IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~ 作:狂戦士
第31話 福音との決着、仭の不安
福音の射撃攻撃を前に俺達は避けていたが福音は突然射撃をやめ、両手両足のスラスターによる瞬時加速を使用して俺に突っ込んできた。
「仭!」
「大丈夫だ一夏」
確かに速い。だが
「ストレートで来るのならば、タイミングを合わせれば当てるのは簡単だ!」
俺はブレードクローのバット打ちで福音に反撃する。
「行ったぞ一夏!!」
福音はだがすぐに体勢を取り直し、俺にエネルギー弾を放って足止めをさせ、今度は一夏の方に銀の鐘を放ちながら突っ込んでいく。
「雪羅、シールドモードに切り替え!!」
すると左腕の武器と思われる雪羅が変形、エネルギーのシールドが爆発光弾を打ち消していく。
(なるほど、零落白夜のシールドか)
「うおおおお!!」
福音の攻撃を防いだ一夏はどうやら強化されたスラスターのおかげで二段階瞬時加速(ダブル・イグニッション)を可能にしたらしく複雑な動きをする福音を追い詰める。
「はああ!!」
そして雪片弐型を右手に持ち零落白夜で1太刀をくらわせる。
*一夏サイド
福音に零落白夜を当てた俺はすぐに追撃を放つが惜しくも掠る。
『最大攻撃力を使用』
俺からすぐに距離をとり、翼を外側に向けて広域射撃を開始した。…マズイ!!
『一夏、あの馬鹿達は下がらせた。だから避けるのに集中しろ』
「ありがとな仭!」
オープン・チャネルからその言葉を聞き、俺は安心しながら再び雪羅をシールドモードにしながら福音に突っ込む。
「はあ!!」
そして俺は雪羅をクローモードに切り替え、1メートル以上の零落白夜エネルギー爪で斬りつけようとするも、掠るだけで、すぐさま俺に突っ込んでくる。
『キアアアア!!』
「くっ!」
俺に近づいてくる福音に雪片弐型で斬りかかるがかわされる。
「らあ!」
福音が俺の顔面をつかもうとしたとき、仭が上から攻撃をし、福音が海に落ちる。
「助かった」
「気にするな」
『何やってるのよ一夏!!』
すると仭のオープン・チャネルから鈴の声がする。おそらく仭なら福音に襲われても反応できると判断したからだろう。
『気をつけてくださいまし!!』
『仭が助けてくれなかったら終わってたよ!!』
『しっかりせんか!!』
『もっとよく狙って!!』
そして次々非難が来る。……何だ?何でたった1回のことでここまで言われなきゃならないのだろうか?実戦だってのはわかるが……めちゃくちゃ傷付くのだが……。
「えーい、うるさい貴様ら!戦闘中に素人が話しかけてくるんじゃない!てか邪魔をするな!!」
『もう切るわよ!!』
「何で逆ギレしてんだ!?後もし援護に来たらお前ら海に落とすからな」
『!?』
さりげなく脅迫してオープン・チャネルを切った。…ってIS反応!!
「おい仭!!」
「知ってる」
そう言うと仭は下から突っ込んで来た福音をかわし、腹に蹴りをくらわす。
「むっ!?」
しかし福音はそれに対し、まともに受けたにもかかわらずそのまま押し切って仭の首を掴み、エネルギーの翼で包み込もうとする。
「仭!!」
「大丈夫だ、お前は下がってろ」
そして仭は包み込まれ、ドォンと音がしたのと同時に
ドゴゴゴゴ!!ドオン!ドゴッ!!ドガァン!!
爆発音と殴った音が続く。翼に包まれた中では何が起こっているかわからない。
『ガッ…!』
ただ福音の様子がおかしい。何か苦しんでいるような感じだ。
「オラァァァ!!!!!!」
すると福音が突然吹っ飛び、そのさいにエネルギーの翼がもげて仭の姿が現れる。
*仭サイド
俺はエネルギーの翼に包み込まれかけていた。逃げようにも首に手がかかっており逃げられない。
「仭!!」
「大丈夫だ、お前は下がってろ(これは俺の『エンドレス・トラジディ』と同じように1つの空間に相手を閉じ込め攻撃するか…なら
そしてエネルギーの翼に包み込まれる。来るか!!
ドォン!!
くっ!!やっぱり零距離だとダメージが多い!だが俺は怯まず『発勁』を連打でくらわし、福音とのの攻撃合戦となる。(福音の光弾と仭の発勁の攻撃し合い)
ドゴゴゴゴ!!ドオン!ドゴッ!!ドガァン!!
「はあ!!」
そして俺は全身に来る爆発のダメージを気にもせず発勁でさらに連打攻撃をする。
『ガッ…!』
すると福音の攻撃が止む。福音の腹に対しての1点集中攻撃だったから思わず怯んでしまったのだろう。
「オラァァァ!!!!!!」
無論その隙を見逃すはずはなく、渾身の攻撃をくらわす。そして俺は拘束から抜け出せ、福音は吹っ飛ぶ。
「大丈夫か仭!?」
「ああ、何とかな」
だが光弾をくらった数は少なかったがそれでもダメージは多い。
「それにしても海に落とすってのはいいすぎじゃないか?」
「あの馬鹿達にはそれぐらい言っておいた方がいいんだよ。実際もうあいつら命令違反してるんだから」
「…何だかんだ言ってあいつらのこといろいろ思ってるんだな」
「当然だ」
もし援護に来たら今のあいつらの状態ではとてもじゃないが戦わせられない。…さて、福音が来る前に作戦決めをするか。
「一夏、あの雪羅の零落白夜のシールドや
「ああ、わかった」
「…で俺達もそう長くは戦ってられんな。福音の操縦者のことも考えると尚更だ。…短期決戦だ。お前の零落白夜でそうそうに決着つけるぞ」
「わかった。けどあの光弾の雨をかわして福音に零落白夜を浴びせるのは厳しいぞ」
「何を弱気を…そのサポートぐらい俺がしてやる。ちょうど『疵獣咆哮(マッスル・リベンジャー)』によるエネルギーも溜まったしな」
話が終わるとさっき吹っ飛んだ福音が体勢を立て直して俺達の前に姿を現す。
『キシャアアアア!!!』
「…おい、これは俺の発勁連打のせいでご乱心の様子か?」
「知らねえよ。けどやばそうな感じってのは間違いない」
そして福音はエネルギーの翼を広げ、俺の『疵獣咆哮(リベンジ・ブラスト)』のようにエネルギーを集めて、頭上から俺達に荷電粒子砲のような物を放ってくる。
「ここは俺に任せろ」
俺は一夏の前に出て右の掌を空中に足のあたりまで叩きつける。無論空中なので床などはないがPICを使っている。
「守護方陣!」
そして蓄えたエネルギーが右の掌を伝って周囲に結界を張る。それにより福音の攻撃を防いだ。
『キアアア!!』
「ぐっ、一夏!来るぞ!!」
俺が先程の攻撃を防いでる隙に福音が突っ込んでくる。…やはりリミッター解除された機動速度などの性能が段違いだ。…これは厳しい。
*箒サイド
(一夏……)
私は一夏が仭と共に福音と戦っている姿を見ていた。
(私は守りたい。……一夏のあの背中を…)
すると紅椿から神々しい光りが溢れ出す。
「!?これは…紅椿のエネルギーが回復していく…!?」
画面には『絢爛舞踏(けんらんぶとう)』と表示されていた。
「これが、紅椿の単一仕様能力!」
私は一夏からもらったリボンで髪を結ぶ。
「まだ戦えるのだな…なら行くぞ紅椿!!」
そして私は一夏達の後を追う。
*一夏サイド
「くっ……!」
福音に零落白夜を当てるために俺は仭のサポートを受けながら近づこうとする。仭が福音の攻撃を防御したりしてくれるため、俺は近づくことに専念できて攻撃するが掠ってしまい、なかなか決定打には至らない。
(くそっ!!福音はダメージは受けてるはずだがまだ倒れないか……マズイな、エネルギーが少なくなってきた……)
白式のエネルギー残量は30%をきった。まだ戦えないことはないがこのまま戦うのなら慎重に攻めなければならない。
「一夏っ!!」
「箒!?お前怪我は……」
「大丈夫だ。それよりこれを受け取れ!」
箒が俺の手を掴む。
「これは……エネルギーが!?」
すると紅椿を通じて白式にエネルギーが流れ込み、エネルギーが回復する。
「絢爛舞踏…紅椿の単一仕様能力だ!」
「ほう、詳しくは知らんがエネルギーを回復させる…いや、俺の単一仕様能力と同じようにエネルギーを増幅させるわけか…」
そう仭が言ってくる。おいおい…それはチート並じゃないか。仭?あいつはシールドエネルギーを回復させるわけじゃないし、絢爛舞踏のように手間がかからないわけじゃない。
「仭待っていろ。お前にもエネルギーを!」
「それはありがたいのだが…さすがにそんな暇がない」
そうだった。仭は俺が回復してる間、福音に1人で戦っていたのである。
「はあ!」
仭のブレードクローによる斬りつけが決まり、仭の追撃の蹴りで福音が吹き飛ぶ。
「箒!1つだけ聞いておく!!…力の使い方、それはわかったか?」
「…ああ!!」
「…そうか、なら決着をつけるぞ!」
「ああ!」
「おう!」
そして福音が再び体勢を整え向かってくる。
「もう奴が吹き飛ばされるような失態は犯すとは考えにくい。一夏!!箒!!俺が奴の攻撃に対応する!その隙をついて倒せ!!」
「了解した!」
「わかった!」
俺は雪片弐型を構える。
『敵機1機、戦線復帰。最大攻撃力で3機とも排除します』
福音がそう言うと再びエネルギーの翼を広げ、頭上に集める。先程の荷電粒子砲のような攻撃よりエネルギー量が多い!
「ほう、なら俺も『暴食』!『
すると仭は蓄えたエネルギーをMAXにし、生命の鎖すべてを使ってパワーを1点に放出している。
「奴が全力で来るならこっちも全力の『
そしてお互いのエネルギーが集まる。その量はかなり多い。
「行くぜ!!!!!」
『ギアアアア!!!!!』
そしてお互いの攻撃が撃ちだされ
「はああああああああ!!!!!!!!!!!」
互いの攻撃が激突、そして大爆発を起こした。仭と福音は爆風によって体勢が崩れる。
「くっ…行けお前ら!!」
「わかっている!!」
「行くぜ!!」
だが仭の行動は充分だ。仭と福音が攻撃をしている間に俺と箒は福音の近くに近づいている。
「箒!!」
「任せろ!!」
そして箒は刀を福音に振り下ろすが、福音はそれを両手で掴み防ぐ。
「かかった!!」
箒は刀を離し、足から展開装甲のエネルギー刃が出現。体を縦に回転させ、かかと落としの様に福音に攻撃し、福音が怯む。
「一夏!!」
「止めを刺せ!!」
「絶対に決める!!」
そして俺は最大出力で突っ込む。
『ガッ…』
回避は無理と判断したのか体勢を崩しながらも銀の鐘で俺に向かって撃ってくる。だが…
(ここまできてもう引きはしねえ!!)
構わず突っ込み、零落白夜で斬りかかる。俺は福音にそのまま零落白夜の刃を押し付けていく。それによってとうとうシールドエネルギーが尽きて福音の動きが止まった。
「勝った……!?しまった!!」
シールドエネルギーが尽きたため福音が強制解除されることを忘れており、装甲が消え、操縦者が海に落ちていく。
「最後の詰めが甘いぞ一夏?」
しかし仭が近づいてきてくれてたため、操縦者の腕を仭が取り、抱きとめた。
「まったく…とりあえず怪我はなさそうだ」
「そうか」
「なら今度こそ終わったのだな」
俺はIS反応が多数近づいてきたためそっちを見る。それは鈴達でとりあえず無事なようだ。
「よし…帰還するか!」
「う…そ、そうだな」
箒が嫌そうな顔をする。ああ、そうか。確か命令違反したんだっけか?俺と仭は違うが…とりあえずうるさく言われそうだから黙っていよう。…後で知られるがだろうが。
「…………」
仭の方を見ると遠くの方を見ていた。
「仭?帰ろうぜ」
「……ああ…そうだな」
返答に間が妙に空いてたが俺は特に気にせず、旅館に向かい始めている連中を追いかける。その時仭が言ったことを俺は聞き取れなかった。
「…嫌な予感がまだ止まない。何だ?この得体の知れない感じは?もしや……いや、今は考えても仕方がない、か……」
はい。福音の件は終わりましたがまだ終わらない?それは次話で。ただ次はNG集になるかもしれません。
それと最近まったくきませんが誤字・脱字などの指摘もお願いします。