東方紅魔走~The Black Death Butterfly~ 作:Umaibo
ルーミアは幼jゲフンゲフン少女なんです。これはゆずれない(何が)。
ちなみにカフェのオーナーのimpalaというのは偽名で、誰もが本名を知らないことになってます。
それではごゆっくりどうぞ~
「第2話 運命の出会い」
喫茶店、impala.café―
この町に店を構えておよそ20年経つが、今でも変わらなく同じ場所にあるおしゃれな喫茶店だ。コーヒーがうまいとグルメ雑誌に載ったこともある。
また、ここのマスターは車好きなだけあって、たくさんの走り屋たちが交流を深める場所の一つでもあるのだ。
そんな中、霊夢と魔理沙はコーヒーを飲みながら最近噂になっている話をマスターから聞いていた。
「「漆黒の暗黒蝶???」」
「ええ、走り屋たちはそう呼んでいます」
少し白いひげを生やしたこの店のオーナー、impalaはそう答えた。
たくさんの走り屋と交流するだけあって、よくimpalaは霊夢たちにいろいろな情報を提供してくれるのだ。
「私もよく知りませんが、東の方では結構有名な走り屋みたいですよ。この前行われたイベントに突然現れたらしいです」
霊夢はこの前雨霊が撮ってきた写真を思いだしていた。
もしかしたら、と。
霊夢はimpalaに問う。
「ねえ、その走り屋って、真っ黒なスカイライン?」
「そうですね。詳しく言うならスカイラインGT-R。形式はBNR32ですね。何か心あたりでも?」
「この前魔理沙の常連がそのイベントに行ってきたんだけれど、その時に写っていた車が送じゃないかと思ってね」
その時、喫茶店の入り口からどよめきがした。
どうやら客が一人入ってきたようだ。
霊夢たちもその方向を見てみる。
そこにいたのは、一人の幼jゲフンゲフンもとい少女だった。
鮮やかな金髪で、頭の上にリボンをつけている。そしてまるで血のような赤い目、また全体を黒いワンピースで包んでいた。
そして彼女が持っていたGT-Rの鍵が、彼女自身があの「走り屋」であることを決定づけていた。
彼女は霊夢たちの席から二つ離れて座る。
魔理沙は機転を利かせる。
「マスター。隣の客にコーヒーを頼む」
「わかりました。砂糖とミルクもつけて」
幼jゲフンゲフンもとい少女はコーヒーを出されると、ミルクと砂糖を全部入れてすぐに飲み干した。
魔理沙が話しかける。
「あんた、このあたりじゃ見かけない顔だな。どこから来たんだ?」
「……なぜあんたに話さなきゃならない?走り屋ほど信用できないやつはいない。お前もそう思うだろ?」
「そりゃそうだ。俺はこのあたりでチューナーをやっていてな。少し気になっただけだ」
「…ふん、そうか」
どうやら話す気はないらしい。
すると霊夢が突然地雷を踏みぬいた。
「あんた、『漆黒の暗黒蝶』でしょ?」
「おい霊夢、お前.…」
するとその少女は霊夢に目線を向けた。
「…何故そう思う?」
「少し前、友達から気になった写真を見てね、少し友人に調べてもらったのよ。そしたら車のカスタム名とあなたの写真があったから」
「…………」
霊夢はそのまま話を続ける。
霊「カスタム名は確か『Black Death Butterfly』だったかしら。別名は『黒死蝶』…そしてそのカスタム者の名前は」
「お、おい霊夢、さすがにそれは言いすぎじゃないk」
ガタンッッ!!
と、椅子が倒れた。
その少女は霊夢のところまで歩く。
そして霊夢をにらみつけた。
「……………」
「……………」
両者の沈黙が続く。
他の客も、事の成り行きを見守っていた。
と、少女が口を開いた。
「そうさ。その通りだ。俺がそのカスタムの第一人者、ルーミアだ」
「あら、すんなり認めるのね。てっきりごまかすと思っていたけれど」
やれやれ、とルーミアは肩をすくめる。
「まあそこまで知ってるんだから認めるしかないだろ、博麗の巫女さん?」
「あら、私の名前を知っているの?」
「そりゃそうだろ。スープラに乗ってる神社の巫女なんてそうそういねえからな。それから地方走り屋の中でお前はかなり有名になってるんだ。どうやら相当速いらしいじゃねえか?」
「何言ってるのかしら。私はそんなに強くないわよ。噂だけ広まってるだけで」
「よく言うぜ。今のところ全戦全勝負けなしで2年以上走り屋やってきてるやつが強くないわけないだろ()」
横から魔理沙が口を挟む。
「とりあえずここで話すのもなんだし、外で話しましょうよ」
「マスター、勘定頼むぜ。あ、そちらさんの分も」
「ありがとうございました」
3人は店を出て駐車場に向かった。
そこには霊夢のスープラ、そして横にルーミアのものと思われるR32が止まっていた。
やはり写真で見たように、ルーミアRは真っ黒で、紫のホイールをはいていた。
「車高ベッタベタだな。こんなで走れるのか?」
「舐めるな。これで峠も走れる」
「へえ、すごいわね。ただGT-Rって結構車体重量が重いからあまり峠をキビキビ走るイメージがないんだけど。あるとしても某峠漫画の板金王ぐらいしか……()」
ルーミアはフフン、と鼻を鳴らした。
「だからエンジンはかなり手を加えてある。まあとはいってもnismoパーツで固めて、あとはボブアップで2.7Lにしたぐらいだが」
「おいおいボブアップって…そうそうやるもんじゃねえし、個人でやるとか正気の沙汰じゃねえぞ」
魔理沙は驚愕していた。
さて、とルーミアは話を切り替える。
「車の話はここまでだ。どこでバトルをしようか?」
「私はどこでもいいわ。あなたが好きに決めていいわよ」
ルーミアはむっとした。
「おいおい、ずいぶんと余裕だな。そんなに自信があるのか?」
「別に?特に意味はないわ」
「昔からこいつ、バトルする場所決めるの嫌いなんだ。だからそっちで決めてもらって構わないぜ」
「わかった。詳しいことは後に連絡しよう。日にちはそうだな……今度の日曜日はどうだ?」
「特に用事はないから、それで構わないわ」
「ん。それじゃあな」
そう言ってルーミアは車に乗り込み、甲高いエキゾースト音を立てて去っていった。
まだこの時、二人はこの幼jゲフンゲフンもとい美少女が、二人の運命を変えていくことを知ることはなかった――
第3話に続く。