復讐心を抱く紅   作:ライドウ

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第4話 ”ヴァイオレッド”

≪どういうことだ、知っているのか?!ガントレット!!≫

「ああ・・・数年前、私の居場所を奪ったあいつが殺した、恩義のある人の妹によく似ているんだ」

≪それは・・・つまり≫

「あいつは、間違いなく私の復讐相手ってことだ。」

≪だが、今その目の前にいる奴は似てるんだろ!?やりづらくないのか!?≫

「・・・やり辛いに決まってるだろうっ、だがやらねば。やられるっ!!」

 

そのレイジナスへの返答と同時に腰脇にあるガンホルダーからデザートイーグルを取り出して

バンッバンッバンッ!!!カランカランカラン・・・

その敵に向けて発砲した。マズルフラッシュと共に鉛玉が飛び出し、薬莢が排出されて落ち、音を出す。

そしてすぐにバックステップで距離を取り、デザートイーグルを構えなおす。

 

「銃弾は、斬られたか」

≪うっそだろ!?銃弾を切るとか、サムライじゃないんだぞ!?≫

「私の知り合いには幽霊すら断ち切る庭師がいるぞ」

≪おいおい、冗談を言っている暇があったら逃げろ!!そいつはやばい!!≫

「それは一番私がよくわかってる・・・でも、逃げられると思うか?」

≪・・・くそっ!!今情報を見つけ出す!それまで死ぬなよ!!≫

 

そう言ってレイジナスが荒々しく通信を切る。

右手で持っているデザートイーグルは小さく震えてしまっている。

それを左手で無理やり抑え込み、妹様と過ごした日々を思い出しつつにらみつける。

 

「・・・・・・」

 

人形のように不気味で、目に光はなくサイバーチックなボディースーツが異様な光を放っている。妹様と同じ翼は無い物の、その顔つき、髪の色、体格はまさしく妹様のそれだった。

 

「・・・っ」

 

嗚呼、私はどうすればいいんだ。

この妹様モドキは間違いなく偽物だ。だけど、だからこそ撃つことができない。

彼女を撃つということは、妹様を撃つということだ。

そんなの、私には到底できない。

 

≪美鈴さん、伏せてっ≫

「!!」

 

その言葉を聞いて、反射的に頭を下げる。

すると私の頭すれすれをマグナム弾が通過する。高速で、そして意識の外から放たれたそれは、機械チックなブレードに切り裂かれることなくそれの胴体に突き刺さった。

それを放った人物は、どうやらここにたどり着いた小悪魔さんのようだ。

それにしても、いい腕だ。

 

「っ!!すまない、助かった!!」

≪いえ、まだですっ。左に飛んで!!≫

 

その声の通りに左に飛び込む。

そして、少しでも私に注意が向くようにデザートイーグルの引き金をそいつに向けて撃つ。そうだ、何を勘違いしていた。あれは”フランドール・スカーレット”じゃない。

ならば話は簡単、殺すだけだ。

胴体に受けた銃弾で動けないそれに、私が撃った弾は吸い込まれるように当たる。

肩の関節、腕の関節、足の付け根と関節に一発づつ当たる。

 

そして、追撃で小悪魔さんがそいつの頭にマグナム弾を撃ち込む。

 

≪今です、逃げてっ!!≫

「!!」

 

私はわざと基地内部に向けて走り出した。

 

≪ちょ!?そっちじゃないです!?≫

「違う、ヘリ!!」

≪っ!?なんで!?≫

 

そう、ついさっきから遠くでヘリと思わしきローター音が聞こえてくる。

おそらくは戦闘ヘリだろう。それも一機だけじゃない3機。

 

「着たっ!!」

 

走りながらそのヘリを見る。

そこには、なんと今度はレミリア様によく似た少女が私に向けてAKを向ける。

数秒後には合計4つの銃口から連続して弾が撃ちだされる。

正確だけど、けれども連携ができていない。

だから私に命中弾は出ず、だけど至近弾ばかりでる。

 

≪ガントレット!!そこから100M左!!≫

「っ!!了解っ」

 

100Mを走り抜け、左に飛び込む。

 

≪ダッシュ!!≫

「人使いが荒いな!!」

≪生き残るためだ!!≫

 

レイジナスの指示に従ってまた走り出す。

ヘリは追いかけてくる。もちろん、兵員輸送用の兵だけでなく攻撃用ヘリ・・・スーパーコブラも追いかけてくる。

 

≪美鈴さん、私ならパイロットを撃ちぬけますよ≫

≪スコープ!!そこから南西に5kmにヘ撃ちぬくのにのにちょうどなポイントがある!!そこに移動!!≫

≪了解ですっ!!≫

≪ガントレット!そのまま南西に走れ!!≫

「了解だっ!!」

 

ついにAKだけではなくヘリ付きのガトリング砲まで撃ち始めた。

これも精度は甘いが・・・でも、厄介だっ

 

「やってみるか。」

≪おまっ!?≫

 

私は止まって反転し、デザートイーグルを構える。

そして、引き金を引きガトリング砲だけを動かさないようにする。

 

≪ひやひやさせるなっ!!≫

「でもこれで・・・あっぶ!!」

≪あと少しだ!!走れ!!≫

 

デザートイーグルを閉まって南西に走り出す。

 

≪お待たせしましたっ≫

「頼んだ、スコープ」

≪お任せ、ガントレット≫

 

遠くの方で発砲音、それも三発。

SRの発砲音、そして私の頭をすれすれで通る強化ガラスを突き破る強化徹甲弾

それは、するりとそれぞれのコックピットを赤く染める。

ヘリは自由を失いそれぞれ地面に激突し爆発する。

搭乗していたあの兵器たちもそれで息絶えている。

あの妹様に似てるのもヘリに押しつぶされている。

 

≪・・・終わったな。戻れ、あれの情報を見つけた≫

「・・・ああ」

「美鈴さん、あれは」

「わかっている。わかっているが・・・」

 

やはり、似ているということは、そういうことなのだろう。

彼女たちもお嬢様たちと言うことだ、いくらクローンやコピー、生物兵器であろうとも。

 

==================

 

???

 

「・・・そう、6番から19番がやられたのね?」

「はい、マスター。シスターズのうち6番から19番のシグナルをロスト」

「こちらのシスターズの4番もシグナルロストです」

「・・・そう。」

 

薄暗い研究室。

金銀の吸血鬼に似た少女が二人、白衣を着ている女性にそう報告する。

そんな中その女性は、冷静にまた冷酷に振る舞い強がっていた。

 

「・・・っ」

 

 

 

 

 

 

 

 

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