IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

45 / 108
サブタイトルがなかなか決まらないこの頃です。


第4章 夏休み(原作4巻から)
第37話 仭達の帰還と仲間達


第37話 仭達の帰還と仲間達

 

 

 無事テストが終わってIS学園は少し遅めの夏休みに入った。ほとんどの生徒達はそれぞれ実家へ帰郷し、特に外国人は帰国する者が多い。それによってIS学園に居残る者は少ない。一夏と箒が例だ。そして黒崎仭こと俺は夏休みの初めから帰国ではないがある意味実家の1つとも言える場所にアリィとレイラと共に来ていた。…アメリカである。

 

「―――以上がIS学園での報告です」

 

「はい、ご苦労様」

 

 ちなみにここは軍の施設である。どこにあるかは諸事情で言えないが現在俺は学園でのことを報告していた。念のため言っておくがここは軍の施設の1つである。

 

「それにしても箒の件はマズイですね」

 

「ええ、IS委員会がうるさくなるわね」

 

 1学期で起こった問題はいろいろあるが、これから大変になると考えられるのは一夏と同じぐらい注目されるであろう箒の件である。代表候補生でもないのに専用機を持った事でどこにISを帰属させるのかで問題になっている。紅椿が第4世代という事で、その技術を欲する各国が動いているからな。…やれやれ、一夏の件だけでも問題だってのに。俺?俺はある事情でそんな問題に含まれない。

 

「ま、箒の件は今は考えてもどうにもなりません」

 

「そうね」

 

「で、この後の集会は?」

 

「3時間後に始めるからどこか出かけたらどうかしら?」

 

「そうしてもらいましょうサクヤさん」

 

 っと今話してる人の紹介がまだだったな。この人はサクヤ・アルモ二クス中佐。俺達の軍での指揮官だ。だがこの人は指揮官であるにもかかわらず、総隊長でもある。軍最強であるが故に……。

 

「じゃあ、出かけさせてもらいます。後でブリーフィングルームに集まれば大丈夫ですか?」

 

「ええ」

 

 そう言って俺は指揮官を後にする。

 

 

 

「あっ、大尉。終わりましたか?」

 

「…ああ、そうだった。昇進したんだった」

 

「いや、忘れてたのかよ」

 

 俺は昼時でもあったのでとりあえず食堂に向かうと、そこにはアリィ、レイラ、そして俺と同じ黒髪だが、ぼさぼさに伸ばしておりそれをバンダナで包んでいる男、ダイン・クラウスがいた。ちなみに階級が1つ上の少佐で19才である。

 

「忘れてた。けど中尉のままで良かったんだがな」

 

 俺は適当に何か頼み、アリィの隣に座る。

 

「ったく相変わらず階級に興味のない奴だな」

 

「給料上がるのはいいけど書類系が増えるのが嫌なんだよダイン。ただでさえ、整備関係で忙しいというのに」

 

「お前は今十分IS学園で楽してると思うがな」

 

「それはおいとけ」

 

 階級が上がると書類などの仕事が増えるからあまり上がりたくない。デスクワークは嫌いだからだ。

 

「それと仭」

 

「ん?」

 

「俺の方が歳も階級も上だ」

 

「だから?」

 

「ため口聞くな」

 

「この部隊ではそんなもの関係ないだろ」

 

 そう。ここでは皆呼び捨てで呼んでいる。新参者とか部隊に馴染まん奴は除くが基本的に10、歳が離れていようがほぼ呼び捨てだ。まあ、本当に尊敬している人に限っては『さん』づけや『旦那』(当然男に対して)敬称などで呼ぶ。というかこの会話もう10回くらいやってる気が…。

 

「くっ、姐さんに訴えてやる!!」

 

「軽く受け流されるだけだ」

 

 このようにサクヤさんのことを呼んだりする。ちなみに女傑やボスなどいろいろ言われてるが本人はあまり気に入ってないらしい…。

 

「くっ…なら俺を尊敬していないと言うことか?」

 

「「「してない」」」

 

 3人そろった。ダインがふざけんなコラー!!と叫んでるが気にしない。アリィやレイラも、こいつのこういうところはわかっている。てかこういう奴だと割り振ってる。

 

「…ところでよ」

 

「ん?今度は何だ?」

 

「IS学園での生活はどうだったんだ?」

 

「女子にほぼ囲まれる日々」

 

「あー、ったく羨ましいな」

 

「どこがだよ。同性の生徒が1人だけってのはかなりきついし、心身ともにかなり応える」

 

「照れるな。ハーレムとは男の性―――ガハッ!?」

 

「ちょっと黙って」

 

 隣にいたレイラがダインの腹に肘をかます。…これももう俺達には見慣れた光景だ。大抵はレイラだが、こいつはこんな風に女子から制裁をくらわされている。一夏とは違った意味で困った奴だ。

 

「ぐっ、n「さてこの後どうすっかな」――おい!台詞遮んな!!」

 

 知るか。

 

「大尉はどこか行くんですか?」

 

「ん?まあな。しかしイタリアかと思ったらアメリカに集まれだもんな」

 

「本部じゃなくて支部に集まれですもんね」

 

 軍の本部は言えんが支部が3つあり、イタリア、ロシア、そしてここアメリカである。まあ、基本は訓練場だが…

 

「まあ、買い物でもしようと思う」

 

「ほう、なら俺も連れてってくれ」

 

「断る」

 

「不条理だぜ」

 

「やかましい。どうせ街の女にナンパされたいだけだろ」

 

「おいおい、そんなに俺はそういう奴に「「「見える」」」―――くっ、なんてことだ」

 

「何を言ってるんだお前は……ほら、飯ができたぞ仭」

 

「サンキュージョナス。おっ、主菜は魚か」

 

 ダインが馬鹿をやっていると飯を持ってくる男が現れた。この者はジョナス・ウィザース。茶髪で髭の濃い29歳の男性だ。シェフでもあり、彼の腕はめちゃくちゃ良い。

 

「まあ、あまりうるさくするなよ」

 

「了解です」

 

「そうだぞ仭」

 

「あなたよ」

 

「グハッ!?」

 

 本日2発目の肘が入った。…何やってるんだか。

 

 

 

「…はあ」

 

 昼食をとった後俺は買い物に出た。…ダインと。

 

「ったく何が悲しくて男と一緒に買い物なんか…」

 

「お前がついてくるっていったんだろうが…」

 

 ったくこいつは…女に声をかけられないからって。

 こいつは顔が整っている方――すなわちイケメンだ。この世の中は女尊男卑だが、見た目がそれなりなら女の方から声をかけられる(らしい)。言うなれば女尊男卑になる前の、男から女に声をかけるいわゆるナンパが、逆になったということだ。ダイン曰く、女尊男卑になる前もモテてたらしく、現在もそうだということ。

 組織でも実はこんな野郎だが、毒牙をかけられた女がいたりする。性格を知ったとしてもだ。

 

(これはあれだろうか?基本美女絡みの依頼しか受けないどこぞのプロスイーパーみたいな感じなのだろうか。あれもスケベな性格だが、魅力あるからな。そういえば天誅もある意味受けてるし)

 

 身長がそれなりに高い(俺より上)のに加え、先も言ったが整った顔立ち、さらにバランスの良いスタイル。見た目だけならクールでニヒルな雰囲気さえも醸し出す。(真面目なときは見た目通りである)性格はまあ、うん。まともだったなら格好いいというのに。

 しかも驚くことに、今まで女に問題は起こしたことがあっても、未だに警察沙汰になってないらしい。逃走もあったらしいが、たいていは会話で終わらせる辺り、ある意味凄いと思っている。それが話術なのか女を誑し込む術なのか知らないが。

 

 まあ、かくいう俺も(ほとんどがナンパといういう意味でなく)声をかけられているが、俺は今の立場を利用させてもらい、町中とかでの女の命令を丁重にお断りさせてもらっているが。

 

「…ん?」

 

「あっ」

 

 部隊の1人である女性、ラナ・バークレイズと会った。歳は17で赤髪で腰辺りまで伸びている。専用機持ちでもある。

 

「奇遇だなシャイニング…ってあいだっ!?」

 

 近づかれてきてダインはデコピンをかまされる。

 

「何でここでコードネーム使うのよ」

 

「ちょっとした冗談だったんだがな。それにしても相変わらず美しい」

 

「ありがと」

 

 もう部隊の者はほぼ慣れきっている光景である。コードネームは隊員全員のパーソナルネームを兼ねるだけではなく、相手に誤認情報を与える事もできるため、使用されている。ちなみに俺はベルセルク。ダインはヴァイセ、アリィはキャスター、レイラはインビジブルだ。

 

「で偶然だなラナ」

 

「ええ、仭君」

 

「…前から思ってたんだが、何故仭はそういう呼び方なんだ!?」

 

「お前をさんづけとかするのが嫌だからじゃないのか?」

 

「ははは、まさk「その通りよ」――ここまで女尊男卑が広まってしまったのか!!」

 

「いや、関係ないだろ。…でお前も買い物か?」

 

「うん。もう1人いるけどね。そういう君はダインとデート?」

 

「何でこんな変態とデートしなくちゃいけないんだ」

 

「ひどくねぇか!?それに俺は変態なんかじゃない!!伊達男だ!!」

 

「色魔だろうが」

 

「そうとも言うな」

 

 こいつは本当に…以下略。

 

「ひどくね!?」

 

 もうダルい。突っ込むのが。

 

「はあ、漫才はそこまでにしてくれない?」

 

「ああ、悪い」

 

「ラナー!って、あっ!仭…とダイン」

 

「オマケ扱いかよ、おい!?」

 

「そうよ」

 

「だろうな」

 

「そうね」

 

「否定しろよ!!」

 

「まあ、それはともかく「話を逸らすな!!」――――お前がラナの連れかソフィア」

 

「そうよ」

 

 こいつはソフィア・クレーネ。ラナと同じく17で、栗色の髪でショートカット。同じく専用機持ちである。でもってラナの親友。

 

「もしかして服を買いにか?」

 

「そうだけど…それが?」

 

「何だダイン。聞いてどうすんだよ」

 

「ああ、明日は嵐になるな」

 

「どういう意味よ!!」

 

 まあ、あまり服に興味のない奴だからな。おそらくラナに連れてかれたのだろう。

 

「あんたも失礼なこと考えなかった?」

 

「いや別に。…にしてもこの後どうすっかな。大体必要な物買ったし」

 

「何買ったの?」

 

「アダルトほゴベハッ!?」

 

「そんな物買うのてめえだけだ。第一本なんざ買ってねえよ」

 

「「………」」

 

 ダインの腹に正拳をかまし、黙らせるのをラナとソフィアは苦笑いして見ている。

 

「ぐっ……軽いユーモアだったのに…」

 

「やかましい」

 

 膝をついて腹を抑える。本当にこいつは19歳なのかと思う。

 

「はぁ、本当に相変わらずなんだから…」

 

「諦めろ。…で集会のこと考えると後1時間ぐらいか」

 

「そうね。仭君はどうするの?」

 

「そうだな。やることも終わったし帰って時間まで寝るかな」

 

「じゃあ買い物に付き合ってくれない?」

 

「荷物持ちか?」

 

 いつの間にか復活していたダインがそう言う。

 

「カフェで何か奢る「乗った」――ありがと」

 

 そう知ると同時に即決断するダイン。早ぇよ、絶対荷物多いパターンだろこれ。…はあ

 

「んー、どうせ暇だし俺もいいぞ」

 

「決まりね。じゃあ行くわよ」

 

「時間も考えろよ」

 

 こうして俺達男2人は女2人に付き合わされた。カフェで奢ってもらった者と荷物量が釣り合わなかったことが当たってしまったのは別の話だ。

 

 

 

 




オリキャラが少し登場しました。これからも少しずつ登場してくると思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。