Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』   作:七宮 梅雨

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ラブライブサンシャインの話は転々と進展して行くつもりです。主人公はそこまでAqours結成のきっかけだけの干渉を控えるつもりでいます。メインはSaint Snowとの関わりなので………。


『人殺し』はライブを観に行かない

明「ライブですか??」

 

千歌「うん!!私達3人で、スクールアイドルをやるんだ!!奥山くんも良かったら見に来てよ」

 

 放課後、帰ろうとしたら校門の近くでビラを配っていた千歌先輩に捕まってしまう。話を聞くに、憧れであるスクールアイドルを浦の星女学院で設立したいらしく、小原理事長に条件として体育館を人いっぱいに埋めることができたら部として設立を了承してくれるということらしい。

 

 

??「千歌ちゃん、その子は??」

 

 隣から、見たことの無い2年生である女性が現れる。ロングヘアで左側にヘアピンを付けており後頭部をバレッタで髪を留めていた。この人が、千歌先輩が言っていた3人目の仲間であろうか。

 

 

千歌「1年生の奥山 明くんだよ。奥山くん、こちらは桜内梨子ちゃん。ピアノがとっても上手なんだよ!!」

 

 

明「どうも…………」

 

梨子「どういうこと??ここは女子校じゃないの??」

 

 

 ん?どういうことだ??この人、2年生なんだよな??なんで、浦の星女学院が共学になったことを知らないような感じなんだ??

 

 

千歌「そっか。梨子ちゃんは転校してきたばっかだから知らないんだ。浦の星女学院は今年から共学になったんだよ」

 

梨子「そうなの!?知らなかった!!」

 

 あ、そういうことね。転校生だったら知らなかった可能性は高いな。

 

明「まぁ、そういうことっす。千歌先輩、ライブの方は観に行けたら行きますね。それでは」

 

 

千歌「うん!!絶対に観に来てね!!約束だよ」

 

 

 俺は校門を出て、自転車に乗って、走り出すと共に渡されたビラを手から離す。ビラはそのままヒラヒラと風に乗ってどっか飛んで行った。

 

 

 千歌先輩達には申し訳ないが、彼女達が行うライブを観に行く気はさらさらない。興味もないし、あんまり関わりたくないからだ。

 

 

 家に帰る途中についでに買い物もしようと思った俺は近くのスーパーにやって来ていた。

 

 あ、今日はカレイが安くなってる。よし、今日の晩御飯はカレイの煮付けにしよう。

 

 カレイを購入した俺は次に、好きな作家さんの新作である本を買うべく本屋にも寄った。自己紹介では趣味はないと言ったものの、俺は本を読むことは好きだ。学校の休み時間とかでも小説をずっと読んでいる。

 

明「あったあった。これこれ」

 

 俺は目的であった小説を手に取り、レジに向かおうとすると

 

明(………なんか、見たことのある奴がいるな)

 

 よく分からんオカルト系の本が並んでいるスペースに、春なのにも関わらず分厚い服を着て、更にサングラスにマスクという見るからに怪しい奴がいた。しかし、そいつの髪型が姫カットでシニヨンを作っていた。

 

 明らかに、入学式以降、学校にすら来なくなった自称堕天使ヨハネさんだ。何やってんだあの人は。

 

ヨハネ(?)「あ…………」

 

明「あ…………」

 

 しまった。じっと見つめすぎたせいで、視線を感じたのか、堕天使ヨハネがこちらに気づき目を合わせてしまった。すると、すぐに堕天使ヨハネは俺の目の前から姿を消してしまった。ん?そういえば、あいつ、千歌先輩たちが配っていたビラらしきものを持っていたような………。まぁ、どうでもいいか。

 

 

 俺は本をちゃちゃっと購入し、家に帰った

 

 

 

 

〜次の日〜

 

 

 

??「チャオ〜。貴方がうちの学校唯一のボーイである奥山 明くんネ??」

 

 次の日、なぜか分からないけど俺は理事長室へと呼ばれた。中に入ると、2人の女性が出迎えてくれる。そのうち1人は見覚えのある人だ。生徒会長、黒澤ダイヤ。3年生であり、クラスメイトである黒澤ルビィのお姉ちゃんである。

 

 そして、もう1人の方は知らない。金髪で、セミロングヘアの前髪部分を編み込み、向かって右側に編み込んだ残りの髪を輪にして止めている女性だ。スカーフの色が青色なのでダイヤ先輩と同じく3年生であると分かる。

 

??「私の名前は小原鞠莉っていいマース!!気楽にマリーって呼んでネ!!」

 

明「はぁ…………。ん?小原?」

 

 小原という単語を聞いて、俺は1つ疑問を思い浮かべる。

 

明「あれ?小原ってここの理事長の苗字じゃなかったっけ??」

 

ダイヤ「その通りですわ。今、目の前にいる鞠莉さんが浦の星女学院の生徒兼理事長ですわ。」

 

明「はい?」

 

 この生徒会長、今なんて仰った??理事長??生徒なのに??

 

鞠莉「What??その顔から見るに知らなかったみたいな顔デスね。一応、全校生徒の目の前で自己紹介したのだけれど」

 

明「それってもしかして一昨日の話ですか??」

 

鞠莉「YES!!」

 

明「あー、その日、風邪ひいて休んでますわ」

 

鞠莉「Oh nooo!!!」

 

 俺が休んでいる間に凄いことが起きてた件について。てか、この人いちいちうるさいな。

 

明「んで、俺を呼んだ理由は何なんですか??」

 

 

 

鞠莉「……………『北海道銀行強盗事件』」

 

 

 

明「…………!?」

 

 

 鞠莉先輩が呟いた一言で俺はゾワッと武者震いをする。どうして、鞠莉先輩がその事件を………。

 

 

鞠莉「今から10年前、とある銀行に1人の強盗が入った。しかし、その事件は呆気なく解決した。なぜならその強盗は警察官が乱入してきた時点で頭を何者かに撃たれていたから。そして撃った犯人は人質にされていた母親の子供であった…………。」

 

 

 鞠莉先輩は流れるように言葉を出す。そして、最後に俺に指を刺しドン!!と効果音が出そうな勢いで言葉を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉「その子供はあなたね。『人殺し』の鹿角 明くん。」

 

 




3話にして最高峰の人間にバレる哀れな主人公。
どうなる4話!?

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