【史上最強の】貧弱一般人が一級の勇者に限界突破するの見かけたんだが【弟子ケンイチ】 作:黄雨
XX
おいィ? どういうことだこれは?
せっかくのオリ主が居ないところで事態が大きく動く二次創作小説があるらしい
ナイト不在のうちにリアルバリスタとかふざけるなよ
客観的な神視点の立場から見てきたけど
ナイトの力が必要なストーリーモードだと思った(リアル話)
そうえば誰とはいわないがバリスタで無敵を誇った存在がいたなしかも無制限
誰というのは他人に対して言うこと馬なので俺じゃないが初めて人を尊敬したしバリスタやるからには人に尊敬されるようにやらないといけない
恥知らずなバリスタ参加者は人工的に淘汰されるのが目に見えている
XX
「もー、あっちこっち逃げ回ってくれちゃって……
やあっと追いついた……あーさぶ。
ま、この距離ならあとは私の独壇場だよぉ!
兼一とジェイハンのバトル中に文字通り弓引いたのは
武器組のコンポジットボウ使いの名無しさんであった。
こうも風が強くて暗い雪山の夜で狙いつけれるくらいだから
かなり特殊な特化修練してるのでしょう
両目が普通じゃなくターゲットサイト化してて
二人同時に狙いをさだめていた
YOMI幹部は武器組も普通じゃない。
ほかの装備は師匠のミルドレッド・ローレンスとおそろいのビキニ系なのだが
場違いで寒そうだけど恥知らずの格好は風その他を正確に体感するのに必要らしい
構えた弓も矢の先も震えないでゆっくり狙いの的に向いていく。
ちなみにだが移動用の着替え装備は登山用リュックサック内に
矢玉とは別枠に仕舞ってるらしい。
「付近に敵影無し……オヌシ本当に見えているのか?」
「勿論よ……そろそろね。邪魔が入ったら頼んだわよ」
「任された」
崖から射撃体勢の近くには防寒具一式装備してる薙刀使いの名無しさんが待機。
二人チームみたいだが近、中距離と遠距離とでバランスが取れている>>武器
サテン会議してたときYOMIの武器組リーダー格の伊藤雹護は
真の任務はソロになりやすいと予想してたが
別にそんなことはなかったみたいだぞ?
ちなみに真の任務じゃないほうの表向き受けた任務は
ラデン・ティダード・ジェイハンの暗殺。
依頼の仲介役によると目標近辺にマスタークラスいないという事前情報から
殺人に躊躇いない弟子級にできる任務として闇の武器組にきてたというわけ。
拳魔邪神ジュナザードには独自の人脈あるっぽいからな……
シラットは武器の有無も含めて流派がめちゃくちゃ多いのは認めるが
なんで子飼いのマスタークラスにやらせないのかは謎めいていた(伏線ってやつだ)
「……ロックオン……ターゲットが死ぬまで……
コンポジットボウ使いの名無しさんはいままさにダウンしたジェイハンと彼を殴り飛ばした兼一をダブルに狙い射った。
弓というエモノはそこらの狩りから戦争まで幅広く長射程を誇って携帯武器として無双に近い最強の地位と権力を誇る武器として歴史が長いだろ? 剣タイプにはおよばないが世界中に伝説の弓と使い手の伝説あるように過去世界は剣と弓の世界だから社会的人気は弓が二番でもういいよ一番は剣だけど(伝説の盾と使い手は九位で良い)
うんちく語っている間にも射撃は続いている単発のようで単発じゃない連続矢がぴゅんぴゅんいくのだが連射速度は格下の弓使い三人あわせたより強い乱れうちに見えた。
XX
急転直下、ナガラジャBF戦を制したかどうかという瀬戸際で突属性が乱入してきたのを兼一は音とか聴覚感知して素早くしゃがみ回避。まだ完全決着ついてないと思ってるのか対飛び道具の半身なって備えだす。
ジェイハンはというと耐寒用手袋越しで威力減衰とはいえ正拳突きマトモに喰らって血ヘド吐いてたが命の危険には痛覚ムシで寝そべりながら転がり回避。王が暗殺で死んだら国がヤバいとおもうからこそ気合回避であった。
「闇討ちだ!」
「王子をお守りしろ! ぐああっ!」
「庇わずともよい! 下手人を探せ!」
「ははっ!」
それなりに大ダメージなのに指揮に叫べるのは気合だよな、さしせまった脅威は兼一より上にあると判断したのか意識配分が第三者に向いていく。
(
ジェイハンは雪上ゴロゴロで身体が冷えてちょい弱気になりながらも必死に頭も体も回転させると狙いが自分だけじゃない矢が兼一も狙ってることに気付いた。
ここでピッキーン! 閃き発動(帝王学)
理解力Aの理解力により自分狙いだけじゃないことから
漁夫の理狙いのYOMIの武器組だと悟ったらしいジェイハンは
ローリングのしかた変えながら活路になるだろう兼一に近づこうとすると
ちょうど兼一にも増援来たみたいだった。
スキー教室の林間学校からロストしてた兼一たち追いかけてた新島春男と谷本夏である。
「なんじゃこりゃあ! まるで戦場じゃねーか!
退避! 退避ィィィイイイ!」
「新島! 谷本君! ここは危ない!」
「んなもん見りゃわかる!
なにがどうなってやがる白浜!」
「正直言って訳が分からない!
YOMIのジェイハンを殴り飛ばしたと思ったら急に……ハッ!」
「ヒィッ! うっ上からの撃ち下ろしだ!
こりゃあきっと結構な数に囲まれてるぜ!
場所が悪すぎる! 美羽ちゃんはどこだよ!
さっさと逃げちまおう!」
新島はこそこそと潜在能力発揮しての判断だが敵数カウントは大ハズレ。弓道レベルとは隔絶するYOMIの武器組の弓の射撃ははじめて見るものだろうから予想のミスは仕方ないが早く逃げ出したそうにしてる。
先に逃げられ集中狙いされたら更なる追い込みの追加襲撃されそうな予感のジェイハンはなんとか見得張って立ち「それは困るのう平民ども」と言い寄っていくのだが敵が接近してきたら兼一たちは当然警戒するよな。
警戒されながらもジェイハンは言った「刺客は用意周到じゃ。第二第三の伏兵があるやもしれぬ。容易く逃げ切れると思うか?」と続けると新島は予想ついたから言葉が出なかったのだが谷本は「これもテメーの差し金じゃねーのかナガラジャ?」と問うと「当然違うぞ? 何故なら余は、王だからのう」と矢をかわしながら返事。兼一は罠の被害にあってたから疑惑の判定だがリクツじゃない直感的には素直に信じれた(お人好し)
「お、お前は何か知ってるのかジェイハン!」
「王の名を呼び捨てにするでない……といえる状況でもないのう。
恐らくYOMIの武器組であろうよ。
闇の世界において無手組と武器組はどちらが殺法の主流かと反目しておってな。
時として闇同士であろうと牙を剥く」
「気になるねー。
こんな状況じゃなきゃ、詳しく聞かせてほしいんだけどな」
「そこで提案じゃが……戦時の不可侵条約を結ぼうではないか。
まずは誰とも知れぬ刺客を先に討たねば互いに命はないぞ?」
「人の獲物を罠にハメて好き勝手しやがった上で
そんな都合の良い話が信じられると思ってンのか?」
「信じる信じないではない。受けいれるか否かじゃ。
そちらにとっても悪い話ではないと思うが?」
かなりくる危ない狙撃をかわしながらの会話だが交渉スキルはジェイハンの方が上なんだろうな、新島はリアルタイムに代替案出せなかったし谷本がいちゃもんつけたが否じゃない。
ところが兼一は案がないのは同じだったが気になったので、なんで殺しに来てたにも関わらずすぐ交渉しにこれたのかと状況も空気も読まない質問しだした。
「んなこと言ってる場合じゃねーだろ」谷本は類似した質問攻撃された経験あるから止めるのだがジェイハンは「くるしゅうない。愚かな民を導くのも王の勤めよ」と見下しながらもバカを優しく諭すようにカリスマある回想シーン入った。
もしもこの世が漫画だったら多分3~4ページくらい語ったと思うんだが要約すると『ジェイハンの地元のティダード王国は争いの火種が絶えず、状況によっては昨日の敵が今日の友になり今日の友と明日殺し合う事も珍しくは無いから』という軽く聞くには重たすぎる内容。
平和の日本とはあまりにも生きる世界が違うんだろうな、
兼一はショックでかくて回避ミスりかけるくらい動揺だったが覚悟決めてこう言った。
「ボクの知ってる友情は、取引じゃない。
見返りを求めたりしないし、見捨てたりもしない。
お互いにどこか信じあえて、心に通じるものがあることを友情だと思ってる。
その考え方を押し付けるつもりはないけれど……
あなたがあなたなりの流儀で僕のことを友人だと思ってくれたなら、
ボクはボクなりの流儀で友情を返そう!
あなたは美羽さんを始末すると言ったのは許せない!
でも、拳を交えることが新しい友情のきっかけになると教えてくれたボクの友人の論法が通じるならば、それはとても素晴らしい事だと思う!
相手が誰であろうと闘いが終われば手を取り合える……できることならボクもそうしたい!
立場や考え方が違っても、その気持ちをぶつけあうことでボクも知らない全く新しい友情の形ができあがる可能性を、ボクも追ってみたいんだ!
今日この場で戦った新たな友人として手を貸そう! ジェイハン!」
不可侵条約じゃない友情の打診の説得が兼一の口から飛び出たんだがこの言葉は殴り合ったら友達という発足騎士の影響から出てきたのは確定的に明らか。
感情に訴えてきて起訴不可避の言葉が心に響いたんだろうな、ジェイハンは子どもの頃から王さまとして育って友だちとかいなかった昔のこととか思い出し、リアル友情という未知の感情が愉快になったのか笑って敗訴を受けいれたよ……闇系じゃない顔つき変わって言った。
「ハッハッハ。馬鹿な平民よ。
生まれてこのかた、余に友などおらぬわ」
「えっあっそれは、なんというかごめんなさい」
「謝らずとも良い、余のはじめての友よ!」
説得が成功したらしい光属性のカリスマ溢れる笑顔の言葉に
兼一も笑って返し谷本は呆れ新島はケケッと邪悪に笑った。
原作ではまだ着かない時間に友情の素晴らしさに目覚めたのはオススメのモエの影響あるかもな。
ジェイハンはさっきからぴゅんぴゅんうるさい矢の一つをガシっと片手で引っつかんで言った。
「友よ、改めて頼みがある。
余はいま命を狙われて困っておるのだ。
助けてくれ」
「……ボクもさ! 力を合わせてこの場を生き残ろう!」
「もとよりそのつもりよ!」
流石は人たらしスキルA+といったところかな
兼一は生半可な主人公じゃ真似できない闇タイプ特攻もたらしてる。
共通の敵に対抗して光と闇が両方備わり最強に見える臨時チーム結成の瞬間であった。
……おいィ? 原作解離にもタイムをコントロールした影の立役者はどこにいるんですかねぇ……雪山フィールド見回してもパーティメンバーにいないんですわ? お?
おっとと客観的な視点が崩れそうになってるっぽいので話戻すが、臨時チームで一番目に活躍するのは頭脳担当の新島。
(兼一のヤロー! やりやがった!
とんでもねぇ荒業で敵を味方にするとはな!
増えた手ゴマを上手く使えばこのヤベェ状況も……イケる!
そのためにはまず……新島アーイ!)
新島の目がオーラ混じりにひかると残念なことに襲撃者は夜の闇で射程外だがパーティメンバーのリアルステータスを得体の知れない独自の計算式で簡易チェック。
その後一般人じゃ出せない系のオノマトペ使ってカタカタピピピとかだが新島が頭を働かせていった。
実はこいつYOMIの罠にハマっただろう兼一を谷元そそのかして誘導に引き連れたとはいえあまりそれほど危険を省みずに助けに来てる。
真実追求しても大事なコマがどうとかくだらん屁理屈抜かして絶対認めないだろうがな。
悪友にも友情はあるだよ。
「なんと面妖な……こやつ本当に人間か?」
「一応、人類のはずだけど……最近不安になってきた……」
「どうみても地球外生命体だろ」
周りからはさんざんな言われようだが現状を未知の公式Xに当てはめた結果が出た新島は限られた手札の中で勝利条件を満たすため「これより合同G・M・K作戦を開始する!」とか言った。
XX
「ええいちょこまかと!
地の利を得ようと思ってたけどここからじゃ遠すぎたかも……」
「苦戦しているようだな。手を貸そうか?」
「手出し無用! 私が当てる!」
「ムキになっちゃって……あいわかった。
しかし眼鏡が曇って堪らんなァ全く。
……お、敵影あり。
ターゲットの部下だな。片付けてこよう」
「任せるわ」
再びの武器組視点。
次は獲物を肩掛けにリュックサック座ってる薙刀使いの名無しさんに注目するのだがマイ曇り止め使ってメガネふいたあと発見したジェイハン部下多人数を倒すため2~3メートル弱の崖モドキを「ほいっ」と飛び降り相手にしだした。
薙刀は制空圏の間合いが広いので遠くの敵まで届き
攻撃面で最強D値の両手武器で他を圧倒。
なんとダブルアタックに残心を乗せることで両手武器なのに連続4回攻撃できていた。
おっと攻撃性能ばかり注目しすぎて気がひゅんひゅん行くが
防御性能も立ち回りが良いという事もつけくわえないとダメだな。
ジェイハン部下はなぎなたあしらいという言葉のように受けつ流しつあしらわれ上の弓使いどころか薙刀使いにも近づけない。
彼女は一方的な状況に気持ちよくなってきたのか「うふふっ♪」と恍惚状態になっていく。
武器使いには一定の割合で存在する武器でダメージ与える感触が好きな瞬間ダメージ厨じゃなく、敵の間合いの外から何もさせずに一方的にやっつけるのが好きみたいだった。
どっちにしてもヤバい(性癖)
これは危ないと思って回りこもうとするジェイハン部下のうち数名は
逃げても後ろから追いかけられて撫で斬りされるハメになってる。
このへん雪属性が深くて移動速度そがれるのが逃げ切れてない原因っぽい。
いまどき薙刀と聞くと女子の護身武術とか、
そういう部活のイメージあるが
時代よっては最強の武器であった説もあるほど
殺人武器として強力に優秀で容赦ない。
無双にもあらかた戦闘不能に片付けると
死に損ないがもがき苦しむところを楽しんでいた(悪趣味)
石突きでつんつんする始末。
ふと強風が止んだんだが薙刀使いの名無しさんの感覚的に強敵登場。
左右にランダムに進路変更しながらターゲットの一人が雪山にしてはかなりの速度で走ってきてるのが曇らないメガネ越しに良く見えた。
「ほう。一人矢の群を凌いできたか。
急所を差し出せば苦痛なく逝っただろうに。
あたしと戦わなければ良かったと後悔することになるぞ」
「くっ! 弓兵の護衛か!
狼藉もここまでじゃ! うつけ者ども!
この惨状はそなたの仕業であろう!
余の民を蹂躙した罪は万死に値するぞ!」
「大方、決闘の邪魔者を始末しに来たのだろうが……通さないよ、ターゲット。
あたしの薙刀が黄泉への水先を勤めよう」
メガネ女子の薙刀使いはつんつんするのはやめてにしてリーチとパワーと隙が大きい上段の構えに変えるとジェイハンは当然警戒。恥知らずな格好の弓使いは狙いの的が近くなった事で兼一狙いはやめないながらもたまにジェイハンだけに連射したりして緩急をつけはじめてた。
ジェイハンはメガネ女子の薙刀使いから差し込み喰らったら一撃必殺の危険を感じると同時に見た目とは裏腹にやる気がないと見て、ジェイハンポップが待ちきれなかった部下たちがやられた怒りにたかぶる激しいオーラに呑まれず本能的に長寿タイプの理性的に判断する考えを一点に集中することで動の気を乗りはじめる。
(この状況ならば……弓兵を引き付けてくれよう!)
この集中はスポーツ学でもまことしとやかに語られる動の気の乗り方の一つで『ゾーン』とかって呼ばれ方がその業界で広まってるヤツ。
美羽が騎士とのタイマンで発揮してた慎重オーラのやりかたと似てるけどモチベーション違ってると出せるパワーも違うよな。
考えなくても勘で分かるとばかりに感覚的に薙刀の制空圏に踏み込まず矢弾見切りを中心にいくのだが狙いが正確すぎるので離れてた時よりかえって避けやすそうだったな……時間経過で射撃量がみるみる減っていく。
「おい、どうした?
オヌシが当てるのではなかったのか?」
「べ、別働隊に回り込まれてる! そっちは任せるわ!」
「なんとっ!」
律儀にも弓使いが仕留める約束守ってたメガネ女子の薙刀使いはこうなっては仕方がないと攻守のバランスが良い安定の中段に構え変更しだした。
「やったか! ハーミット!」
「いや、まだだ! もう一人いやがった!」
ターゲットも別働隊だろう誰かと話し、みるみるやる気を出してたが殺気が怖いが素手一人相手に薙刀が負ける訳があるまいとか思いなおしたという(負けフラグ)
兼一に速攻当身食らっただけの軽症者たちが復帰してひそかに陣取りしだしてるのに気付いてないのがアワレだった。
指揮官先頭というイニシエの兵法を知らないのかよ?
XX
新島案の【合同G・M・K作戦】(G・ぐるっとM・回り込んでK・奇襲)は、ラストの最後の前の途中までは上手く行きつつあったんだが奇襲しかけてるメインはハーミットの谷本。
新島は弓で狙われてるのが対戦してた二人だと見抜くと注目されてない彼に注目したのだ。
狙撃者が動いてないので攻撃して自分の居場所をバラしてるからかなり要領良い谷本なら回りこむのはむつかしくなかったという。
「ったく……これだから武器組は気にいらねぇ」
ハーミットは(何で俺が宇宙人の言いなりに)と思わなくもなかったが武器組は汚いヒキョウ者が多数と風の噂には聞いていたがこれほどとは、と闘いに水差しまくってる恥知らずな格好の弓使い見て忌々しそうに呟いてたな……
さっさと倒そうと後ろから襲いかかろうとしたところ更なる伏兵に逆に後ろから跳び蹴りされた。
ハーミットは反応して素早くしゃがみ回避したが不意打ち失敗してインスニ行動バレてしまう。
「おーい。回り込まれてますよー」
「なっ! いつの間に!
助かったわ結!」
「お構いなく。任務ですので
……っと、誰かと思えば。
君は、師匠が行方不明になっている、無手組のハーミット君じゃないですか」
割り込んだのは小太刀使いの狭山結。武器組はやることにロマンの欠片もないよな、どうやら本当は二人じゃなく三人のチームだった様子しかも全員女。
恥知らずな格好の弓使いは攻撃に集中してるとターゲッティングしてる二人までしか見えなくなってくるのが未熟の弱点であったが、弱点カバーに一人、索敵と退路確保に一人と役割分担してたワケ。
ま事前にパターン組んでリアル状況でポジションチェンジとか普通だが
ちょっとした敵情報はともあれ、ハーミットは劈掛拳の構えで言った。
「まさか俺のことを知ってる奴がいるとはな……何者だ?」
「君と違って先生が良いので色々と詳しいんですよ。
私は狭山結。獲物は──小太刀」
口先ジャブで軽くけん制しつつもしゃきん抜刀して出てきたの宣言どおり小太刀なのだがその短さでは武器的優位性はあまりない。
ところが日本には懐刀という秘密兵器の言葉があるように本当に強いやつは強さを口で説明したりしないからな、口で説明するくらいなら牙剥いて始末してきたんだろうな、表ざたにならないまま語られない歴史の闇が小太刀の強さの秘訣。
約一名が回り込まれたと騒いでるうちにハーミットは速攻でまず結を倒そうとするのだが防御重視に立ち回られると簡単にはいかない。
結はハーミットじゃ軽くあしらえない程度の実力は持ってるつもり。
見た目は小さくても鋭く素手より圧倒的に切れ味ある武器にうまく牽制されるとハーミットは格下の武器持ちなら怖くもなんともないのにやりづらいみたいだった。
死角で姿は見えない位置から声かけてきた知り合い程度のジェイハンに返事してるうちに見えてる位置にいる敵も更なる会話してた。
「結! 大変よ!」
「何か?」
「改めて索敵したら囲まれてきてる! 助けて結!」
「……プランDも失敗ね。
じゃ、ここは私に任せて離脱の準備してきて。
ポイントE-8が一番近いよ」
「了解!」
「逃がすか!」
「逃がすよ」
こうしてクール系()の美男美女のタイマンが始まってしまった
証拠のログは確保したからな言い逃れはできない。
その隙に恥知らずな格好の弓使いはリュックサック背負って雪山にあるまじき速度でとんずらしていったが乱れうち中断で【G・M・K作戦】進行度増えると思わなかったのでしょう更なる別働隊にエンカウントするのは時間の問題であった。
XX
連続で独自展開対戦はじまってるがまずは時系列的に最初にオチがつく恥知らずな格好の弓使い戦から。
ちょっと僅かに時間巻き戻してロープウェイ乗り場に残ってる兼一がいかにも哀れそうに制空圏張らずに「武器怖い武器怖い」と呟きながら逃げ惑ってるヘタな演技だがこれは弓矢の狙いが兼一とジェイハンなので逃走失敗してると見せかけることで、間接的に言えばジェイハンのサブ回避盾にしようという新島の作戦の一部。
ま一番の理由は自分が一番信頼できるメイン盾が近くにいてくれないと困るからかなーきっと
こういう保身でせっかくの臨時チームがダメなっていく
兼一とジェイハンの友情のツープラトンコンボ見たかったのは
神視点で全体サーチしてる俺だけじゃないはず
正義の格闘集団やりたいなら新島は反省したほうが良いと思うぞせっかくの見せ場を潰す気か?
美羽を置いては行けない兼一の気持ちを新島が言葉巧みに突いた結果なんだが
やりくちが悪の手口にしか見えない! 見えにくい!
ダメだしはこのへんにしとくけど新島はゴンドラ内に非難して美羽の看病がてら、おててのしわとしわを合わせ治療の念力(特に効果はない)してる時間あるくらいだから今はそこが一番の安置。
けど留まってても次の安置作らないと状況の展開次第で詰む可能性あるから居座らないタイミング待ってただけ「少年策士。貴様の読みどおりこちらに矢が来なくなったぞ」と一人だけ残っていたジェイハン部下に声かけられると(やるっきゃねぇ!)と次の段階に進む覚悟を決めてた。
新島が合図で兼一はゴンドラ内にいったん戻り、意識ロスト中の美羽をおんぶして
新島指揮のもとジェイハンとも谷元とも違う第三ルートを行軍開始。
けっきょくのところGMK作戦はいわゆるひとつの散兵戦術なのだが
密集してると狙い撃ちされて死にまくるから散らばってタゲ分散する作戦。
離散から強襲しつつ集合するゲリラっぽい作戦はジェイハン一味には慣れたものだが
夜の雪山でやることじゃないよな常識的に考えて。
新島は限られた手札と情報の中で勝利条件満たそうとしただけだが
ジェイハン部下が斥候として優秀なシーフタイプなので迷子になることはまずないでしょう。
このチームに残ったのはナイフ投げしてたジェイハン部下だが即席チーム内の会話イベントは蛇足なので省略させてもらおう「王子の命令である。命に代えても護ろう」て言うナイトタイプの発言にジェイハンのカリスマの一部が見えただけだしね。
ナ/シのセットは最強だと思った(リアル話)
道中で敵に会ったらこのジェイハン部下がソロやるか
兼一がそいつに美羽預けてタイマンに行くかは状況しだいの手はず。
で、なんだかんだあって恥知らずな格好の弓使いとランダムエンカウントしたんだが、兼一が素で「なんで雪山でそんな格好してるんですか?」と聞いたら急に恥ずかしくなったらしい顔真っ赤にして「黙れターゲット! お前を殺す!」と矢玉まとめてなんか必殺技しようと……したのだが、リュックサック邪魔で仕方がない様子。
一人でゴチャゴチャしてるうちにジェイハン部下が
シラットの掴み技で取り押さえてあえなく御用となった。
先に言っておくが弱いんじゃない距離の相性の問題で
狙ってないが兼一のセリフが高度な心理戦っぽくはたらいた結果。
ジェイハン部下は隠しナイフでトドメ刺そうとすると当然のように兼一が止めだした。しぶったが「少なくとも武器を取り上げれば脅威にはならないはずです!」との正論に首切りは子どもの目に毒だろうという一般常識に気付いたらしい弦切断の武器破壊だけしてまずは情報を聞くことに。
「あーっ! あーっ!
困りますっ! あああーっ! 私の弓が!」
「へっへっへっへっへっ。
これ以上酷い目にあいたくなかったら
オレ様の質問に答えたほうがいいぜお嬢ちゃん」
「くっ! 仲間は売らんぞ! 殺せ!」
「(ケケッ! 武器に誇りを預けるタイプと見た!)おっさん!
そいつの目の前で矢を一本一本折っちまえ!」
「うむ。試してみよう」
「ああっ! そんな酷い! やめてっ!
折れちゃうからぁ! やめてぇ!
……やめろっつってんだろ!」
恥知らずな格好の弓使いはピンチになって火事場の力でたのかジェイハン部下を筋力で振り払うと必死にとんずらして逃げていった……と思ったら木立に隠してたスノーモービルで犯行現場に舞い戻っていった。
(ピンときた! 襲撃者は小人数だ!
ありゃあ撤退用のマシンじゃねーのか!?
それに乗って戻っていったっつーことは撤退か? 撤退なのか!?
あーチクショー願望が混じっちまう!
……こうなったら『やばげセンサー』の直感に頼るしかねぇ!
孤立時間は短いほうが大変安全です!)
新島がなんか閃いてたが兼一は小ダメージ負ったジェイハン部下を気にして気付いてなかった。「行くぞ! オレ様に続け!」と珍しく先頭を行く新島に二人はついて行った。
XX
(コイツ……強え!)
「どうしましたハーミット君?
防戦一方じゃないですか。
もしかして、刃物が怖いんですか?
斬られた経験はなさそうですが……刺された経験、あります?」
「うっせぇな。どうやってそいつをへし折ってやろうか考えてたところさ」
「まあ怖い。怖いわ~~~」
全然怖くなさそうな無表情で煽ってくる結の言葉にハーミットはイラっときたが、実はさっきからそうやって心を揺さぶるのが狙いだとだんだん分かってきた。
ハーミットは簡単に揺さぶられるほどやわな心してないが色々と試してるんだろうな。たまにだがグサっとくるセリフもあったらしい。
小太刀で身体狙いしつつセリフでメンタル狙いとは汚いよな。
なんだか忍者の臭いがする姑息でヒキョウだし。
ここまでのタイマン内容はというと
虚実いりまじる攻撃で出来るだけ速攻したいハーミットを
ひきつづき防御重視にいなす結の小太刀の牽制が上手いので
ハーミットはやりたいことやりきれず
攻めきれない状況から攻防の駆け引きの流れが結に寄っていって
いつの間にやら攻守逆転してるのが今。
ハーミットはせっかくの防寒服がところどころ斬られて肌を晒し軽く出血していた。
メンタル攻撃によって戦闘中にも関わらず
たまにだがハーミットの脳裏にちらつくのは
近頃は自宅に入り浸ってきてどうにも手がかかる
白浜妹こと白浜ほのかがロキの人質なった事件。
そのとき彼は諸事情によりナイフで胸元刺されてるのだが
その件が本人には自覚ない程度だが
ひそかにトラウマになってたかもしれない
無意識に隠された事実が明らかになりつつあった。
何回目かの仕切りなおしか、ハーミットは隙だらけにもほっぺた叩きだす。
「フーッ。埒があかねえ。やめだ」
「あら、諦めます? 介錯してあげましょう」
「必要以上に大きく避けるのはやめだっつったんだ、よっ!」
隙だらけなままハーミットが捨て身の特攻すると結は(武器を向け続けられるプレッシャーに耐え切れなくなって、イチかバチかに賭けたのかな?)と揺さぶりが通用した相手の動きを見切ったかトドメに「なっ!?」突き刺そうとしてびっくりした! 特殊な歩法でいなされたのだ!
一歩間違えれば致命的な致命傷に繋がる避けながらの攻撃は武器への警戒からかハーミットはこのタイマン中は一回もしてなかったから読み外したミスであったが
結の重心は誰もいない前方に流され後ろに回りこまれたのでもう防御できない絶望的無防備な姿。
ハーミットは素手だろうが武器だろうが当たりどころが悪ければ死ぬと考え直し、普段通りに闘う覚悟を決めて必殺技ぶっぱなしに行ったのだ!
「相手が何であろうと、
喰らいやがれっ! 倒発鳥雷撃後脳!」
【倒 発 鳥 雷 撃 後 脳】
それは、特殊歩法で敵の突きのほぼ真横を回り込みながらも相手の背後にまわり後頭部チョップ、遠心力で更なるパワー増幅した逆の手で同じ場所に強化手刀うちこむダブルチョップ技なんだが?
一言で言うとギロチンのハイスラがダブルで決まる技(横)
当たるぶっぱはぶっぱじゃない読みだとこれで証明されたな。
いつか師匠に再会した時のために徹底的に基礎を鍛えなおしたハーミットの一撃じゃない二撃必殺だが耐寒用手袋装備だし足場が悪いので100%中の100%じゃないせっかくのチャンスだったのに結に与えられた気絶値はフラつかせる程度なのが締まらなかった。
「いった~……介錯を薦めたら逆に介錯されそうになるとは……不覚です。
私を介錯しようとした責任、取ってもらいますからね」
「ちぃっ、浅かったか!」
「あっ。お迎えが来たのでまた今度……そうですね、自宅にお邪魔します」
「はあ? っておい、待て! ふざけんな!」
スノーモービルの音が聞こえたので結は意味深なこと言って混乱させ逃げようと崖の先っちょから下の戦況見たところ暗殺仲間がピンチになっていた。
ターゲットに
「なんでまだ最低限の任務も終わってないんですか。
全く手間のかかる……」
結は真上からターゲットに致命的な落下攻撃入れたら一方的にボコボコにされたメガネ女子の薙刀使い引き連れすぐさま囲いを脱出。
ちょうど迎えにきた恥知らずな格好の弓使いと一緒に離脱していった。
ジェイハン対メガネ女子の薙刀使い戦の描写はタイミング逃してしまったがジェイハンの用兵術の潜在が武術とは桁外れに開花した貴重な一戦だったとだけ言っとく。
彼は最後まで王であり戦死だった死合いには勝ってたが戦には負けた。
シャレンならん誰かが「王子が身罷られた!」って叫んでた。
難しい言葉だが、みまかられたというのは死亡確認と同等に近い意味。
XX
なんということだちょうちょが飛んだらとおくでトルネドがおこるって噂に名高い
バタフライエフェクトっていうんだが原作運命だとジェイハンは雪崩にまきこまれて
死んだフリに潜伏生存者だったのにリアルに暗殺されたらもうダメ。
でもよ?
まだ伏線に回収されてないちょうちょがよ?
ぱたぱたしてるの見落としてないか?
発足騎士が世の中に与える影響は大きいよな
これなら原作キャラ死亡タグはつけないしつける必要もないと思う
何故ならば……
「無事かね兼一君。美羽は……安静にしておけば大丈夫そうだね。
しかし見たところ、倒れる者は皆かなりの重症だ。
ここで何が起こったのか飲み込みきれていないが……
ひとまず、大事をとって私が手術しよう」
兼一チームが犯行現場にたどり着き、死屍累々とした悲しみの連鎖が巻き起こる中いたたまれないでいると原作なら誰もこない時間にきゅうきょ到着した人がいた。
来た! 医者来た! 病魔も治療に並ぶお医者さん来た! これで治る!
「岬越寺師匠!? どうしてここに!」
「北海道さっぽろ雪まつりに展示する雪像作りの帰りだよ。
少しばかり嫌な予感がしたのでね。軽く覗きにきたのさ。
梁山泊から誰か一人は兼一君に付いてきている筈だが……今は処置を急がなくては。
あーキミたち、安心したまえ。私は医者だ」
秋雨は新たな芸術的技法を取り入れていた積もった雪に手ぇ当ててドンってしたら大胆かつ繊細なかまくらの里を瞬時に建築。中でジェイハン部下からナイフとか携帯の応急手当道具とか借りて、片っ端から治療してしまったという(達人技)
敵も味方も全員に見せ場作ろうとしたら途中で良い感じに切るところもなく長くなりすぎた問題
以下、独自解釈技
八煌断罪刃の一人、ミルドレッド・ローレンスが使う
かまくらをたくさん作る技名不詳のやつ
岬越寺秋雨がラストにやった畳乱れ返しからの派生技。
手加減の極みが芸術的に昇華された技法で力1に対して技9で良い(謙虚)
更なる派生をしていくと櫛灘流千年投げを投げ返せるようになるかもしれない(予想)