Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』 作:七宮 梅雨
5thライブ前に投稿できて良かったぞよ。
5人目は〜ブッブーデスワ
明「あちー………」
たらりと垂れる汗を拭いながら、俺は浦の星女学院の廊下を歩いていた。
休日なのに、どうしてわざわざ学校に来ているのか。それは、俺に使命を出す5人目の人物に呼ばれたためだった。
それにしても学校か。前の4人は、自分の家かイベント会場だったから少し新鮮な気持ちだな。
明「栄養ドリンクを持ってくるように………って言われたけど意味あんのかな??」
俺はそう呟きながら、その人物がいるであろう、とある教室の前まで行きコンコンと扉に数回ノックする。すると、教室の方から掠れたような声が聞こえてくる。
??「はい…………」
明「俺です。」
??「入ってきて…………下さい。」
明「失礼します。」
ん??どうしたんだろうか。声に生気が宿っていない。いつものあの人なら凛とした美しい声のはずなのに…………。入室許可を得たため、俺はガララと扉を開けて入室した。
ちなみに、俺が入った教室は生徒会室。
Aqoursのメンバーで生徒会と関係ある人物といったらこの人しかいない。
艶のある黒髪ロングに口元にあるホクロが特徴的である人物。
ダイヤ「お、お待ちしておりましたわ…………明さん」
今日、俺に使命を与える4人目の人物は3年生組2人目である黒澤ダイヤ先輩がニコッと微笑みながら俺の事を迎え入れてくれた。
大量の書類に囲まれて今でも死にそうな表情を浮かべながら。
え??どゆこと??
明「要するに、ライブの練習に集中しすぎて生徒会の仕事をやるのを忘れてしまった………と。」
ダイヤ「えぇ………。お恥ずかしい話ですが………」ゲッソリ
事情を聞いたところ、ダイヤ先輩はAqoursのライブ練習に力を入れすぎて明日までに終わらせないといけない生徒会の仕事をすっかりと忘れていたらしい。
普段は真面目そうなダイヤ先輩ではあるため意外に思うかもしれないが、この人は最愛なる妹、ルビィに関することやスクールアイドルのことになると熱が入りすぎて偶にポンコツへと化する。
多分、仕事を忘れてしまった原因はそれだろうな。
明「それで、俺にその山のようにある生徒会の仕事を手伝えってことですか??」
ダイヤ「はい…………。それが、私の使命ですわ」
明「なるほど。でも、俺、生徒会じゃないんでやり方とかよく分からないんすけど」
鞠莉先輩の時の執事もそうだったけど、どうしてそんな普段の人はやらなさそうな特殊な仕事をやらせるんだろうか。
ダイヤ「大丈夫ですわ。主に、重要な学校関係の方は私が処理します。明さんは、それ以外の簡単な書類をお願いします。」
ダイヤ先輩はそう言って、俺の目の前にドン!!!と書類を置く。うわぁ…………、山のようにあるじゃん。これ、全部やれと??俺のこと殺す気??
でも、この生徒会の仕事を終わらせないと多分、ダイヤ先輩は練習に出られなくなるよな??いくら、彼女の自業自得とはいえ練習に出てもらわないと、こちら側も困る。
はぁ………、しょうがない。いっちょ、やりますか。
明「ペンと判子、貸して貰えます??」
ダイヤ「ッッ………。えぇ!!」
こうして、俺とダイヤ先輩は終わりの見えない作業に手をつけるのであった。
〜1時間経過〜
明「………………」カキカキ
ダイヤ「……………」カキカキ
仕事に手をつけてから1時間ほど経過した。俺とダイヤ先輩は特に話しかけることなく、ひたすら書類を片付けていく。だが、終わる気配が全く見えない。
そろそろ、この雰囲気で作業するのも飽きたな。よし………。
明「ダイヤ先輩」
ダイヤ「なんですの??」
口に栄養ドリンクの空瓶を咥えながら作業しているダイヤ先輩は手を止めて俺の方に顔を向ける。いや、漫画家かよ。
明「音楽を流してもいいですか??」
ダイヤ「音楽ですか??」
明「はい。少しモチベを上げたくて」
ダイヤ「まぁ、音楽ぐらいならいいですわ。その代わり、スクールアイドルの曲でお願いしますわね」
明「はいはい」
心配しなくても、俺のスマホのアプリに入ってるのは有名なスクールアイドルが歌っている曲か特撮関係の曲しか入ってない。
プレイリストの中にある『Aqours+その他』をタップして、何十曲もあるスクールアイドルの歌のリストが画面に縦で並ぶ。1番上の曲から順に流れる形でも大丈夫だろう。
1番上にある曲をタッチしたあと、音量を上げる。その後、テーブルの上に置いて作業に戻る。
『♪いつもそばに居ると伝えきれない想いが〜♪』
1曲目に流れたのは『未熟Dreamer』。3年生3人がAqoursに加入して9人で初めて歌った曲でもある。懐かしいなぁ〜、と思う所ではあるけどまだ歌って1ヶ月半ぐらいしか経ってないんだよな。
よし。音楽を流したことによって、モチベは充分に上がった気がする。この調子でやって行きますか。
きっと、ダイヤ先輩も俺と同じくやる気が出ているはz…………………
ダイヤ「……………ゔぅ」ポロポロ
なんか…………泣いてた。いや、なんで??
明「先輩!?どうしたんですか??」
俺は未だに泣き続けるダイヤ先輩にあたふたしながら声を掛ける。俺、何かダイヤ先輩を泣かせるようなことをしたっけ!?
ダイヤ「ごめんなさい。その曲を聞いて、また鞠莉さんや果南さんと一緒にスクールアイドルをやれるんだって思って嬉し泣きしてしまいましたわ」
ダイヤ先輩は指で涙を拭いながら、答える。
元々、ダイヤ先輩と鞠莉先輩と果南先輩は2年前にスクールアイドルをやっていた。だが、東京のイベントで足を怪我していた鞠莉先輩のことを想って果南先輩は歌わなかったことで、2人の間にヒビが入った。そして、鞠莉先輩の留学を理由に3人は解散してしまった。
鞠莉先輩と果南先輩のやりとりを1年生の頃からずっと見守ってきたダイヤ先輩にとって、和解した2人と一緒にスクールアイドルをやれることが本当に嬉しかったのだろう。
実際、この3人が加入してくれたおかげでAqoursの人気が出始めたのも確かだ。特にダイヤ先輩のこのオタク知識に何度、助けられたことやら…………。
まぁ、三度の飯より大好きであるスクールアイドルの想いを2年間の間、心の中に閉まっていたせいか熱くなってポンコツになる事はあるけど………。
ダイヤ「………よし。やりますわ」キリッ
どうやら、ダイヤ先輩は落ち着いたみたいだ。そろそろ、1曲目も終わる。2曲目からは頑張ってもらいたいところだ。
『♪いつもそばにいると伝えきれない想いが〜♪』
ダイヤ「うおぉぉぉぉぉぉぉん!」ナミダブシャー
あっれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??なんで、また『未熟Dreamer』が流れてんの!?また、ダイヤ先輩が泣き出しちゃったじゃん!!どこぞの梨の妖精みたいに涙がブシャーしてるよ!!
あ、リピート設定にしてた……。バリバリ俺のせいだったわ。すまぬ、ダイヤ先輩。
よ、よし。リピート設定を解除したから次からは違う曲が流れるはずだ。1曲目からポチッとな。……………あっ!!!
『♪いつもそばにいr………』ブチッ
あっぶねぇぇぇぇぇ!!リピート設定を解除したとはいえ、1曲目から流れるなら当然、『未熟Dreamer』に決まってるじゃないか!!バカか、俺は!!
2曲目から流してっと………。よし、これでもう大丈夫のはずだ。
『♪Ah〜、ほのかな〜。予感が始まり〜♪』
2曲目はAqoursではなく、伝説のスクールアイドルμ'sが歌っている『僕たちは光の中で』だ。μ'sが最後にライブで披露した曲らしい(ルビィさん情報)。歌詞にμ'sのメンバーの名前が入ってるんだとか。歌詞を作った人、天才だな。
流石に、憧れのスクールアイドルの曲だしダイヤ先輩もこれで頑張れるだろ…………。
ダイヤ「うおぉぉぉぉぉぉぉん」ナミダハナミズブシャー
うそーん!?泣いてるやん!!この人バリバリ、泣いてるじゃん!!今度は、涙だけじゃなくて鼻水も追加されちゃったよ!!
ダイヤ「この曲はμ'sがラブライブで2度目のアンコールの締めに歌った曲でもあり、μ'sの真のラストステージになった曲。だけど、実際にどこで歌ったのかは誰も分からず謎が多き歌!!でも、この曲があるからこそμ'sは伝説となり、今でも名をスクールアイドル界に轟かせている。更には…………うおぉぉぉぉぉぉぉん!!!」ブシャー
うっわ!?この人、泣きながらこの曲の解説し始めやがった!!めんどくさっっ!!泣くか喋るかのどっちかにしてくれ!!
この後のダイヤ先輩の暴走は止まらず、とある曲の合間には大声でコールを入れたり、最終的にはどこから出したのか両手にサイリウムを取り出してキレの良いオタ芸をし始めたりしたので当然のことながら曲を流すのを辞めた。
ダイヤ「どうして止めるのですのぉぉぉぉ!!ライブはまだ終わってないですわぁぁぁぁぁぁ!!!」ブンブン
明「目を覚ませ!!」ペシッ
ダイヤ「あひん」(>_<)
もう、この人の前でスクールアイドルの曲(特にμ's)を流すのは金輪際やめようと俺は決意した。
〜数時間後〜
曲を流すのを辞めてからはダイヤ先輩も真面目に取り掛かり、ようやく終わらせることができた。俺とダイヤ先輩は疲労でテーブルに顔を埋めていた。硬いな…………。
ダイヤ「ようやく終わりましたわ」ゲッソリ
明「色々と疲れましたね」ゲッソリ
どっかの誰かさんのせいでな。
ダイヤ「明さん、今日は本当に助かりましたわ。」
ゲッソリとしているが、凛とした動きでダイヤ先輩は俺に頭を下げて礼を言う。
明「まぁ……使命ですから。」
ダイヤ「それにしても、予定より早く終わってしまいましたね。」
明「そうですね………」
俺とダイヤ先輩が発狂しながら急いでやったおかげで、予定よりも早く終わった。本来なら、もう少しあとで終わる予定だったんだけどな。
ダイヤ「私は、ここで少し勉強してきますが、明さんはどうしますか??もう帰られますか??」
ダイヤ先輩は、鞄から教材を取り出して俺に話しかける。まぁ、先輩も3年生だしな。受験とかあるだろうし………。そう思うとこの人、文武両道出来てて凄いな。どこぞのハグ先輩も見習って欲しい。
明「いや……、俺も少しだけ勉強しますよ」
元々、この使命が終わったら図書館で勉強する気でいたから、教材は持ってる。しかも、この学校の3年生の中でトップクラスの成績を持つダイヤ先輩もいるんだ。わからない所があればぜひ聞こう。
そう思いながら、俺も教材を出す。
ダイヤ「あら………」
ダイヤ先輩は、俺が出した教材を見て声を漏らす。彼女が目にしたのは、とある大学の過去問題集だった。
ダイヤ「この大学って……」
明「えぇ。○○大学です。」
ダイヤ「てことは、つまり明さんは○○になりたいんですか??」
明「はい。それになるのが、昔からの夢なんです。」
俺は問題集を片手には持って、パラパラと大量の付箋が着いているページを開いたあとに、再びパタンと閉じて苦笑いをしながら言葉を出した。
明「けど………、やっぱりレベルが高くて分からないところがめちゃくちゃあるんですよね…………。」
○○になるためには、相当頑張らなくてはならない。それは充分承知だ。承知だからこそ、俺はAqoursのマネージャーをしながら勉強の方にも、すごく力を入れている。けど…………それでも○○大学の問題は凌駕する程に難しく点数が驚く程に取れない。
ダイヤ「ちょっと問題を見せてもらっても??」
明「は、はい。」
俺は、ダイヤ先輩に過去問題集を渡す。受け取った彼女はパラパラとページを開き「なるほど………」と呟く。
ダイヤ「この問題レベルなら、いけそうですわね」
明「マジですかい………」
一応、それ日本のトップクラスの国公立大学の過去問題集なんですけど………。サラッと出来ます発言しちゃったよ、この人。
ダイヤ「良かったら、付箋がついてる所の問題、教えましょうか??」
明「だ、大丈夫ですよ!!ダイヤ先輩だって、自分の勉強があるでしょうに」
ダイヤ「ふふ。私のことなら大丈夫ですわ。どっちみち………」
明「??」
ダイヤ「いえ。今は言わない方がいいのかもしれませんね。」
えぇ………(困惑)。それ、1番気になるヤツなんですけど。そこまで言ったなら教えて下さいよ。
ダイヤ「なら、今日の使命のお礼だと思って下さい。それなら、いいでしょう??」
明「まぁ………、それなら。じゃあ、早速このページの問題からいいですか??」
ダイヤ「OKですわ。………ふむふむ、それはですね。少しコツがあって…………」
こうして、俺はダイヤ先輩に分からなかった所の問題を教えて貰った。解説に書かれているやつよりも丁寧で分かりやすく教えてくれたので、付箋がついてあるところの全部をほぼ、理解することが出来た。
ただ………一つだけ問題があったのは……。
ダイヤ「ぶっぶーですわ!!何度言ったら分かりますの!?ここは、こうして〜〜〜」
明「ひぃ!?」
分かりやすく解説してくれたものの、めちゃくちゃスパルタでした。
けど、少し先の話をするならばダイヤ先輩にスパルタで教えて貰ったおかけで全統マーク模試の結果、全教科A判定だった。約束通り、鞠莉先輩も推薦してくれると言ってくれた。
ダイヤ先輩に超大型バケツ抹茶プリンを感謝の気持ちを込めて作ろうと心の底から決意した。
今日の深夜の夜行バスで東京に向かう予定です。
もし、お会いしたらよろしくお願いします
5thライブ、思いっ切り楽しむぞーーーーーーーーー!!!!!!
あと、もうお気づきの方も居るかもしれないですけど今回の使命シリーズであるテーマを取り入れてます。さて、何でしょう(´ω`)
6人目はもちろん、あの人。