IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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学校のイベントで書く時間が取られ遅くなりました。


第10話 仭の過去

第10話 仭の過去

 

 

 3年前引っ越しで俺と両親はアメリカに渡った。

 

 

「…おい、ちょっと待て外国に行くなんて今初めて知ったんだが?」

 

「…回想してるところに話しかけるなよ。だって下手すりゃ一生会えないかもしれないし」

 

 邪魔が入った。戻るとしよう。まあ、『地図にない基地(イレイズド)』と言う場所に軍属することになった。その軍でIS整備の仕事をやらされ、俺もその手伝いをやらされていたわけだが。きつかったな、当然だが両親しか信用されなかったから邪魔扱いだったし。軍属して2年経つ少し前ぐらいにある事件が起こった。突然軍に襲った専用機を持った奴らが2,3人来て、なかでも黒い機体を使っていた奴が俺と両親に襲いかかってきた。運が悪くアメリカの代表操縦者など実力者たちが出払ってるときに襲われた。いや、もしくは狙ってきたと考えた方がいいかもしれないな。軍の人達ははっきり言って役にたたず、殺されはしなかったが動けないほど重症にされた。

 …そいつの目的はどうやらISに関しての情報だったらしく、俺は問いただされた。

 

 

 

「言え、言えば命は助けてやる」

 

「……悪いが知らない」

 

 平静を装うが相手はブレードを向けてくる。

 

「もう1度だけ言う、どこにある?」

 

「…さあな?無事だった奴によって今頃隠すなり燃やすなりされてるんじゃないか?」

 

「…そうか」

 そう言うと無駄だと悟ったのかブレードで斬ってかかれ俺は死を覚悟した。しかし俺は

助かった。なぜならそこで倒れていて意識を失っていたはずの両親が身代わりになっていたから。

 

 

 

「…………………!!」

 

「ショックだったな、さすがに目の前で俺を庇った父親が斬られ、俺を抱きしめてくれて守ってくれた母親も斬られた。その後すぐに軍の専用機持ちが来てなんとか奴らを撃退したが両親はすでに息絶えていた」

 

「…そいつの手掛かりは?」

 

「ない。当然軍の者達が調べたが何の手掛かりもつかめなかった」

 

「……悪い」

 

「なんで謝る?別に俺はいつまでも両親の死を引きずっているわけじゃないし、()は《・》恨みを持っていない。お前が気にする必要はないんだよ」

 

「……………」

 

「…話を戻す。両親が死んだからといって俺は整備をやめされたわけじゃなかった。3日ほどたってある程度気持ちも落ち着いてきたところに上層部が俺にISの整備をやるよう命令してきた」

 

「なっ、そんな死んでからすぐに!?何でだ!!」

 

 一夏はそう言ってくる。まあ、両親が死んで働けっていうのも変だからな。

 

「ISの整備する奴で無事な奴が少なかったのもあるが、女尊男卑の世の中だ。男は女の下僕になってればいいということだろう」

 

 自分で言うのも何だが、一応それぐらい整備の力はあったらしい。

 

「……そんなふざけた話…」

 

「落ち着け、軍全体がそういう奴らばっかじゃなかったって。反対する人もいた。けどやっぱり俺は自分の生活のためもあるし、その反対してくれた人たちのためにも整備の仕事を続けたよ」

 

「…そこにいてお前は幸せだったか?」

 

「そうだなぁ、まあ嫌な奴やISを大切にしない奴の整備をする以外は少なくとも嫌じゃなかった。礼も言ってくれるし、本心で嬉しそうにしてくれる。そんな奴は10人も満たなかったがな……」

 

「…そうか」

 

「まあ、今じゃ違う場所にいて、その後ISを使える男として言われるようになっちまったが」

 

「えっ、違う軍に場所変わったのか?」

 

「……そんな感じだ。その話についてはまた今度にするとしよう。ほら、整備室についたぞ」

 

「…ああ」

 

「…ったくだから言いたくなかったんだよ。お前はそうやって他人の傷を本人より抱え込むだろうから」

 

「うっ…」

 

「ほら俺に悪いと思うならいつものお前に戻れ、見てやらんぞ?」

 

「…わかったよ」

 

 どうやら完全にではないが戻ったようだな。さて一夏のISはどんな感じだろうか。

 

 

 

 

 

*一夏サイド

 

 

 

 

 

 整備室、仭に俺のISを見てもらってるわけだが、

 

「…これは無理だな。手に負えん」

 

 先程の話で若干落ち込んだが、また落ち込みそうだ。

 

「拡張領域(バススロット)全てがワンオフに使われてるとは聞いたが、ここまでとは…ブレード1本増やすこともできないな、残念だが」

 

 そこを何とか、何とかしてください、先生!!」

 

「くだらないことを考えてるな!何を言おうが無理だ!」

 

「なんでわかった?」

 

「声に出ていた」

 

 そうですか。

 

「ま、俺にできることは零落白夜や瞬時加速を使うときのエネルギー消費の多少の改善ぐらいかな」

 

 そう言い作業をしている。

 

「そういや、お前の専用機の待機形態は何なんだ?」

 

「んっ、ああお前は確かガントレットだったな、俺はこれだ」

 

 そう言い左の腕をまくり、俺に黒い腕輪を見せた。

 

「それと一夏、零落白夜を使うタイミングを少し考えろ」

 

「?相手を斬るときにちゃんと使ってるが…」

 

「それを考えろと言っている。シャルルとの訓練でのお前が使っているところを見たが無駄に使っている様子がある」

 

「う………」

 

「だから零落白夜を当てるときだけ発動させ、エネルギー消費を極限まで抑えるようにしろ。別にON/OFFが効かないわけじゃないんだろ」

 

「なるほど」

 

「まあ、いきなりやってすぐできるわけじゃないだろう。だからとりあえず斬りかかる時だけ発動できるようにしろ。それでも絶えず発動してる時よりエネルギー消費は抑えられるだろう」

 

「わかった」

 

 いろいろアドバイスをくれた。やっぱりこいつがいてくれてよかった。それに答えるよう必死に覚えなくては。

 

「…でそこにいるのは誰だ?いるのは分かってる」

 

 いきなり整備室の入り口の方を向き、誰かに向かって仭は言った。すると肩に少しかかる位の長さで内側に跳ねた水色の髪の毛をしており、眼鏡をかけている女子が出てきた。

 

「えっと、もしかして君が、更識簪…さん」

 

 俺の問いに対して彼女は頷いた。

 

「あ、やっぱりか…俺の所為で専用機の開発を遅らせてしまって本当に済まない」

 

 仭から聞いて間接的に俺が迷惑をかけたことを知った。

 

「謝らなくていい、だから、頭をあげて……」

 

「簪さん……」

 

「……専用機が完成しなかった事でたしかに私は織斑君を恨んでいたわ、だけど……織斑君は悪くない」

 

「…簪さん、専用機の組み上げはどこまで進んでる?」

 

「……だいたいISは完成してるけど……武器関連が……」

 

 これでは今月末に行われる学年別トーナメントに間に合いそうにない。クラス対抗戦はISが完成していなかったので不参加しているらしい。俺はあることを考えた。

 

「簪さん、俺で良かったら手伝うけど?」

 

「え!?」

 

「おい、一夏大丈夫なのか?」

 

「俺でもできることはあるだろ?俺の白式のデータは使えないか?」

 

「ったく、…簪さん、俺も手伝うが?」

 

「で、でも……」

 

「自分1人でやりたいという気持ちは理解できる、けど時には誰かに助けを求めるのも必要な事だ、それを恥だなんて思う事はない」

 

 仭は驚いた顔をしていた。おい、そんなにこんな言葉言うのが意外だったか?

 

「……じゃあ、お願いします……『打鉄弐式』の開発、手伝ってください」

 

「もちろんだ」

 

「了解した」

 

 簪さんが差し伸べてきた手を、俺は手を取る。ん?なんで簪さんの顔赤いんだ?仭は苦笑いしてこっちを見てたが。

 

「とりあえず現状の開発進行状況を見せてくれ」

 

「はい」

 

 そう言い仭は『打鉄弐式』の状態を見ていた。

 

「…………」

 

「あの…どう?」

 

「…これならまあ、学年別トーナメントには間に合う」

 

「本当か?」

 

「ああ、で、早速作業にはいるが一夏は俺の指示で動いてくれ。それと後もう1人くらい整備のできる奴がほしいな」

 

「かんちゃ~ん」

 

 いきなりのこの声、俺達は共通の人物だとすぐにわかった。

 

「…本音」

 

「え、本音って名前なの?」

 

「は?一夏名前知ってたんじゃないのか?」

 

「いや、知らなかった」

 

「えーーー!!!」

 

 いきなり大きな声をだすのほほんさん。

 

「ひどい、私のことが好きだからそう呼んでたと思ったのに~~」

 

「ご、ごめん」

 

「本音…嘘つかない…」

 

「…本音、なにか用か?」

 

 仭はそんな事お構いなしだ。

 

「いや~かんちゃんの専用機作りを手伝おうと思って~」

 

「そうか、なら頼む」

 

 こうして、俺達4人は『打鉄弐式』の開発に取り掛かるのであった。

 

 

 

 

 

*仭サイド

 

 

 

 

 

 『打鉄弐式』の開発の後、一夏と本音と別れ、俺と簪は寮への帰り道を通っていた。いきなり呼び捨てになったのは、そう呼んでいいと言われたからだ。で、俺達も呼び捨てでいいと言った。

 

「そういえば簪は学年別トーナメントのパートナーは決まったのか?」

 

「…まだだけど…仭は?」

 

「一夏と組もうとしたんだが…先をこされてな、俺と組んでくれないか?」

 

「いい「悪いがそいつとは私と組む」

 

「…………………」

 

 物陰からラウラが現れた。ったく、この学園には自己中心的なやつが多いな、まったく。

 

「何勝手な事を言っている」

 

「決定事項だ。もし、聞き入れないならば、力ずくにでも…」

 

「力ずくにでも…何だ?」

 

「!?」

 

 俺はすでに近づいてラウラの喉にナイフを当てている。簪も驚いている。単純にこいつが油断していたのと、瞬きをしたところを狙って動いただけだ。

 

「軽く死んでるぞ?小娘」

 

「…さすがは『ベルセルク』か」

 

「…とりあえず理由を聞かせろ」

 

「私は学年別トーナメントで織斑一夏をこの手で倒す」

 

「理由になってない」

 

「だが、その為にはお前はあまりにも危険な人物。だから、こちら引き込もうとしたのだ『ベルセルク』」

 

「…さっきから何を言っている?」

 

「とぼけるな、軍の者がすでに調べた。お前に間違いない」

 

「…そうかい」

 

「『ベルセルク』…?」

 

 

 

 

 

*簪サイド

 

 

 

 

 

「…仭。さっきから『ベルセルク』って…何?あなたを指しているように聞こえるけど…」

 

「…まあ、こっちの話だ簪。どうも、多少の無茶ぶりで、少しばかり有名になってしまったらしいからな」

 

「否定しないのだな」

 

「俺のことなんざ、各国全てが知ってるに決まってるだろ。簪のように、知らされてない輩もいるがな。…ま、その話は置いとくとして、お前が俺を引きぬきたいというのはわかったが、それでYesと答えると思ったか?」

 

「無論お前にも利益はある」

 

「お前のデータはいらんぞ」

 

「そうか、だが違う」

 

「ならなんだ?」

 

「貴様も織斑一夏と戦うことができる。お前もそれを望んでいるだろう?」

 

「ふむ、たしかにな…」

 

「なら「だが断らさせてもらう」!?なぜだ!!」

 

「別にお前と組まなくてもあいつと俺が勝ち進めばいいだけだ」

 

「…私と織斑一夏が先に当たるかもしれないだろう、そうなれば奴は負ける。私と組めば奴は勝ち進んで来て必ず戦える」

 

「確かにお前と一夏が当たる可能性もある。だがそれで戦えないというわけではない」

 

「はっ、奴が勝つ可能性にかけるとでも?それはない!負けるに決まっているだろう」

 

「お前の言うとおりだ。だがひとつ訂正がある。負けるのはお前だ、ラウラ・ボーデヴィッヒ」

 

「…何だと?」

 

 ボーデヴィッヒさんが怒りを込めた視線を向けてくる。

 

「あいつは未熟だが、強さを見誤っているお前はあいつには勝てない、だからお前とは組まない」

 

 怒りを表していた彼女の感情はその言葉を聞いて徐々に収まり、見下す視線に変わった。

 

「…ふん、どうやら貴様も力の差がわからないただの雄だったわけだな。あの教官の面汚しのように」

 

 そう言い彼女は私達から離れようとする。なにか言い返そうとしたが

 

「ああ、それとラウラ・ボーデヴィッヒ」

 

 仭の言葉に遮られた。しかし何か様子が変だ。

 

「何だ?何か言い返すことでも……!!!!」

彼女が振り向くと言葉を失った。いや、彼女だけではなく私も言葉を失った。

 

「俺は貴様のようなISを使えるとか、男より女が優れてるとかで他人を見下す奴は嫌いだ。もしトーナメントまでに一夏、いや他人に手を出したら容赦はしない。それとトーナメントで当たったら俺はこんな温厚じゃないんで気をつけてな」

 

 彼の威圧感によって彼女と私は体が動かない。しかも聞いてみると自分に対してではなく他人に対して言っている。やがて

 

「……いいだろう、手は出さないでやる。奴だけでなく貴様ともトーナメントで決着をつけてやる」

 

 そう言って消えていった。

 

「…………………」

 

 私は少し落ち着き、話しかけようとしたが

 

「…悪かったな、ああいうやつにはああいうふうに対応した方がいいからな」

 

「……大丈夫、だから……」

 

 私もその言葉で元に戻ったのだとわかり、やっと落ち着いた。

 

「そうか、すまんな」

 

「パートナーの件だけど…」

 

「ああ、その件か」

 

「組んでもいいよ」

 

 改めて言うと先程の話のあと受けられるとは思っていなかったのか仭は少し驚いたあと

 

「ありがとな」

 

 仭は少し笑みを浮かべて、そう言った。

 

 

 

 




次話はなるべく早くします。
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