Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』 作:七宮 梅雨
近い将来、分かります。
千歌「人殺し…………」
え?
曜「人殺し…………」
どうして…………それを………
梨子「人殺し…………」
やめろ…………
花丸「人殺し…………」
言うな………………
ルビィ「人殺し…………」
黙れ………………
善子「人殺し…………」
黙れって言ってるだろ…………
千歌・曜・梨子・花丸・ルビィ・善子「人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺s『ピピピピピピピピピピピピ』………………
明「黙れって言ってるだろうが!!」
目を覚めた俺は叫びながら、上半身を起き上がらせる。息が荒く、汗もびっしょりとかいていた。
そして、右手の甲がジンジンと痛む。理由はすぐに分かった。すぐ向こう側に、壊れている目覚まし時計があるからにして、目覚める際に裏拳して吹っ飛ばしてしまったのであろう。
「今回ばかりはマジでタチが悪いな………」
俺はため息をつきながら、スマホで時間を確かめる。ちなみに、外はまだ暗かった。
『3:25』
時間を確認した俺はベットから降り、ジャージ姿へと着替えようとする。
零「明ちゃん…………大丈夫??」
ジャージ姿である零さんが心配そうに扉を開け、顔だけをひょっこりと出す。原因は叫びながら起き上がってしまったからだろう。
零「もしかして、また見ちゃった??」
明「…………うん。」
零「今日はもうやめとこうか??」
明「大丈夫だよ。もう落ち着いたから」
零「でも…………」
明「大丈夫大丈夫!!あ、零さん。俺まだご飯食べてないから先行ってて。すぐに行くから」
零「………分かったわ。無理しないでね」
俺は笑いながらそう言うと、少し安心したのか零さんは家から出ていった。
それを確認したすぐに俺は口に手を抑え、トイレへ直行し、そして……………
明「おえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
思いっきり吐いた。
〜海岸〜
砂浜へ行くと、地域の方々が集まっていた。理由は今日から海開きということなので朝早く集まって掃除をするという毎年恒例の行事であった。
明「零さん、どこだろ」
千歌「奥山くーん、おはよう」
曜「おはヨーソロー」
零さんを探していると、『十千万』と書かれた提灯とゴミ袋を持った千歌先輩と曜先輩の姿があった。
明「おはようござ…………」
千歌『人殺し…………』
曜『人殺し…………』
明「ッッ……………!?」
2人の姿を見た瞬間、今日見た夢がフラッシュバックとして襲いかかった。俺はその場で動けなくなり、意識が飛びそうになった。
千歌「奥山くん??」
明「…………ハッ」
千歌先輩が話しかけてくれたおかげで俺は正気を取り戻した。
曜「どうしたの??ボーッとして」
曜先輩が心配そうに俺を見つめてくる。俺は誤魔化すように笑う。
明「いや、ただの寝不足ですよ。昨日、夜遅くまで勉強してたんで」
千歌「うっそだー!!奥山くん、勉強しないタイプに見えるのにー??」
おいコラ、それはどういうことだ。ちゃんと勉強はしてるぞ。この前もテストも良かったし………
曜「千歌ちゃんは奥山くんを見習おうよ。この前のテストもやばかったでしょ??」
千歌「むぅ………」
明「まぁ、頑張ってください。俺はこれで」
曜「まったねー。」
千歌「あ、これ持っていきなよー。」
千歌先輩と曜先輩と別れた俺は手に『十千万』と書かれた提灯を持って再び零さんを探していた。
花丸「奥山くんずらー。」
ルビィ「お、おはよう」
善子「遅いわよ、私のリトルデーモン。」
1年生の3人だ。本当に仲良いんだな。あと、善子さん。俺はアンタのリトルデーモンになった覚えはない。
そして、俺はおそらく来るであろう『アレ』に備えて予め唇を軽く噛みながら笑顔で答える。
明「おはようさん。」
花丸『人殺し…………』
ルビィ『人殺し…………』
善子『人殺し…………』
来た…………!!俺は噛んでいた力を1層強めた。
ーーブチィ……………
ルビィ「ピギィ、奥山くん!!血が出てるよ!!」
奥山「あ、本当だ。どうやら誤って噛んじまったみたいだ。」
俺は知らなかった風に演じ、タラーっと出ている血を腕で拭う。幸い、ジャージが赤かったのでそこまで目立たなかった。てか、めちゃくちゃ痛い
善子「だ、大丈夫なの!?」
明「大丈夫だよ。」
花丸「今日はやめといた方がいいずら!!ゆっくり休んどくずら!!」
明「お前は俺の保護者か。ただ唇切っただけで大袈裟だよ。ほれ、のっぽパンでも食っとけ」
俺は朝ごはん用に持ってきたけど結局食わなかったのっぽパンを花丸さんに差し出す。
花丸「のっぽパンずら〜」
花丸さんは嬉しそうにのっぽパンを封を開け、むしゃむしゃと食べ始めた。この子、チョロいな。
零「あ、明ちゃん。来たんだ」
明「零さん。良かったぁー、やっと見つけた」
花丸さんたちと別れたあと、再び零さんを探して数分後にようやく会えた。
零「大丈夫なの?」
明「まだ心配してたの??もう大丈夫だから掃除やろ」
そして、1時間くらい掃除をやったあと、見覚えのあるオレンジ頭の先輩が俺たちに向かって大声を上げた。いや、何しての??
零「あら、明ちゃんの知り合い?」
明「部活動の先輩だよ………」
零「そっか。周りにいる子達も??」
よく見ると、千歌先輩の側に曜先輩、梨子先輩、そして1年生3人がいた。
明「うん。」
零「面白そうな子達ね」
明「めちゃくちゃな人達だよ」
零「いつか、あの子達が君を救ってくれたら…………」
明「零さん?なんか言った??」
零「いや、何も♪」
この時の零さんの顔はなんだかいつもと違う気がした。
千歌「皆さんに協力して欲しいことがあります!!みんなの形をひとつにするために!!」
千歌先輩のこの言葉のおかげで、浦の星女学院の全生徒と地域の方々の協力を得たAqoursは『夢で夜空を照らしたい』のPVを完成させた。
スヤスヤー