Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』   作:七宮 梅雨

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ありがとございます!!もっと、面白くかけれるよう頑張ります


『人殺し』は我慢する。

 〜ライブ会場〜

 

明「こんなもんかな??」

 

 俺は、Aqoursのメンバーよりも先に会場に入り、ライブで使う音響機材やら照明機材のチェックを行っていた。一応、リハーサルでは上手くいったが念には念だ。交代の時間ギリギリまで触らせてもらった。

 

 あと、会場のスタッフさんに、Aqoursのライブは2番目であり、それが好評ならば、今年開催される『ラブライブ』という、いわば野球でいう甲子園的な大会に出場することができるかもしれないという話を聞いた。

 

 今のAqoursは絶賛人気急上昇中だ。今回のライブによって『ラブライブ』に出場する可能性は決してゼロではない…………。

 

 

明「まぁ、俺にはもう関係ない話だけどな」

 

 

 俺は苦笑いしながらボソッと呟くと、ポケットに入っていたスマホがブーブーと鳴る。スマホを取り出すと、どうやら彼女達も会場に入ったらしく、合流したいということだった。

 

 ちょうど、裏方の仕事は一通り終わったので俺は、彼女たちがいる控え室へと足を運んだ。

 

 部屋に入ると、『夢で夜空を照らしたい』で使用した衣装を来た彼女達がいた。周りにも他校のスクールアイドルが沢山いた。てか、俺はここに入ってよろしかったのだろうか??何人か、こっち見てるし気まずい。

 

曜「あ、奥山くん。おはヨーソロー」

 

明「おはようございます」

 

曜「そこはおはヨーソローでしょ〜」

 

 いや、知らんがな。絶対にやらんぞ。

 

花丸「ねぇ、奥山くん」

 

明「なに?」

 

 花丸さんが苦笑いしながら話しかけてくる。

 

花丸「ルビィちゃんを励ましてあげて欲しいずら」

 

明「ルビィさん??………あぁ、察し」

 

 花丸さんが指を指すと、その方向には緊張で怯えているルビィさんの姿があった。元々、彼女は人見知りな所があるからしょうがないか。

 

明「こういうのは、善子さんの仕事だろ」

 

花丸「善子ちゃんは…………」

 

明「??…………何してんだアイツ」

 

 花丸さんは違う方向に指を指すと、その方向には善子がなんやら怪しげな魔術師アイテムを広げて厨二病発言している最中であった。周りの人達が若干引いてるじゃねぇか。

 

 そんな、善子さんをスルーして俺は花丸さんと一緒にルビィさんに近づく。

 

ルビィ「あ、奥山くん………おはよう」

 

明「うん、おはよう。」

 

ルビィ「ルビィ………やっぱ無理だよ」

 

花丸「そんなことないずら。ルビィちゃん、ふんばルビィずら」

 

明「何それ、がんばリー○エのパクリ??」

 

花丸「こっちの方が先だから任○堂の方がパクリずらよ」

 

明「何でスマホとかは知らねぇくせに、ポケ○ンのネタは知ってんだよ。あと、メタ発言やめろ。色んな意味で潰される」

 

ルビィ「ぷぷっ………2人とも何やってんの??」

 

 ルビィさんが可愛らしく笑った。どうやら、このよく分からないやりとりで緊張がほぐれたようだ。

 

花丸「ずら!!」

 

 花丸さんよ、胸張ってドヤ顔するのやめてくんない??腹立つし、その………目のやり場が…………

 

 

〜ステージ裏〜

 

 出番が2番目だということなので、1番目のスクールアイドルが終わったらAqoursの番になるので、俺達はすぐに出られるようにステージ裏へとやって来ていた。ちなみに、俺は照明の手伝いを引き受けているのでヘルメットを装着している。

 

 メンバーを見てる感じ、緊張はしているものの、心配するような感じには見えない。大丈夫そうだ。

 

 

 このイベントが俺にとって彼女達と関わる最後のライブ…………。

 

 

 

 そう思うと、胸が少しだけ痛い。マネージャーとして入部したのは嫌々ではあったが、素直な気持ちで言うと居心地は悪くはなかった。彼女達といると、本来の自分が出せれている感じがした。

 

 

 

 もし、俺が『人殺し』じゃなかったらずっとこの部に……………と、そんな気持ちが湧き出てしまいそうになる。が、必死に俺は心の中に閉じ込める。

 

 

 ダメなのだ。そんな気持ち、『人殺し』である俺が持ってはいけないのだ。

 

 しかも、俺には姉ちゃん達の件もある。

 

 

 今しかないのだ。両方の気持ちを断ち切るタイミングは…………。きっと、この機会を逃してしまったら俺は…………。

 

 

 すると、急にバッと、目を瞑ってしまうぐらいの照明が照らされる。その照明の中から2人の人物が現れた。

 

 

 その人物とは…………。

 

 

 

千歌「スクールアイドルだったんですか??」

 

 

 

 Saint Snowである鹿角 聖良と鹿角 理亞だった。

 

 

 

 

明(1番目だったのかよ!!)

 

 

 

 俺は心の中でそう叫び、すぐに顔を見られないように、ヘルメットを深く被る。

 

 

聖良「見てて………。私達Saint Snowのステージを」

 

 

 

 聖良姉ちゃんがAqoursのメンバーにそう言うと、2人はライブステージへと歩みでる。

 

 

 

 

 俺の実の姉である2人のスクールアイドル、Saint Snowのライブが始まろうとしていた。

 

 




やばい。ストックがぁぁぁ!!

あと、ちょっとしたお知らせですが、今日の夜、次話を投稿するつもりでいますが、それを投稿したあと11月の3日まで用事があり、お休みです。

3日の夜、または4日以降からはまた投稿できると思いますので、それまで気長にお待ち下さいませ。

お気に入りや感想など、お待ちしております。

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