【史上最強の】貧弱一般人が一級の勇者に限界突破するの見かけたんだが【弟子ケンイチ】 作:黄雨
今回注釈機能を使用してみました。
便利ながら毎回キッチリ使いこなそうとすると大変面倒臭いだろうと思いましたまる
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ここのページの話はほんさく主人公が地下格闘場に行った次の週、荒涼高校1年生がスキー教室の林間学校行ったときの話。
学校イベントなので発足騎士の出番ひ不在です。
事前に状況ログを書くことでアリバイは証明させてもらった。
時間圧縮されてるここまでのあらすじ
いろいろとあった末、原作主人公の白浜兼一は体調不良により戦闘不能化した風林寺美羽に肩貸してジェイハンのワナから逃げ歩いてるとロープウェイ乗り場に着いたあたりのつづきから。
なお、いろいろあった過程については省略する。
(こういう省略過多が描写不足を加速させていってるんだろうな)
「美羽さんはここに入っていてください!」
だれもいない乗り場のゴンドラ扉を
鍛えたパワーでセミオートにこじ開け
とりあえず中に美羽を休ませる兼一。
スキー林間学校の夜時間はふぶきが強く、
どっからか接近するスノーモービルの音聞こえてた。
「け、兼一さんも、早く中へ……」
「ごめんなさい、美羽さん。
このロープウェイ乗り場まで
僕らの足跡が残っているから
一人は出て行かないと」
ピシャリ扉閉めると兼一は自分のほっぺたもピシャリ叩いた
スキー用の手袋ごしでひんやり冷たかったが馬鹿みたいにヒットした頭を冷やすのによくきいた。
(ここには師匠たちも吉川君*1も騎士さんも居ないんだ。
もし僕が負けたら美羽さんの命も危ない……
絶対に負けられない! 美羽さんは僕が守る!)
兼一は甘えたたわごと抜かしてられない危機的状況に対抗すべく、自発的にやる気に満ちていた。
作者の作為によって描写がハブられた叶翔による美羽誘拐未遂事件から一気に高められた『好きになった人を自分の力で守りたい』というどこにでもありふれた原始的な究極の信念が発露してる。
底力出ないと修行から戦略的撤退したりとか、たまに情けないこともある兼一だが信念的にいえば高確率で一番底力あるので腹くくったら強い。
ナイトの心得あるのは真にナイトの人だから守りたいんじゃない守ってしまうものがナイト。
このナガラジャBF*2戦ソロパートでは、なにげなくスルーされていた兼一の信念にフォーカスあてて隠された力を発揮する披露宴になるでしょう。
そのうち近くでスノーモービルの駆動音止まったっぽいので兼一はロープウェイのゴンドラに乗りこめる踊り場から見上げると、ナガラジャの異名をもつジェイハンが部下連れて見下ろしてた。
「おや? 風林寺の孫娘はどうした平民?」
「美羽さんなら……はぐれました」
兼一はウソついてまで美羽の居場所隠そうとしたが看破能力高いジェイハンに見破られてしまう。まあ分かってた(予知夢)
ジェイハンは更に美羽を見つけたら始末する殺害宣言すると
さすがに黙ってられなかったんだろうな、
反論にオーラ全開にして宣言返しした>>兼一
「美羽さんを殺させはしない!
ボクは貴様ら全員をブッ倒すまで
決してやられない!」
「勝ち目のない戦いに真っ向から挑む無様な虫けらめ。
革命の火種はすみやかに消さねばなるまい。
なぜなら余は、王だからのう」
風がひゅんひゅんいくロープウェイ乗り場の吹きさらしエリアで始まる
ホテル戦、雪道逃走戦と連続して続いてるナガラジャBF戦ソロパート。
いままで兼一の強化補正の多くは神秘のベールに隠されてきたがついにそのカーテンが開かれる。
今さらの話題になるが、兼一に武術の才能無いのは発足騎士というオリキャラいても変わらない。
間接的に影響あって技数増えてるのは認めるが
必殺技がものすごくたくさん増えたりしてない(確定的)
特筆すべき強化点はやっぱり、基礎トレ時間減るほど増えた実戦的組み手回数の経験値かなぁ……相手は師匠もだし、美羽ともやる回数増えたし、才能的に兼一より天才の通いのおとうと弟子ともやりこんでいた。
ちなみに発足騎士はポジション的に鍛冶メインの弟子で、香坂しぐれとマンツーマン修行がメインなので組み手予定は組まれてないらしい。
(合掌したまま構えない? いや、きっとアレが構えなんだ!
吉川さんも組み手するとき、よく分からない妙な構えをすることあるし)
階段下いるから上段攻撃警戒してタンガード・ムエイの構えでジェイハンを見上げ、敵の構えからそんな想像した兼一であったが、そこからどんな手が来るかまではわからないみたいだった。
とりあえず警戒してると「余の足元まで這い上がってくるがいい」とジェイハンから挑発され別に乗せられたわけじゃないが兼一は結構攻撃的な天地上下の構えに切り替えるとまずは先手取りにダッシュで階段登った。
逆鬼式ケンカ大原則第二章「竜の巻」第三項ケッヘル番号551「一番強えヤツからしとめろ!!」の教えどおり、多対一の場合は体力削られてから大将戦に持ち込まれるのが一番マズイと考え直した結果の待ちより攻めの行動といえる。
兼一は最初の一撃を当てるため、ダッシュジャンプからジェイハンの顔面に直突しにいくとカウンタ-された。合掌開いた片手でパンチ逸らし、もう片手で目潰し横チョップ「回し受け!」意識が警戒してたから反応できた兼一は素早い横チョップ連携への対抗に腕回すことでさいしょの一発以降は顔まで届かせずにチョップ逸らしていく。
「シッシッシッ!
我がシラットの素早い手技を捌くとはやるではないか!」
(繋ぎが速い!? 押し切られる!)
回し受け回転より早い手数に更に対抗すべく、兼一は下がりながら托槍掌の構えに切り替えガードと牽制両立しだすとジェイハンは頭が良いので関節取られたら腕が折られると思ったらしい攻め手を変えてきた。
「ならばこれはどうだ!
第二のジュルス!」
対応に対応してコンボルート切り替えるジェイハンであったがいっしゅんの変化点が隙が見えたんだろうな、兼一は「テッラーン!」と体が勝手にローキックしにいった。
アパチャイさんの教えの「難しいことはぶっ殺してから考えるよ!」を骨身に染みる体感し続けた結果。
ジェイハンは「テッ」の発声に超反応し足技警戒、即座に飛び上がっての空中蹴りへと更にコンボルート切り替えた、流石の反射神経といったところだが兼一のローキックは残念ながら空振りしてしまったが残心がGP*3になって引き締められた腕で置きガード済み。
それどころかお返しにガードした腕上げてカカト掴むと「変則
こういうのはボリスとのタイマンでもやってたが岬越寺師匠との手加減組み手でどんな攻撃しても無数に投げられることで逆に投げ成立する状況を骨の髄まで叩きこまれたからこそ出せる脊髄反射のカウンターなのでしょう。嫌になるほど被害あったことで覚えた技がより実戦的に使えている、というワケ。
「ぐぬうっ!
お、王の背を地につけるとは無礼であろう!」
「言いたいことはそれだけか!」
ジェイハンは背中うったが雪属性のダメージカットあったから即行動できたらしい柔術系の構えで起き上がり警戒してた兼一の虚をつき、シラット特有の変則的動作でリバサ*4関節技やりにいって崩しにかかると、最終的に立ちながら兼一を階段に投げ捨てていった。
兼一はとっさに手すりにつかまって滑落停止。
「つっー……まだまだ!」
「ここまで逃げ回っていたかと思えば、
まだこれほどの力を隠し持っておったか……
一瞬でも王を見下すとは無礼千万!
この革命者め! 万死に値する
わ!」
視線的に上に立たれて大変ご立腹になったジェイハンは
トドメはソロで勝とうという気持ちが減衰したらしい
ストライカー活用しだした。
ここでいうストライカーは援軍に助けを呼ぶ格ゲーの専門用語なのだが
モエからの学びを早くも活用した応用技。
どうやらストライカーの攻撃に対応した兼一に隙ができたらついげき狙うつもりの気配。
ジェイハン部下は王子の「わ!」の発声に合わせてカランビットナイフ投げてたが
一足早く制空圏築いてた兼一は見事な捌きでこれをかわし逸らしていく
(しぐれさんの手裏剣や吹き矢に比べれば!)
安全性を考慮したゴム手裏剣や吸盤付き吹き矢で体感したリアル格闘シューティングで鍛えられた対飛び道具の半身に構えた兼一に隙はなかった。これではジェイハンも隙をついて飛び込めない。
ジェイハンは追加で口笛吹くとナイフ投げはやめてにして今度はオリシ*5装備メンが数名階段下りていった。階上のジェイハンは隙あらば必殺技の
(うげえ! この数とジェイハンを同時に相手してられないよ!)
「ひ、卑怯な! 誇りは無いのか!」
「王は決して負けてはならんのだよ。
余が日本で学んだモエによれば、決闘であろうと数に頼っても構わなかったがのう」
「萌え!? 全く意味が通じないぞ! このヘリクツ王子!」
「平民は流行に疎いのう。さっさと死んでくれまいか?
さすれば、わが
「僕が死んだら誰が美羽さんを守るんだ!
そう簡単に殺されてあげるわけにはいかない!!」
武人式会話術でちょっと僅かに時間稼いでる間にも兼一の頭の中は必死に回転してる。
追い詰められて助けになるのはやはり師匠の教えか、出てきた回想シーンでは「武器に頼る程度の武器使いは……自信が安心に、安心が過信に……なる。そこをつけ!」というしぐれさん。
思い返してみれば、部下という武器に頼ってるジェイハンが隙だらけだったので兼一は「こっちも負けられないんだぁぁぁあああ!!」と気迫に叫ぶと部下メンには速攻当て身するだけですりぬけ強襲「ティー・カウ・トロン!」と走った勢いのまま膝蹴りすると攻撃的な構えしてたジェイハンはガードの備えが足らずぼうぎょこそしたが体勢崩さざるをえない。
絶好のチャンスなんだが?
「ティーソーク・トロン!」
「うぐぅ!」
「ティーソーク・ボーン!!」
「ぬうん!」
「ティーソーク・ラーン!!!」
「カーッ!」
体勢崩れてても肘のコンボをガードできるのはジェイハンの反射神経のたまもの。顎をカチあげる肘打ちのティーソーク・ラーンをガードした手で肘押さえ込まれると兼一はせっかくの怒涛の攻めの勢い止まってしまった……とでも思ったか?
実は独自設定の矛盾の必殺技があるこれが回想ログ。
「兼ちゃん。男には時として一歩も引けない状況というものがあるね」
「えーっ? こないだ退歩についてやったばっかりじゃないですか。
なのに逆のことを言われても……」
「それはそれ。これはこれ。上手く飲み込むね」
「そんなー」
「こほん。中国には背水一战という言葉があるね。
退路が無ければ人間必死になるものね。
この技は引かずに活路を抉じ開けるために使うね」
「活路を見出すんじゃなくて、抉じ開けるんですか……」
「見出しただけじゃ意味ないね。
いざという時に使うね」
(馬師父! 今がいざという時です!)
「馬式震脚頂肘!」
兼一はジェイハンに止められてた肘をそのままに後ろ足ドンとすると完全に捕らえたと思っていたジェイハンはガードがこじ開けられてしまう。密着状態でそれほど大きな動作でなくとも震脚することで勁力のパワーが震動に伝わり今回の場合『ガードごと敵を打ち抜く肘』になる必殺技。実は孤塁抜きに近い理念の技なんだがそっちはまだ未修。
なにはともあれジェイハンは完全にガード弾かれ、その隙に兼一は突き出してた肘を引き手にして空手の基本にして究極の必殺技である正拳突きを繰り出すとダメージは更に加速した。ジェイハンはマトモに直撃くらって派手にぶっとんでいった。
【最強GC*6コンボ!!!】
「王子っ!?」
「王子をお助けしろ!」
実はロープウェイ乗り場周辺に控えてた部下メンは雪道に転がって倒れたジェイハン助けるためにぞくぞく集まっていくのだが問題の異変が起きたのは次の瞬間であった。
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ところかわってティダード王国なのだが
雑魚い次の弟子候補の殺し合い見ながら果物食べてた
拳魔邪神シルクァッド・ジュナザードは
一番弟子の死合いも見届けずにイライラしていた。
「あの失敗作めが情けないせいで弟子探しも苦労するわいのう。
……プンチャック・シラットの面汚しめが。
武人同士が死合うなら、己が身一つで勝負せんかいわいの!
戦争でもあるまいに数に頼ることを前提にするようでは到底シラットの至高は極められんわ!」
この独り言は別にファンタジーにも史上最強の弟子とジェイハンのタイマン感知したから出てきたわけじゃなく、死合い前日にホテルへ調子がどうか密かに覗きに行ったらぴこぴこやってたり部下と連携訓練してたから失望して怒りが収まらないだけ。
外道の拳魔邪神にも譲れないプライドあるらしい
最初から多対一前提の動きにムカついていた。
ムカついた時点で普段なら殺してたところだが今回そんなに戦争したいなら狩人に乱獲される気分を味わわせてやろうと思ったという日本発つ前に一手打っているらしい。
この話までの前振りで戦争という単語出てくるともう何をやったか察するしかないな。