自分の『HERO』モンスターが戦闘を行う時、手札のこのカードを捨てる事でその戦闘を行うモンスターの攻撃力を2500ポイントアップする!」
スバルさんの手札にいたオネスティ・ネオスがスピリット・ドラゴンの後ろに現れる。そのままオネスティ・ネオスは消えてしまうけど、オネスティ・ネオスにあった白い羽はスピリット・ドラゴンに残されて、スピリット・ドラゴンの身体はひと回り大きくなる。
「行けえぇぇ!!!フレア・アースシュート!!!」
E・HERO スピリット・ドラゴン 攻3400→5900
ジェムナイト・ファントムルーツ 攻1450
祈 LP 2450→0
WIN スバル LOS 祈
『そこまで!勝者、高等部1-1、遊城スバル!!』
『わああああああああ!!!!!』
スバルさんが勝ち、ソリッドビジョンが消えて私達の周りにいる生徒は大きな歓声を上げる。私は脱力してしまい、膝が崩れ落ちてしまう。そんな様子を見たスバルさんは慌てた様子でこっちにやって来た。
「お、おいおい、大丈夫かよ?」
「え、ええ・・・・なんか・・・・一気に疲れました・・・」
「そうか・・・・それだけお互い全力で出し切ったって事だな」
「・・・・はい」
「ところで祈、最後の伏せカード何だったんだ?ブラフか?」
「い、いえ。ブリリアント・スパークです」
「ああ・・・・じゃあ余計な事しなくて正解だったのか、一瞬クンツァイト倒したほうが格好いいかなって思ったけど」
「・・・クス、そうかもしれないですね」
少し失敗したような顔をして苦笑いを浮かべているスバルさんを見て、私は微笑んでしまった。やっぱり、こういうところがこの人の良いところです。とにかく純粋なこの人が、私の初恋の人です。
「まぁ良いか・・・・っとそうだ。ガッチャ!楽しいデュエルだったな!!」
「・・・・はい!!私もです!!」
スバルさんはこっちに向けて右手を突き出してお決まりの決めポーズを決める。私もそれに応えるように同じポーズをして、デュエルフィールドから離れる。
「すみません、負けてしまいました」
「いや、あれは仕方ないわよ。良くやったわ」
「お前が勝つチャンス2回もあってそれ全部乗り越えたんだからな」
「翔吾、違う。祈は3回チャンスあった」
「あ゛っ?」
「こらこら二人とも、喧嘩しないでください。桜さん、余計なことを言わないでください」
「私は事実を言っただけ」
「んだと!!」
桜さんと翔吾さんの些細な口喧嘩から言い争いへと発展してそれを恭輔さんと絢さんが止めに入る。そんな様子を見て、私はスバルさんがいる反対側の方を見る。
「(やっぱり私の憧れる人は近くて遠い存在です。だからこそ、私がスバルさんに勝ってから・・・・・告白します)」
途中結果 決勝トーナメント 決勝戦
中等部2-3 対 高等部1-1
第1試合 山吹 翔悟 × ー ○ 水野 奏
第2試合 氷川 絢 ○ ー × 小野寺 響
第3試合 成田 恭輔 ○ ー × 葵 レミ
第4試合 桜井 祈 × ー ○ 遊城 スバル
総合結果 2 ーー 2
恭輔「相変わらずスバルさん強いですね」
絢「確かスバルさんは天性のドローの持ち主でしょ?それが今回はサーチばかりしてすごい堅実に言ったわね」
桜「HERO強化されまくっているから。それがEだけじゃなくてDとかVとかばかりだけど」
翔吾「なんか間接的に強化されていっているよな」
祈「あ、あと一歩だったんですけど・・・残念です」
桜「ん、祈の仇は私が打つ。そしてお兄ちゃんに勝って優勝して、私が強いことを証明してお小遣いをもらう」
絢「まだ言っているのですか・・・・」
翔吾「って言うか祈だけじゃなくて俺は!?」
桜「・・・・・自業自得の負け方」
翔吾「俺そんな酷い負け方してないからな!?」
恭輔「やれやれ・・・次回、『決勝戦 第5試合 振り子の魔術師と双陽龍』。次回もよろしくお願いします」