IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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やっと楯無との勝負になりました。


第53話 仭VS楯無

第53話 仭VS楯無

 

 

「…何でこうなった」

 

 そして次の日、仭と楯無は現在ISを展開してアリーナに立っている。が

 

『さあ、いよいよ始まります!ご存知我らのIS学園最強生徒会長の更識楯無さん!そして世界で2人目の男性IS操縦者の黒崎仭君!彼は生身でとはいえ生徒会長に勝ってます!この勝負どうなるかわかりません!!』

 

(黛さん…さりげなくバラさないでくれよ)

 

「用意はいい?」

 

「いいわけねぇだろ…」

 

 向かい合ってる楯無がそう言ってきたが仭は否定する。

 

「何でこうなった?俺はお前とは静かに決着をつけたかったんだぞ……」

 

「いやぁ、迷惑だった?」

 

「やっぱお前か…」

 

 原因は情報の漏洩。あの場で他の誰かに聞かれてはおらず、一夏と簪は言わないだろうから残りは1人。楯無だろうと仭は思っていた。

 

「でもこれはあなたの為でもあるのよ?」

 

「納得できるよう説明してみろ」

 

「この学園でも女だから偉いって思ってる生徒がいるわ」

 

「それで?」

 

「もしあなたが勝ってもそれを多分信じようとしない人がいて、卑怯な手でも使ったんだと疑い出すかもしれない…」

 

「で、自分自身が見てどっちが勝っても納得させるようにと?」

 

「ええ」

 

「はあ…まあ、礼は言っておこう」

 

「まあまあそう落ち込まないで。そのかわりそっちが勝ったら何か好きなことを私に頼んでいいわよ」

 

「は?」

 

「もちろん私と同室になるとかでもいいわよ?」

 

「さて…そろそろ始まるかな?」

 

(普通にスルー!?)

 

 何の反応もせず、面白くないと少しショックを受ける楯無。だが試合も始まるので真面目になる。

 

「…この前の勝負のように負けないわよ?」

 

「悪いが今回も勝たせてもらう。こっちも最強の名は欲しているのでな!」

 

『試合開始』

 

 楯無は蛇腹剣(ラスティー・ネイル)を構えて仭に突っ込む。それに対して仭は何の武器を展開せず、ぎりぎりまで近づいたところで蹴りで対抗した。

 

「あら?そっちは武器を展開しないのかしら?」

 

「展開するも何も、隠さずに出しているだろ?」

 

 蛇腹剣を押し返すと仭は楯無に飛びかかって殴ろうとする。それを難なく楯無はかわし、標的を失った拳はそのまま地面に。すると

 

 

ドゴォン!

 

 

「!?」

 

 地面が盛り上がって小さなクレーターができる。それを見て楯無は少し驚いた。

 

「…なるほど。武器はそれね」

 

「そう、この拳だ。パワーアシストを加えてこの威力。当たればお前といえどただでは済まない。剣道3倍段って言葉があるが…」

 

 仭は拳を構える。

 

「だからと言って拳で勝てないってことはないぞ?」

 

「…上等よ!」

 

 

 

「…仭は武器を展開しないな」

 

 観客席で仭と楯無の戦いを観戦している一夏はそう呟いた。

 

「そうね。会長の方は蛇腹剣で、仭は素手で挑んでいるし」

 

 試合が始まり、仭は未だに武器を展開せずに体術のみで楯無の攻撃を凌ぎきっている。

 

「…それにしても仭さんと会長は今のところ互角ですわね」

 

「そうだね。そういえば生身では勝ってるんだよね仭」

 

「ああ、でも勝ったのは楯無さんにギブアップさせたわけだったし、本人も相手にするのは厳しかったって言ってた」

 

「なるほど。師匠でも苦戦するか」

 

「…言葉だとお姉ちゃんが言い負けてるけどね」

 

「ああ……」

 

 簪のその言葉に一夏は苦笑いをし、他は?マークを浮かべるだけであった。

 

「で、どっちが勝つと思う?」

 

 箒が聞く。が

 

『わからない(りませんわ)』

 

「…………」

 

 

 

「はあ!」

 

 仭は楯無の蛇腹剣を素手もとい手刀で捌きながら楯無に攻撃を加えようとする。が、楯無も動きを見て確実に避け、防ぎ、流す。

 

「ふふ」

 

 楯無はいきなり後方へ跳び、パチンと指を鳴らす。

 

「む!」

 

 すると仭の周囲にいつの間にか漂っていた霧が蒸発、爆発した。

 

清き熱情(クリア・パッション)よ。忘れてたかしら?」

 

「………忘れちゃいないさ」

 

 煙の中から出てきたのは拳を地面に叩きつけていて、無傷の仭の姿があった。

 

「守護方陣。…やはりこれが弱点でもあったか」

 

 清き熱情(クリア・パッション)はナノマシンを発熱させることで水(霧)を瞬時に気化させ、爆発させる。そこで霧を発熱させなければいいと仭は守護方陣で自身とその周囲の霧ごと隔離した。霧は空気中にあるのでそれを除いて守護方陣をすることはできないが、熱を遮ることはできたため、水蒸気爆発の衝撃と守護方陣の内部での爆発を防いだ。

 

「(半分は賭けだったが…)何の考えもなしに素手で挑んでると思ってたか?」

 

「…いいえ。そうこなくちゃ」

 

「ならば…俺も相応の態度で示さなければな」

 

 仭がそういうと同時に仭の両手に2本ずつブレートが展開され、指に挟んで構える。

 

「ん?それ、何か変わってないかしら?」

 

「ああ、確かに前に持っていたブレードは変わった」

 

 仭が持っているブレードは今まで持っていたブレードより細くなっており、鋭さが増していた。

 

「改造して軽くて扱いやすくなった。…行くぞ。お前が試し斬りの1人目だ」

 

「そう簡単に斬られないわよ?」

 

 楯無は不敵な笑みを浮かべ、それに対し、仭は自然体になる。

 

「「……………」」

 

 しばし無言になり、そして

 

「らあ!!」

 

 仭が仕掛ける。

 

「っ!」

 

 楯無に斬りかかるも紙一重で楯無はかわす。が仭は攻撃の手を緩めない。

 

「くっ!(速いわね。けど…)」

 

「!!」

 

 楯無は仭が右手に持ったブレードで上から斬りかかろうとした瞬間蹴り上げ、仭の手からブレード2本が離れて飛んでいく。その瞬間楯無は蛇腹剣で斬りかかろうとするが、それと同時に仭は左手に持っていたブレードで斬りかかる。

 

「くっ…!」

 

「うぐっ…!」

 

 お互いの攻撃がそれぞれ当たる。が楯無の攻撃の方が仭に与えるダメージは大きかった。

 

「行くわよ!!」

 

 すると楯無は蛇腹剣を持っていない方の左手に大型ランスの蒼流旋(そうりゅうせん)を展開、仭に突きをかます。

 

「ちっ」

 

 それを仭は蹴りで軌道を変え、攻撃をくらうのを避けるがそれと同時に蛇腹剣が鞭のように襲いかかるも仭は後退しながらかわす。距離を少し離したが、それを許す楯無ではなく追撃していく。

 

(あの螺旋状に水を纏うランス。素手で掴むのは無理だな……なら)

 

「エナジーグローブ」

 

 すると仭はブレードをしまい、両手が黒く染まる。そして楯無のランスでの攻撃のさい、掴んだ。それと同時に仭の両手がランスが纏っている超高周波振動する水と触れ合い、悲鳴の音を上げる。

 

「なっ!?無茶するわね…」

 

「ククク」

 

 仭が不敵な笑みを浮かべる。ランスがピシと嫌な音を上げた。

 

「!?」

 

 そのままガトリングガンで攻撃しようとした楯無は仭を蹴飛ばし、ひとまず下がる。すると仭の両手が黒く染まっているのが治り、普通に戻った。

 

「…纏ってる水の威力はまず、素手で掴むことなんてできないわ。手が黒かったのが原因かしら?」

 

「正解だ。エナジーグローブ。俺の単一仕様能力で作られたエネルギーを手に纏い、エネルギーのダメージを触れれば無効化する。お前のその周りにある水で俺の拳による攻撃を弱めようとしても無駄だ」

 

「…厄介ね」

 

 それはエネルギーの光弾などは触れたとしても触れてしまえば無効化される。零落白夜のように打ち消すわけではなく、身代わり…防具になって防いでるとしても厄介であることには変わりはない。

 仭は今度は短機関銃(サブマシンガン)オルトロスを片手に1丁展開。楯無に向かって発砲したが、楯無は周りにある水のヴェールで銃弾を受け、銃弾は勢いを失い水の中で停止する。が仭は横へ横へと動いて楯無に短機関銃を発砲しまくる。

 

「しつこいわね!」

 

「しつこくて結構」

 

 そう言いながら仭は間を空けながら発砲や短剣を展開して投影をしてくる。が、楯無も水のヴェールで銃弾を防ぎ、短剣をランスや蛇腹剣で弾くだけではなくランスに仕込まれているガトリングガンで発砲するが仭には当たらず、徐々に距離を詰められる。

 そして楯無との距離が詰められ、至近距離で仭は短機関銃を発砲、が水のヴェールで防がれた。

 

「は!」

 

 すると仭の右手が黒くなり、その手で水のヴェールに触れる。その瞬間ヴェールが爆ぜた。仭が水に発勁を放ち、内部から破裂させたためである。

 

「!?」

 

「気を取られすぎだ」

 

 その瞬間左手に持っていた短機関銃を零距離で発砲。楯無は気を取られて避けることができなかったが、残弾は残り少なかったため、数秒くらうと弾切れになり、そのときに楯無はランスを仭の脇腹に叩きつけ、仭は軽く吹き飛ぶ。

 

「くっ、銃を変えときゃよかった」

 

「やるわね♪惚れちゃいそうよ」

 

「そうか」

 

(さっきからひどくないかしら!?)

 

 何の反応も示さないので楯無は少しイラッとくる。が仭は楯無のからかいに応じると面倒なことになるのが目に見えてるからそういう態度をとっているわけであり、楯無にも少なからず責任はある…かもしれない。

 

「…にしてもやはり学園最強の名は伊達じゃないな」

 

「ふふ」

 

「ならば…俺もあの武器でお前に対抗するか」

 

 そう言うと仭は銃を捨てる。その後仭の右手に巨大な斧が展開された。

 

「!?その武器は…?」

 

「さて初陣だ。処刑の魔斧(バルディッシュ)…」

 仭はその斧を右手だけで持ち、軽く振り回した。

 

 

 

 




長くなりそうだな…これ含めて3話で終わるだろうか。
次話は第3章で話していた仭の武器の初陣ですが、そうそうに期待はずれ?なことが起こります。
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