そしてロケバスの中に話は、時は戻るのだった。
「……あの時の答えが、本当にアカマルさんの幸せにつながったのかは、わからないわ」
「アカマルさん、あれ以降メールがこないし…」
「まあ、頼りがないのは良い証拠、として扱うしかねえだろうよ」
「幸せを共有するのが、お前とのラジオの時間だろ」
「それを詮索するのは、少なくともラジオの時間中は野暮ってモンだろうよ」
「…そうよね。あたしの好きな物を、大好きな皆と、共有する時間」
「大切な、時間」
「これが続けられているのは、間違いなく、皆のお陰」
「噛み締めていかないとね」
「やっぱりあたしは、アイドルの力を、占いの持つ力を信じてるわ」
「良い所も、悪い所もある、身をもってそれを体験してきたわ」
「でも、それでも、それを選んで良かったもの」
「だから、続けるわ。ずっと、ずーっとね」
「未来の自分を信じてるの、勿論、あんたが導く未来もね!」
そう言って運転席のプロデューサーの背中をバシッと叩く。
「ってぇ!?」
「さあ、行くわよプロデューサー!明日に向かって、ね!」
「まだお前にひっぱたかれた所ジンジンしてるんだが…」
「その痛みは生きてる証拠よ!」
「何か今日のお前テンションどうかしてるな…」
プロデューサーに向かってあたしは、白い歯を見せてにいっと笑う。
プロデューサーも、痛みに耐えながらにいっと笑い返してくれる。
自分でやったこととは言え、少し強く叩きすぎたかもしれない。
「ま、まあそう言うお前だからこそ、俺様があの時スカウトしたってもんだよ」
「でしょ?」
「スカウトしたばかりの頃は、どうなることかと思ったけどな」
「それはお互い様でしょ。あたしだって、こんな人がプロデューサーだなんて、大丈夫かって思ってたもの」
「こんなきっちりかっちりしたイケメン捕まえて、よくそんなことが言えるもんだなオイ」
「自分の格好鏡で見てみなさいよ、ボサボサの髪に吹かしタバコ。場所が場所なら不審者でひっ捕らえられてるわ」
「お前もパワースポットで変なポーズしてるって良くウワサになってるじゃねえか」
「あ、あれは文字通りパワーを頂く由緒正しいポーズなのよ!怪しい人に見えたかもしれないけどね!」
あたしとプロデューサーは、いつもこうだ。
でも、今はこんな風に言い合える関係が、毎日が幸せだって思える。
あたしが導く未来は、どうなっているのかは分からない。
でも、どうせなら、良い未来が待っているって信じたい。
良い未来が待っている様に、未来を切り開きたい。
未来の貴方(わたし)を、信じたい。