遊戯王 振り子使いの少年と連鎖使いの少女   作:DICHI

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就活中です。とりあえずESとSPIの勉強中です。

次いつ出せるかな・・・・


第52話 反撃と脱出

桜  side

 

 

「これがこの島の見取り図、そして組織の経営実態だ」

 

遊星さんが助けてくれた次の日、私とアリアお姉ちゃん、そして軽音部のみんな、牛尾さんと狭霧さんが遊星さんが住んでいる噴水広場の大きなガレージに集まった。遊星さんはプロジェクターと小型のパソコンを使ってあの人工島のことを調べてくれた。

 

「・・・・かなり大きいわね。ビルが3つ並んでいるわ」

 

「これが損益計算書で売り上げ表か・・・・確かに国相手に商品を売り捌いているな、表書きは『実験器具』だが」

 

「これが本物ね。毒物を中心に国に販売、その他にも裏組織とも繋がっていますね。ここまでなら立件には繋がりにくいですが」

 

「それとこいつもだ。コピーカードの情報もある」

 

「コピーカード・・・・っていうことはあいつらが手にしているリンクモンスターは全てコピーカードの可能性があるのか」

 

「デュエルディスクはコピーカードを反応しないように設定されている。ともなると、デュエルディスクも違法改造か・・・・」

 

次々と見つかる不正の悪事、表向きは医薬会社として医薬品、時々医療品を売っているがその売り上げ以上に裏社会や国との繋がりが大きくなっている。

 

「殺人兵器の方は難しい、コピーカードもデータはあるが肝心な所が掴めなていない」

 

「でもほぼほぼ黒だろう。あとは遊輝がいるかどうかだが・・・・」

 

「防犯カメラの映像は今解析している。が、こんなものが見つかった」

 

遊星さんがパソコンを操作する。そこにまた何かしらの資料が映し出される。

 

「!?これ、遊輝の名前が!!」

 

「そうだ、どうも遊輝のカルテらしい」

 

「って言うことは遊輝は・・・・」

 

「間違いなくここにいる。そしてカルテ通りなら両足に多大な損傷を起こしているがまだ生きている」

 

「良かった・・・・お兄ちゃん・・・・・」

 

お兄ちゃんが生きている。このことが私の心に安らぎを与えてくれる。みんなもホッとした表情をしている。

 

「だがそれよりも気になるものが見つかった」

 

「気になるもの?」

 

「こいつだ」

 

遊星さんはお兄ちゃんのカルテを縮小して、別の人のカルテを拡大した。そこに映し出されていたのは・・・

 

「・・・・わ、私?」

 

「桜ちゃんのカルテ!?一体どういうこと!?」

 

「何だこの文字の量・・・・細かすぎてよく分からねぞ」

 

「遊星さん・・・」

 

「俺もこいつを訳すことはできなかった。暗号のように書かれている」

 

「あ、暗号・・・・・」

 

お兄ちゃんのカルテには両足に線を引いて、何か文字を書いていたけど、私のカルテには色々な所から線が出て、たくさんの文字が書かれていた。

 

「雰囲気でロクではないことをしているわね・・・」

 

「DMWだっけ・・・・一体桜ちゃんに何をさせようとしているのこの組織」

 

「それは本人に聞いた方が早そうね」

 

「!?おいアリア、お前、乗り込む気か!?」

 

「あったりまえじゃない。昨日の借りを返さないとこっちの気が済まないわ」

 

アリアお姉ちゃんは手の指をポキポキと鳴らす。その顔はすでに相手をどうしようか考えている顔だった。

 

「アリアさん!いくら何でも無茶ですよ!相手は何してくるか分からない組織ですよ!」

 

「だから?私、千人相手に一人で戦ったこともあるし、これくらいなら余裕よ」

 

「く、国が後ろ盾する企業ですよ!?下手したら国際手配されるかもしれませんよ!?」

 

「国が後ろ盾?そんなもの関係ないわね。私はね・・・・・私の好きな人と私の可愛い妹を襲った奴らは絶対に許さないわよ。どんな手を使ってでも」

 

お姉ちゃんの目はかなり燃えている。決心もかなり硬い、誰がどう言っても突入する気だ。

 

「・・・・しょうがねぇ」

 

「牛尾君!?」

 

「狭霧さん、もうアリアは耳を貸しません。あいつの思う通りにしましょう。アリア、悪いけど今の俺たちは動けない。決定的な証拠が見つからない、コピーカードの情報も黒に近いグレーラインだ。確実な証拠がいる、まだまだ時間がかかりそうだ」

 

「良いわよ。私一人で全部ぶっ壊してやる」

 

「こっちはこっちで情報を集めて、全て整ったら援護射撃に行く」

 

「アリアさん、私たちは」

 

「ごめん、軽音部のみんなも連れて行けない。気持ちは分かるけど皆は今、そんな立場じゃない」

 

「ッでも!「響、ダメ」か、奏!?」

 

「今の私たちじゃアリアさんの足手まといだわ。思っている以上にマスコミが動いている。何処かで監視されている状態の私たちじゃ下手に動けないわ」

 

「クソッ・・・分かっているけど・・・・こんな時に何もできないのか・・・・」

 

軽音部のみんなは項垂れている。確かに今の軽音部はマスコミに追われまくっている。お兄ちゃん一人が行方不明という情報を掴んだだけで、ゴキブリのようにどこからでも湧き出てくる。ここに来るのも一苦労していたと聞いているし、レミの会社にはマスコミが戯れていると聞いた。もしかしたらそのうち、みんなの家にもマスコミが来るかもしれない」

 

「悔しい気持ちは分かるけど、今は貴方達は有名人、もう下手に手を汚すことが出来ない立場になってしまった。手を汚すなら私一人で充分よ」

 

「・・・・・アリアさん、お願いします」

 

一人、レミだけはお姉ちゃんに頭を下げる。それを見たお姉ちゃんはフィッと横に向ける。

 

「よし、準備してくる」

 

「・・・・待って、お姉ちゃん」

 

「ん?」

 

「私も・・・・行く」

 

「!?さ、桜ちゃん!?」

 

「私も行く、お兄ちゃん助ける。そして・・・・私も蹴りをつける」

 

皆が驚いている表情をしているが、私だってやらなきゃ行けない時がある。私のせいでお兄ちゃんは大怪我して連れ去られた。もうこれ以上、私たちに構わないで欲しい。その為には私自身が行って私が全て片付けなければならない。

 

「桜ちゃん!!いくら何でも危険よ!!」

 

「・・・・・・」

 

「お姉ちゃん、私も行く。そしてお兄ちゃんを助け出す」

 

「・・・・・・良い目」

 

「えっ?」

 

「良い目しているわ。決意に満ちた、凄い気合の入った目、良いわよ。桜ちゃん自身も色々とあるだろうし、連れて行ってあげる」

 

「ア、アリアさん!?良いんですか!?」

 

「良いよ。私が見てあげるし、守ってあげる。ただしコレだけは肝に命じておいて。私たちがやることはもう犯罪に近い行為、下手したら一生お日様に当たらないかもしれないわよ」

 

「・・・・大丈夫、お兄ちゃんを助けるためにはどんな手段もいとわない」

 

「そう・・・・じゃあちょっとだけ準備しましょう」

 

「ん」

 

私はお姉ちゃんに連れられてガレージを出る。

待っててお兄ちゃん、もうすぐ助けに行くから。

 

 

桜  side out

 

 

 遊輝  side

 

 

「では本日の検査はこれで終了です。お疲れ様でした」

 

「・・・・・・・・・」

 

俺を部屋のベッドに戻した秘書はそのまま静かに扉を閉めてる。確実にいなくなったタイミングを見計らう。

 

「(・・・・・良いぞ、ダイヤ)」

 

『(はい)』

 

俺の横に精霊状態のダイヤが現れる。

 

「(今日、決行する)」

 

『(はい、プラチナの方も準備は整えています。しかし足のほうは・・・・)』

 

「(正直、5割行っているかいないか。動かせることは動かせるが長時間歩くことはできない)」

 

脳内でのダイヤの会話で俺は自分の足を見つめて、動かす。この前と違い、だいぶ自分自身の意思で動くようになったし、痛みもない。ただ、リハビリをしていないので実際に歩けるかどうかは若干の不安が残る。

 

『(大丈夫ですか?)』

 

「(やるなら今日しかない・・・秘書と社長が主張する今日の夜しか)」

 

昨日、秘書が明日から1泊2日で出張すると言っていた。つまり今日の今から明日まで社長と秘書はいない、俺を見張るやつがいない、この時しかチャンスがない。

 

『(ガセかもしれませんよ)』

 

「(んなもん百も承知だ。だがガセでもやらないとチャンスは二度も来ない。あれだってあるのは分かっているんだ)」

 

そう言って俺は部屋の隅を指す。一見何もないように見えるが、若干だけレンズが膨らんでいるのが見える。間違いなく防犯カメラだ。あれで俺のことを監視していると思う。

 

『(良いんですか、こんな事つらつらと話して)』

 

「(こういう時こそあいつの言葉を借りるんだよ・・・弾幕はパワーだぜ)」

 

『(・・・・ハァ、相変わらずですね。まあここで大人しくしても一向に良くなりません。一か八かの掛けに掛けましょう)』

 

「(・・・・決行は夜、それまで周りの警備の状態も見てくれ。恐らくかなり警戒していると思う)」

 

『(分かりました)』

 

「(プラチナの方もいつでも良いように伝えといてくれ)」

 

『(はい)』

 

そう言ってダイヤはスゥ〜と消えていった。さて・・・まずはっと。

 

「・・・・その防犯カメラ鬱陶しいなぁ(パチン)」

 

防犯カメラを見ながら指パッチンをする。部屋の温度は目には見えないが少しずつ上昇していく。これで幻影を作る作戦だ。

 

「(後はこいつとあいつだな・・・・)」

 

ベッドの下に隠していたダイヤに頼んだ特殊なバケツを取り出して、布団を退かひ、自らの足に付けられた足枷を見る。上半身を屈伸するように前に倒して右の足枷を左手に持ち、右手で太陽を作る。

 

「(さあ溶けろ・・・・・)」

 

足枷の熱はどんどんと上がっていき、やがて1000度近くとなる。金属で出来ている足枷はだんだんと溶けていき、それがバケツの中に入っていく。

 

「(・・・・・よし、次は反対だ)」

 

完全に溶け切って足枷が無くなると、次は反対の足枷を溶かしにかかる。足枷は溶けていき、バケツの中は溶けた熱々の金属で溜まる。

 

「(これで足枷は大丈夫っと、その前に・・・・)」

 

俺は体を振って足を地面に付ける。5割ほど治ったとはいえそれは感覚、さらには外見上だ。実際に足を動かせるかどうかはまだ分からない。

 

「っと・・・・ほっ・・・・ほっ・・・・」

 

足を地面に付けた後、ベッド横の小さな物入れに手をかけてゆっくりと立ち上がる。完全に立ち上がった後、今度は手を離して自立で立てるかの確認、その後に一歩一歩歩けるのか、確認する。

 

「(・・・・・痛み自体はない、けど筋肉がなさ過ぎるから前みたいに速く走れないし、持久力もなさそうだな)」

 

とりあえず動けたことにホッとする。この施設に入ってからまともなリハビリを受けてなかったから心配したけど、まあよかった。コレで足が動けなかったら脱走計画が全てパーとなってしまう。

 

「(足のちゃんとした治療は戻ってからやろう。後はこいつだな・・・・)」

 

そう思い、目の前にあるガラスケースを見る。中には俺の竹刀と刀、そしてデッキが入っている。

 

「(パスワードかけたっていうけど、下手にパスワード触るより溶かしたほうが早いな)」

 

『(マスター!!ドゥって女が来てます!!)』

 

「(!?ッチ、感づきやがったか!?)」

 

ダイヤの知らせを聞いた俺は慌ててベッドに戻り、布団を被る。足枷が溶けたことがバレないようにちょっとだけ細工をして、部屋の温度を調節する。

 

ガラガラ〜

 

「お疲れ〜、今日も検査大変だったわね」

 

「・・・・・何のようだ?」

 

「あの秘書が出張するから私が代役であなたを見守るように言われたのよ。あの社長、すごい調べているから貴方が脱出するかもしれないから見張っとけって」

 

「・・・・こんな状態でどうやって脱出出来るんだよ。リハビリしてねぇんだぞ」

 

「そうだよね〜。私も必要ないって言うけど煩いから」

 

「(・・・・これは社長も秘書もこいつも感づいてやがるな)」

 

ドゥの口調と話し方で俺は一瞬で察した。あいつらは俺が今日脱走すると確信を持っていやがる。とことん俺のことを調べていたから、俺の考えとか読めるんどろうな。アリア曰く、俺の考えは読みやすいとか言っていたし。

 

「とりあえず私の今日のお仕事はここで貴方を見張ること、変なことしないでよね。私の仕事が増えるだけなんだから」

 

「うるせぇ。じゃあここから出せよ」

 

「それはできない相談ね・・・・・足枷も大丈夫」

 

ドゥが俺の足元の方の布団をめくり上げる。さっき鉄は溶かしたがとある細工をすぐにしたおかげでドゥには足枷が付いているように見える。

 

「(とりあえずコレでバレることはない。後はこいつをどうするかか・・・・)」

 

「まぁ時間はたっぷりあるし、ゆっくりとお話ししましょう」

 

「・・・・・・・」

 

ドゥは俺の横にパイプ椅子を置いて本を取り出す。これは本当に見張るつもりなんだな。

 

「(ってことは出張もあながち嘘ではなさそうか・・・・100%信じるわけにもいかないが)」

 

「あなたにオススメの本があるのよ。これなんてどうかしら?」

 

「・・・・興味ない」

 

「そうかしら?あなたの好きな料理に関する本だけど」

 

「こんな気分で読みたくねぇよ」

 

「残念、すごく面白い作品なのにね・・・・気分が変わったらまた声をかけてね」

 

ドゥは取り出した本を開き、読み始めた。これで集中してくれたらいいもんだが、逐一俺のことを目にしたり、声をかけたりする。こっちもそこそこに返している。

 

「・・・・しつこい・・・・・寝る」

 

「そう、じゃあそのままゆっくり寝てちょうだい」

 

しつこく声をかけたり見たりするので、さすがにイライラが止まらなくなり不貞寝することにした。脱走の実行は夜を考えているし、今の間に寝ていても問題ない。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「あら、もうこんな時間ね。ご飯取ってくるわ」

 

「・・・・・・・・・」

 

「まだ寝ているのね。じゃあ私が離れても大丈夫よね」

 

あれからしばらく時間が経ち、日が沈む時間になった。ドゥがご飯をとりに行くと言い出した。俺は狸寝入りのまま、ドゥの言葉を流す。ドゥが部屋から出て行き、少し立った後、布団を蹴り飛ばす。

 

「(行くぞダイヤ)」

 

『(分かりました)』

 

頭の中でダイヤに合図を送り、すぐに部屋の温度を上げる。これで幻影を作り、監視カメラを騙す。ベッドから立ち上がり、俺のデッキと竹刀、刀が入れられたガラスケースの前に立つ。そのまま目の前のガラスに手をかざし、太陽を作る。

 

「(さあ溶けろ・・・・・真っ赤にそしてドロドロに)」

 

ガラスはすぐに溶けて液体となって地面に流れる。そのまま俺はデッキと竹刀、刀を手に取る。

 

『(マスター、服を持ってきました)』

 

「(よし)」

 

予め頼んでいた服がダイヤの手によって届く。普通の作業員の服だ。病院服を脱いで、作業員用の服を着る。

 

「(行くぞ)」

 

『(はい)』

 

精霊状態のダイヤとともに、俺は病室から出た。




遊輝「ようやく身体が動かせる・・・」

ダイヤ「無茶しないでくださいよ」

遊輝「っていう風にしたいけどなんかあるだろうなぁ・・・」

ダイヤ「まぁ・・・・確かに・・・」

遊輝「次回は・・・・・おい、タイトルねぇぞ」

すみません・・・・構成はありますけどタイトルは思い浮かばなかったです。

遊輝「おい・・・・」

ダイヤ「次回もよろしくお願いします」
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