またどこかでオリキャラ設定載せないとなぁ〜
遊輝 side
「・・・・なるほどね。あの少女狙いで病院襲撃と」
「そういう事」
「しかもどういうわけか、そいつはお前の素性を知っている上にお前がここ最近海馬コーポレーションに教えたリンク召喚まで使ったと、こりゃただ事じゃねぇな」
あの襲撃事件から翌朝、夜勤明けの牛尾さんと牛尾さんの直属の上司である狭霧さんが真っ先に俺のところに来て、昨日のことを聞いてきた。あの少女は緊急治療室から個室に移動した。あの部屋が使えない状態なので逆に危ないみたいらしい。
「牛尾くん、昨日見たペンダントとは?」
「これのことです狭霧さん」
俺はポケットに入れていたペンダントを狭霧さんに渡す。
「・・・・確かに見たことがないですね、一度、セキュリティで調査しましょう」
「助かります」
「それで、どうするんだ?このことは遊星に報告するのか?」
「いや・・・・出来れば黙っていてほしい。バレちゃったら仕方ないけど。これは多分、シークレットシグナーの戦いになると思う。この痣がそう言ってるんだ」
「・・・・・分かった。もうあいつも一般人だ、あまり足を踏み入れないようにしておいてやる」
「助かります」
「遊輝さん、その女の子はどこですか?一度お話したいのですが」
「さっき目覚めて今、医者に診てもらってます」
「遠藤さん、ちょっと良いですか?」
牛尾さんたちと話していところに女の子を担当していた医者がこっちにやってきた。
「どうしたんですか?」
「あの子の事なんですが・・・・・どうやら記憶喪失で」
「何?記憶喪失だと?」
「自分の名前はおろか、ここが何処なのかも分かっていない状況です」
「ふむ・・・・どうやらその子から情報を得られるのは厳しそうね」
「一度、見てもらいますか?あいにく、今日は専門の先生が休んでますのでこれ以上の治療は」
「分かりました」
医者に案内されて女の子がいる個室に入る。女の子は窓の方を見ていたがこっちに気がついて、顔を振り向く。無表情のまま、こっちを見つめていた。
「・・・・・・・・・・」
「(ぶっきらぼうだな・・・・感情表現が苦手なのか?)」
「・・・・・・あなた、誰?」
「俺?俺は通りすがりの学生。帰宅途中でたまたま君を見つけてここに運んだ」
「おい、何カッコつけてやがる」
「良いじゃねぇかよ別に・・・・・名前は遊輝」
「・・・・そう、ありがとう」
「ん、で君の名前は?」
「無い、そもそもここ何処?私なんでここにいるの?」
「(・・・・・・医者の言う通りだな。完全に自分の事を忘れてやがる)」
「・・・・・ねぇ」
「ん?どうした?」
「名前、つけて」
「えっ?」
「名前、つけて。どうせ記憶を思い出せない、だから名前をつけて」
「俺が?」
「ずいぶんお前に懐いているな。何したんだ?」
「いや、別に何も」
しかし名前か、確かにこのまま名前が無い状態だと不便だしな・・・・何だろうなぁ、この子の名前・・・・俺が名前を考えている間、女の子はまた窓の外を見ている。何を見ているのか俺も窓の方を見てみると、大きな桜の木が満開に咲き誇っていた。
「・・・・・・・・」
「・・・・桜、好きなのか?」
「うん、綺麗だから」
「そうか・・・・・じゃあ名前は桜」
「?」
「君の名前、桜が好きなんだろ?だから桜」
「安直すぎるだろ」
「牛尾さんは黙っててくださいよ」
「桜・・・・・うん、私は桜」
「本人は気に入ったみたいですね」
後ろの牛尾さんは煩かったが、狭霧さんの言う通り本人が気に入ってくれたからOKってことにしておいてやろう。
「とりあえずこの子はもう大丈夫何ですか?」
「記憶喪失である点以外はもう大丈夫です。怪我の回復も自然に治るでしょう」
「分かりました。じゃあ問題はこの子をどうするか・・・・」
「一番安全なのはセキュリティで預かることだ。遊輝の言っている通りなら得体の知れないやつから守らなくちゃいけない」
「まぁそうなるよな」
「・・・・・いく」
「えっ?どうしたの桜ちゃん?」
「お兄ちゃんについていく」
「はぁ!?俺!?」
俺たち3人であの子の今後のことを話していたら、突然女の子が俺の方に指をさして俺について行くとか言ってきた。いや、こっちオンボロアパートに引っ越して一人で生活するくらいの居住スペースしか無いんですけど!?
「大分遊輝君に懐いているわね」
「じゃあ決まりだな、桜ちゃんは遊輝に任せよう」
「ちょま!?何で大の大人二人が女の子の世話を男子高校生に任せるんですか!?」
「あの子の意見を尊重するべきよ。それともう一つ、我々セキュリティより遊輝君、あなたの手元にいる方が意外と安全かもしれません」
「狭霧さんの言う通りだ。セキュリティは巨大化された組織だ、内部の裏切りに情報漏洩などであの子のことがバレてしまったらお終いだ」
「いやいやいやいや!?!?どう考えてもそっちの方が安全性高いですよね!?俺の家、オンボロアパートですよ!?」
「引っ越しすれば問題解決するだろ」
「ふざけないでくださいよ!!俺まだ引っ越して1ヶ月も経ってないですよ!?解約金とか違約金とかどうするんですか!?」
「はいはい、その話はまた後で。とりあえず遊輝君があの子の面倒を見るのは決定だから」
そう言って狭霧さんは俺の背中を押して一旦病室から出た。くそッ・・・・覚えていろよ、後で始末書書かせて減給処分にさせてやる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・・・ここ?」
「ここ」
「・・・・・狭い」
そりゃそうですよ、男子高校生の一人暮らしなんですからこれくらいのアパートで充分なんですよ。とりあえずあの後、結局桜を引き取ることになり、今現在俺の家に連れて帰った。男の一人暮らしなんてこんな小さな子に見せるもんじゃないよ全く・・・・
「もう12時か・・・・今日はアカデミア公欠扱いにしてくれているしなぁ・・・飯作るか、何食いたい?」
「何でも良い。お腹いっぱいになったらそれで良い」
・・・・・お前はどこぞのピンクの悪魔か。何でも良いっていう方が難しいんだよな、えっと冷蔵庫冷蔵庫・・・・・
「・・・・・・・・・何もねぇ」
冷蔵庫を覗いて思わず額に手を置いてしまった。そうじゃん、昨日スーパーに行く前にあの子を助けたじゃん。冷蔵庫の中スッカラカンのこと忘れてたよ。
「しゃあないなぁ、外で食うか・・・・お〜い、桜。外に出かけるぞ」
「・・・・・・・・・・」
「桜?どうした?」
「・・・・・・これ、これ食べたい」
「これって・・・・・うわっ」
桜が持っていたチラシ、そこには新装開店したばかりのラーメン屋がオープン記念としてワンコインでラーメンを食べれるようにと配ったチラシである。しかし、このラーメン屋は・・・
「桜、ラーメンは構わないけどこのラーメン屋はやめといた方がいい。絶対に食べ残す」
「ここ、ここのラーメン屋に行きたい」
「いや、ちょっと・・・・」
俺が躊躇っている理由・・・・それはこのラーメン屋が○郎系だからだ。俺でも食べきれないのに、こんなか細い少女が食べられるはずがない。
「ここ、ここに行きたい」
「・・・・・・・・」
結局、桜に押されてしまいこの新しくオープンしたラーメン屋に行く羽目になりました。家から出て、数分くらいで目的のラーメン屋に着く。オープン仕立てでまだ人が少なく、意外にもすぐに入れた。食券機の前に立ち、メニューを見る。
「・・・・・小ラーメンの控えめ一択だな。絶対に食べられない。桜も少ラーメンだよな?」
「大ラーメン、ブタW増し」
「・・・・・桜、いつそんな言葉を覚えた?」
「チラシに載ってた。大ラーメン、ブタW増し」
いや、絶対に食べられないでしょ。ほら、店主の人がすんごい目でこっちを睨みつけているじゃないですか、絶対に注文するなって目で訴えているよ、あれ。
「これが食べたい」
「・・・・・・店主さん、食べられなかったらお金倍額払うので良いですか?」
「・・・・・今日だけだぞ」
店主さんの視線が凄い痛いです。何で俺はラーメン一杯食べるためにこんな胃が痛い思いを味わないといけないんだろう・・・そう思いつつ、食券機のボタンを押して、食券を買ってカウンターの上に置いた。
「・・・・・・・・・・」
「・・・桜、真剣に何を読んでんだ?」
「・・・・・・・・」
「(・・・・この子、怖すぎるんだけど(汗))」
「お客さん、ニンニク入れますか?」
「あっ、えっと・・・・ニンニクなしで」
「隣のお客さんは?」
「ヤサイマシマシニンニクアブラ」
「・・・・・はっ?」
この子、今何つった?大ラーメンブタW増しでヤサイマシマシ?
「・・・・・はい、小ラーメンと大ラーメンブタW増し」
「う、うわぁ・・・・・・・」
店主さんがカウンターの上にまず俺のラーメンを置いた。小ラーメンでトッピング無しでも野菜てんこ盛りでこの下に麺が大量にあるんだよな。小ラーメンでこれなのに隣の大ラーメンは・・・・・・まずラーメンどんぶりじゃなくて巨大なすり鉢に大量のもやしが乗ってるんだけど・・・・・確かこの店、大ラーメンの麺が500gでヤサイマシマシで野菜が大体1.5〜2kg、それにブタW増しで大体1kg・・・・・
「・・・・・(ニヤリッ)いただきます」
「い、いただきます」
もう注文してしまった以上どうしようにもできないので割り箸を手にして食べ始める。桜はまず上の野菜から食べ始めた。
「(チャーシュー先に食べておかないと後で後悔するんだよな・・・・)」
確か前にそんなコラム見たなとか思いつつ、俺も自分のラーメンを食べ始める。とりあえず桜のことを置いといて、自分のラーメンを黙々と食べ続ける。野菜が半分減ったところで麺を食べ始めるが、太麺でモチモチとして既に満腹感を得ている。
「(・・・・・小ラーメンでもめちゃくちゃキツイんだけど、桜はどうなっ)ウエイ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
少し気になって隣の方をチラッと見ると、既に高く積んでいた野菜が巨大なすり鉢の中に入っていた。慌てて顔を上げると、桜は黙々とラーメンを食べていて、9割方完食した。
「(う、嘘だろ!?まだ10分も経ってないぞ!?あのラーメンをそんな短時間で食べるのか!?)」
「・・・・・ご馳走さま」
俺があんぐりと驚いている間も桜は黙々と食べ続け、遂にあの大ラーメンを食べ終えた。その様子を見ていた店主や他の客もあんぐりと口を開けていた。
「マ、マジかよ・・・・・・」
「食べやがった・・・・」
「・・・・・・・お兄ちゃん」
「えっ!?な、何!?」
「・・・・・・足りないからお兄ちゃんの食べていい?」
「「「「「何いいい!?!?!?」」」」」」
「えっ、あっ、はい・・・・」
既にギブアップ寸前の俺はスススッと桜の方にラーメンどんぶりを渡す。桜は自分の割り箸を持って俺の余っているラーメンを平然とした顔で食べ始めた。
「(・・・・・・食費、どうしようかな?)」
「・・・・・・・・・・」
猛烈にお金のことを心配することになったオレを余所目に桜はラーメンを食べ続けた。
遊輝 side out
No side
「・・・・そうか、随分早くにシークレットシグナーに見つかってしまったか、しかも相手はあの転生者と」
「申し訳ありません」
「構わない、私の計算外だった。君にミスを押し付けるつもりはない。下がりたまえ」
「ハッ」
とある場所、フードを被った男は跪き目の前にいる男に報告を終えた後、立ち上がって一礼をして部屋から出た。男の報告を受けた白衣を着た人は椅子を半回転させて立ち上がった。
「ふむ・・・・・あの子は私にとって大事なキーでしたが相手の手駒になってしまったじゃ仕方ありません。ここは一つ、色々な作戦を使って相手を潰すことにしましょう」
そう呟いた男は机の上にあるチェスの駒を一つ動かし、敵のチェスを跳ね除けた。そのチェスには写真が貼り付けられていて、遊輝が映っていた。
桜「ラーメン美味しかった。また行きたい」
遊輝「第一声それかよ!?最初に自己紹介しろって言ったじゃないか!?」
桜「ん・・・・・桜、よろしく」
遊輝「淡白だな・・・・」
桜「またあのラーメン屋行きたい」
遊輝「もう結構です・・・・食べられないです」
桜「私だけ食べてお兄ちゃん座っていればいい」
遊輝「営業妨害にもほどがあるだろ!!」
桜「確かに・・・・じゃあチャーシューあげる」
遊輝「いらねぇよ・・・・」
桜「ん、次回、『出陣、戦場を駆け抜けるヒロイン』。よろしく」