IS<インフィニット・ストラトス> ~白き騎士と黒き暴君~    作:狂戦士

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2回目のバトルです。


第6話 仭VSラウラ

第6話 仭VSラウラ

 

 

(さてどう時間を稼ぐか)

 

 見事に挑発にのってくれたラウラだが俺は別に戦うために挑発をしたわけではない。一夏から俺に標的を移させ、担当教師がこの戦いを止めてくれるのを待つ。ただそれだけだ。

 

「とりあえずブレード2本で様子を見るか」

 

 俺はブレード2本を展開、プラズマ手刀2本に迎え撃つ。

 

「それだけか?私を甘く見るな!」

 

 両手に展開されたプラズマ手刀の他にワイヤーブレードによる波状攻撃に襲われる。

 

「…流石にやばいな……」

 

 さすがに計8本はマズイ。それでも俺はなんとか波状攻撃を受け止め、かわす。

 

「所詮ブレード2本ではその程度だ」

 

「そうか、ならもう2本増やすか」

 

 そう言い俺は一旦距離をとり、ブレード2本を展開、両手の指に2本ずつ挟み込み再び構える。

 

「貴様ふざけているのか?」

 

「大真面目だ!」

 

 そして俺はラウラに突っ込む。ラウラは当然攻撃を緩めないがワイヤーブレードの攻撃を俺はすべてブレードで受け流す。

 

「何!?貴様手を抜いていたのか?」

 

「少し違うな、ただ武器の攻撃範囲と耐久力が上がっただけの話だ」

 

 両指に挟み込み爪のような形にしたため、普通にブレードを扱うのとは違い攻撃範囲が広がる。簡単に言うと動かすのが楽になり、他の攻撃に対応できる。耐久力に関してはブレード2本で攻撃をしてるので武器に対してのダメージも減るというわけだ。別にそんなに難しいことはしてない。簡単に言えば攻撃を受け流してるだけだ。

 

「っ、調子に乗るなぁぁぁーーー!!」

 

 大型レールカノンによる砲撃、そして6本のワイヤーブレードによる一斉攻撃。

 

「そんな攻撃が当たるか」

 

 俺は大型レールカノンからの砲撃を切り捨て、ワイヤーブレードすべてを受け流す。やけになった攻撃ほど脆いものはない。

 

『そこの生徒達!何をやっている!学年とクラス、出席番号を言え!』

 

 突然アリーナにスピーカーからの声が響く。騒ぎを聞きつけてやってきた担当の教師か。遅すぎるだろ。

 

「……ふん。今日は引こう」

 

 やっと行ったか。しかしまだあいつはまだ何かを隠しているな。かく言う俺もそうだが…。

 

「やれやれ2人共大丈夫か?」

 

「ああ、助かったよ」

 

「ありがとう」

 

「今日はもうあがろう。もうアリーナの閉館時間だしな」

 

 

 

 

 

*一夏サイド

 

 

 

 

 

「なるほどな、お前を敵視するのはそれが原因か」

 

「多分な」

 

 俺は仭に何故ラウラに敵視されるのか心当たりが無いのかと聞いてきた。

 ラウラが俺を敵視する理由―――ドイツ、千冬姉、と来たら思い付くのは1つだけ。第2回IS世界大会『モンド・グロッソ』の決勝戦での事だ。自身、忘れたい記憶でもあるが、一生忘れられないであろう忌々しい記憶。

 俺はその日、誘拐された。謎の組織に。どういう目的があったのか未だに不明なのだが、俺は拘束されて真っ暗な場所に閉じ込められた。そんな俺を救い出したのがISを装備した千冬姉だった。ドイツからの報せを受け、決勝戦会場から飛んできたらしい。強く、凛々しく、美しく、そして俺を見付けた安堵感で表情が和らぐ千冬姉の姿を、俺は今でも忘れない。

 ただ、決勝戦は千冬姉の不戦敗となり、大会2連覇を果たせなかった。俺の誘拐事件に関しては一切公表はされなかったが、事件発生時に独自の情報網から俺の監禁場所に関する情報を入手していたドイツ軍関係者は全容を大体把握している。そして千冬姉は俺を救助する際に手助けしてくれた『借り』があったために、大会終了後に1年ちょっとドイツ軍IS部隊で教官をしていた。ラウラはその時に千冬姉の教えを受けたのだろう。

 

「で、ラウラにとって千冬さんは絶対強者の存在であるように見える。だから、そんな千冬さんの強さを穢した一夏の存在が認められない―――そんなところか?」

 

「多分な」

 

「馬鹿だな」

 

 あっさり言った。

 

「あの人の強さはお前がいたからだと俺は思うけどな」

 

「えっ、そうなのか?」

 

「ああ、わかってないならいい」

 

 ???

 

「それにお前には罪はないし、お前が誘拐されたからあいつは千冬さんと会えたんだ。狙われる筋合いはお前にはない」

 

「…ありがとな」

 

「…しかしまあ、あいつがああなのも、多少は千冬さんにも責任が…いや、戦闘知識だけしか知らないとは思ってもいなかったと考えれば、仕方ないところもあるか」

 

「え?」

 

 聞こえなかったので、聞き直す。

 

「いや、何でもない」

 

「そうか?そういや」

 

「?」

 

「…聞きそびれたこと聞いていいか?」

 

「なんだ?」

 

「お前の両親今どこ住んでいるんだ?」

 

「…………」

 

 んっ、また暗くなった。

 

「スマン…後で必ず話すから後にしてくれ」

 

「?わかった」

 

 どうしたのだろうか

 

「それにしても…」

 

「?」

 

「シャルルはなんで俺達と着替えたがらないんだろう」

 

「…………」

 

「あのー、織斑君とデュノア君と黒崎君はいますかー?」

 

 山田先生の声だ。

 

「シャルル以外はいます」

 

「入っても大丈夫ですかー?まだ着替え中だったりしますー?」

 

「大丈夫です。着替えは済んでいるので」

 

 山田先生が入ってきた。

 

「大事な話なら呼びますが?」

 

「ああ、いえ、そんなに大事な話でもないですから、織斑君から伝えておいてください。ええとですね、大浴場が使えるようになります」

 

「「本当ですか!」」

 

 見事にハモった。

 

「嬉しいです。助かります。ありがとうございます、山田先生!」

 

「い、いえ、仕事ですから……」

 

「いやいや、山田先生のおかげですよ。本当にありがとうございます」

 

「……一夏? 何してるの?」

 

 

 

 

 

*仭サイド

 

 

 

 

 

 シャルルが来た。なにか不機嫌そうに見える。…やはりこいつは……

 

「一夏、先に部屋に戻っててっていったよね?」

 

「お、おう」

 

 気のせいか周りの気温が下がっている気がする。

 

「それより喜べ、大浴場が使えるようになるぞ」

 

「そう」

 

 ……一夏への返答も即答、これは怒りか?

 

「それと織斑くんにはちょっと白式に関しての書類があるので一緒に来てください」

 

「わかりました。シャルル、遅くなりそうだから先にシャワー浴びててくれ」

 

「わかった」

 

「じゃあ一夏どうするか?この後整備室に行く予定だったが」

 

「あっ、そうだったな」

 

 このあと一夏の白式の燃費の悪さをどうにかできないか見てみる予定だったのだ。

 

「…俺が白式を預かって見るわけにはいかないだろ、整備室使えるか見てくるからその間に用を終わらせろ」

 

「悪いな」

 

 そう言い山田先生に付いて行く一夏、俺も整備室に行くか。更衣室から出てすぐに肩を叩かれる。

 

「ヤッホー、くろっち~」

 

 この間延びしたのほほんとした感じの声…確か布仏本音だったな。その呼び方はやめてくれと言おうと思うがたぶん無理だろう。

 

「その呼び方は決定事項?」

 

「決定事項なのだよ~」

 

「…変えてくれない?」

 

「え~、別にいいじゃん」

 

 …………。

 

「まあいいや、布仏さんどうした?」

 

「本音でいいよ~、いや何しに行くのかな~と思って~」

 

「ああ、整備室使えるか見に行くところだ。今日使えるかわかるか?」

 

「あ~、今日はかんちゃんが使っているから使えないね~」

 

「?…更識簪か?」

 

「そうだよ~、だからかんちゃんなんだよ~。私は幼馴染みなのだよー」

 

 やはりな、布仏家は代々更識家に仕えてきた家系だからな。

 

「確か日本の代表候補生だったな、どこか専用機の調子でも悪いのか?」

 

「ちがうよ~、専用機を組み上げてるんだよ~」

 

「どういうことだ?専用機持ちでここに入学したはずだろ?」

 

「うん。だけど専用機がまだないんだって~」

 

「何で?」

 

「たしか~開発先が白式と同じ所って聞いた~」

 

 ああ、そういうことか。おそらく簪の専用機が後回しにされ、一夏に専用機が届いてしまったのだろう。

 

「ってことはもしかして一夏のこと恨んでる?」

 

「私は別に恨んでないよ~?」

 

「いや、本音さんじゃなく…」

 

「そんなかたっくるしく呼ばなくていいよ~」

 

「…本音じゃなく、簪さんが」

 

「ん~、少なくともよくは思ってないかもね~」

 

 やっぱりな、この件は一夏が悪いわけじゃないがしょうがないな。

 

「そうか、まあ教えてくれてありがとな」

 

「どういたしまして~」

 

 ずいぶん時間がかかってしまった。ん、携帯が鳴っている。

 

 

 

 

 

*一夏サイド

 

 

 

 

 

「そんなに遅くならなかったな」

 

 白式に関連した書類書きをしなければならなかったが、たいして時間はかからなかった。仭に「終わった」と電話をしたら整備室は使えないと返ってきた。なので現在部屋に帰ってるところだ。もうシャルルも部屋に戻ってる頃だよな、とか考えながら、自室のドアノブを回し、部屋の中に入る。

 

「ただいまー。ってあれ?」

 

 その場にいるであろう、シャルルが見当たらなかった。でも、シャワールームの方から響く水音でシャルルがシャワー中だという事に気付いた。そういえば、昨日でボディーソープが切れてたよな。無いと体を洗えないし、困ってるかもしれないから届けてやるか。クローゼットから予備のボディーソープを取り出す。脱衣所に置いて声を掛けておけば問題ないだろう、と考え、洗面所兼脱衣所に入るためにドアを開け中へ入る。

 

「おーい、シャル―――」

 

ガチャ。

 

 

 シャルルに声を掛けようとした瞬間、シャワールームへと続くドアが開いた。多分、シャルルもボディーソープがない事に気が付いて取りに出ようとしたのだろう。

 

「あっ、ちょうどよかった。これ、替えの―――」

 

「い、い、いち……か……?」

 

 シャワールームから出てくるのはシャルルだろう、と思っていたら、シャルルによく似た『女の子』がそこにいた。何で『女の子』って気が付いたかって?簡単だ。胸がある。

 

「…………」

 

 見てはいけない。頭ではそう思っていても目を離せない。シャルルの顔を見てみると徐々に青白くなっていき、そのままシャルルが倒れていく。

 

「はっ、シャルル?シャルルゥゥゥーーーー!!!!????」

 

 

 

 




こんばんわ。
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