東方紅魔走~The Black Death Butterfly~ 作:Umaibo
遅れてすみませんでしたあああああ!!!
失踪してないからね!?まだまだ続けるので読んでくださいよ!!
次は9月中には投稿します!!(フラグ)
では第7話をどうぞ!
ルーミアのバトルから2か月後、KIRISAME――
霊夢が店に向かうと、いつもに比べやたら車の数が多かった。
KIRISAMEが珍しく混んでいるらしい。
霊夢は仕方なく隣にあるラウンジで休むことにした。
すると、ラウンジにはルーミアがいた。
霊「あら、今日Rはどうしたの?」
ル「ちょっとエンジントラブルでな。今日は親の車で来た。」
霊「ああ、だから店の前にファミリアカブリオレが置いてあったのね。親御さん、いい趣味してるじゃない」
ル「一応あれ、実家の牛乳屋の配送車なんだよ。」
霊「…配送車?」
霊夢は魔理沙の戸棚にあるお茶の缶を取り出し、お茶を淹れ始めた。
と、ルーミアがこんなことを言った。
ル「そういえば、最近峠での事故が多いって話、知ってるか?」
霊「あら、そうなの?それは初耳だわ」
ルーミアは、峠での事故のことを話し始めた。
簡単にまとめるとこうなる。
1:事故は複数によるものではなく、単独事故が多いということ。
2:事故を起こしたのは最近走り屋を始めたばかりの新米ばかりであること。しかしドライバーの技量はそこまで低いわけではない。
3:事故車のうちほとんどがチューニングショップで購入したコンプリートマシンであること。もしくはそのショップのパーツを使用していること。
ル「ショップ自体は関係性を否定しているが、正直関係が無いとは思えないんだよな…」
霊「私はその辺はよくわからないけど。魔理沙なら何か知ってるんじゃないかしら」
するとガレージから魔理沙が顔を出した。完全に疲弊している。
魔「実はその事故車を今うちで扱ってるんだが、なんせ量が多くて終わる気配がしないぜ…バタンキュー」
霊・ル「「魔理沙ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
数時間後――
魔「どうやらあのチューニングショップ、どうやら購入時として、ディーラー保証がなくて他の自動車修理店に回してるらしいんだよ。おかげさまで今周りの店も対応に追われてるらしい」
霊「その中でもそれなりに技術のある魔理沙の店に依頼が殺到しているのね…」
ル「なんだこの注文書は、地獄すぎるわ…。これ全部魔理沙一人でやってるのか」
そう、KIRISAMEは魔理沙一人で経営している店なのだ。だが今来ている注文書は100を裕に超えている。一人で回しきれる量ではないのだ。
魔「依頼が来るのは嬉しいんだが、いくらなんでも多すぎる上に自分が作った車じゃないからなんせ扱いがめんどくさいんだ…」
霊「損傷箇所を見てみても、車によって壊れている部分がまったく違うのね。これはめんどくさいわ…」
ル「しかもエンジンマウントやドライブシャフトとか壊れちゃいけない所まで逝ってるじゃねえか。これはひどすぎるだろ」
3人が色々と愚痴や考えを言っていると、店のドアが開いた。
??「どうも、私は週刊『カー〇ップ』幻想郷支部の者なのですが、取材よろしいでしょうか??」
ニヤニヤしながら天狗の新聞記者が入ってきた。
魔「悪いが今は修理で目が離せないんだ。また今度にしてくれ、文」
文「あややや。冷たいですねー魔理沙さんは」
霊「また来たのこのゲス新聞記者め」
文「霊夢さんまでひどいなあ…」
ル「誰だこの人は?」
魔「そうか、ルーミアは初対面か。こいつは射命丸文。自動車雑誌の編集長やレース実況をやってる新聞記者だぜ」
霊「ネタをつかむためならどんな手段を持って手に入れようとするゲス野郎よ」
ル「二人の評価がまるっきり違うんだが…」
文「何をおっしゃる霊夢さん!私はただ顔が広いだけで誠心誠意をこめてお願いをするんですよ!」
霊「その広いコネを使って毎回交換条件を出してくるのは誠心誠意なのかしら?」
文「ウッッッ(図星)」
残念ながら品行方正ではないレッテルを張り付けられてしまった射命丸をルーミアはあきれながら見ていた。
ル「おいおい、そんな奴が幻想郷の自動車雑誌の編集長かよ?走り屋をなめてると痛い目見るぞ?」
霊「いやルーミア、悪いけど射命丸を馬鹿にしてはいけないわよ」
魔「言っておくけどな」
霊・魔「そいつ、『幻想郷最速の走り屋』だから」
ル「………はぁ!????」
文「あんまり言わないでくださいよ霊夢さん。それはもう昔の話ですからw」
霊「あのねえ…いまだに魔法の森サーキットのコースレコード最速を持っている人で今でも『シャッターガール』の名で知られてる妖怪が何言ってんのよ()」
その言葉を聞いて、ルーミアは驚愕した。
ル「嘘だろ!?限定車のトヨタMR2 TRD2000GTを操り、全峠を制覇し恐れられていた伝説の走り屋『シャッターガール』がこの人なのか!?」
文「いやぁ~私も有名になったものですねえ、アッハッハッハ!!」
魔「実際どんな条件を付けられてもその称号を出されたら条件をのむしかないんだから本当にゲス野郎だぜ…」
霊「あとついでに言っておくけど、私も文にだけは勝ったことはないわよ」
ル「生意気なこと言ってすみませんでした…」
文「あややや、別に大丈夫ですよ!今度峠で叩き潰すだけなんで☆」
ル「あ、俺死んだわ」
しばらくして――
魔「ところで文、取材ってことだが、実際どういう用件でここに来たんだ?」
霊「確かに。私もそれ気になってたのよね」
すると文は手帳を取り出してぱらぱらとめくり始めた。
そこには文がここに来るまでに取材してきた自動車修理屋についてのデータがびっしりと書き込まれていた。
文「調べていくうちに、使われていたパーツのメーカー先が掴めてきたんですよ。どうやら壊れたパーツは全て『S.C.T』というものでした」
ル「『S.C,T』って……確か有名どころのチューニングショップのやつだったはずだ」
すると魔理沙がとあるパンフレットを持ってきた。
パンフレットには『KOUMA』とでかでかと大きな紅文字で書かれていた。
魔「『Scarlet』」だ。KOUMAのエントリーモデルのパーツだ」
霊「『KOUMA』…聞いたことないわね」
ル「いやいや、KOUMAは幻想郷では今一番売れてるチューニングショップだ。最近の走り屋ならみんな知ってるはずだ。そんな大きなメーカーがなぜ?」
文「そこで、あなたたちにお話を持ってきたんですよ」
文は一つ咳払いをして、こう言った。
文「あなたたちに、この『KOUMA』の実情について調べて欲しいんですよ」
霊「なぜかしら?あなたのコネを使えば調べられるでしょ?」
文「それがですね、そうもうまくいかないんですよ。これまでKOUMAは自動車雑誌の取材を受けたことがない。それに基本的に関係者には内部のことは告げないように厳しく管理されているみたいで、取材がうまくいかないんですよ」
魔「それなら猶更分からん。どうして俺たちが調べるんだ?」
文は、一枚の紙を差し出した。
そこには『挑戦者求ム』と書かれている。
文「いまKOUMAではドライバーの育成機関として、戦ってくれる挑戦者を探しているんですよ。どうやら勝ったら欲しいものを何でもくれるというので」
ル「それで情報をもらうというわけだ。何でもというんだから、相当勝つ自信があるようだな」
魔「まあそりゃそうだろ。KOUMAの重鎮は皆走り屋としてはトップクラスだからな」
文「もちろんですが私からも報酬を出しますし、魔理沙さんの修理依頼も私のコネでできるだけ減らしておきますよ。いかがです?」
ル「私は面白そうだから賛成だが?霊夢はどうだ?」
霊夢は深く考えていたが、やがて顔を上げた。
霊「…正直バトルは好きじゃないのだけれど、魔理沙の仕事の負担が減るのならば手伝うことにするわ。その条件、呑みましょう。手続きは文の方でお願いできるかしら?」
文「はいはい、やっておきますよ、では、よろしくお願いします」
そう言って文は店を去っていった。
霊「めんどくさいわね本当に」
魔「まあいいじゃないか、俺もレースの準備をしておこうかな」
ル「KOUMAの重鎮に会えるのか、楽しみだな」
三者三様、色んな反応をしているが、3人はまだ気づいていない。
このバトルが、幻想郷内を巻き込む大きな騒動になるということを―――。
第7話へ続く。