IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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これ見てまたかよって思う方すみません。


第11話 学年別トーナメント

第11話 学年別トーナメント

 

 

 『打鉄弐式』の開発に仭達が協力する様になって俺が提供した『白式』の稼動データと皆が手伝ってくれたお陰で予定よりも早く完成することが出来た。

 そして6月の最終週、遂に学年別トーナメントを迎えた。更衣室では俺、仭、シャルルはモニターで観客席の様子を見ていた。

 

「しかし、すごいなこりゃ……」

 

 更衣室に設置されているモニターから観客席に埋め尽くされた大勢の人々を見て感想が口に出てしまう。観客席には世界各国政府関係者、研究所員、企業エージェント等の顔ぶれが揃っていた。

 

「3年にはスカウト、2年には1年間の成果の確認にそれぞれ来ているからね。1年には殆ど関係ないけどトーナメント上位入賞者にはさっそくチェックが入ると思うよ」

 

「1番の目的はお前と俺とあとまあ(女だが)シャルルだろうな」

 

「まあ、ご苦労なことだ」

 

「一夏はボーデヴィッヒさんとの対戦しか頭にないみたいだね」

 

「まあ、な」

 

 俺はあの騒動を思い出し、何も出来なかった事に自然と左手に力が籠もっていた。

 

「一夏、あまり感情的にならないでね、彼女は現時点で1年の中では最強だと思う」

 

「そうだ、お前は特に感情的になると余計に攻撃が読まれやすくなるぞ」

 

 さりげなく俺をなだめるシャルルと敵でありながらアドバイスをしてくれる仭。その時、モニターに対戦表が発表された。本来なら昨日発表されるはずだったのだがシステム不調でトーナメント当日に発表となっていた。

 

「え!?」

 

「…仕方ないか」

 

「まさかこうなるとはな。ラウラと決着つけたいなら負けるよう、俺と戦いたいのなら勝つよう祈ってな」

 

Aブロック 1回戦1組目

 

『黒崎仭&更識簪 VS ラウラ・ボーデヴィッヒ&篠ノ之箒』

 

 

 

 

 

*仭サイド

 

 

 

 

 

 

「貴様と1戦目で当たるとはな」

 

「こればっかりはどうしようもないだろ?先に一夏と戦いたかったのなら諦めて、俺達を倒してからにするんだな」

 

「そうするとしよう」

 

 俺は箒の方をちらりと見る。箒は前に一夏にペアを申し込んできたのだがその時は既に一夏はシャルルと組んでいたので断っていた。その結果、抽選でラウラとペアになってしまったようだ。

 

(やっぱあいつも嫌そうだな)

 

 見るからにわかる。ラウラはおそらく邪魔しなければいいとでも考えているのだろう。どんまいだ箒。まあそれはそれ、戦闘は別。簪と目を合わせ、いつでもやれることを確認。

 

『試合を開始します』

 

 合図と共に簪は瞬時加速(イグニッションブースト)を使い、超振動薙刀の夢現(ゆめうつつ)で切り掛かるが、ラウラは右手を向け、AICを発動させ簪の動きを停止させた。

 

「先制攻撃か。単純だな」

 

 大型レールカノンを簪に向けるが

 

「あなたも単純。今回はチーム戦よ……」

 

「その通り」

 

 俺はAICを発動してる間に至近距離に入る。

 

「ちっ」

 

 俺の蹴りによりレールカノンの射線がずらされ砲撃は外れた。そのままラウラは後退して距離をとる。

 

「逃がすか!」

 

 俺は間合いを詰めて殴りかかろうとする。

 

「私を忘れてもらっては困る」

 

 ラウラの追撃を阻むかのように打鉄をまとった箒が現れ、実体シールドで俺の拳を受け止める。

 

「別に忘れちゃいない」

 

 そして俺の拳と箒の近接ブレードによる打ち合いが始まる。何回も打ちあうが徐々に箒は押されていった。

 

「どうやら俺の方に分があるようだ」

 

「くっ、この!!」

 

 焦れた箒が刀を頭上に振りかぶり一撃をかまそうとしてくる。

 

「くらえ!!」

 

「今だ簪」

 

 ガキンッ!と音がする。

 

「なっ!?」

 

 俺は箒の刀を真剣白刃取りで受け止めている。その刹那、俺の背中に控えていた簪は横に出て、背中に搭載された2門の連射型荷電粒子砲、春雷(しゅんらい)を放とうとする。決まると思ったが箒の姿が消えた。どうやらラウラがワイヤーブレードを箒の脚に絡みつかせて引き離したらしい。しかしそのまま地面に叩きつけた。…多分邪魔だったからどかしただけらしい。箒はラウラに怒号を浴びせるが聞く耳持たんと言わんばかりにラウラは突撃してくる。

 

「私があの男より強いとわからせてやるとしよう」

 

「まだそれ気にしてたのかよ!?」

 

 てっきりもう流されていると思ってたんだが、そこまであいつが嫌いなのか。戦いのときぐらい切り替えろよ。

 

「私の持つ全ての力で貴様を叩き潰す!」

 

「ほう、なら俺に通用するかどうかぶつけてこい」

 

「減らず口を!!」

 

 …だから別に挑発してるわけじゃないんだが。そしてラウラの両腕手首から出現するプラズマ手刀と6本のワイヤーブレードの波状攻撃がくる。

 

 

 

 

 

*第3者サイド

 

 

 

 

 

「ふあー、すごいですねぇ。黒崎君と更識さん」

 

 教師だけが入ることを許されている観察室で、モニターに映される戦闘映像を眺めながら真耶ははつぶやく。

 

「2人とも才能ありますよね」

 

 それにしても、と付け加えてしゃべる真耶。

 

「更識さん、専用機が完成したんですね」

 

「どうやら織斑と黒崎が関わったらしいな」

 

「えっ、どうして手伝ったんでしょう?」

 

「ふん。おそらく事情を聞いて償いかお人好しか知らんがあいつが手伝うとか言って、黒崎も手伝うことにしたのだろう」

 

 それを聞いて真耶は苦笑気味に言う。

 

「えっと…もしかして黒崎君って苦労人ですか?」

 

「そうだ」

 

 きっぱりと言う千冬に真耶は苦笑いしかできなくなる。

 

「ま、まあそれにしても黒崎君どうしたのでしょう。押されていて反撃さえしようとしませんが」

 

 現在仭はラウラの攻撃に対し、避けるか受け止めるしかしていない。だがたまに箒に対し攻撃し、簪を援護するそのような感じである。

 

「…確かにな」

 

 千冬もさすがにわからない様子である。

 

「今までのあいつの戦いを見ると防御に集中するということはなかったが…」

 

 だがあいつの目は真剣そのものだと付け加える千冬。

 

「この試合、どう転がるか見物だぞ」

 

「はいっ」

 

 

 

 

 

*ラウラサイド

 

 

 

 

 

「貴様…さっきから何のつもりだ?」

 

「…………………」

 

 先程から奴は武器も展開せずただ私の攻撃に対し防御や回避を行なっているだけだ。

 

「私の機体のエネルギー切れでも待っているのか?」

 

「残念だがNoだ。そんなことが通用する相手じゃないことぐらいわかっている」

 

「では先に片方を潰し、2対1になるまでの時間稼ぎか?」

 

「仭!」

 

 奴のパートナーが奴に話しかける。どうやらあいつは負けたか。私には関係ないことだが。

 

「言われた通り、倒してきたよ……」

 

「やはりか、片方を潰して貴様ら2人で私を倒そうという考えか!だがそんなことは無意味だ。1人だろうと2人だろうと私の勝利は揺るがない。まとめてかかって来るがいい!」

 

「…確かに箒を先に倒せと簪には言ったが別に2人がかりで倒すつもりはない」

 

「「!?」」

 

 さすがにこの返答は私にも予想外だった。しかもどうやらあっちの奴も私を2人がかりで倒す考えだと思っていたらしい。

 

「というわけだ簪、悪いが下がっててくれるか?それで手を出さないでほしい。別に負けるつもりはない。だから信じてくれ」

 

「…わかった」

 

 そう言い下がっていく。

 

「…さて続きを始めようかラウラ・ボーデヴィッヒ」

 

「貴様本当に何を考えている?容赦しないといったのは狂言だったか?」

 

 挑発をするが

 

「そう言うお前も叩き潰すなど言っているが俺はこうしてピンピンしてるぞ?俺が普通の奴なら2人がかりで攻めていてお前もそんな余裕をかましてられないぞ?お前こそ狂言か?お前が俺を叩き潰せるかそういった意味でわざわざ1対1にしてるんだ。もっと殺す気でかかってこい」

 

 …こいつ

 

「いいだろう、貴様を完膚無きまでに叩き潰し、そしてあの男も潰してやる」

 

「口で言ってもまったく説得力がない。行動で示してこい。攻撃力が強さと同一ではないことを教えてやる」

 

「攻撃してこない奴が…何を言っている!」

 

「…もう少しか?」

 

 私は両手を交差しAICを発動する。

 

「これで…」

 

「…動きを封じてワイヤーブレードで攻撃…か?」

 

 !読まれている。

 

「1対1でそれは無敵だと思うなら…大きな間違いだ」

 

 !?奴は私のAICにかかっている。間違いない。なのに…なぜ動ける!?…だが

 

「AICにかかっている中動くことができるのは動けるのは大したものだ。だが!」

 

 大きく動けるわけではない。そうわかり私は6本のワイヤーブレードを射出。

 

「確かにたいして動けん」

 

「仭!!」

 

「大丈夫だ簪。黙って見てろ」

 

 この状況で何を?そう思っている間でも当然集中してAICは続けている。すると1本の短剣を奴は展開する。

 

「?何をするつもりd『壊れた幻想( ブロークン・ファンタズム )』なっ!?」

 

 奴が短剣を手に持ったまま、短剣を爆発させた。当然爆風が起こりそしてワイヤーブレードが爆風に突っ込む。その刹那、爆風から奴が瞬時加速を使って突っ込んできた。すぐさまAICを発動させるため両手をだすが

 

「遅い」

 

「ぐっ!!」

 

 私の腹に拳がもろに叩きこまれる。

 

「く、このためにわざと爆発を…」

 

「そうだ、ちょっとでも気がそれればすぐにAICは解除できる。それに少しの間目眩ましにも使える」

 

 そう言う奴にはあの爆発によるダメージがあまり見られない。

 

「さあ、これで終わりか?俺を叩き潰すんじゃなかったのか?」

 

「だまれぇぇぇぇぇ!!」

 

 私はプラズマ手刀を両手に展開し、奴に斬りかかる。

 

「むっ!」

 

 少し攻撃が掠った。私はそのまま攻撃を続ける。

 

 

 

 

 

*一夏サイド

 

 

 

 

 

「仭は何がしたいんだろう」

 

「んっ?」

 

 仭達の戦いを見ていた俺とシャルルだが、突然シャルルが何か言い出した。

 

「仭はボーデヴィッヒさんと2回、戦っているでしょ?だからあんなに防戦一方になる必要はないと思うけど…」

 

「確かに」

 

 シャルルの言う通り仭は時間は少ないがあいつとは2回戦っている。その時は別に圧倒的とまでいかないが苦戦といえる戦いではなかった。しかし今の仭はラウラの怒涛の攻撃をかろうじて掠らせる程度に収めている。

 

「簪さんと2人がかりでもやらないし、遊んでいるのかな?」

 

「それは絶対にない。仭が戦いに行く前に『あいつに強さを教えてくる』って言ったんだ。あいつは嘘をつく奴じゃないし、相手に対してふざける奴じゃない。だからあいつの今の行動も真面目にやっていて何かを狙ってると思う」

 

「じゃあ何がしたいんだろう。彼女にエネルギー切れを狙ってるとも思えないし」

 

「さあな、ただ……」

 

「ただ……?」

 

「…俺には…あいつがわざとラウラの攻撃を受けているように見える」

 

 その時ラウラがプラズマ手刀で思いっきり斬りかかる。

 

「終わっちゃう!?」

 

「いや…」

 

 仭がその攻撃を腕の装甲で受け止めると変化が起きた。

 

「仭の体が…発光している!?」

 

 

 

 




次回単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)発動です。
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