【史上最強の】貧弱一般人が一級の勇者に限界突破するの見かけたんだが【弟子ケンイチ】 作:黄雨
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しぐれはワザと隠したる卑怯者ではないからこっちが距離をとり「俺はこのままあったかぬくぬくでいいんだが?」と湯船につかるとようやく諦めたのかしぐれ自分あらうことにしたみたいだった
桶使ってかぽんとするので俺は視線は背後の森に移動
なんだか横島なオーラが向こう側からちかずいてるような気がする(感知)
ハッキリ言わせてもらえば急に弟子とか言われても困るんですわ? お?
前フリに冗談からではマジなオーラが感じられるのに信じられねーよ。
冷やかしだろうか俺を試してンのかいっしゅんではわからないみたいだった
ちょとsYレならんしょこれは……?
するとしぐれはポツポツ自分語りしだした
「ボクは香坂流武器術を使い手……なのだが……
そのボクから言わせてもらえば……お前がたまぁ~~……に。自作の木剣で挑んでくる武器術はへっぽこ……だ」
「なにいきなり挑発してきてるわけ?」
背後からしぐれが自語だというに
とことこやってきたしぐれペットのネズミが
岩の上立ってヌンチャクぶんぶん丸に挑発してくるので
お前も対戦したかったのかよ悪かったなリアルマスターハンドが火を吹く
「昔はボクも極ふつ~の女子高生……だった訳だが、その頃よりず~……っと下」
「ヂュー!(クイックイッ)」
「待ちかよ……俺のクレイジーハンドもインするのでこれ以上待ってると危険
連携でお前も一巻の終わり」
流石は野生のゲーセンと言ったところか
しぐれのペットは小動物サイズなのにそこらの不良よりずっと強い
デコピンもつっつき攻撃もハエタタキも丁重かわされて
手乗りヌンチャクでぺちぺちダメ重ね稼いでくるあるさま!
小動物キャラは格ゲー界で禁止扱いされやすい強キャラ(愛されボディー)
軽い小手先タイマンなのに一方的にやられちぇしまうではないか!
尻尾で微細に動きコントロールされると追い込みきれない不具合
マジで行くしかねぇな
ついムキになってぬこ騙しにパンッってしたのにビビらねーしよ
回避うまいベシベシしつこい強い!
「まあ……キミの武器術の、へっぽこっぷり……は……普段使いしてないことが原因……だろう、から……日常的に、使えばマトモになりそうだが……
にも関わらずキミの無手には……所々、武器ありきの動きが……あって、どこかチグハグなのが……前から気になって……る……」
「チューチュウ♪」
「尻尾は人間にはない機関なのに平然と使うのは反則だろ……」
別にどこもおかしなところはないと思うんだが
こんな一方的にダメージ受けては負け認めるほかない
ダブルハンドともお風呂に沈めると
じんわりと打撲に染み入る回復の心地
ネズミは勝利のポーズしてから浮き輪装備に着替えるとおふろに飛び込んだ(のんき)
後ろではざばんと浴び湯だか頭洗ってンだか音だが
実際何やってるかまでは俺のログには何もないな
「う~~、ん……」
「どうした?」
「ボクは口が上手くないから……ここからどう……話したものやら」
「適当で良いと思うぞ? 解釈はこっちでやるしな」
俺はべつに、しぐれに背中晒してるが話聞いてない訳じゃないからそう返事するとポツポツ語り続けた
そもそも武器持った方が弱いと挑発されても
俺はリアルではモンクタイプだからだしな
武器装備はリアルの日常じゃない事実
事実陳列罪は架空の犯罪なので逮捕されないから俺が苛立つ必要もない(謙虚)
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しぐれが語るにケンイチは信念も性格もよく常駐者みんなの可愛い弟子で可愛いヤツなのだが武器とか使う予定とくにないらしい
新入りながら住み込みではない通い弟子のショーゴはそれ以前の問題でレベリングだけ狙い中心。誰になにも習う気無いというコレ知ってるダブり情報なので被り
ボクが技指導できないのに皆が技指導できるのはズルい
というのが総括に近いしぐれの主張その①であった
「みんながうらやましいんだろ?」と聞くと「ふっ……我に秘策あ……り」というもうここまででも十分に言葉詰まってるのだがさらに持論は続く
しぐれ剣法武器景色っぽい流派にはニーチャなる名前からして外国人だろう先行継承者がいるらしく失伝とか、そういう不安はないのだがパパから以前から連連とつづく伝統芸能は失われてはならないんだと
これが主張その②
「お前が作ってきた木剣は……まあ、悪くない出来……素人にしては上出来……だ……
その腕で鍛冶、やってみる気……ないか?
ついでに武器術の基本くらいなら……指導してやっても良……い」
俺しぐれがリアル鍛冶スキル持ってるの始めて知ったんだが
もしホントならコスプレなのにコスプレじゃないリアル装備も夢じゃないのかよ?
流石の俺もこの釣りバリには釣られてしまい
「リアル鍛冶屋となるともし化して、普段使い用のナイトAF一式作れる?
ほかのたとえば盾とかリアル製造でっきるワケ?」
と食いぎみに振り返りそうになったが何とか耐えた(理性)
いろんな武器使うと思ってたがまさか釣り針まで武器化とは思わなかったぞ
「ないと……えーえふとかいうのは……知らん。
欲しいものがあるなら……自分で作……れ……
ボクの武器は大概……自作だ……」
不良有数のトップクラスプレイヤーは達人から達人にスカウトされる
手にジョブつけられれば将来は約束されたも同然
リアル合成スキルに木工上げてたのはだからの側面あるが日本の職人芸は現在失われつつある唯一ぬにの技もかなり多い
そのロスト防衛にいちやく買えるとなるならびゃ弟子入りするのも良いかもしれないな
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俺は思うところがあって返事はまた今度にさせてもらうと話が終わったようやく離脱許された(湯当たり)
今は冷静じゃない限界突破の興奮状態で精神休養が必要
ちゃんと考えるのあと返事するよう言っといた
その後いつもより早い時間のやつ乗って帰ったが
弟子入りするとなれば北海道在住のままでは難しい
あもりにも間隔が長すぎるでしょう?
特に今から冬だから突発性キャンセルなんて修行ならんしょ?
俺には郷土愛あるから軽々しく地元は捨てられんよ
思うにリアル鍛冶屋の弟子入りは高卒からで良いんじゃないかな?
高校中退するとリアル鍛冶スキル上げまでも中退する根性ナシになる可能性高い
仮にだが転校選択にしても法的なとつづきいるしかなりの高難易度
俺は根性ナシではないのでちゃんと学校卒業するしバイクもヘルメットかぶらないで乗る
冷静じゃない頭とっちらかってる自覚ある
一回フレとかみんなに仁sネイ相談とかで重考したほうが良い(慎重)
XX
巧妙にバレバレな展開をコントロールし更に時間までコントロールしていることにも気付かせずにしばらく経過
XX
「では、一影九拳会議を始めましょうか」
そこって一見すたら豪華客船に見えそうになってる闇系の特殊工作船なのだが
会議室に実際いる九拳メンは拳聖こと緒方一神斎と同格に同席してるのは人越拳神こと本郷晶だけ
その他メンはみんなぱそこんとか通信の向こう側にいるからそこにいるのにいなかった
いわゆる点でリモートのリモートウェブ会議であった!
闇系の集団は時代を先取りしすぎてる
参加グループ集団の一影九拳というのは闇系の無手組トップテン
会議内容はぜいいんというわけではないがだいたいどいつもこいつもが史上最強の弟子を倒すのは自分の弟子だとか、そおいう主張するばかりのものであった
いまんとこ一歩も二歩もリードしてる緒方は余裕で営業スマイルだが闇の基本は殺人拳! よって気絶させただけじゃ戦績はノーでナッシング無効という女性の意見がひときわ強いし大きいのだがそれにしたって緒方が一番最新情報に近い九拳メンなのは事実で重宝されていた
「新しいYOMIであるお前の弟子が言うには
ずいぶんとお粗末な相手だったという話ではないか」
「ええ、まあ……アタランテーは実に素直なので
彼女の主観においてはその通りなのでしょう」
「その彼女はいまどこに?」
「トレーニングルームで鍛錬させていますよ。呼びますか?」
「ああ構わん。まだまだ下積みが足りないんだろう? やらせておけ」
「お気遣いどうも」
「先生! 俺その娘と会ったことないので挨拶しに行っていいですか!」
「構わん。行け」
なんでだか会議に同伴してたスパルナこと叶翔は師匠から許可貰って会議室出てくとトレーニングルームに走っていった。
出てったスパルナダッシュが気にならなくなったくらいに月のエンブレム画面が喋る
「地躺拳の弟子は敗れたようだがそれはまあ良い。
心配なのは彼の者が弟子として仕上がる前に殺してしまうことだ。
それでは意味がないのだよ」
「フッ、わかっておりますよ」
「拳聖、オヌシの見立てではどうなのかいのう?」
「ああ、それはアレですよ……
みなさん、怒らないでくださいね?
白浜少年は『無情の拳』と相反する『有情の拳』の使い手ですから。
武術的に体が仕上がっていないからだとか、はたまた別の理由か……何らかの理由でリミ相手では本気を出せなかったのではないか、というのが私の忌憚のない意見です」
するとたちまち「有情の拳!?」「ありえん!」等等と迫真の返事に参加メンバーざわつきだす拳聖はというと闇の中でも有情無情で差別しない平等派閥なのでアルカイックスマイルの裏にホンネ隠したままだった。
そのスキに潜入工作員(リア♀)がCD-ROMに情報パクって逃げだそうとするのだが残念ながら人越サポシ拳によって本人にも気付かせずに奪い返されていた
潜入工作員(リア♀)はサポシされてるのに気付かないまま海に脱出したみたいだが侵入者発見なので事態はアラートモードに近い会議はグダグダなって終わった多分裏社会では伝聞になってる
XX
「うっううっ……うぉぉぉおおおお!!
うおおおおおおおお!!!
りぃぃぃみみみみみみ!!」
船倉のほうにある闇系のトレーニングルームでは、アタランテーがルームランナー前にピッチングマシンっぽいのが設営されてる殺人マッシーンが併設に並んでるとこ走っていた
フルマラソン2時間ペースの設定相手に負けないでダッシュしながらも正面からランダムに正正堂堂飛んで来るMAX80Km程度の低速ミニ鉄球避けまくってる
こちらYOMIの中では軽~い自主トレ難易度らしい
ヨソにはもっとハイテクなのある(金満)
アタランテー愚痴りながらもスケジュール消化
「死ぬお! 当たったら死ぬお! チクショウ騙された!
YOMI入りしたら病弱龍斗様とイチャラブ愛の修行できると思ったのに!
いきなりヤクザ相手させられるしっ! ここにも龍斗様来てないしっ!
なのにっ! なんでっ! こんなっ! 地味ぃ! ひぃん!」
「おーやってるやってる!」
「誰……っておっぶえ! 待って待って待ってバランス崩れたペース崩れた乱れた乱れた止めめめめめ無理!」
「アハハッ! 声かけられたからってバランス崩しちゃダメだよ!
でもその撤退の判断は良いね。無理に頑張ってたら三球くらい後に直撃してそうだった」
アタランテーは急にペース乱してきた相手キッと睨むとそっちにはオッドアイのオレサマ系男子がいた(主観)すかさず猫かぶり
「どーもでーす。
拳聖サマがおっしゃっていたスパルナ様ですか~?
新入りのアタランテーです~よろしくお願いしま~す」
とお辞儀すると「よろしくねーっ!」という返事。アタランテーは今のリミより確実に強いなーと乙女の感きいていた挨拶は軽いノリだったスパルナのほうは無情の瞳でアタランテーの武術的な総合パワーに当たりつけてる
「ふぅん。伸び盛り、って感じだねー。燕の雛みたい。
けっこー筋はいいじゃん。ま、その調子で頑張りなよ」
「ありがとうございま~す。頑張りま~す」
「ところでなんで体操着着てるの?」
「えっ? いやだって動きやすい服を着てこいって言われたから……」
「アッハハ! じゃあ俺も今度体操服で修行しちゃおっかな!」
表情筋笑ってるのに目が笑ってないのバレてるからな、リミは冗談っぽいのに冗談じゃない台詞相手に愛想笑い返してた。
(この人がYOMIの『一なる継承者』かー……目ぇ怖っ!
乙女ゲーだったら絶対暗い過去持ってる攻略キャラだコレ!
けどまあ、うん。まだナイトのやつのほうが強そう。
でも一概には言えないな~……大器晩成……ってやつなのかな?
何年かしたらナイトよりずっと強くなりそう。
でもでも! そんなの関係ない! リミもっと強くなるもん!
流石にYOMIのトップ張ったら龍斗様もリミの強さ認めてくれるはずだし!
ここでも下克上がんばるおーっ!)
(こんな雑魚にやられてるようじゃ噂の史上最強の弟子ってのも大したことなさそうだな。
俺に手番が回ってくるかどうかしんないけど、やりあうことになったら軽く捻り潰してやるか)
お互い慢心とか驕りとか見えそうになってるが見えなかったのでよかった闇系の事情は闇系の事情で進む
XX
会議はグダグダなって終わったのだが拳聖はまだ誰かとオンライン通話状態だった
「ええ、武器組の方々が食い付きそうなネタ、見つかりましたよ。
梁山泊の香坂時雨は鍛冶ができるそうです」
「はて、誰だったか……ああ、最も鋼の真実に近づいたと言われる刀匠の忘れ形見、かえ?
武器組も馬鹿ではない。その程度とっくに調査しておろう。
確かこのあたりに……『たっちぱねる』というのは反応が悪いのう」
「動作が速すぎると反応しないのは今後の課題ですねぇ。
探している資料はこっちですねー」
「…………」
画面共有でポチポチしてたらそのうち闇の武器組のマル秘資料出てきて『当時の年齢から考えて仮に経験があったとしても習熟していないのではないかと思われる』てでた添付資料にはゴチャゴチャ文字にしぐれの人相書きのってる
「ほら、獲得の有無は未確認情報になってるでしょ?
こちらには香坂時雨が扱うほとんど武具が自作だという本人の証言があります」
「本人の証言、とはどういうことじゃ」
「言葉通りですが?
もしも生捕りにできれば武器組は新たな刀匠を得るでしょうね」
「……特A級の達人を生け捕りかえ。
割に合わんのう」
原作既読者には隠しようもない連絡先の正体暴露するが相手は櫛灘美雲その人であった、
「耳にさえずるだけでも食い付くでしょう?
なにせこの太平の世はどこも武器不足だ。
まともな武器が無ければ闘えない彼等には一人でも多くの『優れた』刀匠が必要な筈」
「じゃがどれだけの腕前かなんぞ不確かじゃろう?
現物が有るわけでもなし。
ブツもなくどれほどの一品かなどきゃつらに証明できぬわ」
「ハッハッハッ。これは手厳しい」
緒方はわざとらしく額ペチッと叩くのだが誰からタレコミなんだろうなー全く予想出来ないんだが数あるネタの1つは握りこぶし潰していた
(発足騎士! 玩具弄りに逃げようとしても闘いの修羅道からは逃がさんぞ!
疾く達人の高みまで登って来い! そして私と死合え!
その奇異なる力も私の血肉として取り込んでくれよう!)
もうダメかな緒方はナイトのバックボーン調べるうちにすっかり格闘サブカルチャにハマってしまいルガールの名セリフまでパクりだす始末。
それはKOFであってギルティギアとは無関係
おそらくだが誰だか知らないけど「自慢じゃないが野生のゲーセンでは偉大な発展ですねと言われたこともある」とかなんとか話題の鮭に聞いた可能性大
過程はともあれ梁山泊の鍛冶屋ネタが美雲に渡ったのでタイムのコントロール権もって時計の針をグルグルするかしないかは彼女の手の内に入ったというわけ
(…………さてはて)
モニター越しにじーっと緒方睨む美雲がなに考えてるのかまでは本人以外分かることはないでしょう
この話で闇の武器組参戦はやまる要素も完備
今日までの投稿で更新再開後の掴みはバッチリだと思うので少し減速させてもらう次の更新は3日後予定