IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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会長が登場です。


第5章 生徒会と学園祭(原作5巻から)
第46話 新学期、生徒会長との出会い


第46話 新学期、生徒会長との出会い

 

 

「でやああああ!!!」

 

 夏休みが終わり、2学期に入った。そして、2学期初の1組と2組の合同実戦訓練が行われている。そんな中俺、織斑一夏は鈴と戦闘中。

 

「ああもう!!何で捌ききれんのよ!!」

 

 双天牙月を持った甲龍の猛攻が続くが、俺はそれを雪片弐型だけで捌いている。第二形態になった白式はより燃費が悪くなったものの、それを補うためのカノン師匠にとことん鍛えられた剣術により戦闘に関してはブレードだけでも一応戦えるようになった。どんな修行だったかは…思い出したくないが。

 

「もらった!」

 

 衝撃砲をかわして、零落白夜発動済みの雪片弐型を振り下ろすと、試合終了のブザーが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

*仭サイド

 

 

 

 

 

(さすがだな)

 

 一夏の戦闘を見てそう思った。現在、午前午後に分けられて実習が各クラス行われていているため、昼休みが長めに取られているのでその時間を使って昼食をとろうと食堂に向かっている。

 

(しかしあいつの成長スピードは速いな)

 

 私情抜きでもそう思わざるを得ない。いくらカノンにほぼ1日鍛えられたとしても1週間だ。今のあいつは防御に徹すれば、大抵の奴はブレード1本で何とかなるだろう。

 

(まあ、カノンが教えた剣術は実戦向けというのもあるのだが…)

 

 それでも今の一夏は代表候補生に簡単にやられるほど弱くはない。負けてられないな。…さて

 

「何か用ですか?」

 

 俺は後ろの角に鋭い視線を向ける。

 

「…あちゃ~、バレてたか。気配は隠してたんだけどね」

 

「これでも軍人です。俺を尾行してるような奴にぐらい気付きますよ」

 

 そして出てきたのは簪と同じ水色の髪をした扇子を持った2年生の生徒。扇子が開かれていて、『不覚!』と書かれていた。

 …まったく、夏休みに心配した通りだったが初日で動くとは。

 

「で、生徒会長更識楯無さん。もう1度聞きますが何か?」

 

「あら、私のこと知ってるのね」

 

「それはまあ。それにこれでも1度あなたとは昔に会っています。覚えてないでしょうが」

 

「?そうだったかしら?…まあ、いいわ。それで用はあるわよ黒崎仭君。世界で2人目の男性IS操縦者、専用機は『剣闘士(グラディエーター)』と呼ばれる第4世代型のISを持ち、織斑一夏君などとは知り合いで、3組のアリシア・マーフェウスとレイラ・ハーベストの2人とは恋人関係の君に」

 

「最後以外は間違いないと言っておきます」

 

「あら?違うの?」

 

「…で、表向き(最後の以外合ってるが)をそこまで調べたのなら当然俺の他のことも調べたのでしょう?」

 

「さあ?どうかしら?『ベルセルク』君」

 

 十分調べてるようだな。

 さしずめ学園に危害を持たさないか、俺の弱みを握る、もしくはその両方のために調べあげたのだろう。

 

「ところで本当に何の用ですか?いいかげん俺も食堂に行って昼食をとりたいのですが?これ以上時間取らせるのなら俺はあなたを無視して向かいますが?」

 

「それはごめんなさい。でも時間はもう取らせないわ。生徒会への勧誘に来たの」

 

 俺の近くまで来て扇子で俺を指す。

 

「…生徒会ですか」

 

「黒崎君…織斑君もだけど、部活に入ってないわよね?それで君がどこの部活動にも所属していないというのは生徒会長として困るのよね~」

 

「なるほど。なら生徒会に入りましょう」

 

「え!?」

 

「どうかしましたか?鳩が豆鉄砲をくらったような顔をして」

 

「本当にいいの?」

 

 簡単に承諾するとは思わなかったのだろうな。が、ここで入っておいた方がこっちとしても色々ありがたい。

 

「現在でも部活に入らないか?と誘われてますからね。特に入りたい部活も女子だけでは…ね」

 

「そう。なら歓迎するから後で生徒会室に来てね?」

 

「あー、今日は無理ですね。明日でいいですか?」

 

「わかったわ。待ってるわね」

 

 そう言って彼女は立ち去る。

 

「……………」

 

 俺は制服についた()()()を取り、手でつぶす。

 

「…ったく、そこまで信用ならんかね俺は」

 

 これは先程彼女に近付かれたときに付けられた物だ。普通の奴だったら気付かなかったろうが。

 

「ま、俺が生徒会に入ったのは彼女と不毛な争いを避けるためだったのもあるが…」

 

 あっちの思い通りだと思ったら大間違いだ。そう思いながら食堂に向かう。…てか何だよアリィとレイラとは恋人関係って。

 

 

 

「おっ、仭!」

 

「何だ。軽く3,4ヶ国ぐらいと戦争できる面子だな」

 

「冗談に聞こえないからやめなさいよ」

 

 ↑から一夏、俺、鈴である。ようするに1年の専用機持ちが全員で食事をしていた。

 

「ちょうどいいところに来ましたわね仭さん」

 

「実は一夏と白式は誰とタッグになったら、一番効率的かって話してたんだ」

 

「だから、私の紅椿と組んだ方が、白式の燃費の悪さが解決するんだ。私が一夏と組んだ方が良い」

 

 理屈ではそうだ。白式の1対0のエネルギー消滅能力に対して紅椿は1対100のエネルギー増幅能力となっている。…しかし

 

「けど今一夏と組んでも白式の燃費の悪さが解消されるわけはないぞ箒。福音戦以来『絢爛舞踏』発動できてないんだし」

 

「うっ…」

 

 あれ以来何度か見たが箒は1度も『絢爛舞踏』を発動できていない。俺や一夏に相談しに来たほどだ。

 

「本当に何故発動できないんだ」

 

「さあな。零落白夜は別として同じ単一仕様能力はないからな。第一形態でもコツとかじゃなくて気持ちに問題があるんじゃないか?」

 

「気持ち…か。わかった。もう少し考えてみる」

 

 単一仕様能力はもともとISが操縦者と最高状態の相性になったときに自然発生する固有の特殊能力だからな。こればっかりは俺にもわからん。

 

「でしたら私のブルー・ティアーズなら、白式の苦手距離をカバーできますわよ!」

 

 まあ、確かに一夏の射撃能力は低いが

 

「その前にお前は連携がとれるようになれ」

 

「うっ…」

 

 よくはなってきたが連携が苦手だ。ビットの制御に集中しなければならないからでもあるが。

 

「ならあたしね!甲龍は近接と中距離もこなすから、白式と相性がいいのよ。それに、一夏と私は幼馴染だし」

 

 最後のは関係ないとして、確かにこいつの言うことは的を得ている。

 

「何を言うか。それ以前に一夏は私の嫁だ。故に私と組む」

 

「お前もセシリアと大体同じだがな」

 

 ラウラは基本1対1ではあまり言うことがない。…が連携になると孤立していたせいか悪い…とは言わないが普通という感じだ。

 

「で、一夏は(組むとしたら)誰と組むんだ?」

 

「うーん……」

 

 次の一夏の言葉を6人は待ち、2人はにやにやしながら見ている。

 

「…やっぱ仭かな」

 

『………………』

 

 全員沈黙。かくいう俺もだ。

 

「…理由を聞こうか」

 

 まさか前に組んだからとかないだろうな?

 

「いや、だって基本仭は誰と組んでも相方が最大限に力を発揮できるようにサポートしてくれるし」

 

 何だ、そんなふうに俺は見られてたのか。周りを見ると満更でもない感がでている。てか睨むな睨むな。

 

「とりあえず礼を言っておこう。だが俺はいなかったわけだし、俺以外から選択してくれ」

 

「そうか?…じゃあ」

 

 再び次の一夏の言葉を6人は待ち、2人はそれを見ている。

 

「…シャルか簪かな」

 

「「僕!?(私!?)」」

 

「理由を聞こうか」

 

 これ、2回目な気が…。

 

「いや、仭と同じでサポートがうまいからさ」

 

 ああ、なるほど。

 

「仭だったら誰と組むんだ?」

 

「俺か?…基本誰でもいいな」

 

『ええ~~~』

 

「単純にパートナーのためにやることがわかってるしなぁ」

 

 相手の動きを止めたり、パートナーへの妨害を防いだり、基本やることはそれだしな。まあ、それは俺が優しめの連携をとる場合だが。そしてかれこれ雑談をしていると俺、アリィ、レイラ、簪が残った。

 

「そういえば、仭は遅かったけど何してたの?」

 

「ん?ああ、お前の姉と会ってた」

 

「「!!」」

 

「…お姉ちゃん、と?」

 

「ああ」

 

「……………」

 

「心配するな。偶然会っただけで生徒会に勧誘されただけだから」

 

「そうなんだ」

 

 ホッとしたような感じをして、簪は食堂を去っていった。さて

 

「更識楯無に遭遇したのですか?」

 

「正しくは待ち受けたが、そうだ。けどとりあえず本当に生徒会に誘われただけだった」

 

「それでどうしたんです?」

 

「承諾した」

 

「「!?」」

 

「待て待て。まあ、言いたいことはあるだろうが当然考えもあってだ」

 

「「…………」」

 

 睨まないでくれ。

 

「とりあえず様子を見ようと思う。今のところは常に監視下に置いておきたいという意味もあるだろう。何もしてこないのならそれで構わないし、何かしてこようならそれ相応の対処はする」

 

「…わかりました」

 

「油断のないようにしてください」

 

「あい、わかってる」

 

 そして2人も去っていく。とりあえず盗聴器の件はこれ以上やってきたら警告はするか。前に一夏の部屋と千冬さんの部屋に盗聴器を仕掛けたのも十中八九、彼女のしわざだ。

 

「…学園のためだとしても何もしてない俺…いや、組織に敵対行動を取るようなら、容赦はせんがな」

 

 

 

 

 

*一夏サイド

 

 

 

 

 

「やっぱり無駄に広いな……」

 

 もはや俺と仭専用となっているロッカールームは静か過ぎて逆に落ち着かない。

 

(にしても雪羅に割くエネルギーの割り振りどうするかな…仭は今の防御が多い状態がいいと言ってたけど……)

 

 そんなことを考えているとふと後ろに気配を感じて、後ろを向こうとすると

 

「!?」

 

「だーれ――っと!」

 

 突然目の前が真っ暗になり、反射的に後ろに肘打ちをかまそうするがはずれる。どうやら後ろにさがったようで、俺の視界も戻る。そして後ろを見ると水色の髪をした2年の生徒で、扇子を持っていた。簪に似ている。

 

(……隙がまったく無い)

 

 カノン師匠や仭と、生身の訓練(という名の地獄)を受けたから彼女が相当の手練だということがわかった。

 

「うふふっ。私のことより、急がないと織斑先生に怒られるわよ」

 

「は?」

 

 ふと時計を見ると、すでに授業から3分経過していた。やべぇ!元凶は――いねぇし!

 

「ああもう何なんだよ!!」

 

 俺は猛ダッシュで走った。

 

 

 

「……遅刻の言い訳は以上か?」

 

「いや、だから見知らぬ2年生に絡まれまして―――」

 

「ではその女子の名前を言ってみろ」

 

「だから初対面ですって!」

 

 そして千冬姉に現在問い詰められている。

 

「千冬姉ならわかるんじゃないか!?簪に似た水色の髪の2年生!!」

 

「……彼女か…ったく、何をしでかすのやら…」

 

「仭?」

 

「ん?ああ、独り言だ」

 

「…余所見とはいい度胸だな織斑。全員整列。これよりデュノアにラビット・スイッチを実演

してもらう。的は織斑だ」

 

 は!?

 

「あの、織斑先生?」

 

「何だ黒崎、止めないぞ」

 

「いや、そうじゃなく、一夏にそれやったら教室が…」

 

「デュノア、ISを展開しろ」

 

「警告です。やめた方がいいです。…忠告はしました」

 

 仭が何か言ってるみたいだけど助けてくれ!!

 

「シャ、シャル!?」

 

「何かな織斑君?」

 

 ちょい!明らかに怒りを表してるぞ!?何故だ!?

 

「では始め」

 

「一夏、死にたくなかったらISを展開しな」

 

「くそっ!こうなったらやってやらあぁぁ!!!」

 

 そしてシャルの銃弾を回避、もしくは剣ではじくなどをして全弾回避した。ちなみにそのはじいたせいで教室に被害がでかけた銃弾を仭が落としており、千冬姉を睨んでいた。

 

 

 

 




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