Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』   作:七宮 梅雨

62 / 88
Aqours5thライブday1を見てきました。もう……ね、凄かったよ。

Saint Snowさんのライブ演出が最高過ぎて泣けた。Believe Againも生で見れて良かったです。やっぱり、衣装がエッチでした(*/ω\*)キャー!!

来年の1月にやるラブライブフェスも行きたいという気持ちが生まれてしまった。だから、それまで良い子でいようも思う。みんなもだぞ!!


それでは本編どうぞ。色々と頑張って詰め込みました。
あと一つだけお詫びを。
まだ、明はSaint Snowとは出会いません。出会いませんが、あいつが現れます。きっと、ほとんどの読者が忘れているであろう、あいつが。実質、作者も昨日まで忘れてました笑



『人殺し』は遂に函館に向かう

 〜沼津駅〜

 

 

 ラブライブ東海地区予選のあの最高のライブから2日ほど経過した。途中、千歌の言葉によって生徒や保護者全員と一緒に輝いたあの時間ははっきりと頭の中に残っている。

 

 

 

 『一部』を除いて、誰もが認める素晴らしいライブだった。

 

 

 そして、現在俺は片手に大きいキャリーバックを持って沼津駅にいる。

 

 

 

 

 

 函館に行って…………姉ちゃん達との関係に決着を付けるために。

 

 

 

 

 ちなみに、出発時間は零さんにしか伝えてない。Aqoursのメンバーに伝えると、どうせ見送りに来るとか言うからな。

 

 明日に、ラブライブ地区予選の結果発表があるからマネージャーとしては、そっちに優先して欲しい。

 

 

 けど、俺の希望は儚く散った。

 

 

 本来なら、零さん一人しか居ないはずなのに俺の目の前には10人の女性が立っていた。

 

 

 そのうち9人が………お怒りの表情を浮かべながら。

 

 

明「零さん………あんたやったな。」

 

零「…………(・ω<) テヘペロ☆」

 

 恐らく、彼女達に伝えた犯人である零さんを睨みつけると彼女は誤魔化すかのようにウィンクして下を出した。28間近の女性がそれをやるのは正直いって見ててキツい

 

千歌「明くん!!私たちは怒ってるんだからね!!」

 

 代表として千歌が1歩前に出て、頬を膨らませながら俺に向かってお怒りの言葉を出す。頭の上のアホ毛がぴょんぴょんと激しく動いているので、相当怒ってることが分かる。

 

曜「どうして、私たちに言ってくれなかったの??」

 

 曜船長は、少しだけ残念そうな表情をして俺に話しかける。Aqoursの仲間として、伝えて欲しかったのだろう。

 

 

 うーむ、この質問についてどうやって答えようか………。

 

 

零「明ちゃんは、みんなに見送られるのが恥ずかしくて言えなかったのよ♪」

 

 

明「ーーーなっ!?」

 

 

 この人、真剣に人が言葉を選んでいる途中に何余計なこと言っちゃってるの!?いや、確かにそれもあったけど!!あったけれども、1番はそれじゃない!!みんなに少しシャイな子だと思われるじゃん!!

 

 

果南「今日、函館に行ってSaint Snowの2人に会ってくるんでしょ??そんな明くんにとって大切な日………仲間として見送らない訳ないじゃん。」

 

 

ダイヤ「果南さんの言う通りですわ!!」

 

 

ダイヤちゃんの言葉に他のメンバーも腕を組みながら真剣な表情をしているかなっちの言葉に同じ気持ちだったのか、コクリと頷いた。

 

 

 仲間として…………か。俺も仲間だからこそ、みんなには見送って欲しく無かったんだけどな。

 

 

 けど、みんながここに来てくれたことに対して嫌がっているはずなのに…………、凄く嬉しく思ってしまう自分がいるのも確かだ。

 

 

 

 心のどこかにはやっぱり、Aqoursのみんなに見送って欲しかったという気持ちがあったのかも…………な。

 

 

花丸「明くん……これ、どうぞずら。」

 

 

 花丸が、俺の傍に近づいて来てそこそこと膨らみのある袋を渡す。

 

 

明「これは??」

 

 

花丸「みんなからの餞別ずら」

 

 

明「餞別??」

 

 俺は、貰った袋を軽く開けて、中身を確認する。

 

 

 袋の中には、みかん(大量)、制服のストラップ、ピアノの楽譜、スクールアイドルの雑誌、黒い羽、小説(3冊)、抹茶味の焼き菓子、イルカのぬいぐるみ、シャイ煮らしきものが入ってるタッパーが入っていた。

 

 

 

 見ただけで、誰が何を贈ってくれたのかすぐに分かる。

 

 

 何だよ、そのサプライズは…………。めちゃくちゃ嬉しいじゃないか。この時点で既に泣きそうだよ。

 

 

明「みんな………、ありがとう!!」

 

 

 俺は大事そうに袋を両手で抱えて、みんなに頭を下げる。その姿を見て、千歌達は「良かったぁ〜」と言いながら微笑んだ。

 

 

花丸「あとね……、明くん。これも」

 

 

 更に、花丸は俺に1つあるものを渡す。今度は、彼女の後ろにはニコニコとしているルビィといつものギランポーズをしているよしこの姿があった。

 

 

明「これは………御守り??」

 

 

 花丸に渡されたのは『復縁成熟』と刺繍されている手作り満載な御守りだった。ほかの6人はこのことを知らなかったのか、驚きの表情を浮かべている。

 

花丸「うん!!みんなに内緒で内緒でルビィちゃんと善子ちゃんの3人で作ったんだ!!」

 

ルビィ「うゆ!!」

 

善子「ヨハネ!!…………まぁ、感謝しなさいよね。」

 

 

 はぁー………、本当にこの3人って奴らは………。どんだけ、俺に勇気をくれれば気が済むんだよ。

 

 

 そんなこと、されたら俺は…………,。

 

 

明「なぁ、3人とも。ちょっと俺の近くまで来てくんない??」

 

 

3人「ん??」

 

 

 俺の呼びかけに、3人は疑問抱きながらも俺のすぐ側まで駆け寄る。

 

 

 …………よし!!

 

 

 

 ーーーガバッ!!

 

 

 

3人「きゃあ(ずら)!!」

 

 

 俺は近くまで駆け寄った3人に目掛けて優しく抱き締めた。当然のことながら、3人は顔を赤くしてテンパっている。

 

 

 他のメンバーはニヤニヤとしているのが分かって腹が立つが、今は放っておこう。

 

 

 何とか抱き締めるのを解かれないように頑張りながら、俺はこの3人しか聞こえないような小さな声で言葉を出した。

 

 

 

 

明「3人とも、ありがとな。俺は…………お前らに出会えて本当に良かったよ。」

 

 かつて、地区予選前に恥ずかしさの故に言葉として伝えられなかった気持ちを俺は言葉として3人に伝えた。あんな嬉しいことされたら、感謝の気持ちをはっきりと3人に伝えるしかないじゃないか。

 

 

花丸「ずらぁ………」プシュー

 

ルビィ「うゆぅ………」プシュー

 

善子「ヨハァ…………」プシュー

 

 

 あらら………、解放したのにも関わらず3人の顔はまだ赤い。なんなら、湯気が出てる。なんか………、申し訳ないことしたな。

 

 

千歌「善子ちゃん達だけズルいよ!!そんな計画してたなんて!!」

 

 

 1年生3人だけのサプライズに、千歌は再びぷんすかと怒る。どうやら、悔しそうだ。

 

 

曜「これは私達も何かやった方がいいでありますな!!ね、梨子隊員」ビシッ

 

梨子「曜船長の言う通りでありますね!!けど、何をやりましょうか!?」ビシッ

 

 

 いやいやいや、そんな張り合わなくて大丈夫だから。みんなから貰ったプレゼントだけでも充分嬉しいし、満足してるよ??

 

 

果南「そうだ!!明に気合いを入れるためにみんなで1発、明の背中を叩いてあげようよ!!」

 

 

 え、ちょ!?何言ってんの??この人。

 

 

鞠莉「Wow♪それはniceなアイデアね♪」

 

 

ダイヤ「闘魂注入ってやつですわね!!」

 

 

 貴女たちも乗らなくていいから!!え、マジでやるの!?

 

 

零「明ちゃん。もう諦めなさい」グルグル

 

 

 肩をぐるぐると回している零さんはニコニコとしながら、俺に言葉を出す。いや、ちょっと待って。

 

 

明「あれ?俺の見間違いかな??零さんが肩を温めてるように見えるんだけど………」

 

 

零「温めてるよ♪私も叩くから♪」グルグル

 

 

明「冗談抜きで俺、死ぬやつだよ!?」

 

 

 武道を極めている零さんの攻撃力は、もう霊長類最強と言われているあのレスリング選手よりも強いんじゃないか、と思わされてしまうぐらいの破壊力がある。

 

 

 もし、零さんに背中を叩かれると思うと………恐ろしくてイメージが湧かない。

 

 

千歌「じゃあ、まずは千歌からいきまーす!!」ハァーハァー

 

 やる気満々な千歌が手に行きを吹きかけて、構えに入る。もうこれ………断っても無理なパターンだな。

 

明「はぁー、分かりましたよ。その代わり、優しくお願いしますよ」

 

 キャリーバックを置いて、俺は叩きやすいように少し猫背になってから彼女達の前まで移動する。

 

千歌「分かってる分かってる」ニコニコ

 

 その顔………、絶対に分かってない顔だからな。思いっ切り来るやつじゃないか。

 

 

千歌「明くん!!ファイトーーー!!」パチーン

 

 

 おぉ……、叩いた音の割には全然、痛くない。まぁ、服も上から2枚ぐらい着てるし千歌もそんな力がないから当たり前か。これだったら、別にあとの人達の分も耐えれるかもな。

 

 

曜「明くん。全力前進〜、ヨーソロー!!」パチィィィン

 

 

明「痛ッッッ!!!」

 

 そんなこと無かった。そこそこ鍛えてる人に叩かれるとそれなりには痛いわ。めっちゃ背中がヒリヒリする………。その後、震えながらも敬礼した。ヨ、ヨーソロ〜………。

 

 

梨子「頑張ってね!!」パチン

 

 

明「うおっ!?」

 

 梨子のは千歌と同じく威力はないので大丈夫だと思っていたが、先程の曜船長の1発のヒリヒリが残っていてそれが刺激されてめっちゃ痛い。あ、これが続くならもう詰みじゃね??

 

 

ルビィ「がんばルビィだよ!!」ペチン

 

 

 復活したルビィが俺の背中に叩く。きっと、ルビィ自身は思いっ切り叩いたつもりだと思うけど全然痛くなかった。けど、ありがとう。がんばルビるわ。

 

 

善子「さっきのお返しよ!!喰らいなさい!!」パシィン

 

 

 くっ……、コイツ。さっきのやつ根に持ってやがった。そこそこ痛いじゃないか。流石は自称堕天使ヨハネだ………。

 

 

花丸「」コソッ

 

 

明「え………!?」

 

 

 想い人である花丸は俺の耳のそばでとある言葉を呟いたあと、軽く俺の背中を叩いた。きっと、『あの日』のことについて言っているのだろう。花丸の言葉を聞いてなんとしても、上手くいかなければ………、という気持ちになってしまった。

 

 

 花丸に………俺の想いを伝えるために。

 

 

 

ダイヤ「何もなしに帰ってきたらブッブーですわよ!!」パシン

 

 

鞠莉「シャイニ〜♪」パシィン

 

 

果南「上手くいったらハグしてあげるからね♪」パシィィィィン

 

 

明「痛てぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 3年生3人は間をいれずにダイヤちゃん先頭に連続で俺の背中に叩いてきやがった。せ、背中がぁぁぁぁぁ!!!鬼だ!!目の前に鬼がいやがる!!特に最後のかなっちの一撃が1番効いた。流石はAqoursの中で1番力がある人だ…………。

 

 

 そして、最後にまだこの人がいる。

 

 

零「ふっふっふーん♪」

 

 

 奥山 零という化け物が。

 

 

明「か、勘弁して貰えませんかね??」

 

 もう背中が痛すぎて限界が近づいている。もし、零さんに叩かれたらこの場で内蔵吐きそう………,。

 

 

零「いや♡」

 

 

 嘘だろ…………。もう俺、死を確定してるもんじゃないか。嫌だよ、ここで死ぬなんて!!

 

 

零「……………………」スッ

 

 

 

明(あ、これマジで死んだわ)

 

 

 零さんは無言で手を挙げて構え始めたので諦めた俺は目をぎゅっと瞑って歯を食いしばった。

 

 

 く、来るなら来いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

零「えい♡」

 

 

 

  パシィィィィィィィィン!!!

 

 

 

明「痛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 

 

 今まで以上の破壊力を背中に喰らった俺は目に涙を浮かべつつ歯が折れるんじゃないか、と思うぐらい歯を食いしばった。本来なら、地面に倒れ込んでジタバタしたい所ではあるが、ここは公共施設。人様に迷惑をかける訳にはいかない。けど、めちゃくちゃ痛い。

 

 

零「どう??元気出た??」

 

 

 元気出るどころか、死にかけはしましたけどね…………。てか、今の俺の状態を見てよくそんな言葉を掛けれたな。

 

 

明「まぁ………、大体は。」

 

 

 零さんだけでなく、千歌達9人に叩かれる時にそれぞれ1人1人の想いが俺の背中に伝わってきたのが感じられた。

 

 

 そのおかげで、陰ながら少しだけ緊張していた気持ちはもう無くなっていた。

 

 

 

 今なら、自信持って函館に向かうことが出来ると思う。

 

 

 

 おっと………、そろそろ時間だな。

 

 

 

 俺はAqoursの方に顔を向けて言葉を出した。

 

 

明「じゃ、そろそろ行くよ。プレゼント、本当にありがとうな」

 

 

Aqours「うん!!」

 

 

 Aqoursの次は………彼女だ。

 

 

明「零さん………」

 

 

零「うん。」

 

 

 

 俺は6年前のあの日から………零さんに家族・苗字・強さ・愛など色んなものを貰った。その恩は、大きすぎて返そうと思っても返しきれない。

 

 

 

 

 ーーートン

 

 

 

 零さんは突然、俺の胸に拳を当てた。

 

 

 

零「明ちゃんなら、きっとやれるよ。だって、明ちゃんは………私の自慢の息子だもん。だから………安心して行ってきなさい。」

 

 

 

明「ーーーーーーーッッ…………。」

 

 

 零さんはそう………まるで母親のような優しい笑顔で俺に目がけて言葉を出した。零さんはどんな想いを持って、この言葉を俺に掛けたのかが分かる。

 

 

 本当に彼女は俺のことを家族として愛してくれていることがハッキリと伝わってくる。

 

 

 

 

 

 ーーーいい?明ちゃん、よく聞いて。例え『人殺し』になってしまったとしても、明ちゃんには明ちゃんだけの道があるの。そして、どの道を通るのかは明ちゃんが決めるの。私は明ちゃんの味方だし、君が選んだ道をならばどんな道でも全力で応援する。………………家族として当然のことよ

 

 

 

 ーーーお腹を痛めて君を産んだわけじゃない。赤ん坊の頃から君を育ててきたわけじゃない。君はそんな風に思ってなかったのかもしれない。それでも私は君のことを………本当の家族のように思ってたよ。

 

 

 

 ーーー大丈夫。明ちゃんなら、きっとやり遂げれる。だから、自信持ちなさい!!

 

 

 

 ーーー信じてるから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーー私と一緒に家族になってくれないかな??

 

 

 

 

 

 

 

 

 これまでに、零さんが俺に送ってくれた言葉が次から次へと思い浮かぶ。この1つ1つのの言葉に俺は救われて今の俺がいるんだ。

 

 

 

 ーーーガバッ

 

 

 

零「きゃっ!?」

 

 

 

 

 

 

 俺は頬を緩ませながら今度は零さんを抱き締める。零さんからは可愛らしい声が聞こえたが、気にしない。

 

 

 

 

 

 

 

 零さんは俺にとってもう1人の…………

 

 

 

 

 

 

 

明「行ってきます…………。母さん。」

 

 

 

 

 

零「ーーーーーーッッ!?」

 

 

 

 

 

 

 ボソッと零さんの耳元で呟いたあと、すぐに彼女を解放して改札口の方へ向かった。

 

 

 

 

 

 背後からは彼女たちの綺麗な声援が聞こえてくるが、さっきの行動の恥ずかしさのあまり、1回も彼女たちの方に振り向くことは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

零「今のは………少しせこいかな」ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜花丸視点〜

 

 

千歌「行っちゃったね」

 

 

 遂にマルの想い人である明くんは、零さんを抱き締めて何か言ったあとにそのまま改札口の方に行ってしまいました。

 

 

 

 函館にいるお姉さん達と決着をつけるために。

 

 

 千歌ちゃん達が、声援を送っても明くんは手を振るだけでこっちの方に顔を向けなかった。けど、マルは明くんの耳が赤く染っているのを見逃さなかった。きっと、零さんとの間に何かあったずらね。少しだけ嫉妬しちゃうずら。

 

 

 

 マルはここで2日前に明くんとのやり取りを思い出す。

 

 

〜2日前〜

 

 

明『悪いな、花丸。ライブ前に呼び出しちゃって』

 

 

 マルは千歌ちゃん達と合流する前に、実は明くんに話があるから……、と呼び出されたことがあった。

 

 

花丸『大丈夫だよ。』

 

 

 この時、もしかしたら………と思って凄くドキドキしていたのを覚えてる。まぁ、違ってたんだけどね

 

 

明『実は俺、このライブが終わってから数日後に函館に行って姉ちゃん達に会ってくるんだ』

 

 

花丸『!?』

 

 

 明くんの言葉に、マルは衝撃を受けた。すぐに明くんに言葉を出そうとしたけど、

 

花丸『なんdーーーーー』

 

 

明『最後まで……言わせてほしい。言わせてくれ』

 

 

 と、遮られてしまったずら。この時の明くんの表情はいつも以上に真剣だった。そんな顔されたら何も言えなくなるよ………

 

 

明『この事はまだ零さんしか知らない。また後でAqoursのみんなには伝える予定だけど、先に花丸には伝えたかった。』

 

 

 

 マルを先に……………??どうして??

 

 

 

明『それでだ、花丸。函館に行って、何もかも全て終わらせたらお前に…………伝えたいことがあるんだ。』

 

 

 

 

 ーーーーーッッ!?それって……………

 

 

 

 

 

明『だから……その…………花丸にお願いがある。それが終わるまで…………待ってて………くれませんか??』

 

 

 

 

 

 明くんは、顔を真っ赤に染まらせて目を逸らしながら言葉を出した。きっと、この言葉をマルに送るのに凄く勇気を出したのが見てて分かる。

 

 

 

 

 それに対して、マルは明くんの言葉を聞いて口に手を当てて涙を流していたずら。

 

 

 

 

 嬉しい。嬉しくて嬉しくてたまらない。

 

 

 

 

 

 

 きっと…………そういうことなんずらよね??

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして………マルはニコッと微笑みながら明くんにこう告げたずら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花丸『はい…………………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルビィ「花丸ちゃん??」

 

 

花丸「え、あ………ん??どうしたずら??」

 

 

ルビィ「いや……、顔が赤くなってるから大丈夫かなって………。」

 

 

 ルビィちゃんが心配そうな表情を浮かべてマルの方に顔を向けていた。確かに、顔が熱くなっているのが分かる。明くんのやり取りを思い出して顔を赤くしてしまったずら………。は、恥ずかし〜………。

 

 

ルビィ「花丸ちゃん??」

 

 

花丸「な、なんでもないずらよ。」

 

 

ルビィ「そっか。なら良かった〜」

 

 

 よ、よし。なんとか誤魔化せれたずら。念の為、あとでルビィちゃんに飴玉をあげよう。

 

 

千歌「ねぇ、みんな!!零さんがランチ一緒にどう??だって!!」

 

 

零「ふっふっふーん。零さん、みんなの分奢っちゃうぞ」

 

 

曜「いいんですか!?」

 

 

零「もち」(* • ω • )b

 

 

Aqours「わーい!!!」

 

 

 どうやら、零さんの奢りでみんなでランチに行くみたい。もうお昼の時間だしね………。マルのお腹も限界ずら。

 

 

 みんながワイワイとしながら沼津駅から出ようとしている所で、マルはもう一度改札口の方に顔を向けて小さな声で言葉を出した。

 

 

 

 

 

 

花丸「行ってらっしゃい、明くん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜明視点〜

 

 

 『待ってるからね』

 

 

 花丸に背中を叩かれる前に言われた言葉を思い出しながら、俺は飛行機の中で本を読んでいた。

 

 

 

 

 姉ちゃん達との件が終わったら………………俺は花丸に面と向かって告白をする。

 

 

 

 きっと、花丸にもその意図が伝わったのだろう。伝わっている故に、俺にあの言葉を送ってくれたってことは…………そういうことなんだよな??

 

 

 

 

 やべ…………、そう思うとめちゃくちゃ嬉しい。ますます、姉ちゃん達との決着をつけなければいけない。

 

 

 

 

 

 けど………………、姉ちゃん達と決着をつける前に俺はしなくてはならないことがある。

 

 

 まずはそれを終わらせよう。

 

 

 俺はパタンと本をカバンの中にしまって、目を閉じてから一言だけ言葉を出した。

 

 

 

 

 

明「………いるんだろ??いい加減、隠れてないで出てこいよ。俺とお話しようぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「………………………」ニタァ

 

 

 

 




個人的に何度も修正入れた結果、こうなりました。笑


お気に入り・感想・高評価の方お待ちしております。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。