明日の貴方(わたし)   作:tamagoyaki224

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私と、占いの付き合い方

「次のコーナーです。藤居朋の占いコーナー、未来は上々!?」

「このコーナーは、リスナーの皆の運勢をあたしが少しだけ占っちゃう、と言うコーナーです」

「た・だ・し、いつも言ってるけど、占いはあくまで占いだから、信じ過ぎるのも良くないですよ…って、信じてもらえないのも悲しいんだけどね」

 

「未来は自分で掴むもの、占いはあくまでその手助けだからね」

占いの結果を信じすぎて、自分を信じられなくなるのは本末転倒…と言うかそれが前までのあたしだった。

何かにつけ占いの結果を重視して、仕事の内容まで占いで決めようとか、今日は運勢が悪いから何もしたくないだとか、正直扱いに困る子だった。

…こんなあたしを見捨てずに付き合ってくれていたプロデューサーって、実は滅茶苦茶良い人なのでは…と改めて思ったし、プロデューサーに心の中で感謝した。

 

「さて、本日のリスナーさんは…おっと、さっきの子ね」

「来年受験です、さん。貴方の運勢を占うわ」

「…占いと言っても、星占いや動物占い、色々あるんだけどね」

 

「……どうリスナーさんのことを占っているのかは、企業秘密よ、ふふっ」

時々、このコーナーのことがSNSでも話題になるらしい。

本当にリスナーを占っているのか、とか占いの方法は何なのか、とか適当に言っているだけなんじゃないのか、とか。

姿が見えないのはラジオの利点でもあり、欠点でもあると思う。

ただ、こればかりは皆にも教える訳にはいかない…と思う。

 

そんなこんなで、占いの結果が出たのだった。

「出ました。総合運は…かなり良いわ。貴方の願いはきっと叶うでしょう、だって」

「やったわね、自分を信じて、そのまま突き進んで大丈夫よ」

あたしも出た結果にほっとして、胸をなでおろした。

未来は自分で掴むもの、と言ってもやっぱり悪い結果が出たら気になってしまう。

それにこの子は受験生。自分の人生を左右するであろう出来事を前に、こうやって背中を押せるのは嬉しいことだ。

 

「次に恋愛運…待ち人来ず。自分から動いていくべき、と出たわ」

「…総合運とちょっと関連するかもしれないけど、これも自分の力を信じていくべきね」

「もし好きな人がいるなら、頑張って」

 

「金運ね…これはまずまず…と言うか現状維持ね。良くもなく悪くもなく、って感じ」

「臨時収入には期待できそうにないわね。今ある財産…と言うのも大げさだけど、それを大切にね」

「こんな感じかしら。貴方の幸せ、祈ってるわ」

 

「さて、お送りしてきました藤居朋のフォーチュン・ラジオお別れのお時間です。今日も聞いて頂き、ありがとうございました」

「来週もまた、この時間に会いましょう。貴方に幸運が、訪れますように」

最後にお決まりのフレーズを言って、ラジオを〆る。

このフレーズを言うのも何度目だろうか。

最初はたどたどしかった言い方も、今ではもう慣れた物で。

プロデューサーにも、褒められたりした。

それがちょっとだけくすぐったくて、嬉しかった。

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