IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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一夏はとばします。原作と同じになるので。


第60話 出し物への反応

第60話 出し物への反応

 

 

「…まさかこうなるとは……」

 

 仭は狭い通路を通りながらそう思う。仭はパーを出し、仭の方に決まったのは

 

「まあ、私もこんなふうになるとは思いませんでしたけどね」

 

「じ、仭君?何かいない?大丈夫?」

 

 アリシアとラナだった。ということはダインの方はソフィアとレイラということがわかるだろう。

 

(てかジャンケンとかで不意打ちぎみに始めるとグーを出す奴が多いと聞いたが…何で始めたソフィアがグーを出す?)

 

 そしてダインもさすがに驚いたようだがすぐに、笑み(普通に絶叫してるところを見れるため)を浮かべ、トンネルの中に消えていき、その後ろを渋々ソフィア、レイラが続いた。

 

「俺はダインについていった方が良かっただろうか?」

 

「ダインが何やらかすか心配ですか?」

 

「いや、あいつはああいう性格だがセクハラのような行動はしないからな。やましいことはしないだろう。てかそんなことはお前達とて知っているだろうが」

 

 ああいう性格だが、お前達と同じくらいの女子には嫌われ者ではないからなと仭は付け加える。ただそれはそういう男だと6割方諦めているからでもあるが。

 

「じゃあ何ですか?」

 

「…問題は同行してる2人の方だ。さっきから絶叫が止まないんだが…」

 

 仭がそう言うと2人は背定する。現在も反対側の方から絶叫が響いているからだ。おもに2人の。

 

 

 

「きゃああああ!!」

 

「ちょ…ソフィア!?」

 

 トンネル内。ダインを先頭にトンネル内を通っていると横から何かが触れてきた。トンネルは机に黒い布を被せてトンネルを作り出している。ちなみに横から触れてきてるものは筒のような物やマジックハンドの手で人がちょっかいを出して脅かしているだけである。が

 

「いやあああ!!」

 

「おま…レイラも!驚きすぎだろ!!てかソフィア!いいかげん足を離せ!!」

 

 ダインの後ろにはソフィアがいて、恐怖でダインの足を掴んで進めなくさせていた。広さは所詮教室なのでトンネルもそう長くはないのだが、ダイン以外の同行者の手によってかなり時間がかかっている。

 

「ダ、ダイン!もう戻りましょう!異論は認めないわ!!」

 

「いや、入ったら戻るなって書いてあっただろ?」

 

「だ、だったら早く進んでよ!!」

 

「いやレイラ、ソフィアも含めてだがお前達が邪魔して進めないんだが…」

 

「「いいから進みなさいよ!!」」

 

「じゃあソフィア手を離せ!!」

 

 すると布の隙間から手が出てきたことには3人は気が付かなかった。そしてソフィアの首元を触る。

 

「嫌アアああ!?」

 

「いだだだだ!!ソフィア!太ももが痛い!爪を立ててまで掴むな!!」

 

「も、もうこのトンネルをぶっ壊すわ!!」

 

「やめろ!問題を起こすつもりか!?」

 

「もう嫌!!」

 

 ダインは宥め、ソフィアは錯乱、レイラは喚く。その内女子2人は今にも泣きそうであった。彼らには長い時間と感じただろうが、実際は少ししか経っていないのである。

 

 

 

『グアアアアアアア!!!」

 

「きゃああああ!?」

 

「……………」

 

「大尉怖いですぅ!」

 

 仭達が通路を抜けると鎧を来た首なしに遭遇した。それの顔であろう物はその首なし騎士の手にあり、悲鳴を上げている。そしてラナ、若干だが少し気味悪がっているアリシアが仭の腕にそれぞれ両腕を回してくる。が、当の本人はあまり気にする様子もなかった。

 

(あれは…暗くてよく見えんが鎧は手作りだな。よくできている)

 

 ここのお化け屋敷はレベルが高いなーなどと考えていると、仭が驚いていなかったからか首を飛ばしてきた。それを仭が片手でキャッチする。

 

『グオアアアアアア!!』

 

(おーおー、これ高かっただろうに。音声も顔もリアルだ)

 

 何となく仭はそれをラナとアリシアに近づける。

 

「ちょ!仭君!!間近で見せないでよ!!」

 

「冗談抜きで怖いですから!!持ち主に返してください!!」

 

「はいはい」

 

 若干涙目の2人から叱咤され、仭は返すと承諾すると首を首なし騎士に放り投げる。

 

「お疲れ様です」

 

 仭は首を首なし騎士が受け取ったのを確認するとそう言って先に進む。すると後ろでドサッと膝をついた音がした。

 

「…大尉」

 

「ん?」

 

「さっきの人…ものすごく落ち込んでたよ」

 

「あれ?普通にお疲れ様って言ったんだが駄目だったか?」

 

「次は驚いてあげて下さい」

 

「…わかったよ」

 

 悪気はなかったが、言われて悪いことしたと反省する仭。

 

 

 

「…………」

 

 やっとトンネルから出たダインはこの状況をどう認識すればいいのか考えていた。ガクガクガクと今にも音が聞こえそうなくらい震えているソフィアとレイラがダインにくっついている。ソフィアは服を掴んでいるが腕に密着し、レイラは完全に両腕をダインの腕に巻き付けている。密着してるため、当然柔らかい物が当たっているが

 

(…痛ぇ……)

 

 ソフィアは皮膚ごと、レイラは力を入れて抱きしめているのでダインは腕に痛みを持っていた。そのため自分でも離れて欲しいのか欲しくないのかわからなかった。ただ1つ言えることはこの2人には何を言っても届かない。

 

「…なあ、お前達大丈夫か?」

 

「「な、何が…?」」

 

「(大丈夫じゃなさそうだ…)……いや、何でもない」

 

 ここで慰めなどの言葉をかけたところで否定されるだけなのでダインは聞くのを止めた。少し進むと

 

「殺してやるーーー!!」

 

「きゃあーーー!?」

 

「いっててててて!!ソフィア、皮膚!!皮膚!!」

 

 ゾンビに遭遇した。顔がかなりのリアルで、覆面をしてることが見られたが客であるダイン達はそれどころでゃない。

 

「…………」

 

「いてーって!!ほら進むから離せ!!」

 

「あ、ご、ごごめん」

 

「…ん?どうしたレイラ?」

 

 叫び声も上げず、何の反応も示さないレイラに不審を抱いたために、表情を窺う。

 

「…………」

 

「おい、レイラ?……気絶してやがる」

 

 ダインの腕を掴みながら、血の気の引いた蒼い顔をしてレイラは意識を遮断していた。

 

(あー、ったくここまで学園祭でのお化け屋敷のレベルが高いとは思わなかった。エキストラも随分と覆面やらメイクやらして怖がらせてきやがる…)

 

 仭と同じことを考えていて、ダインはとりあえず早く進んでしまおうと考えた。

 

「ほらっ、行くぞソフィア」

 

「わ、わかったわよ」

 

 そしてダインは一応意識のあるソフィアに声をかけ、先に進んだ。

 

「……無視された。驚いてくれたの最初だけだったし…」

 

 取り残された3年のエキストラがポツンと呟いた。

 

 

 

「…マジであっち大丈夫か?」

 

「さあ…?」

 

「…大丈夫じゃない?」

 

 壁に遮られていようが、仭達はダイン達の先程のやり取りを聞いていたため、苦笑している。

 

「やっぱり俺がソフィアとレイラ(あの2人)と一緒に行った方が良かったんじゃないだろうか。このままじゃここで問題起こして被害を出しそうで怖い」

 

「「…………」」

 

 さすがに洒落にならないが、そうなる可能性も本当にあるので2人もダインと一緒に行かせたことを後悔し始める。が、過去には戻れないので問題を起こさないようにしてもらうよう祈るしかない。あの分岐点から出口まで別れた人は合流しないと書いてあったからである。

 

「まあ、いいや。あいつらはどんなにこういうのが苦手だろうが、(未成年だが)軍人だ。常識ぐらいわかってるから大丈夫だろう。が、万一のことが起きた場合は…その時は俺が出口の方から逆走して止めに行く。だからとっとと出口まで向かおう」

 

「「了解」」

 

 そう2人は決め、そろそろ出口だろうと思いながら角を曲がると棺をすぐ近くに見つけた。何だと思いながらさらに近づくと

 

「うぉーーーーー!!」

 

「「きゃああああ!!」」

 

 今度はドラキュラが出てきた。女子2人は不意打ちをくらってはいないが、リアルさに驚く。気を抜くと首を刈られる世界にいるので、自然に人の気配を感じてしまうために誰かがいることは3人ともわかっていた。そして仭は

 

「わー(棒読み)」

 

「驚けぇ!!」

 

 あまりに間の抜けた驚き方だったので仕事を忘れ、ドラキュラはそう叫んでしまった。

 

「いや驚いてますよ。わー(棒読み)ほら」

 

「ほらじゃないんだよ!ほらじゃ!!」

 

 仭の呟きにドラキュラは叫び、女子2人はどうしたらいいか困っていた。

 

「えー、じゃあ無反応の方が良かったですか?」

 

「それはそれで傷付く!」

 

 じゃあどうしたらいいんだよと内心思いながら困ってしまう。

 

「む、君は黒崎仭君だな。君は不意打ちぎみに驚かせてきて何にも動じないのか!?」

 

(不意打ちっていってもな。こればっかりは驚かせてくることはわかってたし…)

 

 しかしそれを言ってしまうと間違いなく面倒になるので仭は言わない。

 

「いやぁ、ただ高校の出し物にしてはレベルが高いとは思いましたけどね。エキストラもリアルでしたし」

 

「おっ、そう思ってくれると嬉しいなぁ」

 

「ではこれで」

 

「ああ…て、待て待て待て!!話をうまく逸らすな!!」

 

 仭が本心を言って、それで終わり…というわけにはいかなかった。ドラキュラが出口に向かおうとした仭の肩を掴んだからである。

 

「それより仕事に戻らなくて大丈夫ですか?」

 

「え?…ああ!!そうだった!!」

 

「じゃ行こう2人とも」

 

 仭は再び出口へと向かう。後ろから「待てぇぇぇ!!」と聞こえるが当然スルーする。

 

「大尉……」

 

「何だ?」

 

「あの驚き方はないんじゃないですか?」

 

「そうは言ってもな。悪いとは思うが今更謝ったところで傷付けるだけだし…」

 

「まあ、そうだけど仭君――」

 

 ラナがその先を言おうとした瞬間

 

『何しようとするの!?』

 

『ちょっ!俺はお前を起こそうとジダッ!?』

 

 向こう側から声が聞こえた。

 

「「「……………」」」

 

 3人は歩を止め沈黙。少し沈黙をしたところで

 

「…ダイン……」

 

「何したんですかね」

 

「前の会話と先程の会話の内容から察するに、気絶したレイラをどうにかして起こそうとしたが、ダインがレイラを怒らして鉄拳をくらった…というところかな」

 

 上からラナ、アリシア、仭の順で言った。

 

「ダインのやったことがわかるんですね」

 

「あくまで予想だがな。何だかんだ言っても、軍にいたときは奴とは長い付き合いだからな。毎日共に仕事をしてりゃわかる」

 

 あの色魔ぶりだけは何でそうなったのかだけはわからんがなと仭は付け加えた。それに対し2人は苦笑する。

 

 

 

 仭の予想はほぼ当たっており、少し前。

 

「…けどこのままレイラが気絶してると俺も動けねぇな」

 

 ダインがそう呟き、起こすことを決める。

 

「引っ叩いたら絶対反撃くらうから止めたほうがいいわよ」

 

「…そうする」

 

 そういうわけでレイラを壁に寝かせ、声をかけて起こすことにした。

 

「レイラー!」

 

 反応なし。

 

「起きろー!」

 

 反応なし。

 

「…朝だぞー!」

 

 反応なし。

 

「…お化けがいるぞー!」

 

 若干反応あり…と思われる。

 

「…いなくなったから起きろー!」

 

 反応なし。

 

「………」

 

 埒があかないとダインは考え始める。

 

「……ファーストキス奪うぞ?」

 

 反応なし。

 

「…あんた……」

 

 いや本当にするわけないだろとソフィアにダインは言う。すると再び考え始め

 

「……服脱がすぞ?」

 

 反応なし。が、気のせいか汗がでているような気がする。

 

「………(規制)?」

 

 するといきなりレイラが起き上がり

 

「何しようとするの!?///」

 

「ちょっ!俺はお前を起こそうとジダッ!?」

 

 鉄拳をくらわす。そして顔を真っ赤にしてダインを見ようとしない。

 

「…あんたさぁ、言っていいことと悪いことがあるわよ」

 

「…………」

 

 確かにそうだが何か納得がいかん。そう思うダインであった。

 

 

 

「…で、まあ問題を起こさずに出口までいけたみたいだが…」

 

 仭達は先に出口に着いており、後から来たダイン達と合流したわけだが

 

「…何があった?」

 

 右頬が赤くなっているダインと、何故か顔を染めているレイラと、呆れ顔のソフィアを見て仭は思わずそう言った。

 

「………///」

 

「いやな、俺がおゴベシッ!?」

 

 起こそうとと言おうとしたがレイラの肘打ちに黙らされる。

 

「…ソフィア」

 

「私は何にも知りませ~ん」

 

「…まあ、いいや」

 

 これ以上聞いたところで何も得られないだろうということで仭は引き下がった。何より自身の時間のこともあるからである。

 

「さて、次はどうする?」

 

「あっ、1年3組に行きません?」

 

「あー、あそこか」

 

「いいんじゃない?」

 

「ゲームやりたくなったしね」

 

「じゃ行こうか」

 

 部外者3人の意思も決まったので3組に行くことになり、ゲームを楽しんだ。

 

「…よし!これなら勝つだろ!!」

 

 仭、ダイン、ソフィア、レイラでポーカーをやっていた。そしてダインは勝ち名乗りを上げながら手札を出す。3と4のフルハウスだった。

 

「むう、俺はフラッシュだな」

 

 仭はそう言って♣マークのカードを5枚出す。

 

「なら私の勝ちね」

 

 そう言ってレイラも手札を出す。7のフォア・カード(フォーカード)だ。

 

「いいえ、私の勝ちよ」

 

 そう言って出したソフィアの手札は♥マークの3・4・5・6・7と並んでいるストレート・フラッシュだった。

 

「じゃあチップはもらうわね」

 

 そんなこんなで仭も時間が5分前と迫ってきた。

 

「悪い。時間だからそろそろ俺は教室に戻る」

 

「ならチップを寄越してくれ!」

 

「断る」

 

「そんなこと言わずによぉ!」

 

 そう言ってダインは立っている仭に腕を回す。その瞬間、ダインは仭だけに聞こえる声で、それも真剣に囁いた。

 

「…『ブリュンヒルデ』の弟を見た。いかにも怪しい奴が接触してたぞ」

 

「…ファントムか?」

 

「可能性は高いな。ただ言えることは一夏()の持つ白式(専用機)がおそらく目的だろうな」

 

「…そうか」

 

「警戒しといた方がいいぞ」

 

「わかってる。お前もなるべくラナ達から離れるなよ。で・・・・・・・・だからな」

 

「わかった」

 

 それを聞いてダインは離れた。「あー、やっぱ駄目か」と周りにチップについての話をしていたと思わせるようにしながら。

 そして仭も教室の外に出ていった。

 

(…とうとう動き出したか。まったく俺の勘は嫌な方向ばかりに当たる)

 

 仭はそう思いながら教室へと戻っていった。

 

 

 

 




次話は…あの人が再び出てきます。
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