やはり俺とキセキの世代は間違っていた。   作:右海

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少し短いかも。
戸部とか葉山とか出るの?
っていうコメント頂いてますが

多分次回か次々回あたりに出ます。

11月29日:修正(設定変更に伴う登場人物の呼称の変更等)


しかし俺は火神大我に期待する

キセキの世代はバスケにおける才能、一つ一つの技能の完成系だ。しかもそれぞれがまだ成長過程にある。黒子に言わせれば赤司や緑間、青峰のそれは『変質』に思えるようだが違う。それは才能のある人間なりの苦悩、とでも言うべきものだ。

 

火神「おい、ほんとにいいのか?2on1なんてよ」

 

黒子「一応先輩ですよ、火神君」

 

八幡「あ?どっちも構わねぇよ。それにお前ら仲間なんだからチームメイトと連携の確認とかいるだろ」

 

火神の才能、素質を正しく見るなら、キセキと渡り合える玉なのかどうかを確かめるなら…。黒子とチームプレイが出来ることが大前提だろうしな。

 

火神「でもよ、これじゃいくらなんでも一方的……」

 

黒子「…その心配はいりません、火神君」

 

八幡「まぁ、やるならさっさとやるぞ。早く帰りたいしな。ボールはそっちからでいい」

 

少し物足りなさそうな火神を遮り、ゲームを始める。黒子の言葉に怪訝な顔をしながらも、左右に体を振り幾度かのフェイクを交えて突破をかける火神。これは黒子見てねぇな…。がっかりだ。1人でやるつもりなら……俺を抜いたあと、左に切り替えてダンク、だな。

 

火神「なっ…!?」

 

甘いんだよ…。動きは読みやすい、フェイクも滅茶苦茶に上手いわけじゃない、速さだって青峰のそれには及ばねぇ。これくらいなら俺でも止められる。

 

火神「…なにした。今、何が起きた…?」

 

黒子「…先輩、バスケ続けてたんですか?」

 

火神の手を離れ、転がっていくボールを拾った黒子が問う。火神は呆然としているな、ほんとにこいつ黒子が認めるほどのやつなのか?

 

八幡「人とやるのは最後の全中前の練習以来だよ。軽いトレーニングは続けてたけどな。思ったより身体が動いてくれて助かったわ」

 

黒子「それにしても…。さっきのは赤司君ですか…?」

 

八幡「…少し違う。赤司のあれは予知に近いが、俺にはそんなことできん。単純な予想と誘導だな………。さて、俺の番だな」

 

火神「…っ!ぜってー止める…」

 

止められて火がついたか。冷静さに欠けるな。熱意は買うがマイナス点だ。…確かに持ってる才能は十分だろうさ。原石としてなら一級品だよ火神大我。でもなぁ…キセキと張り合うなら足りないんだよ。黒子と一緒にバスケをするつもりなら知っておけ。

 

八幡「火神。緑間は強かったか?」

 

火神「あ?強かったよ、それがなんだ」

 

八幡「……お前はもっと受けとめるべきだよ『勝てなかった』っていう事実をな」

 

火神「…?どういうことだよ…?」

 

黒子「ッ!?火神君!前です!!」

 

2、3歩バックステップをした後にシュートモーションに入る。黒子に言われて火神が慌てて前に出るが、遅い。既に手を離れたボールは、高い弾道を描きながらゴールに吸い込まれた。

 

火神「…今のは…緑間と同じ…」

 

八幡「違う。あんな変態シュートは緑間以外には撃てない。今のはただ高弾道なだけのロングシュートだ」

 

火神「そんなわけあるか!俺があいつのシュート何本止めたと思ってやがる!今更見違間えるかよ!」

 

八幡「よく似てる、ってことなら否定はしない。だがまぁ、俺程度じゃあ外さないってのは不可能だ」

 

黒子「…緑間君のスリー、青峰君のフリースタイル、赤司君の天帝の目。その発想の原点になったのが比企谷先輩なんです」

 

火神「なっ…」

 

原点…というのは少し違う。元々アイツらに素質があった。出来そうだったことを出来るようにする手伝いをしただけなのだ。

 

黒子「試合には出てませんでしたけど、校内でのキセキの世代の練習相手は先輩でした。6人目だった僕も例外ではありません」

 

火神「ってことは限定的でもキセキのヤツらを再現出来るってことかよ!?」

 

黒子「さっき言った3人なら可能だとは思いますけど…どうかしたんですか?」

 

火神「丁度いいじゃねぇか!再現できるならヒキタニをぶっ倒せるようになりゃアイツらを超えられる!」

 

八幡「いやいやいや…何言ってんの?」

 

火神「だってそうだろ?キセキの練習相手をやってたやつと練習させてもらえんだぜ!」

 

八幡「そうじゃなくて、なんで俺が練習付き合うことになってんの。そんなつもりないぞ」

 

場が凍りつく。火神の驚いた視線を全身に浴びる。よせよ、照れるだろ。視線には慣れてないんだよ…。そういう意味じゃ黒子の影のうすさは昔から羨ましい限りだ。目立たないし。

 

黒子「先輩、バスケ部入らないんですか?」

 

八幡「入るも何も、俺はバスケ辞めたんだよ…部活動も、正直今は考えてない。働きたくないからな」

 

黒子「でも…先輩の力は誠凛にとって必要になると思うんです」

 

八幡「誠凛バスケ部に対して義理なんかねぇよ。転校したばっかりだしな」

 

黒子「……それなら、僕に対してです」

 

八幡「あ?」

 

黒子「僕に対しての義理を果たしてください」

 

八幡「……黒子お前、変わったな。そんなこと言うやつだったか…?」

 

黒子「とある捻デレな先輩を見習いました」

 

八幡「…わかったよ、部活以外のところで練習付き合ってやる」

 

黒子「そういうところですよ、先輩」

 

中学当時の黒子からは想像つかないな。バスケ好きは変わってないし、たまにイラッとするあたりも以前と同じだ。だから、具体的に何が変わったとは言えないが…。

 

火神「ヒキタニ、もう一本だけ付き合ってもらえるか?」

 

八幡「…いいぞ。ほんとにラスト一本な」

 

火神、冷静になったならいいんだが。ポテンシャル自体はかなり高いからな、使い方さえ間違えなけりゃ俺なんか相手にならんだろ。

 

火神「今度はちゃんと本気だ」

 

八幡「…いつでもいいぞ」

 

黒子はコート外で見ている。火神と俺の1on1なわけだ。1度やって警戒されているから誘導もそんなに通じない。アプローチとしてはドライブからのダンクシュートだろうか。だとしたら、プレッシャーをかけて前で守るより少し引き気味で反応するか…。イメージ的には青峰を相手にした時の感覚でいいだろう。何となく雰囲気似てるしな。

 

火神が呼吸を整え、一気に加速する。予想通りだが、つまらないな…。火神の向かう先に体を入れ進路を塞ぐ、はずだったが失敗した。1歩手前でジャンプし、ゴールへと迫っていた。

 

八幡「……は?」

 

火神「ッラァッ!」

 

豪快にゴールを叩く火神と、それを見上げる俺。黒子はと言うと、どこか分かっていたような顔をしていた。

 





比企谷君はかなりスペック高い。
これがHACHIMANか……。
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