IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~ 作:狂戦士
オリ主視点です。
番外編 バレンタインデーの1日
2月14日、バレンタインデー。ざっくり、そして悪く言えば日本で男が勝ち組と、負け組に別れるイベントである。言い過ぎで言えば、女子が燃えるイベント。…言い過ぎだな。女子同士でチョコを渡すのが流行ってるし。
そんなことを思いながら俺、黒崎仭は教室に向かうために廊下を歩いている。…持っている鞄の他に袋を持ちながら。…バレンタインのことを語ってたのだから察するだろうが、道中女子から貰ったたくさんのチョコが入っている。袋は自前だ。
…袋を持ってると言ったが、別に自分用なわけではない。(貰うとは思っていたが、貰う量が予想を越えていたので使っている)中学校で、一夏の下駄箱に大量のチョコが入ってたのを見て、おそらく俺と一夏を除いて女子しかいないこの学園で奴が多く貰うと予想して持ってたわけだ。5つくらい持ってたからな。
貰ったと言っても、義理チョコや世話チョコや友チョコがほとんどだがな。本命や好意を持たせるためにチョコを貰うのは一夏の仕事?だ。
(にしても、日本のバレンタインは随分と違うと改めて思い知らされたな…俺は日本人だが)
本来バレンタインデーというのは、2月14日、269年頃殉教死したローマの司祭、聖バレンタインの記念日で、この日に愛する者に贈り物をする。つまり男から贈り物をしてもいいし、別に贈り物がチョコでなくてもいいのである。まあ最近は贈り物がチョコでなくなってきてるが。(合ってる)
ホワイトデーやら男から女に渡す逆チョコやらあって、日本独自の発展を遂げたものとなっていて、『日本型バレンタインデー』と表してもいい。
俺の所属する組織では当然本来のバレンタインデーだ。…が義理はないというわけはない。俺や他に所属してる日本人から、義理チョコというのを聞き、(驚いていたが)少なからずだが、男に贈り物が渡されていた。俺は所属して1年とかそんなものだから1回しか経験していないが…2個ほど貰ったと言っておこう。
っとそんなことしてるうちに、教室についた。これ以上話すと長いとか、雑学ぶるなとか言われそうなので丁度いいからここで終える。バレンタインについてもっと知りたければ、ウィキペディアで調べてくれ。
「黒崎君おはよう」
「…ああ、おはよう」
そして教室に入ると、女子数人からチョコを渡された。…死ね?反応から世話チョコだ。
で、一夏の机を見ると…あ、やっぱし。チョコが大量に置いてあった。俺はそんなでなかったが。ただ言えるのは一夏本人はまだ来てないのと、怖い顔をした4人がいることだ。怒っても仕方がないだろうに。
「ええっ!?……マジかよ」
荷物を片付けていると(主にチョコ)一夏の声が入り口から聞こえ、そっちの方を見ると両手にたくさんのチョコを持っていた一夏の姿があった。このまま千冬さんが来て、出席簿で叩かれるのもあれだなと思った俺は袋を渡すため、一夏の近くに寄る。
「おはよう一夏」
「ああ、おはよう仭。…どうしようチョコ…」
「ふぅ…ほら、袋を2つほどやるからこれにチョコを全部入れろ」
「助かった」
少し経ってホームルームが始まるチャイムが鳴り、千冬さんが入ってきたが、一夏はギリギリチョコを片付けられたので叩かれなかった。
で、時間は昼休み等飛んで放課後。専用機持ちは全員一夏の周りに集まっていた。おそらくチョコを渡すためだろう。昼休みや休み時間?渡そうとしてたが、戸惑ってた。俺は生徒会もあるので、どうなったかは後で聞く。
「しかし楯無、終わったらすぐに来いって言ってたが、チョコでも渡してくれるのか?」
あの人たらしが、俺の反応を楽しむためにやってくる可能性は高い。そう思いながら廊下を歩いていると生徒会室に着いた。とりあえず扉を開ける。
ガチャ
「はーい「死ねや」―――っとぉ!出会い頭に死ねはないでしょ!死ねは!」
やかましい、裸エプロンで出てきたからだ。ちなみさっきは+正拳だ。かわされたが…。
ちなみにちらっと、紐が見えたために水着も着てるようだ。
「簪に連絡されたくなければ「ちょっと待って!」―――……」
脱兎の如く扉を閉めた。……………いっぺん殴ったほうがいいだろうか?そして虚さんがいなくなったら本当にこの学園どうなるんだろうか。俺1人でまとめられるだろうか。
「お待たせ!」
「早」
通算3秒。うん、数え間違いと信じよう。
「で、呼び出した理由は何だ?別に仕事はないだろ」
「うん、その…ね?」
何か急にモジモジしだした生徒会長。…わざとらしい。
「今日バレンタインでしょ?だから…これ」
「おっ」
ラッピングされた小型の箱だ。
「食べて?」
「箱を?」
ヒュンッ!とパンチが来るがかわす。先にふざけたのはそっちだろうが。
「中のチョコをよ!」
「どうも…」
俺は受け取る。が…
「?どうしたの?」
「これを開けた瞬間、爆発とかないよな?」
「ないわよ…。てかどういう意味よ」
何となくしそうだからな。うん、表情から見るにこれはないか。
「…なら煙が出てくるとか、実はカレールーとか…」
「普通のチョコよ!何だったら私が開けてあげるわよ!」
そう言って箱を開けて見せてくる。…何も起こらないし、ちゃんとしたチョコだ。ちなみにハート型。
「じゃあ寮に帰ってから…」
「いや、その…今食べて感想聞かせてくれない?」
「…わかった。じゃあ頂きます」
「うん、食べて食べて♪」
……………。
「むぐほっ!?」
「…………」
俺は自分で食べる…と見せかけ、楯無の口に突っ込んでチョコを放り込ませる。
「…辛アァァァァァァァ!!」
「…やっぱしな」
おそらくからしか、タバスコでも入ってたのだろう。楯無はその激辛チョコたるものを食べてのたうち回ってる。滑稽だ。
ちなみに何故気付いたか?俺が口にチョコを入れる寸前、楯無の表情がにやりと僅かだが笑みを浮かべたのを見逃さなかった。…ああ、駄目だ。もうこいつに菓子とか渡されたら食う気がしない。
「ゲホッゲホッ!水ッ!水ゥゥゥ!!」
「…どんだけ辛いんだ」
危なかった。あんなの食ってたらかなり笑われてた。いや、そういう問題じゃないな。
「まあ、自業自得ってことで。お茶を自分で用意して飲んでくれ」
さて、部屋に帰るか。何か呻く声がするが知らない。
「―――ってことがあった」
「会長、どんだけからかいたいんですか」
「知らん」
で、部屋。ルームメイトのアリシアことアリィに俺はさっきのことを話していた。
「で、会長大丈夫なんですか?」
「…はて、鞄に入ってた手付かずのお茶が見つからん。生徒会室に落としてきたかな」
「…ふふ、わざとらしいです大尉」
まあ、かなり苦いやつだが。
「あ、それとバレンタインチョコです」
「これまたどうも」
ラッピングで包まれているチョコの入った箱を受け取る。
「手作りですよ」
「去年も確かそうだったよな」
アリィは組織でのバレンタインデーで送り物を渡してくれた人物の1人である。
「はい、けどその1ヶ月後にお返ししてくれましたよね」
「ま、貰ったままというのもあれだからな。日本じゃそういうのがあるって言っただろ」
確かあの時は俺は、クッキーを贈ったな。…手作りのを。作ってる途中、からかってきた連中がうざかった。
「日本のホワイトデーに従うとして、1ヶ月後を楽しみにしてな」
「はい、日本のバレンタインデーのお返しは3倍にして返すのが礼儀って聞きましたから楽しみにしてます」
「どこでその知識を知ったんだよ…」
そういやそんなことが…ってそれマズくね一夏。
「冗談ですよ」
「はぁ…」
そんなこと言われたら色々困るだろうが。俺は1ヶ月後、本気でどうするべきか今から悩むことになった。
で、後に楯無が部屋に来て、謝罪してチョコをまた渡してきた。(今度は普通のだった)そして一夏が楯無に激辛チョコを渡され、食べて大変な目に会ったことを聞くのは次の日の話。
コラボ作品の方でも番外書いたのでよろしくお願いします。
それと本編の方はすいません。明日か明後日には投稿しますので。