IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~ 作:狂戦士
第38話 軍内での会議
「…まだ全員集まってなかったのか」
俺はラナ達の買い物につき終わり、帰って部屋で休み、ブリーフィングルームに集合することになっていたため来てみたがけっこうな人数はいたがまだ全員来ていないようだ。
「あ、大尉」
「まだ揃ってないのか?」
「ああ、まだ来てないみたいだな」
「何だダイン。てっきり部屋で寝てたかと思ったが」
「ふ、俺だって時間はしっかり守るさ」
まあ、こいつは遅刻グセなんてないからな。
「後誰だかわかるかレイラ?俺は今日出席する人数はわかってるんだが、顔は知らなくてな」
「大尉が知らないなら私もわかりませんよ。…でもラナとカノンはまだ来てないみたい」
「カノンも来るのか?しかし支部にいるとはな」
「その通り!」
「っと!相変わらずだなお前は」
「アハハ、まあねー!」
後ろからいきなり声が聞こえ、振り向くと噂をすればと当の本人がいた。カノン・ローア、オレンジの髪でショートカット。持ち前のポジティブさと元気な性格で周りを引っ張っていくアリィと同じようなムードメーカー。専用機持ちで、剣の使い手である。歳は15だがISでの実力は軍最強の5人に含まれる。
「で仭。学園にいてちょっとは強くなった?」
「どうだろうな」
「何だ。変わってないの。こりゃあたしより強くなるのはまだまだ先ね。お姉ちゃん悲しいわ」
「…で後は誰が来ていないか」
「無視すんなー!!」
「人がいるんだから静かにしろ」
「そうよ。それにもう揃うから静かにしなさいよ」
「あっ、ラナ。わかったわよ」
鈴より無邪気だがある意味似てるかもしれない。違いはツンデレと色気がない。…念のため言っとくがこいつは色気より武術って奴だからだ。そう本人が言っていた。
「…でラナ、もう揃うのか?」
「そうよ。あなた達が姉弟漫才してる間にね」
「いつの間に…って何だ姉弟って。てか何でカノンの方が上なんだよ」
「お前がガキだからだろ」
「…ダイン。後でちょっと生身の実戦訓練に付き合えや」
「いや、俺h「大丈夫だ。流血沙汰になるだろうが、悪くて半月だから」――いや何がだ!?」
「そこまでにしてくれるかしら?」
「姐さん!」
「…はあ」
サクヤさんが来た。そして相変わらず尊敬の意として姐さんとダインに呼ばれているがやはり慣れないらしい。
「まあ、いいわ。…じゃあそろそろ始めるわね」
解けば腰まで届きそうな長い髪をリボンで結び、ポニーテールにしている黒髪をなびかせながら壇上に立つ。ちなみにここは大学の教室みたいな作りで俺達は生徒のように座る。説明する奴が説明しやすいようにだ。
「早速だけど本題に入るわ。…IS学園の臨海学校での2日目、銀の福音の暴走事件が起こったわ」
「…『ブリュンヒルデ』の弟と、天災の妹が確か撃墜に出たとき、密漁船がいたようですが…あれの件は?」
「…もうあれには誰も乗ってなかったわ」
「!?」
「正確には私達が確保しようとしたさいには誰も乗ってなかったわ。逃げたみたいね」
…ということはあれが国の情報収集用の船なのか、ただ単な密漁船なのか、それとも普通の漁船であったのかわからないわけか…。俺としては最初の方だな。一夏の戦闘データを取るためにやったと考えられる。だが、ああいう行動を取ったことだけがわからん。馬鹿げてるからな。
「…問題はもう1つ。仭が福音とその操縦者を奪いとろうとする者と遭遇したわ」
「…それは『奴ら』のしわざですか?」
1人がそう口を挟む。
「ええ、奴ら…亡国機業(ファントム・タスク)のしわざと見て間違いないわ」
亡国機業(ファントム・タスク)。裏の世界で暗躍する秘密結社。第二次世界大戦中に生まれ、50年以上前から活動しているらしい。ISを強奪するなどしているがその目的や存在理由、規模などの詳細が一切不明の組織だ。
「ベルセルク、その遭遇した奴が亡国機業(ファントム・タスク)ってことは間違いないのか?」
「ああ、数年前に『地図にない基地(イレイズド)』を襲った奴らも亡国機業(ファントム・タスク)だってことだけはわかったし、遭遇した奴は『私はその軍を襲った連中の1人だ』とはっきり言っていた。つながりはあると考えて間違いない」
一夏に確かどこが襲ったか聞かれたがあの時は嘘をついた。
「ふーん。で負けたんでしょ?」
カノンが痛いところをついてくる。
「ああ、完全にな。死にかけた」
「まあ、あんたは頑丈そうだし大丈夫よ」
「はいはい。そこまでにしなさい。…それで敵は仭を軽く倒すほどよ」
その言葉で専用機持ちは特に目の色が変わった。
「…そんなに強いのね」
「うん。仭君は私達でも倒すのに手こずるのにね」
特に俺を軽く倒す2人はそう言ってくる。カノンは上記で言ったがラナも軍最強の5人に数えられる1人であり、俺よりも実力は上だ。
「大尉の応援に行ければよかったんですけどね」
「今更そんなこと言っても仕方ねえだろ。でも第二形態移行して勝ったんだろ」
「…まあ、な」
「ん?どうしたんだ?」
「…勝ったには勝ったがどうも後味が悪い。奴はブレードしか使わずに俺を1度倒した」
「それだけ強いってことになるな」
「そう俺も思ったが第二形態移行したIS相手にブレードだけしか使わないってのはさすがに不自然だ」
「どういうことだ?」
「あくまで仮説だが、初期設定の状態で戦ってた可能性が高い」
「…マジか?」
さすがにこれには動揺する奴が多い。
「…まあ、色々と思うことはあるだろうけど話を戻すわ。…これから奴らも動いてくると思えるわ。VTシステムの件もあるし…充分に警戒してちょうだい」
『了解』
そしてこの後は各地での任務でのことを話したりで終わった。
「ああ、そうだソフィア」
「何?」
「俺が頼んだ例の物はできたか?」
「え?…ああ、できてるわよ」
で、話し合いが終わった後、俺は整備室でソフィアにあることを訪ねていた。
「でもあれ…多分というか…絶対扱いにくいと思うんだけど」
「構わん。とりあえず渡してくれ。俺がその武器を使ってみる」
「んー、わかったわ」
「…ふむ。重いな」
『いや、当然だから』
俺は訓練する用のアリーナで武器を片手ずつ持っていた。それは
『さすがに片手ずつは扱うのは無理あるんじゃない?』
「まあ、持てなくはない。…とりあえず使ってみるか。弾数は?」
『両丁とも250発よ。ちなみに毎秒約10発、だから2丁使って計20発ぐらいね』
「んー、長く使って最長50秒か。使い続けは無理だな。…実弾では」
『まあ、そうね。とりあえず試してみなさいよ』
「わかった。じゃあ相手を頼むアリィ」
「了解です」
俺は短機関銃『オルトロス』を2丁相手に向ける。
「行くぜ!」
その言葉と共に実弾をぶっ放す。
「アイシクルウォール!」
当然氷柱を何本も出してアリィは防ぐ。
「っと!」
10秒ほどぶっ放し、アリィの方を見ると氷柱は粉々になっているところはあるが完全に崩壊には至ってない。
「ふむ…まあ、生半可なシールドくらいだったら壊せるな。使えないということはない」
『でそれ片手ずつで使えるの?』
「まあ、俺自身が負荷に耐えられないってことはない」
『じゃあもう少し威力上げる?』
「どうするかな。威力を上げすぎると踏ん張るために動けなくなっちまうし……少しでいいから頼む。毎秒放つ弾数は…まあ、とりあえずこのままでいい」
『ん、了解』
「じゃあ、とりあえず使い切っちまうと同時に速さも確かめるか。アリィ!ちょっとフルで撃ち続けるから逃げ続けてくれ!」
「わかりました!」
そう言うと同時にアリィは空中に、そして俺は残りの実弾ををぶっ放す。
「ラァァァ!!」
アリィが毎秒約20発の弾丸の雨をかわす。それを俺は追いかけるがまったく当たらない。
カチ、カチッ!
「…弾切れか。もう少し速くできないか?さすがに遅いと思う」
『そうすると威力も上がることになるけど?』
「とりあえずやってくれ。何度も繰り返すして丁度いい具合を見つけるしかあるまい」
『まあ、それもそうね』
「…で本題はこれからだ。アリィ、かわすかガードしろ」
「了解です」
「さて…」
俺は第二形態移行したことにより増えた『生命の鎖(ライフ・ライン)』を腕の装甲から出し、それぞれ1本、片手ずつに持つ短機関銃に刺さる。
「フォース!」
そして鎖を通じてエネルギーが送り込まれて満タンになり、それに合わせて黒く不気味に光る。
「…大尉、何か怖いんですけど…」
「ああ、満タン表示だ。諦めろ」
そして俺は砲身をアリィに向ける。
「はあ!!」
ドオン!!と短機関銃から
「っ!」
それをアリィはかわす。しかし俺は追撃のエネルギーの弾丸を放つ。
「きゃ!?」
それが当たるとエネルギーの塊が散弾し、爆発した。
「なるほど…ライフル並のスピードにしたり、
実弾とエネルギー弾、両方が使えるように頼んだが上出来だ。実弾ではマシンガンとしてしか使えないがエネルギー弾としては応用が効くな。
『どう?』
「上出来だ。これはまあ、いいだろう。欲を言うならもう少し速くしてほしい」
『了解したわ』
「じゃあ、終わりにするか」
「そうですね」
やはり重いから使いこなせるようにとでも考えながら俺は戻る。そして俺は数日間訓練や調整などを支部で行った。
仭の新武器登場です。次話からは学園に戻ると思います。