IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~ 作:狂戦士
投稿かなり遅れました。本当にすいません。
第83話 タッグマッチ2回戦! 箒&セシリア VS アリシア&レイラ
アリーナ管制室。
そこでは千冬と真耶が、先程の1回戦についてコーヒーを飲みながら話していた。
「それにしても織斑君、惜しかったですね」
「ふん、更識姉にそう簡単に勝てるわけがなかろう。あれでも一応学園最強で、暗部の当主だ。1年の中では実力が上位の黒崎も、色々と策を生じてやっと引き分けの相手なのだからな」
「いや、でもあと一歩ってところじゃなかったですか」
「どこがだ。オルコットとのクラス代表決めのときのようならともかく、斬りかかる前に撃墜されただろう」
「………」
相変わらずの弟に対しての辛口コメントと、真耶は苦笑せざるを得ない。ISに乗って半年の一夏が、学園最強にあそこまで善戦したのだから、もう少し褒めてやってもいいのではないかと。
もっとも、それを言えば仭も同じくらいなのだが、あっちはあっちで訓練内容に色々と事情があったのだ。
「ん?でも織斑先生。さっき『クラス代表決めのときのようならともかく』って言いましたよね?」
「それがどうした?」
「織斑先生。やっぱりあの時惜しかったと想ってるじゃないですか」
「!」
言われて気付く千冬。
「そ、そんなことはない…」
「へぇ~~?」
ニヤニヤとしながら、千冬の顔を覗き込もうとする真耶は、千冬に頭から抱え込まれる。
「山田先生…」
「ちょっ!織斑先生!?」
そしてスタンドでのフロントチョークを決められる。
「どうやら言っても分からないようだな。私はからかわれるのが嫌いだということを…」
「ご、ごめんなさい織斑先生!わかりました!今度こそわかりましたから離してください!!」
「………」
フロントチョークは、首(頚動脈や気管)を絞めあげる技なので、真耶の行ってる行為は自分が失神するのを速めてるだけ、逆効果である。
「――――!――――!」
現に今、真耶は苦しみ始めていて、声にならない悲鳴を上げている。
(しかし…)
千冬は真耶を絞めながら思う。
(何も起こらなければいいのだがな…)
そして真耶が痙攣し始めるのに、気が付くのは、この5秒後である。
*箒サイド
「…ん?」
「どうかしました箒さん?」
「いや、何か誰かの悲鳴を聞いた気が…」
「気のせいでありませんこと?」
「うむ…そうだな。それより目の前の相手だ」
「そうですわ」
そうだ。私はこれから試合があるのだ。一夏と戦うことはできなくなってしまったが…それでも私は優勝を目指す!
「あっ、来ましたね」
ISを展開している私とセシリアはピッドから出て、先に待っていたアリィとレイラに空中で向かい合う。
「遅刻したら、こっちから奇襲の形で始まることになってましたよ?」
「おいおい、冗談だろう?」
「いえ、組織ではもう向かい合った瞬間から戦闘で、ピッドからアリーナへ出る前の奇襲なんて当たり前の感じだったから」
「「………」」
レイラの言葉に私達は何とも言えなくなる。仭もそういう環境でIS訓練をしてたのか?
「…そろそろ構えた方がいいですよ?」
「始まるし、ね」
アリィとレイラの言葉に私達は身構える。確かに始まりそうだ。
『試合を開始します』
「はぁぁぁぁぁっ!」
試合開始の合図と共に、私は瞬時加速でアリィへと突っ込んだ。
*第3者サイド
「バカスカと突っ込むのでは、サテライト・アイスの餌食ですよ?」
自身に対し、突っ込んでくる箒を見て、アリシアは冷静にビットを箒に向け、撃つ。
「無策なものか。私には信頼できるパートナーがいてな!」
「!」
しかし放たれた蒼白きレーザーは、別のビットから撃たれたレーザーにぶつかり、相殺される。
「ありゃ、まさかレーザー同士をぶつけて相殺させるなんて…」
「私を舐めないでもらいたいですわアリィさん」
それはセシリアのブルー・ティアーズから放たれたレーザーである。使えるようになった
そしてこの間に、箒はアリシアへと斬りかかろうとしている。
「甘い!」
「ぐっ…!」
それを横からレイラの衝剄が、箒へと向かい、避けようとしたが少し掠る。
「それは私も同じですよ箒?」
「それもそうだな…」
箒は後ろへと下がり、レイラと向かい合う。
「「………」」
2人が向かい合っている間にもセシリアとアリシアの射撃による攻防が続いていた。
「はぁっ!」
「!」
そして箒が先に動く。
空裂によるエネルギーの斬撃を、レイラへと飛ばし、それはレイラへ直撃するもその実体が崩れて、そこには霧しかなかった。エネルギーの斬撃は空虚を斬って、アリーナのシールドへと激突する。
(偽物か。…本物は…)
「遅い!」
「!」
下からレイラが突っ込んで来て、箒を後ろから捕まえる。
箒が瞬きをした瞬間等を狙って、レイラは分身と入れ替わったのである。アイソレーションと、手品などで使われる
「それがどうした!」
紅椿の背部の展開装甲が開き、ビットのようにレイラの合間を縫って射出される。そして発生したエネルギー刃が、射出されて、レイラにぶつかった。
「ぐっ…!」
「!?――がはっ!!」
しかしレイラは離れず、箒をさらに抱え込んで、後方にブリッジしてフロントスープレックスのような形で、地面へと共に落下。箒はレイラに地面へ突き刺される。
箒は脳天を叩き込まれないよう、首を曲げたが、それでも威力は大きく、そのまま倒れた。
「箒さん!」
「やらせないよ?」
セシリアがBTライフルで、レイラを狙うもアリシアのビットによるレーザーと、氷の攻撃で阻まれる。
「さて、長期戦になるとそっちが有利だから、悪く思わないでね!」
レイラは上昇。そして少し飛んだところで、箒の首を目掛けて膝裏を向け、ギロチン・ドロップをかまそうと落下する。
この行為にはさすがにスピードを出しすぎずに、レイラは行っている。その名の通り首筋や喉元を狙うので、ISを使ってスピードを出しすぎるとどうなるかわかったものではないからである。
ただ箒が絢爛舞踏を発動できるようになったのを、レイラは当然ながら知っていて、シールドエネルギーを0にするより、気絶させて勝負をつけようとしていた。
「…この程度でやれるか!」
「!」
そしてうつぶせになって、後頭部を抑えている箒の首筋に攻撃が通ろうとした瞬間、箒は反転してレイラの脚を両手で取る。そして抜け出して、落ちていた2刀を拾い、レイラに斬りかかるもかわされ、そのまま近接戦になる。
「やあっ!」
箒が2刀で斬りかかるのに対し、レイラはそれらを避ける。それに箒は苛立ち、つい勢いよく斬りかかってしまう。
「は!」
「ぐっ…!」
それをレイラにかわされ、箒は体勢を立て直す前に反撃の掌打をくらう。追撃をかまそうとしたが
「やらせませんわ!」
「!」
セシリアからのレーザーに、気付いて、すぐに離れる。箒も体勢を立て直して後ろへ下がった。
「………!」
紅椿の展開装甲から黄金色の光が出てきて、機体が金色に輝くのをレイラは見た。
(絢爛舞踏…)
そして紅椿のシールドエネルギーが回復していく。
『どう、レイラ?』
「…やっぱり、思った通り」
プライベート・チャネルで話す2人。
『じゃ、当初の予定通りで?』
「ええ」
『了解!』
アリシアの方からチャネルを閉じる。
アリシアに、セシリアのビットによるレーザーが襲ってきたからだ。
セシリアもビットを動かすのを少なくすれば、アリシアと同じようにビットを操りながら行動を取ることができるようになっていた。
(セシリアはアリィに任せるとして、箒はやっぱり私が相手ね…)
レイラはそう想い、突っ込む。
箒は雨月と空烈からのエネルギー刃を放つも、マニュアル制御でほとんどかわしていき、箒に近づく。
「くっ!」
「………」
爪先の展開装甲からエネルギーソードを出し、レイラに蹴りかかるも上に避けられ、当たらない。
(霧…!)
そしてレイラの猛攻をかわしていく内に、霧が周りに出てきたのに気付いた。
「逃がさない」
「っ!」
離れようとするが、レイラはそれを許さない。
そしてしばらく時間が経つと、完全に箒の視界が霧しか映らなくなってしまった。
「っ!」
ハイパーセンサーをも霧で惑わされてしまい、視覚に頼るしかなくなる。そして姿が消えたレイラに猛攻をくわえられるが、かろうじてかわていく箒。
セシリアもアリシアとの戦闘で、援護しようにもいけない。
「なら…はぁ!!」
「!」
箒は片脚にエネルギー刃を展開。そしてそのまま回し蹴り。霧を吹き飛ばす。
「これで私に攻撃するときは姿が見える!」
「…ええ」
霧は吹き飛ばされて、箒を中心にして周囲に霧が漂う。距離が空いているため、箒に近接をしかけようとすれば、霧がないため姿が見えてしまう。
「けど、あなたは台風の目にいる」
「?」
台風の目。
台風の中心の、風が弱く、雲が切れた区域のこと。
箒から離れているが周囲には、霧が漂っている。この場合、そこを動かなければ、安全ということである。
「けど、普通の台風の目と違って、あなたには安全は訪れない」
「!?」
霧の中にいたレイラが姿を現して出てくる。
しかし1人ではなく、箒の周りに
「セパレート・ミスト」
「なっ…(どれが本物だ!?)」
8人のレイラは箒にドロップ・キックを箒にかまそうとする。
なお、当然これらの中の7人は霧でできた分身であり、1人だけ本物がいる。
「くそっ!」
箒は自分へ同時に近づいてきたレイラの中で、一部に2刀からエネルギーの刃を放つも
「ぐぁっ!」
それは
ただ、1人しか本物ではないため、この中で攻撃が通るのも当然ながら1つなわけで、本物以外は箒に触れても、痛くも痒くもない。
だが霧の分身はハイパーセンサーをも惑わす。つまりどれが本物か、本体も霧でぶれているためわかる手立てがない。そのため、ダメージを受けると覚悟してても、どこからくるのかわからない。絶対防御が発動してしまい、エネルギーが多く削られる。
「くっ…でやっ!」
「!」
レイラを蹴って、離れる箒。そしてそのままスラスターを使って、さらに離れる。
(絢爛舞踏…!)
紅椿の単一仕様能力の絢爛舞踏の、コツを掴んできた箒は、それを発動させようとするが
「やらせない」
「!ぐぁ!!」
スラスターを全開にして、追いかけてきたレイラの飛び蹴りが箒の腹に入り、絢爛舞踏の発動を遮られた。
「やっぱり…あなたの絢爛舞踏にはいくつかの弱点がある」
「!?」
「その中の1つ。あなたは絢爛舞踏発動には、少しだけどタイムラグがある」
「!!」
絢爛舞踏発動には箒自身が一夏に対して強く願わなければならない。それでも発動は任意でできるようになった箒だが、一瞬で増幅できるほど、便利ではない。それでも短時間で増幅し終える。
その瞬間に攻撃して、レイラは箒の絢爛舞踏発動を止めた。
「卑怯とかは言わないでね?敵の回復を待ってあげるほど、こっちは優しくないから」
「くっ…!」
エネルギーを今すぐ回復するほど追い込まれているわけではないが、それでもエネルギーには少しずつだが、余裕がなくなってきている。
パートナーのセシリアもアリシアとの戦闘で精一杯。
箒はどうするか歯軋りした。
どうだったでしょうか?
ブルー・ティアーズと同じような機体は、戦わせにくいです。(やはり)
次話は戦闘描写を入れるので。
次話もまた時間がかかるかもしれません。