【史上最強の】貧弱一般人が一級の勇者に限界突破するの見かけたんだが【弟子ケンイチ】   作:黄雨

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6.~DRAK~ホームページを乗っ取るロキ(汚い悪者)

XX

「まさかやつのチームのホームページがあるとはな。

 北海道最強の喧嘩チーム~DRAK~ねぇ。

 なにがDRAKだ。テメーのチーム名はダークだろうがスペル違うじゃねーか

 なんて読むんだ道楽か?」

 

特に「どこだ?」とわざわざ書くこともないし知る必要もない

モニターだけが光ってて目悪くなりそうな部屋にいる汚い悪者のロキが

ぱそこんの前でキーボードをかちゃかちゃしていると

何故かモニターに映ってるホームページのインデックス画面の

タイトルの位置にあるチーム名が~ダーク~に修正されてしまった。

 

なんということだ悪質なホームページ乗っ取り行為が始まってしまった。

神の視点から証拠のログは確保したからな。

もう言い逃れはできない。

 

「くくく! 楽勝だな。

 さぁ20号! お前好みに改変してやりな!」

「いえっさ~!」

 

ロキに命令された20号は「ぱわ~あっぷ~、勝手にあっぷ~」と自作の歌をうたいながら

席代わってもらってカタカタしていくと

ロトさんのHPをめちゃくちゃに荒らしてしまった。

 

かってにインデックスページ分割してギルティギアのBGMつけてサイトを全体的に重くしたり

サイト背景とか自己紹介ページに盗撮した顔写真のせたり

趣味の欄におっぱいハントという事実無根の嘘情報書きくわえたり

日記ページに「こないだラグナレクってチームボコにしてやった」という記述とともに

「これが証拠映像」とムービー張り付けたりとやりたい放題。

 

そのうえチャットページに「日記ページ見ました。すごい動画ですね」「DARKに入りたくなっちゃうな~」「すごいものなのでみんなに広めてきます」「流石最強チームはケタが違うなー」「趣味のおっぱいハントってホントですか?」「ウソ、なにそれ幻滅……」「ロトさんのファンもうやめます」等等チャット上のHN変えながら自演投下する始末。

 

ここまででも十分犯罪行為だがさらに悪行は続く相互リンクの繋がり崩壊させるために

「こちらロトですが相互リンクはやめさせてください」とかリンク先のサイトにコメントしに行ったり

ハイパーリンクのリンク先をワンクリック詐欺属性の変なエロサイトに差し替えたりとマジ最悪。

 

おれはホームページビルダーには詳しくないけど

これがとても悪質なことだけは分かる。

おまえら残酷すぎる。

その日想像を絶する悲しみがロトさんを襲った。

 

ちなみにロトさんというのは~DRAK~HPの管理人のハンドルネームなのだが

ロトさんとブロントって名乗ったナイトとのつながりの関連性は

ブロンティストであること以外一つもない完全なる別人のはずなのに

どこをどう決めつけたのか……結局、ただ玄人っぽく思われたくて、とりあえずホンモノって当てずっぽうで決めつけたに決まっている汚い手段を選ばない鬼の破壊活動だった。

 

俺なら恥かしくてそろりと生きるな・・

ロキはナイトにはどうせ勝てないんだからさっさと消えといた方が良いと思うしなロキのためにも俺はそうおもう

 

その後ロトさんは自作HP閉鎖させて犯人を社会的に抹殺するため

ネット犯罪撲滅させるサイバーポリスを志したらしい。

ネット上でのめいわく行為はロトさんが監視してるからよ。

たまに出るネット逮捕者がでたという情報が流れるが

あれのうちの一部はロトさんが証拠のログを確保したから

という情報を俺はひっそりと知ってるぞ?

 

俺は逮捕されたくないので正正堂堂礼儀正しくいるが逮捕されたくなければ

インターネット上での悪質行為は控えるべきだろうな……

もう何人も捕まってしまったらしい

 

 

XX

そういう行為をおこなうだいぶ前にロキは実は速攻でハッタリナイトの個人情報を特定していた。

忍者は工作員で情報収集得意なので同じく情報収集得意な汚い悪者のロキもわかってはいたがやはり忍者とみてまず間違いなさそうだな……質量をもった空蝉も使うしな、ヨミヨミですよ? お前の動きは(神視点)

 

んでオーディーンに速攻連絡いれるとアジトで二人落ち合うそして

ヤバかったら手を引け系の言葉で脅かしてきたオーディーンに「楽な仕事だったぜ?」と

余裕をかましつつプロフィール情報を提出した。

 

「自称、ブロント。

 本名、発足騎士(はったりないと)

 17歳。

 身長193センチ。

 体重89キロ。

 函館南東高校の二年。

 出席日数ギリギリ。成績もギリギリ。だが単位はひとつも落としていない。

 計算でやってるな間違い無く。

 それと、小学中学と度々不登校になっていた時期があるらしい。

 高校入学後、居酒屋『だあくベヒんもす』ってとこでバイトしてるな。

 性格は両極端で、身内と見たものに甘く、敵と見たものに厳しいんだってよ。

 趣味は漫画にゲームに喧嘩、修行に料理に裁縫に日曜大工と統一感ねえな。アレコレ手ぇつけて飽きたらやめて、思い出したかのようにまた始める、って話だ。

 好きなものは……」

「そんなことはどうでもいい」

 

オーディーンはロキがわざと焦らしてるっぽいのは態度でわかってたが

あえてそう切り捨てるとさっさと重要情報を出せという。

 

「ブロントの率いる喧嘩チームの情報、そして武術スタイルはなんだ?」

「慌てんなよオーディーン。

 まずチームの情報だが、名前はダーク。

 構成員は十数人の小グループ。人数的には大したことなさそうだな。

 トールが開いている喧嘩賭博に似通った、ストリートファイト紛いのことをしてるらしい。

 ボスのブロントは部下からは慕われてるみたいだな。

 潰そうってんなら、ちょいと人質とって脅してやりゃあすぐすむだろうさ」

 

(ダーク……闇系の仕事……となるとこれは、やはり……

 ではロキは偽装情報かなにかを掴まされているな。

 表向きの情報とは別に、真実を隠している……そう考えるのが自然か)

 

「流派はブロンティスト実践派、だってよ。

 おれは詳しくねえが、ネット上で話題になってるモンから

 着想を得て編み出したって話だ。

 だがまぁ、こないだ見せた動画通り、そのスタイルは自由奔放。

 バーサーカーの我流と大差ねえと思う」

「それは違うだろう」

「なに?」

「動きにところどころ、特定の型があったのがわからなかったのか?

 全くの無形であるバーサーカーとは違う。

 肝心なところがわからんやつだ」

「ちっ……細かく調べろってんなら調べるが、あんま参考にはなんねーと思うぞ?

 ちょいと調べてみたんだが、スゲー笑えるモンが見つかったんだ聞いてくれよ。

 

『ウザイなおまえケンカ売ってるのか?

 ボディブローとか言ってる時点で相手にならないことは証明されたな

 本当につよいやつは強さを口で説明したりはしないからな

 口で説明するくらいならおれは牙をむくだろうな

 おれパンチングマシンで100とか普通に出すし』

 

 だってよ! ぎゃっはははははははは!

 自分から口で説明すんなっつってんのに自分で説明してんじゃねーかバカか!」

 

とかいってひいひい笑い出すロキだがどこがおかしいんだ?

ちゃんと実力を証明して事実を公開しただけじゃん。

 

そんな笑いどころがわけがわからないロキは放っておいて

知的でクールなオーディーンは情報を得られたので考える人のポージングで考える。

 

彼は今、まず前提として手を出してはいけないな、とこう考えている。

それはなぜかというと、ロキの情報に自分の手持ち情報を加味すると

ロキには見えない世界が見えているので、それがただの想像では収まらない

リアルだとすると手を出すと命が非常にまずいことになる、というふうに予想していた。

 

だから対応はけっていしているのだがどう伝えるべきかを熟考していた。

ちょっとわずかにしばしの沈黙。

オーディーンの判決が出た。

 

「YOMIとの全面抗争も近い。無駄な消耗は避けるべきだな。

 もし再び出会っても兵隊どもはうまく逃がせ。

 お前はそういうことは得意だろう?」

「あ? 倒さなくていいのか?

 オレの部下たちで十分だぜ?

 弱点つけば楽勝だろ」

 

ここでいう弱点はダーク構成員の意味だ。

ロキは大口叩いてまでナイト狩れるって宣言して

戦う参謀のいみょうを確保したいらしいが

オーディーンに相手されてない事くらいいい加減気づけよ

 

「遠征するほど暇ではないし、地元を押さえる方が先だろう。

 それに想定が甘すぎる。楽に見えるのは誘いだ

 ダークの背後にはYOMI並みの組織があると疑っておけ」

「はあ!? 誘いだぁ!?

 この俺様が偽情報に踊らされたって、そう言いたいのかよ!?

 ありえねえ! オレが調べたんだぞ!?」

「世界の闇はそれだけ深いということだ」

 

(くっそーなんだよそれ!

 オレが釣られたとかありえねえだろ!!

 納得いかねえ! なにかあるなら説明しやがれよ!

 ったく、ムカつくな……こんな組織、ぶっ潰してやろうか?

 …………ふん。やってやれなくはない、か?)

 

原作再構成した結果、ロキはオーディーンの態度がムカつくからという理由で、ラグナレク潰して神聖ラグナレクを結成しようと考え付いたというわけになった

ま最終的の結果見えてるけどせいぜい死なないといいねとだけ言っとく

 

 

XX

いらいらした様子で出てったロキを見送って、オーディーンは更にINTパワー高めて予想を進める。

 

(整理しよう。

 ブロントには別件の仕事があったが、時間に余裕があるためラグナレクを襲撃した。

 楽しそうだから、なんて発言は当然受け入れがたい。

 バーサーカーが言うには初対面でオーディーンか? と聞かれたそうだが、

 それはつまり、こちらの組織の個人情報をもっていなかったことを意味するが……

 前情報無しに、僕の実力を試そうとした、と読むのが妥当か?

 バーサーカーにトドメはささなかった理由はなんだ? 気絶させたのなら殺せもしたはず。

 面倒を嫌った、というのが素直な見方だが……うーん。だめだな。

 考え方一つで何とでも言えてしまう。

 これ以上、いま分かっている情報で考察を重ねるのはやめよう。

 僕の勝手な予想で組織を混乱させたくない)

 

一人でむくむくとやっているとバーサーカーがINした。

ガムをクチャクチャしていたが、テーブルにおいてあったA4用紙9枚ぶんあるナイトのプロフィールをめざとく見つけると、さっと手に取った。

ぷくーっとガムが膨らんだ。

バーサーカーは偶然ここにきて情報閲覧しておりロキの作戦とかとは無関係

なのだがちょうどいいところに彼が欲しかった情報が届けられていた。

これはただの幸運で狙ってたわけじゃない、バーサーカーは幸運スキルA+なみのラッキーあるからここ一番の勝負で強い

 

「分かっていると思うが、遠征しようなどと考えるなよ」

「……そのことなんだがな、一つ頼みがあるんだ。聞いてくれ」

 

ガムを紙くずにくるんでポイ捨てするバーサーカー。

なにやら神妙な様子なのでメガネくいっとさせて話を聞くと「もしよかったら、普段どんなトレーニングしてるか、教えてくんねえかな」といって頭を下げだした。

これにはオーディーンも驚いて「それは武術を習いたいと言う意味かな?」ときくと首を横に振り、ただ身体能力レベルを高めさせるような自主トレーニング方法を知りたいだけという。

 

いままでそういうことを言い出すことはまず無かったバーサーカーが頭下げてまで言うので、師の教え的には是非教えてやりたいという気持ちがあったがタイミングが悪すぎる。

 

いま教えたら鍛えた後まず間違いなく襲撃に行って大変なことになるかもしれない、と瞬時に悟ったオーディーンは、うまい断り文句を探すために「なぜ急にそんなことを?」と予想はついているが理由を聞くところから始めた。

 

 

XX

「こいつは俺に、決して許せねえことをした……」

 

 ブロント情報の書かれたプリントをグシャっと握り締めて、バーサーカーはその内心を語り始めた。

 

「俺は、俺は、あの日最高に燃えてたんだ。いままでねぇくらい熱くなれた。

 あんなに楽しい喧嘩は生まれて始めてだったんだ。

 なのによぉ、それなのによぉ、こいつ、途中から手ェ抜きやがったんだ。

 動画で見たら一目瞭然だったぜ。

 なにが「俺はこのままタイムアップでもいいんだが?」だ。

 こんな気持ちは生まれて始めてだぜ……心の底からあいつをぶっ倒してぇと思う俺がいる。

 敗北感じゃねぇ……俺はまだ負けてねえ。

 そうだ、俺は負かされてすらいねえんだよ。

 だからこそ、この感情がなにかわからねぇんだ。

 オーディーン、おまえに、俺の気持ちがわかるか?」

 

 オーディーンは話を聞いていて、ケンイチとの因縁のあの日のことを思い出していた。

 いつも持ち歩いている太極図のバッチをポケットから出してちら見。

 そしてメガネを外し、万感の思いをこめてバーサーカーの目を見つめ返し「わかるよ」と言う。

 

「誰にも語ったことは無いが、僕にも十年来の因縁というものがあってね。

 いずれ決着をつけるつもりだが、きみの抱く感情は、僕があの日感じたそれと近しいものだろう。

 

 むなしいんだろう? とてつもなく。

 

 絶対に譲れないものを、まるで価値の無いガラクタのように扱われたような……

 そう、まるで相手にならないと言外に言われたような、そんな風に思わなかったかい?

 

 だから腹がたっているんだよキミは」

 

 多分だけどね、とつけたすオーディーンの言葉にバーサーカーは共感を抱いた。

 いままでは完全に恐怖の統率者として君臨していた男が、自分と似た思いを抱いている。

 それがバーサーカーの琴線に触れた。

 

 オーディーンはあんな熱の篭った話を聞かされてはもう感情的に完全にバーサーカーの味方になっていたので、彼の提案を喜んで快諾すると、自分の知るトレーニング方法の中でも技の練習とかじゃないやつをいくつかピックアップして教えてしまった。

 

 冷静思考の一部がダメだよ大変なことになるかもだよとか囁いていたがこらえきれなかった。

 彼は年齢的に高校一年生。自分を律することが出来ない感情もたまにある。

 

 オーディーンはああ本当に実力向上させたい人の前には必ず師に相当する者が現れるんだなと拳聖との出会いを思い出したが、ここに自分じゃなく拳聖がいればもっとバーサーカーのスタイルにあった効率的な訓練方法を教えられるんだろうな、とそこだけが残念に感じた。

 

 




ロキの暗躍悪事描写とバーサーカーの強化フラグ&感情描写、それにオリ主の客観的プロフィール情報の提出が完了したので、もう神の視点の描写は必要ないかなたぶんだけど少なくとも暫くはいらなくなると思う

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