Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』   作:七宮 梅雨

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番外編の使命シリーズでーす。
4人目は〜Shiny〜☆

そしてそしてそして〜( ´﹀` )



『人殺し』は小原鞠莉に使命を与えられる

明「相変わらず、でけぇよなぁ。」

 

 俺は使命を下す4人目に来るように指定されたのでとある場所まで足を運び、顔を上に上げて口をこぼす。 てか、朝の4時に集合とか馬鹿げてるだろ。あの人は一体何考えてんだ??

 

 やって来た場所は内浦で1番大きいとされる「ホテルオハラ」。内浦に住んでる者ならば、誰しもが知っているホテルだ。

 

 

 そして、読者の皆さんならばもうこの時点で4人目が誰かなのかはもうお分かりだろう。ほら、噂をすればってやつだ。ベランダから姿を現して悪魔のような微笑みをしながら俺に目がけて手を振る金髪女性。

 

 

鞠莉「明〜♪hurry up〜♪」

 

 

 俺がこの罰ゲームの中で1番警戒している女性………3年生である小原鞠莉先輩の姿がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉「ようこそ明。ここがMy roomよ♪」

 

 受付の人に案内されて俺は鞠莉先輩の部屋へとやって来た。流石はお嬢様って感じだな。1人部屋のはずなのにデカいし豪華だ。天井についてるあれ、確かシャンデリアっていうやつだろ??初めて見たわ。ゴージャスだな〜。

 

 

鞠莉「荷物は適当な所に置いてちょうだい。明はコーヒー派??紅茶派??」

 

明「コーヒーで。ブラックでお願いします。」

 

鞠莉「Wow!!ダンディね♪」

 

 鞠莉先輩はウィンクしてそう言うと、カップを2つ取り出して1つには紅茶を。もう1つにはコーヒーを入れだした。その間に、俺は大きいソファに荷物を置いてその隣に腰を下ろした。

 

鞠莉「はい、ブラックコーヒーよん」

 

明「ありがとうございます。」

 

 鞠莉先輩が淹れてくれたコーヒーを受け取り、熱いうちに頂く。うおっ………、超うめぇ。ちゃんとコーヒー豆のコクを感じる。これなら、お金を払っても満足するぐらいだ。

 

鞠莉「美味しい??」

 

明「はい。とても」

 

鞠莉「それなら良かったわ♪」

 

 んんっ!??あれ…………なんだろう、この違和感は。

 

 この人のことだから、2年生3人組以上の鬼畜な対応をしてくるかと思ったけど、普通におもてなししてるぞ??ここに来る前に一応、遺書を書いてきたけど意味なかったか??

 

 

鞠莉「さぁて…………」ニタァ

 

 

明「ーーーーッッ!?」ビクッ

 

 

 あ、前言撤回。遺書書いた意味バリバリあったわ。だって、今の一言のトーンが普段の鞠莉先輩からは出ないトーンだったもん。

 

 これは…………絶対に何か悪巧みを孕んでいる声のトーンだ。

 

 やべぇ………、どうしよう。恐怖で身体が震える。これなら、まだホラー映画を観た方がマシなレベルなんだけど。

 

鞠莉「そんなに、震えなくてもいいわよ♪悪いようにら扱わないから♪」ωウフフ

 

 アンタのその一言一言が特に怖ぇんだよ!!なんだよその口の形は!!

 

鞠莉「来なさい。」パチン

 

男女「御意。」シュタ

 

明「うおっ!?」

 

 鞠莉先輩が指パッチンすると、俺の周りに5人の男女が唐突に現れた。いや、どこから現れたん!?マジでビックリしたんだけど!?なんなん!?小原家はジャパニーズ☆ニンジャでも雇ってるの!?

 

鞠莉「明をあそこに連れて行きなさい。手段は選ばなくてもいいわ。」

男女「御意!!」

 

明「え、ちょ、何するんですか!?」

 

 5人組の男女がじわじわと俺に迫る。身の危険を感じた俺は無意識に戦闘態勢の体勢に入る。だが、それは無意味に等しくいつの間にか縄で拘束されていた。てか、この動き………。この5人組、まさかの本物の忍者じゃねぇか!!

 

 

男女「「「お嬢様の命令は絶対。伊賀家の名に恥じないように遂行させて頂く。」」」

 

 

 あ、伊賀家出身の方達なんだ…………。と最後はどうしようもない知識を知って、俺は5人組に強制的に連行された。これ………地下帝国とかに連れてかれないよな??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉「Wow〜♡Very coolよ。明」パシャッ

 

明「…………どうも。」

 

 鞠莉先輩は今の俺の姿を見て、ニコニコと微笑む。パシャ、と聞こえたのは俺の聞き間違いかな??

 

 あと結局、地下帝国ではなく男子用の更衣室へと連れてかれた俺は着ていた服を全部脱がされ、とある服を着せられた。そして、その後再び鞠莉先輩の部屋へと連れて行かれたのである。

 

 

 

明「んで、これはどういうつもりですか??俺なんかに執事服なんて着させて。」

 

 

 

 5人組に着させられたのは、執事とかがよく着ている黒色の執事服だった。サイズがジャストフィットだったので前もって俺用に用意していたことが分かる。

 

 俺の言葉に鞠莉先輩は相変わらずニコニコとしながら鞠莉先輩は衝撃的な言葉を口に出した。

 

 

 

 

鞠莉「そりゃあ今日1日、明はマリーの執事をやってもらうんですもの。身だしなみはしっかりとしてもらわなきゃ」

 

 

 

 

明「はぁーーー!!??」

 

 

 鞠莉先輩の言葉に俺は声を上げる。この先輩、何を言ってんだ!?

 

鞠莉「それが、マリーの使命よ♪」

 

明「ッッ………、使命ですか??」

 

 鞠莉先輩は「Yes」と言いながら頷き、更に言葉を続ける。

 

鞠莉「マリーが幼い頃から、ここにいるサトウっていう使用人がいるんだけど………数日前に私の命を狙ったテロリストに立ち向かって、その際に怪我を負って病院にいるのよ。」

 

 

明「いや、ちょっと待てちょっと待て!!」

 

鞠莉「…………お兄さん??」

 

明「違う!!!」

 

 違う!!違うよ、鞠莉先輩!!別にそのネタをやりたかった訳じゃない!!サラッと口にした爆弾発言の方!!

 

鞠莉「テロリストの方??」

 

 そう!!それそれ!!てか、普通に考えてそれしかないだろうが!!!

 

明「大丈夫だったんですか!?」

 

鞠莉「大丈夫だったから、ここにいるんじゃない♪」

 

明「まぁ、そうですけど」

 

鞠莉「さっき言った、使用人のサトウがね。怪我を負ってもなおテロリスト達全員を倒してくれてたおかげで解決したの。……………ジャーマンスープレックスでね。」

 

 ジャーマンスープレックス!?ジャーマンスープレックスってあの!?その使用人さん、よく怪我負ってるのにそんな高テクニックであるプロレス技を使ったな!!

 

鞠莉「サトウのジャーマンスープレックスの威力は凄いわヨ♪」

 

明「まさか、喰らったことあるんですか??」

 

鞠莉「えぇ。1年生の頃に、ちょっとした事でママのブラやパンティーをサトウの引き出しの中に入れて貶めようとしたことがあったの。それがバレてね………」

 

明「そりゃあ、アンタが悪いわ!!!」

 

 色々と苦労してるんだろうなぁ、使用人のサトウさん。鞠莉先輩みたいな人を幼い頃から見てるんだろ??何それ、辛ッッ!!!考えただけでも恐ろしいわ!!サトウさん、今はゆっくりと休養して治療に励んで下さい。

 

明「それで、サトウさんの代わりに俺が執事をやれと」

 

鞠莉「Yes♪」

 

明「そもそも執事とか要らなくないですか??あの忍者さん達とかもいるんだし。」

 

鞠莉「彼らは護衛用」

 

 護衛用なの!?だったら、なぜテロリスト達が襲ってきた時に参戦しなかった!?サトウさんが身体張る理由無かったんじゃねぇか!!

 

鞠莉「あの時は、確か5人とも伊賀に帰省中だったわね」

 

 まさかの帰省中かよ。タイミングが悪いな、おい!!!てことは、もう俺がやるしか無いじゃないか!!

 

 俺は顔に手を当て、溜息を吐いてから彼女の顔を見て言葉を出す。

 

明「分かりましたよ。先輩の執事、やればいいんでしょやれば。でも、何をやればいいのか分かんないですよ??」

 

 それも当然だ。執事なんて何をやればいいのか全く分からん。今日の小原家のスケジュールとか未知だし。何ができることなんて考えても掃除か料理ぐらいだぞ??

 

 

鞠莉「そこは心配しないで。今日はマリーのサポートをしてくれればいいわ」

 

 鞠莉先輩はそう言いながら、1枚と紙を差し出す。俺はそれを受け取り、開く。すると、そこには今日の鞠莉先輩のスケジュールが書かれていた。

 

 どれも、学校関連に関する内容だった。

 

明「結構ハードですね」

 

鞠莉「理事長だもの。ちゃんと仕事はしなくちゃ。」

 

明「ーーーッッ。」

 

 

 そうだ、そうだった…………。

 

 

 鞠莉先輩は浦の星女学院の生徒でもあるけど、その学校の理事長でもある。理事長ならば、当然仕事もあるだろう。廃校が危機とされている今の現状ならばなおさらだ。

 

 だから、鞠莉先輩は週1、2ほどAqoursの練習に顔を出さない時があったんだ。

 

 彼女は今まで、休む理由をはっきりとは伝えてこなかったから疑問を抱いていたが、Aqoursのメンバーに心配をかけさせないようにする為だったのか。

 

 そう考えると、鞠莉先輩は俺たち以上に負担を抱えてるじゃないか。さっき、ゴミ箱を見た時に栄養ドリンクの空瓶が大量に捨てられていたのもそれが理由か。

 

 ったく…………。普段は凄くふざけてメンバーを困らせてくる癖に、裏で1人でこんなにも頑張りやがって。

 

 こんなの見せられたら、逆に心配になってやるしか無いじゃないか。

 

 腕時間を見ると、あと1時間ほどで学校会議が始まってしまう。急がないと間に合わないな。

 

 俺は姿勢を但し、腹に手を当てて軽くお辞儀をしながら彼女に言葉を出した。

 

 

 

明「鞠莉お嬢様。外に出るご準備を」

 

 

 

 

 今日1日だけは俺は小原鞠莉お嬢様の執事、奥山 明だ。

 

 

 

鞠莉「ふふっ。じゃあ、明。これを」

 

 鞠莉先輩は俺に何かを投げつける。それを受け取ると、車の鍵らしきものだった。

 

鞠莉「車を出してちょうだい。場所は学校まで♪」

 

明「ウッソだろ、アンタ。」

 

 

 車の免許取れるのは18からって知ってる??俺、一応まだ15だからな??

 

 

 こうして、俺達は免許持ってるメイドさんに学校まで連れてって貰った。

 

 

〜会議〜

 

 

鞠莉「ーーーーーーで〜〜〜〜〜を行い、○○○○○○を……………」

 

 

 会議室から鞠莉先輩の声が聞こえてくる。いくら執事とはいえ俺は部外者であることには変わりはないので、会議室の隣にあるAqoursの部室で待機していた。聞いてる感じ、当たり前っちゃ当たり前だが真面目にやっているそうだ。話の内容は全くわからんけど。

 

鞠莉「これで会議を終わります。」

 

 1時間ほどで会議は終わった。けど、彼女の一日はまだ始まったばかり。まだ予定はどんどんある

 

明「次は沼津の学校との会議です」

 

鞠莉「OK」

 

 

 

 

 

 

 

〜沼津の学校〜

 

 

鞠莉「本日はありがとうございました」

 

 沼津との学校との会議も終了した。今回は少し長めだったな。もうお昼だぞ??けど、またすぐに次の予定が入っている。

 

鞠莉「次は??」

 

明「次は、内浦の市長との打ち合わせです。」

 

鞠莉「OKよ。」

 

明「お昼はどうしますか??」

 

鞠莉「途中でコンビニに寄ってもらって、何か適当に買うわ。あまり時間ないし。」

 

明「あの………一応、お嬢様が会議してる最中に家庭科室をお借りして軽く作ったのですが………」

 

 俺はランチボックスを取り出して、家庭科室を借りてそこで作ったおにぎりやらサンドウィッチやらを見せる。どうせ、食べる時間とか無いと思ったし特にやること無くて暇だったからな。

 

 生徒会長の少しボーイッシュな女性も俺の頼みに難なく了承してくれてたのは助かった。余談だが、その生徒会長が誰かに似ている気がした。多分、気の所為だとは思うけどな。

 

 鞠莉先輩は、ランチボックスを見て目を丸くしたが、すぐに笑った。

 

鞠莉「niceよ、明♪」

 

明「ありがとうございます。」

 

 

 こうして、俺は鞠莉先輩のハードなスケジュールを最後まで見届けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜夜〜

 

 結局、夜遅くまで彼女の予定は続き、ようやくついさっき終了した。いやぁ…….、マジで疲れた。今は鞠莉先輩に促されて、リビングらしき場所にやって来た。

 

鞠莉「今日はお疲れ様だったわね。」

 

明「それはこっちのセリフっすよ」

 

 いや、ホンマに。よくあんなハードなスケジュールを顔色1つ変えることなく過ごせたな。慣れというやつなのだろうか。

 

鞠莉「それもそうね。ささ、遠慮なく食べてちょうだい。今日のお礼よ」

 

 そう言って、鞠莉先輩は手をとある場所に差し出す。そこには、大量に美味そうな料理が並べられていた。

 

明「美味そう………」

 

 つい、本音が零れてしまう。今日一日中は動いてばかりで俺も食べ物を口にすることがほとんど無かった。だから、めちゃくちゃお腹が空いている。

 

明「本当にいいんですか??ご馳走してもらって………」

 

鞠莉「Of course!!いくら罰ゲームとはいえ、1日働いて貰ったからにはそれなりのお礼はするわ♪」

 

明「じゃあ………いただきます。」

 

 鞠莉先輩とテーブルに座った俺は手を合したあと、手前に置いてあったハンバーグを口の中に入れる。うわぁ………、予想してたけど超うめぇ。

 

 それが引き金となり、止まらなくなってしまった俺は次から次へと料理に手を出した。どれも、美味しかったです。あとで、料理長さんにレシピ教えてもらえないかな……。

 

 

鞠莉「そう言えば、明。1ついい??」

 

明「なんですか??」

 

 片手にワイングラス(中身はグレープジュース)を持った鞠莉先輩が俺に話しかける。

 

 

鞠莉「明って○○大学を目指すの??」

 

 

明「ーーーーーーッッ!?」

 

 

 鞠莉先輩の一言に俺は手が止まる。

 

 

明「どうして……それを??」

 

鞠莉「夏休みに入る前に、進路希望調査の紙を出してもらったでしょ??私、理事長だから仕事の一環として目を通したのよ。」

 

明「なるほど……。」

 

 そう言えば、夏休みに入る前にそんなの書いて提出したな。普通、1年生に進路希望調査の紙なんて書かせるか??と疑問に思ったけど。

 

明「驚きましたか??」

 

鞠莉「そりゃあね。マリー、5度見ぐらいしちゃったもん」

 

 めっちゃ見ますやん。せめて2度見で理解してくださいよ

 

鞠莉「いやでも、明が○○とはね。」

 

明「あはは。無謀な挑戦だとは思いますけどね。」

 

 

 

 『人殺し』である俺が、○○を目指すなんてな。

 

 

 

鞠莉「NOよ、明。そんなこと言わないで!!」

 

 

 鞠莉先輩は大声を上げる。この人が声を上げることなんてほとんどないからビクッと身体を震わせてしまった。その後、先輩は俺の方へ近づき、頬に手を当てる。

 

 

鞠莉「『人殺し』だからって関係ない。だから、そんなこと二度と言わないで。明の夢はとてもWonderfulなんだから。」

 

 

最後に鞠莉先輩はニコッと可愛らしく微笑んで、俺の頬から手を離した。まだ頬からは彼女の手の温もりがジーンと残っていた。

 

 

 まさか、鞠莉先輩にそんなこと言われるなんてな。思っても見なかった。

 

 

 彼女のおかげで少しは自信が付いた……………気がする。

 

 

明「なら、理事長特権で俺を○○大学に推薦してくださいよ。」

 

 

鞠莉「んー、そうね。じゃあ、来月にやる全統マーク模試で全教科A判定取ったら考えてあげるわ♪」

 

 

 この人、鬼か!!いや、悪魔の間違いだな。

 

 

 でも…………、このチャンスを逃すほど俺は馬鹿じゃない。

 

 

明「言質とりましたからね。約束っすよ」ニヤッ

 

 

鞠莉「OK♪」ニヤッ

 

 

 

 こうして、とある休日の夜に『人殺し』と理事長のちょっとした賭け事が成立した。

 

 

 

 

 

 




 読者の皆さんでお気づきになった方はいらっしゃると思いますが、今回の話で出てきたサトウという人物は、ぱすえさんが描く『ラブライブ!サンシャイン!!小原家の使用人!!』に出てくる登場人物です。
サトウの登場許可をOKしてくださったぱすえさん、本当にありがとうございます!!読んだことがない人は、是非読んでみてください。めっちゃくちゃ面白いので。

 あと、他にも色んな企画が控えているのでお楽しみにして欲しいです。

 5人目は〜ブッブーデスワー。
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