Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』 作:七宮 梅雨
1つは更新が遅れたこと。
そして、もう1つははまだ明くんはデュエルスタンバイすることができなかったことです。いや、したいんだすよ??したいんですけど、流れ的にここで切った方が良いと判断しました。
意味がわからない人は、本編の前話の後書きの方をご観覧ください。
〜花丸視点〜
本当に一瞬のことだったずら。
1人の男の人がステージ上に上がり込んで、近くにいたマルを抱え込み、マルの首辺りにナイフを近づけてきたずら。
「きゃああああああああああああ!!」
当然、それを見てAqoursのみんなや観客達が悲鳴の声を上げていた。
マルは恐怖で声を出すことが出来なかったずら。
男「うるせぇ!!さっさと黙らねぇとこの女、ぶっ殺すぞ!!」
男の人が周りに向かって叫びまくる。それによって、先程の騒ぎが嘘のようにシーンとなった。
それを確認した男の人は不気味に笑いながらマルの方に顔を向ける。
男「よぅ、久しぶりだな」
花丸「え……………」
久しぶり??どこかでマルはこの人と会ったことがある??
男「まさか、あの時のお前がスクールアイドルをやっていたとはな。」
花丸「ーーーーーーあ。」
そうだ、思い出した。捕まった恐怖で、この男の人の顔をよく見ていなかったが、よく見てるとAqoursの合宿の時にマルを騙して襲いかかろうとしたあの時の男性だ。
でも、どうして??この人は、明くんに倒されて警察に捕まったはずじゃあ………
男「不思議に思ってる顔だな。あの後、警察の目を盗んで逃げ出したんだよ。俺を陥れたてめぇとあの時のガキを懲らしめるためになぁ!!」
男の人は怒りの表情を露わにして怒鳴り散らす。もちろん、この人の考えは理不尽すぎるずら。
男「だから、逃げ出したあとにこのライブが開催されるって知った時には俺、嬉しかったんだぜ。てめぇとあのガキのことを復讐することができるってなぁ!!」
花丸「そんな…………」
ダイヤ「……………貴方、はっきり言ってクズですわね…………」
つまり、この人は自分勝手な考えでマル達のこの大切なライブを壊したってことずらか??
そう思うと、マルは悲しさからか瞳から涙をボロボロと流す。
せっかく、このライブを良いものとしようとして善子ちゃん達と練習したのに………
花丸「そんなの…………そんなの酷いズラ」
そんなマルの表情を見て、男の人は満足そうな表情をとる。
男「ハーハッハッハ!!いいねぇ、その表情。それだよそれ。俺が見たかったのはその顔だよ!!」
花丸「ゔぅ……………」
男の人が高笑いする度にマルは悲しさと悔しさで辛くなってきている。
そこで、マルは以前同様、心の中で1人の同い年の男の子に助けを求めようとした。けど、することが出来なかった。
『二度と俺に話しかけんな。このド田舎無知女が』
あの言葉が頭の中に過り、声を出すことが出来なかった。そうだ。彼は今、マルの事を拒絶している。だから、助けに来てくれるはずがない。
だから、マルはただこの男の人の虫唾が走るような高笑いを聞きながら涙を流すことしか出来なかった。
しかし、男の人が走った一言で場の状況が一気に変わった。
男「さてさて、それじゃあやっちゃいますか………」
花丸「!?」
高笑いしていた男の人は一気に真剣な表情となり、殺気??のようなオーラを漂わせながらこちらの方を見る。
男の人はナイフを持っている腕を上にあげる。これは、正しく刺しにかかってくる体勢だった。
男「俺はあのガキを許さねぇ。だから、あのガキが助けたお前の死体を見た時にどんな反応するんだろうなぁ!?へへ、楽しみだ」
花丸「やだ…………」
千歌「やめて!!」
マルと千歌ちゃんの言葉も男の人は無視して、ニヤリとしながらマルにとって最期の言葉を投げかける。
男「恨むなら、あの時俺に見つかった自分と俺を警察に突き出したあのガキを恨むんだ…………………な!!」
そう言って、男の人はマルに向かって勢いよくナイフを振り下ろす。それによって、周りからは悲観な叫び声が響き渡る。
その瞬間、まるでスライドショーのようにマルの過去が視界に映し出される
これが所謂、『走馬灯』というものずらか??
ーーーマルが産まれた時…………
ーーーマルが幼稚園で善子ちゃんに出会った時………
ーーー中学の図書室でスクールアイドルの雑誌を読んでいたルビィちゃんに出会った時…………
ーーー高校で、スクールアイドル『Aqours』に入部し、それによって初めてマルが1人の男の子に恋をしてしまった時……………
ーーー男の子と一緒に東京で本屋に行った時や、合宿でマルと2人だけ朝早く来てしまった時…………………
ーーーそして、合宿中その男の子に助けられた時やその数日後に彼に酷いことを言われてしまった時…………
あれ?思ったより彼との関わりが多い??
そっか。マルは想像以上に彼のことが好きだったんだ。
あーあ、どうせだったら彼のこと助けたかったな。何か力になりたかったな
でも、もう遅い。だからせめて…………
せてめこれだけは言わせて欲しいずら。
……………ごめんなさい、明くん。
そして、マルが心の中で謝った時には、ナイフがマルの顔のすぐ側だった。
マルはぎゅう!!と目を閉じた。
……………グサっ
花丸「え?」
おかしい。今さっき、ナイフが何かに刺さった音が聞こえたのに何も痛みも感じなかった。もしかして、刺された瞬間にマルはあの世に行ってしまったずら??
しかし、それは違うとすぐにわかった。なぜなら、顔に何か生暖かい液体が顔に付着してきたから。
マルは恐る恐る目を開けるとそこには
明「お前ごときのクズが、彼女たちのことを笑うんじゃねぇよ」
マルの目の前で、腕にナイフが刺さって血を流しながらも鬼のように怖い顔を男の人に向けている
次回こそは明くんをデュエルスタンバイにさせるんで。詐欺じゃないっすよ??本当っす!!嘘じゃないです!!
なので、気長に待ってて下さい。