東方紅魔走~The Black Death Butterfly~   作:Umaibo

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テスト期間だったので投稿にかなり期間が開いてしまいました。



0.5話「prologue」

幻想郷、博麗神社――

 

ジリリリリリリリリリリリリリ…

 

タイヤ型目覚まし時計が鳴り響き、霊夢は目を覚ました。

虚ろな目をこすりながら、霊夢はいつもの巫女服に着替える。

「ふわぁぁぁぁぁぁぁ…今日もいい天気ね」

残念ながら、曇天である。

 

そんなことを考えつつ、いつもの巫女の仕事をこなす。

なんだかんだいって、巫女の仕事は大変だ。祈祷や祝詞、神棚のお供え物など、やらなきゃいけない儀式がたくさんある。それだけでなく、境内の掃除や参拝客の接待(人はほぼ来ないが)もあるのだ。なので――。

「…よしっ。これですべて終わりね」

と言ったころには、もう夕方だ。カラスが鳴いている。

夕食を食べてから、ガレージへ移動する。

シャッターのスイッチを押すと、全自動の扉が開いて中から一台の車が姿を現す。

 

トヨタ 80スープラ。霊夢の愛車だ。

真っ赤な車体に黒クロームのTE37のホイール、そしてTRIAL製エアロにカーボンスポイラーなど、うまくまとまっている。

 

霊夢はいつものようにエンジンルームを開け、状態を確認する。

3.0L直列6気筒2JZエンジンのカバーは赤に塗られ、黄色の強化ロールバーがよく映える。

周りにはTRD製エアフィルター、HKS製前置きインタークーラーなど、社外品であふれていた。

ボンネットを閉めると、コクピットへ乗り込む。

霊夢はキーを回し、エンジンをかけた。

 

ツゥゥカカカカカカ・・・・・・・・・ヴォオオオオオオオンンン!!!!

 

今日も霊夢スープラは絶好調のようだ。

アクセルを軽く踏み込むと、2JZ特有の野太いサウンドがマフラーから飛び出す。

「それじゃ、今日もよろしくね、スープラ」

クラッチを入れ、一気にアクセルを踏む。

 

ヴォオオオオオァァァァァァァァ!!!!

 

瞬く間に神社の境内からスープラは消え去った。

 

 

 

―博麗神社がある峠、博麗峠を下ってしばらくして、大きな町が見えてくる。

それが、幻想町。この物語の舞台となる場所である―

 

 

 

同時刻、チューニングショップ、KIRISAME―

 

 

「ありがとうございました!」

 

一台のチューニングカーが店から去っていく。

車が完全に見えなくなってからこの少女、霧雨魔理沙は店の中に戻った。

彼女の店はまだ新しい。この町、幻想町で店を構えてからまだ2年しかたっていない。

彼女のチューナーとしての技術力は高く、そして何よりアフターフォローが手厚いので常連さんも随分と増えた。そのためなのか経営自体も軌道に乗り始めている。

でも魔理沙はどうも憂鬱だった。

「修理とか整備ばっかりで物足りないんだよな…」

この町には数々のチューニングショップが存在し、各自しのぎを削りあっている。

しかし走り屋の人々はよく大手チューニングショップのカスタムカーに乗ることが多く、一から車を作り上げる人はほとんどいない。

そのため小さなチューニングショップは大手ショップのカスタムカーの修理をすることが多いのだ。

両親がチューニングショップをやっていた魔理沙からしては、この現状に満足できないでいた。

「そろそろ閉めるか…アイツも来るだろうしな」

看板を「CLOSE」にして一息つく。

すると前方から凄まじい爆音を出す車がやってきた。

霊夢スープラである。

「さあ…私の仕事はここからだ!!!」

 

さて、この二人の少女は、この後とある「少女」に出会うことによって人生が大きく変わることになるのだが、それはまだ先のお話――。

 

 

第1話へ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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