「失敗もいいところだこのカス」
教室に戻ってきた明久に、雄二から痛烈な一言。
明久は泣きそうになっています。
「流石にもうフォローのしようもないのう」
秀吉も深く溜め息を吐いています。
「あんなモンを見て明久と島田が付き合ってると思うヤツがいるわけがない」
「そうだね。せめてもの救いは島田さんが明久に好意を持っている様子を見せていた事だけど、それだけじゃ清水さんが動く理由としては弱すぎるよ」
「オマケにもう一度トライしようにも、島田はあの調子じゃからの……」
チラッと島田さんの方を見ると、彼女は一度明久と目を合わせると「ふんっ」と不機嫌そうに鼻を鳴らして明後日の方を向いてしまいます。
「とりあえず、明久は島田さんにちゃんと謝罪した方がいいよ。このままにしておくのはどちらにとってもよくないから」
「うん、そうだね。行ってくるよ」
そうして明久は島田さんの席へ向かいました。
「それじゃあっちはアイツに任せて、俺達は別の動きを考えるぞ」
「大丈夫かな、明久……」
送り出しておいてなんですが、僕としてはかなり不安です.....
「ダメだった時は後でお前がフォローしてくれ」
「……少しは自分でやろうとしてよ」
「そういう事は俺には向いてないからな。適材適所ってヤツだ」
「はぁ……わかったよ」
「よし。それじゃまずはDクラスを焚きつける前に時間稼ぎをしないとな。ムッツリーニ、『DクラスがBクラスに対して試召戦争を仕掛けようとしている』って感じで偽情報を流してくれ」
「…………了解」
「それから秀吉」
「む。なんじゃ?」
「お前にはDクラスの清水を交渉の場に引っ張り出して欲しいんだが、頼めるか?」
「それは構わんが……交渉と言ってもどうするつもりじゃ?」
「どうするもこうするもこっちの目的は1つだ。清水を挑発して敵意を煽る。乗ってくれば成功、そうでなければ失敗。それだけだ」
今の清水さんはDクラスの代表に匹敵する発言力を持っています。彼女を動かせるかどうかで僕らの命運が決まると言っていいでしょう。
「それならば島田も一緒に連れて行く必要があるのじゃろう?」
「ああ。その方がより確実に挑発できるからな。下手に同席させると逆効果になるかもしれないが、そこは俺が何とかしよう」
「うむ。ならば、そちらも何とかしておこう。機嫌を戻すのは無理じゃろうが、交渉に同席してくれるよう頼むくらいなら可能じゃろう」
「そうしてもらえると助かる。今の島田に明久を近づける訳にはいかないからな」
「心得た。交渉の場は空き教室、時間は放課後すぐで良いか?」
「それでいい。それくらいまでならBクラスの宣戦布告を遅らせる事ができるはずだ」
「了解じゃ」
そう言って秀吉は一度教室を出て行きました。後で時間を置いて島田さんを説得するつもりなのでしょう。
そして秀吉が教室から出て行ったちょうどその時――
『――もうウチに話しかけないで。アンタの顔なんて見たくない』
『ごめん。悪かったよ』
.....どうやら向こうは最悪の結果で終わったみたいです。
「完全に怒らせちゃったよ……」
「そうみたいだね」
明久がそう言いながらこちらに戻ってきました。
「やれやれ……。明久、ほとぼりが冷めたら、後で鏡護と一緒にきっちりフォローしろよ?」
「うん。わかった」
「それじゃ今後の動きについてだが――」
そうして雄二は先程話し合った事を明久にも説明しました。
「――というわけだ。わかったな?」
「うん。了解」
「ところで明久、鏡護。腹減ってないか?」
明久が頷いたところで、何故か雄二が突然そんな話題を振ってきました。
「まぁ確かに昼はいつも通り水と塩しか食べてないから、お腹が減ってる事は減ってるけど……」
「雄二?今はそんな事言ってる場合じゃ――モガッ、モゴッ!?」
僕は雄二に意見しようとしたけど、その口を雄二の手で塞がれてしまいます。
「そうか!腹減ってるのか!」
何故かすごく嬉しそうな顔をしている雄二。あぁ、これは何か悪知恵を思いついた時の笑顔ですね。
「それならちょうどいい。姫路!」
「はい?坂本君、どうかしましたか?」
ここで雄二の考えがハッキリと読めました。
ですが瑞希の料理はこの2ヶ月程の僕との修業のおかげか、もうほぼ100%失敗する事がなくなっているのは僕自身がよく知っています。
それなのにさっきから僕の第六感が激しく警鐘を鳴らしているのはどういう事なんでしょう?
「腹を空かせたこの2人に何か食べ物を作ってくれないか?できれば姫路の
そ、そういう事ですか!
確かにレシピ本に載っているような普通の料理なら今の瑞希には何の問題もありません。しかし瑞希オリジナルとなれば話は別です。絶対におかしな事をしでかすでしょう。
「それは別に構いませんが、材料がありませんよ?」
「安心してくれ。調理室の鍵を(勝手に)借りてきた。材料もそこに用意してある」
「そうですか。そういう事でしたら私頑張ります!」
「ああ。任せた」
こ、これはいけません!あっという間に退路を断たれてしまいました!
隣の明久は小声で「ギブ、ギブ」と連呼しています。
「鏡護君、明久君。何か食べたいものはありますか?」
.....ん?これはこの地獄から抜け出すチャンスでは?ここでオリジナルにできないような料理を言えばまだ何とかなるかもしれません!
「えっと、それじゃ「ゼリー」がいいな……って雄二っ!?」
まさかの雄二による台詞被せ。
ゼリー → 材料:不特定多数
数あるチョイスの中でも最悪の部類です.....
「どうした鏡護。姫路の料理は美味しいんだろう?」
「……うん。そうなんだけど……」
残念ながら今回は上達したその腕が振るわれるメニューじゃないんですよ.....
「ゼリーですか。わかりました!頑張ってみます!」
あぁ.....瑞希も既にやる気満々です.....
「よろしく頼む。ドリンクゼリーに使われてるようなパックがあったはずだから、それに入れてきてくれ」
「はい。じゃあ、ちょっと行ってきますね」
「ああ。頼む」
雄二から鍵を受け取って、瑞希が教室を出て行きました。
「……で?これはどういう事なのかな雄二?」
「そうだよ!僕達を殺すつもりか!」
「別にお前らに恨みがあっての事じゃない。今回の作戦に必要なだけだ」
「瑞希の料理が?」
「そうだ」
「ふ~ん。なら別にいいか」
「だがああ言った手前、姫路は間違いなくお前らに食べさせようとするだろうな」
それは全然よくないです!
「こうしちゃいられない!明久、調理室を見に行こう!」
「そうだね!僕たちの命が懸かってるんだから!」
「それなら俺も行くかな。姫路の料理してるところを見てみたい」
必死な僕と明久に対して、1人暢気にそんな事を言う雄二。
程なくして僕達は調理室に到着しました。中では既に瑞希が料理を始めている気配があります。
「それじゃ、開けるよ」
「「うん(ああ)」」
瑞希に気付かれないようにこっそり扉を開けて中の様子を窺います。
「~~~♪」
鼻歌を歌いながら上機嫌で調理室の中を動き回る瑞希。
まだ調理を始めたばかりのようで、瑞希は棚から出した2つのボウルに何かを入れています。
作るものがゼリーですから、片方がゼラチン、もう片方が砂糖といったところでしょう。
「(なんだ。意外と普通だな)」
「(そうだね。ゼリーくらいなら大丈夫なんじゃない?)」
「(大丈夫だと逆に困るんだがな)」
.....雄二は一体何を作らせる気だったんでしょう。
と、そこで調理中の瑞希の独り言が聞こえてきました。
『えーっと……まずは、ココアの粉末をコーンポタージュで溶いて――』
初手からありえない事が起きていました。
「(2人とも!彼女は一体何を作ろうとしているの!?何か既にゼリーとは程遠いものになってるような気がするんだけど!?)」
「(静かにしろ明久。姫路に見つかるぞ)」
「(やっぱり修行が足りなかったみたいだね……)」
瑞希にはまだまだ料理の常識を教える必要がありそうです。
『オレンジと長ネギ、どっちを入れると2人は喜んでくれるでしょうか……』
「(迷わない!その選択肢は迷わないよ姫路さん!)」
「(きっと2人の為に栄養価に重点を置いた特別料理を作ろうとしてるんだろうな。……味を度外視して)」
「(余計な気は回さなくていいよ瑞希!普通でいいから!)」
そうやって変な気遣いをするからいつも大惨事になるんですよ!
『あとは、隠し味にタバ――』
「(これ以上は聞かない方がいいな。行くぞ2人とも)」
「(待って!せめて最後に入れられたのが『タバコ』なのか『タバスコ』なのかだけでも確認させて!)」
お願いですから、せめて辛くて刺激的な調味料の方であってください.....!
「(遊んでる時間はないんだ。我が侭を言うな)」
「(僕らの命に関わるんだけど!?)」
「(そうだよ!それくらいはいいじゃないか!)」
しかし必死の抵抗も虚しく、僕と明久は雄二に首根っこを掴まれて引き摺られてしまいます。こうなったら後で雄二も必ず巻き添えにしてやります.....!
「よし。それじゃあ俺と明久はこのまま新校舎3階をうろつくぞ。暇そうにな」
「え?時間がないって言ってるのに目的もなくうろつくの?」
「それに僕はどうするのさ?」
「鏡護は教室に戻っててくれ。それから明久。これはBクラスとDクラスに俺達が何も知らないとアピールする為の作戦だ」
「「了解」」
僕と明久が同時に答えました。それでは僕は教室に戻りましょう。
「はぁ、はぁ、はぁ……あ、危なかった……」
「ま、まさか、鉄人が、あんなところにいた、なんてな……」
しばらくして息を切らせた明久と雄二が教室に戻ってきました。また何かやったみたいですね。
「2人ともおかえり。首尾はどう?」
「あ、ああ。とりあえず、目的は、達成した、ぞ……」
「う、うん。他の、クラスの人達も、見ていた、からね……」
「それはよかった。ちなみに、康太の方もバッチリだって」
「よし。それならムッツリーニには新たな仕事をしてもらう」
「…………内容は?」
いつの間にか康太が音も立てずに近くにきていました。
「ああ。もうすぐ姫路が戻ってくる。そうしたら説明しよう」
「そういえば、どうしてわざわざ姫路さんに料理を作ってもらったのさ?」
「姫路の料理は暗殺用の武器だ」
.....本人が聞いたら傷つきますよ、今の発言。
「暗殺用?誰を?」
「Bクラスのヤツだ」
「……なるほど、BクラスからDクラスへの同盟の使者が狙いだね?」
それが理由であれば納得です。
「そうだ。ムッツリーニの偽情報でDクラスに狙われていると知ったら、Bクラスの連中は当然その対処をする必要がある。そこで一番考えられるのが、Dクラスと同盟を結ぶ事だ。使者を出すだけで戦争を回避できるなら、それに越した事はないからな」
「そっか……って、ちょっと待って。それってかなりマズいんじゃない?Dクラスに話をしに行かれたら偽情報だってバレちゃうじゃないか」
「だからこそ、その同盟の使者を狙うんだよ。同盟に向かった使者がやられた事を知れば、BクラスはDクラスに間違いなく敵意を抱く。そうなれば同盟は成立しないし、Bクラスは疑心に駆られるだろうしね」
相変わらず雄二の考える作戦は卑劣というか何というかですね。
「けど、暗殺だったらスタンガンでもいいんじゃない?わざわざ姫路さんの料理で毒殺なんかしなくても」
明久、君も何気なく酷い事を言いますね。
「スタンガンは悲鳴を上げられるからな。それに口を塞ごうものならこっちまで感電するだろう?」
「でも……」
「それに今回の作戦に姫路の料理を選んだのは俺の趣味だ」
雄二が僕達の命を考慮していない外道な発言をしたその時、
「え?坂本君、私の料理が好きなんですか?」
ちょうど教室に戻ってきた瑞希が聞いていた。
「ひ、ひめ、じ……?」
一瞬で雄二の顔から血の気が引いていきます。天罰が下りましたね。
「良かった。そう言ってもらえると嬉しいです。でも、霧島さんが今のを聞いたらきっと怒りますよ?」
瑞希は嬉しそうに笑っています。
「は、はは、は……」
乾いた笑いを漏らす雄二を励ます為にアイコンタクトを交わした僕と明久は雄二の肩にそっと手を置き、
「「ウェルカム(グッ)」」
最高に清々しい笑顔でサムズアップ。
「テメェら、そのムカつく程爽やかな笑顔はなんだ……!」
これで道連れができました。まさか自爆してくれるとは、策を弄する手間が省けて助かります。
「坂本君の分もありますので、良かったらどうぞ」
そう言って瑞希が僕達3人にパック入りのゼリーを手渡してくれます。
「そ、そうか。すまないな。後で腹が減った時にでもいただこう」
「そうだね。僕もそうするよ。姫路さん、ありがとうね」
「ありがとう瑞希」
「いいえ。これくらいお安い御用ですよ」
本当に瑞希はいい子だ。だからこそ、せめて死線を彷徨う事になるような料理だけは作らないでください.....
「んじゃ行くぞ、明久、ムッツリーニ。鏡護は教室にいてくれ」
「了解」
「…………わかった」
「うん」
雄二達は
それからしばらくして3人が戻ってきて、今は6時間目の途中。
使者の暗殺が効いたらしく、Bクラスが疑心暗鬼に陥っているとの情報が入りました。
「これで時間稼ぎは成功したかな?」
「そうだね。とりあえず明日くらいまでなら何とかなるんじゃない?」
「ああ。ところで秀吉、Dクラスとの交渉は大丈夫か?」
「うむ。清水を引っ張り出す事には成功した。放課後に旧校舎2階の空き教室で待ち合わせという手はずになっておる」
一応、舞台は整ったという事ですね。あとはいかにDクラスを挑発するかですが、その辺は雄二がちゃんと考えているでしょう。
「…………1つ、気になる情報が」
近くで何かの機械を操作していた康太が口を開きました。
「どうしたの?何かあった?」
「…………根本がAクラスに何かの情報を流していた」
はて?この状況になって根本がAクラスに用があるとは思えません。何か嫌な予感がしますね.....
皆で首を傾げていると――
――バンッ!
突然大きな音を立てて教室の扉が開け放たれました。
「……雄二……っ!」
その向こうから現れたのはAクラス代表の霧島さんでした。いつもはクールで落ち着いた性格の彼女が、何故か今は焦っているように見えます。何かあったんでしょうか?
「翔子?そんなに慌ててどうした?」
「……どうした、じゃない。雄二こそ、どうしてまだ学校にいるの……!」
ん?まだ学校にいる事の何がおかしいんでしょうか?今はまだ授業中で、放課後までは時間があるはずですが.....
「?お前は何を言っているんだ?」
「……お義母さんが倒れたっていうのに、どうして様子を見に行かないの……!?」
霧島さんが珍しく怒っています。というか、雄二のお母さんが倒れた?そんなのは初耳です。
「はぁ?あのおふくろが?風邪すら引かない全身健康体だぞ?」
雄二も知らなかったようです。まぁもし知っていたなら流石にお母さんのところに行くでしょうしね。
「……とにかく、早く家に……!」
業を煮やしたように雄二の手を取って強引に連れ出そうとする霧島さん。余程雄二のお母さんの事が心配なんですね。
「お、おいっ!ちょっと待て!俺は今から大事な作戦が――」
「今はそんな事言ってる場合じゃない!」
聞いた事のない霧島さんの怒声に、Fクラスにいた全員がその様子を唖然として見ています。
「だから待て翔子!何かおかしい!どうして俺より先にお前が」
「いいからっ!」
「翔子、落ち着――」
抵抗虚しく、雄二は霧島さんにあっという間に連れ去られてしまいました。
「「「…………」」」
一瞬の出来事に、呆然とするしかない僕達。
「代表!」
と、そこへ新たな来客がありました。しかもそれは――
「優子?」
「姉上ではないか。どうしたのじゃ?」
霧島さんと同じAクラスの優子でした。何故か優子まで焦っているようですが.....
「鏡護!ここに代表が来たわよね?」
「う、うん。今さっき来て、雄二を連れて早退しちゃったけど……」
「くっ……一歩遅かったか……」
僕の返事を聞いて苦々しげな顔をする優子。
「一体何があったの?霧島さんもいつもと違って様子がおかしかったけど……」
「さっきBクラスから情報が流れてきたの。『Fクラス坂本雄二の母親が倒れたらしい』って」
「っ!それって……」
「アタシはすぐにおかしいと思ったわ。でも代表はそれを聞いてすぐ教室を飛び出して……」
「Fクラスに来て雄二を連れ去った、と」
「ええ」
「って事はさっきの根本君の話って!」
「…………多分その偽情報で間違いない」
「なんじゃと!?」
途端に皆の顔色が変わりました。これは最大のピンチってやつですね.....
「どうしよう!清水さんを挑発する為の作戦は全部雄二任せだったのに……」
その肝心の雄二が今はいません。
「鏡護、お主は雄二から何か聞いておるか?」
「残念ながら何も。多分雄二は盗聴の可能性を警戒していたから」
「つまり、誰にも話しておらんという事じゃな?」
「そうだね。同じような理由でメモみたいなものも残されてはいないだろうし」
こうなる事がわかっていたら事前に雄二から作戦を聞きだしておいたのですが、後悔先に立たずとはまさにこの事ですね。
「何だか鏡護達も大変な事になってるみたいね」
そこで優子が話に割って入ってきました。
「まぁね。けど、こっちは僕達で何とかするから大丈夫。優子は自分の教室に戻って霧島さんの事をクラスに説明してあげて」
「わかったわ。まぁ頑張りなさい」
「うん」
そうして優子はAクラスに戻っていきました。さて、こっちも何とかしないとですね。
「鏡護。何かいいアイデアはない?清水さんを上手い事挑発できるような」
「う~ん……難しいかな。平常時ならまだ何とかなるけど、今朝から色々と動いてきた今のこの状況ではね。それこそ、雄二でもなければ挑発は成功させられないと思う」
「…………そろそろ、時間」
時計を見ると、確かに6時間目終了の時刻を示しています。交渉がもうすぐ始まってしまいます。
「…………どうする?」
「どうするも何も、雄二がいない今は僕達でこの状況を乗り切るしかないよ」
「そうじゃな。ここまで来たんじゃ。もう後には退けん」
「とりあえず参加メンバーは僕達4人と美波かな?」
「いや。ムッツリーニには残ってもらった方が良いかもしれん。向こうには『覗き騒ぎの件で謝罪がしたい』と言ってあるからの。恐らく向こうのメンバーはクラス代表の平賀とDクラス女子の代表といったところじゃろうから、それに倣ってこちらも人数を絞るべきじゃ」
「なるほど。だったら僕も行かない方がいいかな」
「うむ。交渉にはワシと明久、島田の3人で行くとしよう」
「わかった。それで、その場で謝罪そっちのけで相手を挑発すればいいんだね?」
「そうだね。そこは悪いけど2人で何とかして欲しい」
「「了解|(じゃ)」」
こうして僕達はクラスの命運の懸かった交渉に、雄二抜きの無策で望まざるを得なくなりました。
応援くらいしかできませんが、2人とも頑張ってください。
そして翌朝。
『我々Dクラスは、Fクラスに対して宣戦布告を行う!』
朝のHR終了直後にやって来たDクラス男子が高らかにそう宣言しました。
あとがき
作者 「さて、何だか大変な事になってたみたいだが……」
鏡護 「うん。今回は本当に焦ったよ」
作者 「でも、結果オーライだったっぽいな」
鏡護 「そうだね。一体何があったんだろう?」
作者 「その辺は最後にネタバレするからお楽しみに」
鏡護 「そう?なら楽しみにしてるよ」
作者 「それでは次回予告!
次回、第31問『騒動の結末は実に些細なもの(仮)』
を、」
作&鏡 「「よろしくお願いします!」」