Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』   作:七宮 梅雨

56 / 88
区切るシーンがここしか無かったので短めです。


『人殺し』が所属するスクールアイドルは周りに影響を与えていた。

 むつ先輩達と別れたあと、屋上からプールサイドに場所を移してライブの練習をしていると、あっという間に夕方になっていた。

 

千歌「ふぅー、今日も目一杯だったね。」

 

明「あの休憩以降、何回かは休憩入れたけどほぼ練習に時間使ってたからな」

 

曜「でも、日に日に良くなってきている感じがする。」

 

 

 俺も、千歌達が練習している間にほぼ照明案を完成させたので後で千歌達に見てもらおうと思っている。今回の歌に合わせて色んな所に細かくこだわっているため、自信は大アリだ。むしろ、これで却下されたら泣くレベル。

 

 

ダイヤ「歌の方はどうですの??」

 

梨子「花丸ちゃんと歌詞を詰めてから、果南ちゃんとステップ決めてるところ。」

 

 

 どうやら、照明だけでなく作詞や作曲の方も順調のようだ。良かった良かった。

 

 

鞠莉「聴いてる人に、シャイニー出来ると良いんだけど」

 

果南「ま、とにかく今は疲れを取ってまた明日に備えよ。」

 

 

 かなっちの言う通りだな。今日は今までに比べて気温も高かったし、練習もハードだった。本人達は常に楽しそうに笑っていて気付いていないかもしれないが、彼女達は疲労の表情を所々浮かべている。明日もあるし少しでも身体を休ませた方が賢明だ。と、思ってた傍から、かなっちと善子とマリーがプールに飛び込んでた。何してん、アンタら。

 

 

千歌「あ。」

 

明「ん??」

 

 

 

 千歌が上を向いて何かに気付いたのか、声を上げた。なので、俺達も釣られて上をあげると夕日が差し掛かっているオレンジ色の空に綺麗な飛行機雲が浮かんでいた。なんだか、神秘的な景色だった。

 

 

 

善子「なんか…………「君の〇は」に出てきそう…………。」

 

 それ、俺も本気で思ったことだけど、言っちゃダメなやつな。てか、はよプールから上がってこい。風邪ひくぞ。

 

むつ「あ、いたいた。千歌〜」

 

千歌「あれ?むっちゃん??どうしたの??」

 

 図書室で別れたはずのむつ先輩達が、なぜかプールサイドへとやって来ていた。何しに来たんだろう??また差し入れとか持ってきてくれたのかな??

 

 

 だが、俺が想像していた内容ではなく、衝撃的な内容だった。

 

 

むつ「私達も………、一緒にスクールアイドルになれたりするのかなぁ。学校を救うために。」

 

 

 むつ先輩の言葉で俺達は驚きの表情をしてしまったが、話を聞くにどうやら最近、むつ先輩達だけでなく学校を救うために何か力になることがないかと考えるようになった他の生徒もいるらしい。

 

 統廃合の話を聞いて、最初は仕方がないと思っていた人が多かったが、やはり自分たちは浦の星女学院のことが好きだということを改めて実感し、そう考えるようになったという。

 

むつ「だから、学校救ったり、キラキラしたり、輝きたいのは千歌達だけじゃない。私達も一緒に何か出来ることあるんじゃないかって。」

 

 むつ先輩達は嘘偽りもない、真剣な表情でそう言葉に出した。

 

 

 ーーー『しょうがない』

 

 

 ーーー『仕方がない』

 

 

 ーーー『こうなるのは当たり前だ』

 

 

 ーーー『何かしたいけど……………』

 

 

 

 ーーー『どうせ自分たちが何をやったって何も変わらない。』

 

 

 

 恐らく、今までの生徒は統廃合が決まってからはこのような考えで学校生活を送ってきたであろう。実際、クラスや廊下などにも似たような言葉を耳にしたことがある。

 

 

 だが、彼女達は変わった。

 

 

 

 この絶望的な状況の中でも学校を救うために日々、努力し輝きを求めている浦の星スクールアイドル、Aqoursの姿を自分たちの目で見たことによって。

 

 

 

 彼女達の頑張っている姿に影響された、生徒はこう思ったのだろう。

 

 

 

 

 『自分たちも何か、学校を救える為に出来ることはないか。』と。

 

 

 

 

 

 そして、逆に考えてみるとAqoursは学校を救うために頑張っているつもりが、いつの間にか他の生徒が「自分たちも何かしたい!」気持ちにさせた強い影響と刺激を与えていたことになる。

 

 

 

 

明「やっぱり、Aqoursはすげぇな。」

 

 

 

 

 俺はボソッと誰にも聞こえないような小声で呟いた。

 

 むつ先輩達の意思が伝わった千歌は少しの間、俯き嬉しさで涙をポタポタと数滴落とすが、直ぐに笑顔で顔を上げてむつ先輩達に向かって言葉を出した。

 

 

 

千歌「やろう!!みんなで一緒に!!」

 

 

 

 千歌の言葉に、むつ先輩達は嬉しそうな反応をする。自分たちもようやく、学校を救うために何か手伝いをすることができると思ったからであろう。

 

 

梨子「ッッ………………」

 

 

 嬉しそうなメンバーに対して、梨子だけが何か切ないような表情をしていた。

 

 

 理由は勿論、分かっている。

 

 

 ただ、今の状況が状況だから恐らく言うことが出来ないのだろう。俺も出来れば、彼女達に伝えたい所ではあるが梨子と同じく言えない状態でいた。

 

梨子「どうしよう………明くん。」

 

明「少なくとも、今日でアレについて伝えるのはやめおこう。どこかで伝えるタイミングぐらいあるだろ。」

 

梨子「だと、良いんだけど…………。」

 

 

 大丈夫。まだ本番まで少しだけだけど、時間はある。その間に伝えるタイミングぐらいはあるさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、思っていた自分が数日前までありました。

 

 

梨子「ねぇ、明くん。マジでどうする??」

 

明「……………とりあえず、土下座しましょ」

 

梨子「えぇ…………(困惑)」

 

 結局、俺と梨子はあの件についてメンバーに伝えることなくライブ当日を迎えてしまったのであった。

 

 

 やばい………………、本気でどうしよう。

 




あっさりと最後にコメディチックにライブ当日迎えましたけど、こんな形のまま入りませんよ笑。
次の話はライブ前日に明が明日に迎えるライブ当日、言い方を変えるならば明とSaint Snowの今後の運命が決まる日なのでそれに向けての内容を書こうと思います。なので是非ら楽しみにしてくれると、作者的にも嬉しいです。(/ω\)

お気に入り・感想・高評価・番外編のリクエストなどお待ちしております∠( ̄^ ̄)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。