遊戯王 振り子使いの少年と連鎖使いの少女   作:DICHI

73 / 77
なんとか今年の最後に投稿できた・・・

今まで携帯のiPhoneで投稿してきたけどパソコンがそろそろおじゃんになりかけたので思い切ってiPadにマジックキーボードを付けたけど正解だな・・・・でもやっぱパソコンは念の為に欲しいな


というわけで今年1年ありがとうございました。
来年の亀のような更新速度になりますがどうかよろしくお願いします。


*追記、今更ですが中国語の日本語訳を《》で表記しました。最初からこうすれば良かった・・・


第70話 操られた人形

 遊輝 side

 

 

「じゃあまた明日、私の可愛いお人形ちゃん♪」

 

そう言ったリーはゆっくりと扉を閉める。その数秒後、電子ロックのピーという音が鳴り、緑色のランプが赤く光った。こうなるとリー以外は鍵を開けることができない。

 

「・・・・・・・・・」

 

隠れ家についた俺たちの間には気まずい空気が流れていた。誰一人言葉を交わさず、リビングまでトボトボと歩く。

 

「・・・・・」

 

「・・・・とりあえず桜ちゃん、お風呂に入ってきたら。首輪が取れる時間は限られているわ」

 

「・・・・・分かった」

 

アリアは桜にお風呂に行くように伝える。桜もすぐに答え、リビングから離れる。食事の時に付けられたこの首輪、お風呂の時だけは邪魔にならないようにとリーがこんなことを言っていた。

 

『今日は帰ってから2時間以内、明日以降は8時から10時の間だけ、一人だけロックが解除できるようにしてあげる。だけど30分以内に付け直さないと残り二人の首輪が動いてキツく締め付けられるわ』

 

その他にも色々と首輪の性能を自慢げに話していた。録音機能にGPS機能など色々と話していたが、要はこれを付けたら俺たちは逃げることはできないという事だ。

 

「・・・・・悪い、少し考えたとはいえ、もう少し考えてやるべきだった」

 

「・・・気にしなくていいわ。どちらにしろ、あの女は如何なる手段を使ってでも私たちを捕らえようとしていたわ。だったら仲間になってくれる方がこっちにもメリットがある」

 

「でも「遊輝ちゃん、それ以上はダメ」・・・・」

 

車椅子に座っている俺にアリアは両手を握り、俺と同じ目線に合わせてくれた。

 

「色々と思うことがあるのは私も同じ、でも一番最悪の事態は免れた。あの女はいつか必ず私たちの放浪記を再開させると約束してくれた。いつ解放されるか分からない恐怖は確かにあるけど、今は前向きに考えましょう」

 

「・・・・・・」

 

アリアは必死に俺を前向きにしようと励ましてくれる。本当ならアリアも、桜もすごい怖いはずだ。明日から何をされるのか分からない。それでもアリアは俺を励ましてくれる。

 

「・・・・・・」

 

「・・・今前向きに考えるのが難しいなら明日からでもいい。とにかく今は情報を待って脚が治ることに集中しましょう」

 

「・・・・分かった」

 

アリアの話を聞いて俺は返事をした。そうだ、まずは時間を掛けてでも脚を治さないと何も始まらない。いつまでも車椅子生活は疲れるし、桜やアリアに迷惑をかけられない。今まではマスコミに追われてゆっくりと治療できなかったけどここならできる。

 

「・・・・・お姉ちゃん、終わった」

 

「早いわね、気を使わなくてもよかったのに・・・仕方ない、先に遊輝ちゃんから洗うわよ私も手伝うから」

 

「助かる」

 

アリアとの話が終わったタイミングで桜がお風呂から上がってきた。ものすごく早い気もするが、桜はもう首輪をつけてしている。今日はどうしようにも出来ない。アリアは俺の車椅子を動かして風呂場へと移動してくれた。隠れ家の風呂場なんで小さいものを想像していたが、結構広かった。ある程度配慮はしてくれたみたいだ。

 

「服脱がすわよ」

 

「ありがとう」

 

下半身が動かすことが出来ず、ズボンを脱ぐことが出来ない俺に代わってアリアが俺のズボンを脱がしてくれる。今まで桜が手伝ってくれたから・・・・アリアは何か新鮮だな。

 

「・・・・懐かしいわね」

 

「はっ?」

 

「前もこんなことあったじゃない。精霊世界でさ、二人だけで冒険してさ、こんな感じで裸の付き合いをして、敵に捕まって」

 

「ああ・・・・そんなことあったな」

 

「何、もう忘れたの?私たちにとっては結構重要な出来事よ。首輪取るわよ」

 

「ありがとう、そうだな・・・細かいことは忘れているかもしれん。前にも言ったシークレットシグナーの副作用もあるかも」

 

脱衣所から風呂場に入り、椅子に座ったところでアリアの手によって首輪が外される。

ここ最近の騒動の影響か物忘れが少しひどくなったかもしれない。まだ他人から話されて思い出すことはできるけど、日常的なこと以外、過去のことを中心にどんどんと忘れていく。何よりも怖いのはこんな状態なのに何一つ危機感を持つことができない。他人事のように感じてしまう。

 

「頭から洗うわよ。あの時は一緒にお風呂に入っただけだけど、今はこうして遊輝ちゃんのサポートするとはね」

 

「まああん時はほとんどお前の無理矢理に付き合っただけどな」

 

「私からすればありがたい話だったわ。一人で過ごしていたあの時の気持ち、今でも覚えているわ。あんな虚しい気持ちになるのはもう経験したくないわ。シャワー出すよ」

 

アリアがリンスインシャンプーで俺の頭と髪を洗い終え、ヘッドノズルを手にする。確かにあの時のアリアは心のない女性だった。初めて会った時と比べたら心があったかもしれないが、今と比べたら天と地の差だ。

 

「とにかく、私はあの時のことは今でも感謝しているわ。あの事件のおかげで私は人としての温かさと心を持つことができた。遊輝ちゃんと軽音部のおかげよ」

 

「・・・・・お前にしては珍しいな、人に礼を言うなんて」

 

「私だってお礼を言って、頭を下げるわよ。次、体洗うわよ」

 

頭のシャンプーを洗い落としたアリアはそのままタオルにボデイソープをつける。

 

「だから、私は遊輝ちゃんについていくわよ。どんな状況になっても。間違っていた私を止めてくれた遊輝ちゃんが迷っているなら今度は私が助けるわ」

 

「・・・・そうか、ありがとなアリア」

 

アリアと桜には感謝しかない。マスコミに巻き込まれた俺を連れ出し、こっちが圧倒的に不利な条件を突き出しても一緒について来てくれた。何とかしてこの騒動を終わらせてやる。

 

「・・・・・そのためには少なくとも足を治さないとな」

 

「そうね。シャワー出すよ。洗い終わったら脱衣所に行くから」

 

アリアが再びヘッドノズルを手にする。全身に少し熱めのお湯を浴びて ボデイソープを落とす。その後に軽くバスタオルで水気を拭き取った後、脱衣所に戻り、下着とパジャマを着て、首輪を付け直す。

 

「じゃあこのまま私がシャワー浴びるから、悪いけど」

 

「ああ、ありがとな」

 

俺はアリアに礼を一言言って車椅子を動かし、脱衣所を出る。リビングに戻ると桜が困った表情をしていた。

 

「どうした?」

 

「・・・・ベッドが一つしかない。しかもセミダブル」

 

「・・・・・ソファもないし3人で共有するしかないか」

 

「あと、冷蔵庫に食料品が補充されていた」

 

「・・・・帰ってきた時に部下が何か荷物を持って入ってたがそういうことか」

 

桜の言葉を聞いて、俺はキッチンの冷蔵庫を覗く。最初きた時に空だった冷蔵庫にはぎっしりと食料と調味料、野菜などが入っている。

 

「基本的には自炊して生活しろってことね」

 

「上がったわよ、何見ているのよ」

 

冷蔵庫の中をじっくりと見ていると、シャワーを終えたアリアがバスタオルを頭に巻いてこっちにやって同じように冷蔵庫を見る。

 

「冷蔵庫の中を見ていた。食料が大量に補充されていた」

 

「それがないと生活できないわよ」

 

「上手にやりくりしないと次の補充がいつになるか分からないな」

 

「それは明日から考えて、もう寝ましょう。10時回っているし、今日は色々あって疲れたわ」

 

アリアが軽く欠伸をしながらキッチンから離れる。時計を見ると確かに10時を回っていた。日本時間だと11時を回っていることを意味する。確かに今日は色々ありすぎた。明日から何されるか分からない、もう寝た方が得策だ。

 

「お姉ちゃん、ベッドが一つしかない」

 

「良いわよそれくらい、一緒に寝たら解決する話でしょ」

 

「そうだな・・・・あっ」

 

「どうしたの遊輝ちゃん?」

 

「・・・・・どうやって寝よう」

 

俺がそうポロッと口からこぼし、アリアも桜も少し間が空いて「あっ」と漏らした。今、俺は寝相・・・って言えばいいか。がとにかく酷い。二人に多大な迷惑をかけてしまう。かと言って今の俺は床で寝ることはほぼ不可能。

 

「・・・まあ、今日はみんなで寝ましょう。もう今日は色々あって考えたくないわ」

 

俺が色々と悩んでいるとアリアが車椅子のブレーキを解除してハンドルを握り、リビングから離れ寝室に入る。そのままアリアは車椅子をベッドの横につけて、俺を介助してくれてベッドにねっ転がる。その後すぐに桜とアリアもベッドに入り、俺に抱きつく。

 

「大丈夫、いざとなったら私と桜ちゃんで叩き起こすわ」

 

「お兄ちゃん、私に任せて」

 

「・・・・頼むから優しく起こしてくれよ」

 

その日、俺は二人の温かさに触れた影響か久しぶりに悪夢を見ることなく寝ることができた。

 

 

〜(次の日)〜

 

 

「それじゃ今日は遊輝の脚の状態を病院で検査するわ」

 

朝、起きて朝食を食べ終えたタイミングでリーが入ってきた。今日は俺の脚を検査するみたいだ。そのままリーと部下に連れられて黒いワゴン車に乗り、車は動き始める。

 

「検査の間は暇だからね、その間に・・・・・アリアも検査を受けてもらうわ」

 

「私は遊輝ちゃんみたいに悪いところはないわよ」

 

「貴方のその異端な能力について検査するのよ。その力は現代科学では説明できない。どうやってその力を得たのか調べさせてもらうわ」

 

「・・・・・はぁ、分かったわ」

 

「桜は私についてきてもらうわ」

 

「・・・・・何するの?」

 

「私と一緒に遊ぶのよ。さ、病院に着いたわ」

 

いつの間にか車は止まっていた。もう目的地に着いていたみたいだ。車から下ろされて周りを見渡す。地下駐車場のさらに奥、人通りが明らかに少ない区画の扉の前に下ろされた。

 

「ここの医者と病院は私の部下たちが負傷した時によく利用してね、上海一信頼できて、最新鋭の機材が整えられた病院なのよ」

 

部下たちが鉄の扉を開け、リーが先頭になり次いで俺たちが入り最後に部下たちが扉を閉めて建物の中に入る。少し歩いてエレベーターに乗り、とある階で下される。そこには白衣を着た医者というより、科学者のような雰囲気を醸し出している集団が俺たちを待ち構えていた。

 

「恭候您多时了《お待ちしておりました》」

 

「像昨天说了那样,今天请求两个精密检查《昨日話した通り、この二人の精密検査をお願いするわ》」

 

「明白了《分かりました》」

 

「何言っているのよ」

 

「オイ、ボスが話している時が話すな」

 

医者らしき人たちとリーが中国語で話し始めたため俺たちは置いてけぼりになってしまう。中国語はノータッチ、桜も知らず、独り身のことが多いアリアも分からない。

 

「じゃあ今から二人には検査を受けてもらうわ。ハンファ、貴方は通訳として二人に着いて行きなさい」

 

「好的」

 

「・・・・行くかアリア」

 

「ええ、桜ちゃん、ちょっとの間待っててね」

 

「・・・・分かった」

 

アリアが車椅子のハンドルを握り直し、医者の後を歩き出す。

 

 

 遊輝 side out

 

桜 side

 

 

「ふふ、それじゃ桜は私と一緒にきてもらうわ」

 

「・・・・・・・・」

 

病院でお兄ちゃんとお姉ちゃんに別れた後、私はリーに左手を握られてお兄ちゃん達とは反対方向に向わされる。本当は抵抗してお兄ちゃんたちと一緒に居たいけどこの女の前で逆らうことは死を意味する。私たちはこの女の掌で踊らされるしかない。

リーと私、それともう一人の部下の三人で廊下を移動してとある部屋に入る。

 

「・・・・・決闘スペース?」

 

「そう、ここで貴方はデュエルしてもらう」

 

私たちが入った部屋は一面の決闘部屋だった。ただ違うのは観覧席がなく、四方囲まれた壁に一面がガラスでこの部屋を覗き込む作りになっている。

 

「・・・私がデュエルすることになんの意味があるの?」

 

「一つは貴方の実力を確かめるため、もう一つは貴方がアムール社が作った決闘兵器としてどれくらい人体に影響があるか調べさせてもらう」

 

リーはそう言いながら私の頭に色々な装置やコードがついたヘルメットみたいなものを被らされる。

 

「・・・・やっぱり碌な考えじゃない」

 

「でも気にはなるものでしょ?心配しなくても貴方は普通にデュエルすれば良いだけ。簡単でしょ?ルオン、彼女にデュエルディスクを渡しなさい」

 

「・・・・・分かった。相手は?」

 

「私が相手するわ。私の部下だと貴方の実力を引きだせずに終わるわ」

 

どうせ何を言っても無駄、そう感じた私はリーの部下からデュエルディスクを受け取る。私はデュエルフィールドに立つ。反対側にはリーが立った。

 

「・・・・私なんかと相手する暇はあるの?」

 

「ご心配なさらず、仕事は徹夜して終わらせたわ。私、三徹くらいは余裕よ」

 

「そう・・・・・じゃあ、完膚なく叩き潰す」

 

「デュエル」  「デュエル」

 

 桜   LP. 4000 リー LP 4000

 

「先行は譲ってあげるわ」

 

「・・・・魔法カード、増援。デッキからLv4以下の戦士族モンスターを手札に加える。閃刀姫ーレイを加えて、そのまま召喚」

 

 閃刀姫ーレイ 攻1500

 

「カードを一枚伏せて、エンドフェイズ、閃刀姫ーレイの効果発動。このカードリリースしてEXデッキから「閃刀姫」リンクモンスターを特殊召喚する。フォームチェンジ、閃刀姫ーシズク」

 

閃刀姫ーシズク 攻1500 ↗︎

 

閃刀姫ーレイの衣装がヒーロー戦隊や魔法少女の変身シーンみたいに青く光り、武装した姿へと変わる。

 

「閃刀姫ーシズクの効果。このモンスターを特殊召喚したエンドフェイズに墓地に存在しない『閃刀』魔法カードを手札に加える」

 

「手札から罠カード、無限泡影!自分フィールドにカードが存在しない場合のみ手札から発動!閃刀姫ーシズクの効果を無効にする!エフェクト・ヴェーラーを警戒したようだけど残念ね!」

 

「いや、灰流うらら以外だったら大丈夫。手札から速攻魔法、閃刀起動ーリンケージ。自分メインモンスターゾーンにカードが存在しない場合、自分フィールドのカード1枚を墓地に送り発動する。閃刀姫ーシズクを墓地に送る」

 

相手がカウンターで発動した無限泡影の効果を受ける前に私が発動した閃刀起動ーリンケージの効果で閃刀姫ーシズクがフィールドからリリースされる。

 

「EXデッキから『閃刀』リンクモンスターを特殊召喚する。フォームチェンジ、閃刀姫ーハヤテ」

 

閃刀姫ーハヤテ 攻1500 ↙︎

 

墓地に送られた閃刀姫ーシズクの魂が形成され、閃刀姫ーハヤテがフィールドに特殊召喚された。

 

「無限泡影の対象になった閃刀姫ーシズクは墓地に送られ不発。閃刀姫ーシズクの効果は継続、デッキから閃刀起動ーエンゲージを手札に加える。これでターンエンド」

 

 

桜 手札 3枚 LP 4000 墓地魔法 2枚

 

ーーーー▲ ー

ーーーーー 

 ○ ー

ーーーーー

ーーーーー ー

 

リー 手札 4枚 LP 4000

 

 

「へ〜やるじゃない。上手く交わされたわ。流石、WRGPチャンピオンチームのキャプテンの妹ね」

 

「・・・関係ない。私は私」

 

「そうね。これは失礼、では私のターン、1枚ドロー」

 

リー 手札 5枚

 

「魔法カード、龍相剣現。デッキから『相剣』モンスターを1体選び、手札に加える」

 

「手札から灰流うららの効果。龍相剣現の効果を無効にする」

 

「速攻魔法、墓穴の指名者。貴方の墓地の灰流うららをゲームから除外して次のエンドフェイズまでお互いに除外した同名モンスターの効果は無効になる!」

 

相手がモンスターをサーチしようとしたので手札に握っていた灰流うららを使い無効にしようとしたが、墓穴の指名者で回避される。

 

「これで龍相剣現は通るわね。デッキから相剣師ー莫邪を加え、そのまま召喚」

 

相剣師ー莫邪 攻1700

 

相手のフィールドに青白いマントを羽織り黒い甲冑のようなものを身につけた人形の騎士みたいなモンスターが現れる。

 

「莫邪の効果!手札から幻竜族または『相剣』カードを見せることでLv4、水属性、幻竜族、チューナーの相剣トークンを特殊召喚する!」

 

「チェーン、手札から増殖するGを発動。このターン、相手が特殊召喚をする度にカード1枚引く」

 

「それが本命なわけね。良いわ、手札から相剣暗転を見せ、相剣トークンを特殊召喚する」

 

私の手札から増殖するGが飛び出してリーの周りを飛び回る。リーは手札のモンスター1体を公開して、フィールドに相剣トークンが特殊召喚される。この瞬間、増殖するGに1体が私のところまで戻ってきてカードを1枚、私の手札に加えてくれる。

 

桜 手札 1枚→2枚

 

「鬱陶しいわね・・・やっぱりゴキブリは見たくないわ。この相剣トークンが存在する限り、私はシンクロモンスター以外をEXデッキから特殊召喚できないわ。Lv4の相剣師ー莫邪にLv4の相剣トークンをチューニング!」

 

 ⭐︎4 + ⭐︎4 =  ⭐︎8

 

「古代の地に眠りし大剣が魂を宿し、軍を率いる王へと道標!シンクロ召喚!LV8、相剣大師ー赤霄!」

 

相剣大師ー赤霄 攻2800

 

「増殖するGで1枚ドロー」

 

 桜 手札 2枚→3枚

 

「相剣大師ー赤霄の効果、さらにシンクロ素材になった莫邪の効果発動!莫邪は1枚ドロー、赤霄はデッキから『相剣』カードをサーチする!」

 

「・・・・チェーン、リバースカード、速攻魔法、閃刀機ーウィドウアンカー。自分メインモンスターゾーンにカードが存在しない場合、相手フィールドのモンスター1体を対象に取り、その効果を無効にする」

 

相剣大師ー赤霄の効果を通したら不味い、そう感じた私は伏せていた閃刀機ーウィドウアンカーを発動する。閃刀姫ーハヤテから放たれた狩猟用の網が解き放たれ、相剣大師ー赤霄を捕らえる。

 

「あら、なかなか鋭いじゃない。ここで赤霄を止めるのは正解よ。でも莫邪の効果で1枚ドローするわ」

 

 リー 手札 3枚→4枚

 

「あら、強いカードを引いたわ。魔法カード、強欲で貪欲な壺。デッキの上から10枚をp除外して2枚ドロー」

 

 リー 手札 3枚→5枚

 

「(・・・・・ま、そう続かないわね)これでバトル、相剣大師ー赤霄で閃刀姫ーハヤテに攻撃!」

 

相剣大師ー赤霄が右足を踏み込み、閃刀姫ーハヤテに攻撃する。ハヤテは最初の攻撃を避けて、対抗するがすぐに捕まり赤霄が振り落とした剣を受けて破壊される。

 

 相剣大師ー赤霄 攻2800

 閃刀姫ーハヤテ 攻1500

 

 桜 LP 4000→2700

 

「ッ・・・墓地の閃刀姫ーレイの効果。自分フィールドの『閃刀姫』リンクモンスターが相手の効果でフィールドから離れるまたは戦闘で破壊された場合、墓地から特殊召喚できる」

 

破壊された閃刀姫ーハヤテ、その武装が剥がれ落ち、閃刀姫ーレイが私のフィールドに舞い戻ってきた。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド」

 

「エンドフェイズ、閃刀姫ーレイの効果。自身をリリースしてフォームチェンジ、閃刀姫ーシズク」

 

「また?同じ芸は飽きられるわよ」

 

「関係ない。閃刀姫ーシズクの効果。閃刀術式ーアフターバーナーを手札に加える。閃刀姫ーシズクの効果で相手フィールドのモンスターの攻撃力は私の墓地の魔法カードの枚数×100ポイント下がる」

 

相剣大師ー赤霄 攻2800→2500

 

 

桜 手札 4枚 LP 2700 墓地魔法 3枚

 

ーーーーー ー

ーーーーー 

 ○ ー

ーーーー○

▲ーーー▲ ー

 

リー 手札 3枚 LP 4000

 

 

「私のターン、ドロー」

 

桜 手札 5枚

 

「(・・・・・厄介な効果持ってる)」

 

デュエルディスクを通して相手のモンスター効果を確認する。あのモンスター、サーチするだけでなく私のフィールドのモンスター効果まで無効してくる。それに伏せたカードの内1枚は相剣暗転という罠カードのはず。確か毒蛇の供物と同じ効果のはず。下手な行動ができない。だけど、灰流うららは前のターン、墓穴の指名者で除外した。

 

「(つまりこのターン、相手も灰流うららは使えない)魔法カード、閃刀起動ーエンゲージ。デッキから同名カード以外の『閃刀』カードを加え、墓地に魔法カードが3枚以上あればその後に1枚ドローできる」

 

「(強欲で貪欲な壺で灰流うららを加えたけど墓穴の指名者の対象にしてしまったわね・・・)」

 

「デッキから閃刀起動ーリンケージを手札に加えてその後に1枚ドローする」

 

桜 手札 4枚→5枚→6枚

 

「魔法カード、閃刀術式ーアフターバーナー。相剣大師ー赤霄を対象にとり、そのモンスターを破壊、その後、墓地に魔法カードが3枚以上あるならフィールドの魔法・罠カード1枚を破壊する」

 

「(あれを通すと赤霄が破壊されるだけでなく相剣暗転かこの伏せカードを破壊ね)リバースカードオープン!罠カード、相剣暗転!相剣大師ー赤霄と閃刀姫ーシズク、閃刀術式アフターバーナーを対象に取り破壊する!」

 

「速攻魔法、閃刀起動ーリンケージ」

 

「リバースカードオープン!永続罠、虚無空間!これでお互いに特殊召喚が出来なくなるわ」

 

「速攻魔法、サイクロン」

 

「!?」

 

「虚無空間を対象に取り破壊する」

 

チェーンの逆順処理でまずサイクロンから解決され、相手が発動した虚無空間が破壊される。

 

「これで閃刀起動ーリンケージが通る、閃刀姫ーシズクを墓地に送り、フォームチェンジ、閃刀姫ーカガリ」

 

閃刀姫ーカガリ 攻1500 ↖︎

 

「そして相剣暗転が解決される」

 

「!?しまった」

 

相手が発動した相剣暗転により対象になった閃刀術式ーアフターバーナーと相剣大師ー赤霄が破壊された。

 

「閃刀術式ーアフターバーナーは対象のカードを破壊できなかったから追加効果は発動できない。閃刀姫ーカガリの効果。特殊召喚成功時、墓地の『閃刀』魔法カードを手札に戻す。閃刀起動ーリンケージを手札に戻す。現れて、未来へ続くサーキット」

 

閃刀姫ーカガリがリンクマーカーの中に飛び込み、左斜め下の矢印が赤く光る。

 

「アローヘッド確認、召喚条件は風属性以外の『閃刀姫』モンスター1体。私は閃刀姫ーカガリをリンクマーカーにセット、サーキットコンバイン、リンク召喚、フォームチェンジ、閃刀姫ーハヤテ」

 

「打点になるカガリをわざわざリンク召喚?何を企んでいるの?」

 

「簡単な話。このターンで決める。バトル、閃刀姫ーハヤテでダイレクトアタック」

 

閃刀姫ーハヤテが足元のブースターを起動させて急加速しながら相手に目掛けて発進、そのまま相手を斬りつける。

 

リー LP 4000 →2500

 

「くううう!!!」

 

「閃刀姫ーハヤテの効果。戦闘を行なった後、デッキから『閃刀』カードを墓地に送る。閃刀姫ーロゼを墓地に」

 

「(ロゼ?このタイミングでモンスターを?)」

 

「速攻魔法、閃刀起動ーリンケージ。閃刀姫ーハヤテを墓地に送り、フォームチェンジ。閃刀姫ーカイナ」

 

  閃刀姫ーカイナ 攻1500 ↘︎

 

閃刀起動ーリンケージによって閃刀姫ーハヤテの武装が代わり、閃刀姫ーカイナが特殊召喚される。

 

「そして閃刀起動ーリンケージの追加効果。墓地に光属性・闇属性の『閃刀姫』モンスターがそれぞれ1体以上存在する場合、この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップする」

 

「!?」

 

 閃刀姫ーカイナ 攻1500→2500

 

墓地に眠る閃刀姫ーレイと閃刀姫ーロゼの魂を受け継いだカイナの体からエナジーが解き放たれる。

 

「バトル、閃刀姫ーカイナでダイレクトアタック」

 

リー LP 2500 → 0

 

WIN 桜  LOS リー

 

 

 

 

「ふふ・・・・やるわね。さすがと言わざる得ないわ」

 

デュエルが終わり、リーはただ私に賛辞の言葉を述べて拍手をする。

 

「・・・どうでもいい。早くこの頭の機械をとって」

 

「あら?誰も一回で終わりだなんて言っていないわよ?」

 

「・・・ッ」

 

リーのその言葉を合図に部屋の扉が開いてリーの下っ端らしき部下たちが10人くらい入ってくる。

 

「まだあなたのお兄さんとお姉さんの検査は終わってないの。それにあれだけのデュエルでは充分にデータが取れていないわ。次は私の組織の幹部連中一人一人と相手になってもらうわ。実力は私より劣るけどデータを取るには充分でしょ」

 

リーのその言葉に屈強な男が一人デュエルディスクを構え、私の反対側に立つ。

 

「(・・・・これは大分長くなる)」

 

私の首筋から汗が一筋流れる。

 

 

 




桜「はぁ・・・・はぁ・・・」

リー「ふふ、どうしたの?まだ3人しか終わってないわよ?」

桜「・・・・」

リー「もっとも〜と私のために働いてね、お人形ちゃん♪」

桜「はぁ・・・・・」

リー「次回、『運命を賭けた治療』。よろしくね」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。