IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~ 作:狂戦士
第17話 遅れてきた転校生?
学年別トーナメントが中止になり、データ取りによる全ての1回戦が終わって少したったある日。
「は?転校生?」
「またか?いいかげん無理があるってこの小説に苦情が来るぞ」
仭が何やら言っているがスルーする。ちなみに俺、仭、箒、それと簪以外の専用機持ちの面子が集まっている。
「いや、どうやら僕達と同じ時期に3組に来るみたいだったけど予定が遅れたみたいだよ」
そうシャルロットが言う。
「というか何故俺達はこのクラスなんだ?専用機持ちが1組に2人いるなら俺達は、普通違うクラスのはずだろ?」
『確かに』
仭の言葉に全員が頷く。確かに転校生の仭、シャルロット、ラウラは専用機持ちなため、普通こんなに1組に専用機持ちが集結するのはおかしい。
「何かあったんでしょうね」
「てか何でこのクラスにいるんだよ鈴」
「いちゃ悪い?」
「師匠はどう思います?」
「さあな、ただ鈴の言う通りに何かあったんだろう。…とりあえずこの話は置いとくとして…一応聞くが転校生は女子だよな?」
「うん、そう聞いたよ。それで2人だって」
「その方達は専用機持ちなのかしら?」
「それはわからないな」
「…そろそろ俺は席に戻る。HRが始まりそうだからな」
仭のその言葉で俺達はそれぞれ戻る。その後チャイムが鳴り、山田先生と千冬姉が入ってきていつも通りHRが始まる。
昼休み、俺と仭は転校生に会うため3組に向かっていた。いつもの面子もついていこうとしたが『一夏が転校生に対してどんな反応をするかは俺が見ておくからついてこなくていい。お前らが来たらおそらく昼休みがなくなる』と言って2人だけで行くことになった。どういう意味だろう?
「てか転校生と話せるのか?おそらく女子に囲まれているぞ?」
「大丈夫だ。着いたぞ」
根拠は何だと聞こうとしたが3組に着いた。クラスに入ると案の定女子の集団がいた。
「あっ!織斑君と黒崎君だ!!」
「えっ!?うそ、何で2人が!?」
「もしかして転校生に会いに?もしやそのまま一目惚れしていい関係に…」
おい誰だ最後の奴!!
「多分そういうことにはならないと思うからとりあえず転校生に会わせてくれないか?」
仭がそう言うと道を開ける女子達。なるほど、大丈夫と言ったのはこれか。奥を見てみると転校生と思われし女子が2人いた。
1人は眼鏡をかけていて、白い髪が首の辺りまでかかり、後ろ髪を2つに分けて束ねているおとなしそうな女子だ。もう1人は黒い髪で仭より長い腰まである黒い髪を後ろで縛っている話しかけやすい、そんな感じの女子だった。仭の方を見ると何やら少し驚いた顔をしている。
「…レイラはともかく、試験の教官倒すときにあらかじめ相手の情報を調べておいて挑むようなイカサマしたんじゃないだろうな?お前は」
「会っていきなりそれですか!?してません!そんなせこいことなんかしてませんよ!!私達2人とも実力で教官を倒しました!」
仭が何やら話すと黒い髪の女子はいきなり立ち上がり怒った。横では白い髮の女子が困ったように笑っている。
「冗談だ。お前たちの実力ぐらい知ってる」
「仭、転校生2人と知り合いなのか?」
「ああ、それとこいつが世界で唯一ISを使える1人目の男、織斑一夏だ」
「ど、どうもえっと…」
「ああ、転校生のレイラ・ハーベストです」
白い髮の女子は明るく自己紹介する。
「よし。自己紹介は終わったな。さて何でお前らが「ちょっと待って下さいよ!」何だ?」
「何だ?じゃないですよ。ひどいじゃないですか中尉!」
「階級で呼ぶな、で何が?」
「怒りますよ?」
「…こいつはアリシア・マーフェウスだ一夏」
「私の事はアリィと呼んでください。みんなにはそう呼ばれていますから」
「…何だかんだいって仲がいいんだな」
仭とこの女子2人とはどういう経緯で知り合ったのだろうか…さっき仭を『中尉』と呼んでいたから軍の知り合いか何かなのか?
「…まあ、後で出直す。行くぞ一夏」
「ん?何か聞くことでもあったんじゃないのか?」
「落ち着いてからでいいさ」
そして俺達は3組から出る。
「仭、転校生があの2人って知ってたのか?」
「いや、俺も初めて知った」
「でも一緒の時期に来るはずだったんだろ?」
「そうなんだよな、どういうことだろうか…」
どうやらとぼけているわけじゃなく本当に知らないらしい。どうなってるんだ?ちなみに教室に戻ると案の定女子達に聞かれたため俺と仭が説明するはめになった。
*仭サイド
「で何でこの学園に来たんだ?お前たちは?」
現在放課後になり、俺と転校生2人(アリィとレイラ)が屋上にいる。理由は単純、この学園に来たことだ。
「俺はイレギュラーだからこの学園に入ったわけで、それで俺はあの任務も行なっているわけだが…お前たちが来ることなんてこの前報告したときには聞いてなかったぞ」
「そりゃ当たり前ですよ。私が話さないでくれって言ったんですから」
「…………………」
ようするにただ驚かしたかっただけか。
「じゃあ、さっきの質問に答えてくれ」
「あの人からです」
そうレイラは言う。
「VTシステムの件でか?それでお前ら2人が派遣されたと」
「「はい」」
2人は揃えて言う。なるほど、任務に支障がでないようにか。
「それはわかった…けどわからないことがもう1つあるんだが…」
「何ですか?中尉」
「私達がどうして選ばれたかですか?」
「違うって。俺達と同じ時期に3組に来る予定だったんだろ?任務の人数変更があるのは別におかしくないが一緒に来るのだったら俺も知ってるはずだ。なぜ一緒に来なかった?いや、どうして予定が遅れて学園に来た?」
「あ、それはですね――「それはもあの人によるせいです」
「どういうことだ?」
「私達はIS学園に入る気は元々ありませんが、中尉の任務に支障がでそうになった時のため私達は遅れて入るように言われていたんです」
「つまり?」
「私達が中尉と同じ時期に入る予定だったのを遅れるようにして、任務に支障が入らなけければそのまま中尉が任務を1人で続行、入るならば私達はIS学園に遅れて入学ということにしたんです」
「…つまり(嘘だが)俺達と同じ時期に入る予定だったのを遅れさせて、そのまま登校しない可能性もあったわけか。でもし大きな事件が起きて俺1人だけで対応しきれなくなってきたら、お前たちは任務のサポートに入るため学園に入る、ということか?」
「はい、といっても任務はあなただけがやることは変わりません。私達は事件が起きた時の鎮圧に協力をするだけです」
「あいわかった。その方が俺にとっても助かる」
「ちょっとレイラーーー!」
「えっ?どうしたのアリィ?」
「私が説明しようとしたのに出番取らないでよーー」
「あ、ゴメン」
「…何となくお前らが派遣された理由がわかった気がする」
おそらく人と接しやすいからだろうな。特にこの2人は。後はまあ、組織だけが特をするってわけじゃないからだな。
「とりあえずこの学園では俺を階級で呼ぶなよ」
「じゃあなんて呼びます?」
「君づけでも、さんづけでも、呼び捨てでも、あだ名でも好きに呼べばいい」
「じゃあ…くろっちはどうです?」
「ちょっとアリィ、それは…」
「…………………」
「あれどうしました?」
「やっぱり嫌でしたか中尉?」
「いや、同レベルの奴がいたんだと…」
「「?」」
「お前のその呼び方すでに呼んでいる奴がいるんだよ」
「嘘!?」
「冗談のつもりだったのに!?」
めちゃくちゃ驚いていた。だからって呼ぶなよ?…それにしても転校生がこいつらだったとは。
「でどうだったの?」
「何がだ?」
「いや一夏は転校生2人と話したんでしょ?」
「まあな」
そして俺は今シャルロットとラウラの部屋にいる。一夏がどんな印象を受けたか、部屋に戻る途中に聞きに来たのである。で、部屋に入って話している。…チェスをやりながら。
「チェック」
「うわ、仭強いね。で一夏はどんな反応だったの?」
「別に普通の反応だった。というか俺が驚いた。知り合いだったからな」
「えっ!?そうなんだ、どういう子達だった?」
「自分で確かめてくれ」
「むう、師匠教えてくれたっていいではないか」
「シャルロットがチェスに勝ったら教えてやろう」
「シャルロット勝て!」
「そ、そんなこと言われても…よし、これでどうだ!」
「チェックをかけていたクイーンを取ったか。だが無意味、チェックメイト」
「えっ!?……ああっ!負けたぁ!!」
「何をやってるんだシャルロット!」
「そ、そんな事言ったって強いんだもん…」
「じゃあ帰らせてもらうとしよう」
「ま、待て師匠!今度は私が相手だ!!」
「いいだろう」
*一夏サイド
「で勝ったのか?」
「勝った。シャルロットと比べたら強かったがな」
仭が部屋に戻ってきたので何をしていたか聞いた。『負けた、部隊でも強かったのに…』とラウラが嘆いていたそうだ。というか俺の転校生への反応なんか聞いてどうすんだあいつら?
「それにしても転校生があいつらとは…」
「仭は誰だか予想してたのか?」
「ああ、と言っても軍の奴じゃない。半年ぐらい前に他国で知り合った奴でな、そいつだと思った」
「そうなのか。でここを教えてくれ」
「ここか?ここは…」
ちなみに現在俺は勉強を教えてもらっている。シャルロットやセシリアにも聞くことはあるが仭が勉強を教えてくれると言ってくれてからは仭に頼っている。
「―――てわけだ。わかったか?」
「ああ、それにしても仭教えるのうまいな」
「軍で知らなかったISの知識を叩き込んだからな、わかりやすい説明とか覚えたんだよ」
それとISのコーチも仭は受けている。なぜかいつもの面子(簪以外)から苦情が来ている。箒と鈴は前に話したので略。セシリアも説明がわかりにくいのでNo、ラウラは厳しい、シャルロットは仭と同じくらいわかりやすいが、それでもやっぱり仭のように同年代の男子に教えてもらいたいと思う。ちなみに簪もたまに俺と訓練を受ける。
「で明日の放課後はどうする?勉強にまわすか?それともIS訓練にまわすか?」
「訓練で頼む」
「一夏、相手の動きや癖を読め!ISを使っているのは人間だ!」
「くぅ、ちょこまかと!!」
「やあああああああ!!」
そして次の日の放課後、俺は仭にIS訓練してもらっていたわけだが、鈴が勝負を仕掛けてきた。仭は訓練中だと言ったが『じゃあ指示とか出してもいいから戦いなさい』というわけで現在にいたる。しかし仭の指示はすごい。あーだこーだ言ってくるわけでなく、口数を少なく、聞き取りやすくてわかりやすく言ってくるので戦いにも集中できる。それに仭の指導で零落白夜による一瞬だけ発動するのも完全にとはいかないが斬る瞬間に発動するまでにできた。
「相手は2刀流だ!両腕で1刀持ってるお前とは違って手数が多い。慎重に行け!」
「あっ、しまった!!」
鈴の双天牙月が大きく外れる。
「終わりだ!」
そして零落白夜で斬りかかり俺の勝ちになった。
「くうううううう!!!!!!余計なこと一夏に喋ってるんじゃないわよあんた!!!!!」
「お前が指示とか出してもらいながら戦えって一夏に言ったんだろうが」
確かにそうだ。てか鈴最近そういう役ばっかだな。
「くっ…」
「文句があるなら勝負するか?ハンデをつけてやってもいいぞ?」
「じゃああんた単一仕様能力で攻撃するの禁止ね」
「鈴…それはさすがにどうかと思うぞ?だよな仭―――「いいぞ」いいのかよ!!」
「よし、じゃあエネルギー回復してやるから待ってなさいよ!!」
そう言い走っていく鈴。
「てか本当にいいのかよ仭?」
「別にいいさ、それに試験の教官にだって単一仕様能力による攻撃使わなかったし」
「マジか?…いや、よくよく考えれば山田先生に対してもそうだったな」
「おいおい、あれは時間が少なかっただけだ。お前も知ってるだろ?俺のISはお前の短期戦向けとは違って長期戦向けなんだ」
「なるほどな、…じゃあどうやって倒したんだ?」
「いやな、その教官が女尊男卑主義者とも言える女性でな、俺のことをことごとく見下してくるわ、悪口いうわで、まあそれはまだ良かったんだが機体を馬鹿にしたりなどでちょっとイラッときてな…」
「ちょっ、まさかキレたのか!?」
それはマズイ、IS乗りでこいつがキレたら街が火の海に…
「なるか馬鹿。別にイラッときただけだ、…まあその教官は1分たらずで沈めてやったが…」
「仭、何か最近黒い気がするぞ。黒いオーラ纏ってる奴みたいだ」
「おいおい、俺は化物か?あの人の前じゃ俺もお前も同じようなもんだろ?」
…確かに、千冬姉の前じゃそうかもしれない。
「ところでそんなに俺が本気で怒るのが怖いか?お前とも長い付き合いだがお前たちに対して本気で怒ったことはないし、確か1回ぐらいしか誰かに対して怒ってなかったが?」
そう、仭の言う通りである。確かに仭は怒ったりすることもあるが基本的に本気で怒ったりしないのである。そして1度だけだが本気で怒ったことがあった。それが怖いのである。これを知ってるのは俺、千冬姉、鈴、弾、それと仭の怒りによって被害にあった人物である。
「…何考えているか知らんがあれのことを思い出してることはわかるぞ。確かにあれは俺にも非はあるが基本的に悪かったのは相手だったろ?」
「ああ、それはわかってるよ」
あの件は確かに相手が悪かった。確かあれは……
「…その話はそこまでだ一夏」
「えっ?」
「待ってたわね仭!!」
「待っててやったよ。一夏お前は下がってろ」
「ボコボコにしてやるわ。なぜならあんたは単一仕様能力による攻撃を使えないからね!!」
「ああ」
「…鈴、使えないんじゃなくて使わないでやってるんだろうが」
「うっさいわよ一夏!!」
「ハンデをやるっていったのは仭だけど…それ飲むのも代表候補生としてはどうかと…」
「うるさいわね!!勝ちゃいいのよ勝てば!!!!」
わー開き直った。
「…始めるぞ?」
「うっさいわね!!あんたがハンデやるなんて言わなければこんな事にはならなかったわよ!!」
「知るかよ」
じゃあ条件飲むなよ。
「行くぞ?」
「殺るわよ!!」
同じネタを3回も使うんじゃない!
結果、仭が勝った。双天牙月2刀流に対し、仭も俺との戦いで見切ったのかブレード2刀流で対抗し、圧倒。連結して投擲武器として使ったときは避け、ブーメランのように帰ってきたところをさらに避けたあと、蹴りで双天牙月が鈴に戻ってくるスピードを上げ、鈴は取れずに自爆。龍咆はまったく当たらず、中国拳法やブレードで攻撃していき仭が勝った。それにしても鈴は最近こんな役ばっかな気がする。というか途中からお前も中国拳法で対抗するな!できてはいたがほとんどかわされてカウンターくらってたじゃないか。
次はちゃんとした戦闘が行われると思います。