今回もまた長いです。
そして、試験ということでパチェちゃんが活躍する・・
けど戦闘描写は余り期待はしない方がいいです。
※Attention please!※
・長い
・独自解釈
・パチェさんが強い
OK?
それではゆっくりしていってね!
ー試験当日ー
ーーーーーーーーーーーーー国立雄英高校
ヒーロー育成の最高峰である超名門校。
受験できるだけでも素晴らしいとされ、生半可な者が通れるほど広い門ではない。
特に今年の競争倍率は300倍。
それを通ることが出来るのはたった一握りの者のみ。
ーーーーーーーーー緊張しながら、或いは真剣な表情で各々が試験を受けに来る中、一人気だるげそうに欠伸をする少女がいた。
SIDE:パチュリー・ノーレッジ
うーん・・・・・・・っと。
はあ・・・・流石に人数が多いわね。
そう思いながら私はふと上を見上げる。
ーーーーーーーーー青い空を背景にして視界に入るのは大きなアルファベットの『UとA』。
これが雄英高校の校門、そしてその後ろにあるH型の建物が校舎だ。
規模がデカイだけあって校舎もデカイ。見た限り敷地も広い。そしてセキュリティも万全。
流石“最高峰”と言われるだけはあるわね。
(ーーーーーーーーーーさて、と。)
私は筆記試験の会場へと向かった。
(はぁ・・・・簡単過ぎて時間が余ったわね・・・・・・・)
どの教科も百と数年間生きてきた私にとっては朝飯前だった。
最高峰と聞いて少し期待したけど、所詮は高校の受験。
中学生レベルの問題と応用が殆どだった。
仕方がないので実技試験に使えそうなスピード、魔力重視の魔法を思い浮かべる。
その後、あっという間に筆記試験は終わった。
ーーーーーーーーー少女の筆記の点数に採点する何名かが驚き、とある教師が頭を抱えたのは言うまでもない。
私は実技試験はまず説明がある為、その会場に移動する。
~少女移動中~
説明会場の講堂はどこか映画館のような造りで薄暗く、中央にあるステージらしき部分はスクリーン等がある。多分説明する教師が来る場所なのだろう。
私はそれを横目に指定された席へと移動する。
「あ、パチェちゃん!」
席に座った直後、右方向から聞き覚えのある声がする。
横を向くと、緑髪で縮れ毛、こちらを向いてにこにこ笑っている出久。その隣にクリーム色に近い金髪で爆発を思わせる髪型、横目でこちらを見たあと目をそらした勝己がいた。
「あら、出久、それに勝己も。」
「見当たらなかったから休んだのかと思ったよー!」
「ケッ」
出久は心配そうな表情をした後、嬉しそうにそう言う。その後ろの勝己はいつも通りの対応に見えるが、その表情は何時にも増して冷静だった。
その直後、スポットライトが点灯し、その光は説明するであろう人物に向けられる。その人物はーーーーー
「リスナー達!今日は俺のライブへようこそー!エヴィバディセイヘイ!」
しーーん。
テンションの高いかけ声に帰ってきたのは冷たい空気と静寂だった。
そりゃあ、これから始まるのは大事な試験。
たとえ緊張した暗い雰囲気の中で呼びかけたのがあのポイスヒーロー ・・・・・・プレゼント・マイクとしてもテンションの差に着いていけないから誰も答えられないでしょう。
・・・・・・まあ、出久は返したそうにしているけど。
「こいつはシヴィーーー!」
そしてそれだけで済ませ、尚且つテンションを下げず何事もなかったかのように振る舞うのは流石プロ、かどうかは知らないけどすごいと思う。
本当どんなメンタルしてるのよ
「なら、リスナーの皆に実技試験の内容をサクッとプレゼンするぜ!アーユーレディー?
イェーーーイ!」
シーーン。
またしても静寂。
今回はそれを分かって自分で自分のかけ声に答えている。
うん、やっぱりどんなに静かでもこの人は常時通常運転ね。
声が大きいから煩すぎてかなわないわ。
そしてツッコミが居ないから尚更煩い。
まあ、あの人が説明するにしても雰囲気が重くなって実技試験を受けるのをやめる人が増えそうだからどっちにしろ向いていないけど。
~とある廊下で
「へっくしゅん!」
「大丈夫か相澤君!風邪かい!?」
「いえ、大丈夫です。あと暑苦しいのでその勢い止めてください。(何だったんだあのくしゃみ・・・・)」スッ・・・
「君結構酷いな!?」
と、いうことがあったそうな。
~そして話のスポットライトは少女へと戻る。
ん?今何かあったかしら?
・・・・・・まぁいいわ。
「ボイスヒーロープレゼント・マイクだー!!すごい!ラジオ毎週聞いてるよ、感激だなー!!雄英の講師はみんなプロのヒーローなんだ!!」
突然どうしたかと思って横を向くと、キラキラとした表情で興奮しながら出久がそう言っていた。
「うるせぇ」
「うるさいわよ。」
「ごっごめん!つい・・・」
はぁ・・・・・まったく。
興奮したらすぐ話し出す癖を直してほしいわね。
私みたいに話に集中している人も居るのに騒ぐだなんて。
空気を読みなさい、空気を。
「リスナーはこの後、10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!!持ち込みは自由!
プレゼンの後は、各自指定の演習会場へ行ってくれよな!......オーケィ?」
「・・・・・・つまり、
勝己がおもむろに取り出したカードに書いてある演習の指定場所を見てそう呟く。
そこには«演習場所A»と書かれていた。
・・・・・・写真に写ってた顔の向きが正面ではなかったことに突っ込んだら負けね。
「あっ、連番だけど場所が違う!」
「・・・・・・本当ね。」
確かに私達三人は連番だったが、出久は«演習場所B»、私のは«演習場所C»と書かれていた。
同校同士だと私情が入ってしまう、私達のような年代における大半は特にその傾向が強い。
そのような私的感情をヒーロー科の入試に持ち込むような不合理極まりないことを避けたい。
だから別々に分けたのでしょうね。
「演習場には、仮想ヴィランを3種 多数配置してあり、それぞれの攻略難易度に応じてポイントをもうけている。各々の個性で仮想ヴィランを行動不能にし、ポイントを稼ぐのがリスナーの目的だ!もちろん、他人への妨害などアンチヒーローな行為はご法度だぜー?」
と、なると・・・・・
使える魔法の条件は・・・・・・
・操作性が高い
・交差点以外の場所で使える範囲が狭いもの
・高火力
・結界の場合は守備能力が高いもの
となるわね。
ま、私の場合は空を飛べるから上からの奇襲がメインとなりそうだからこの考えは意味無いと思うけど。
あ、あのお札をサブウェポンとして使うのもアリね!
それと、“三種”?
このプリントには“四種”・・・・・・・
うん?“ポイント”?“演習場に多数配置”?
ってことはつまり・・・・・・
「質問よろしいでしょうか!?」
薄闇の中、大きな声と立ち上がったような音が響く。
「オーケイ!」
と、ハイテンションでマイクさんが指を指したと同時にスポットライトが声の主に向けられる。
その先には、いかにも真面目だということが伝わってくるメガネをかけた少年が居た。
「プリントには、“4種のヴィラン”と記載されています。誤載であれば、日本最高峰たる雄英にて恥ずべき失態・・・!我々受験生は規範たるヒーローのご指導を求め、この場に座しているのです!」
ハキハキと大きな声で厳しい意見を言う少年。その背筋は真っ直ぐと伸びている。
うわ、見た目通りすごく真面目ね。しかも生真面目すぎてちょっと厳しい。
まあでも、プリントであろうと何名かの教師は目を通しているだろうし、あの人みたいに分析能力が高い人がいるから誤載はまず無いでしょう。
「それとそこの緑髪でモジャモジャの君!」
「はっ、はい!」
「先程からボソボソとうるさい!ここは最高峰と称される雄英だぞ!物見遊山のつもりなら即刻此処から立ち去りたまえ!」
「す、すすすいません!」
あーらら。やっぱりこういう感じだったようね。
素直故にルールやら規律やらで無意識に縛ってしまっている。
やっぱりここに集まってきている時点で全員一癖も二癖もありそうね。
ーーーーーーーーーーここに自分を含んでいないのはこの少女がそれを理解していないからである。
うーん、最近よくわからないことが起こっている様な気がするけど分からないわね・・・・・・?
「オーケイ、オーケイ!受験番号7111、ナイスなお便りサンキュー!」
マイクさんは宥めるように言った後、ラジオの様なノリで勢いよくサムズアップをした。
おお、こういう事があるからこの人にしたのね。
「4種目のヴィランは0ポイント!こいつは言わばお邪魔虫。各会場に一体、所狭しと大暴れしてるギミックだ!倒せない事もないが、倒しても大した意味は無い!リスナーには、上手く避ける事をおすすめするぜ!」
「なるほど、ありがとうございました!」
90°の綺麗なお辞儀をした後、彼は席についた。
0ポイント・・・・・・お邪魔虫・・・・・・そして個性の相性・・・・・・。
大した意味は無いと言っているけど本当にそうかしら?
ここに来ている受験生は全員“ヒーロー志望”。
中には個性が攻撃に向いていない人も居るでしょう。
と、いうことは・・・・・・
救済処置として何か設けられている筈よね?
ヒーローに必要なのは攻撃力よりも寧ろ・・・・・・
「最後に!リスナー諸君に我が校の校訓をプレゼントしよう!
かの英雄、ナポレオン・ボナパルトはこう言った!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えて行く者』 と。
更に向こうへ 『Plus ultra』!!
......それではみんな良い受難を!」
さて、と。
準備をしていきましょうか。
~少女準備中・・・~
私は今、バスで移動した先にある会場に居て、スタートの合図を待つ。
さて、ここの校風は自由。
それは教師にも共通して言えることである。
だからーーーーーーーーーー
「ハイ、スタート!」
ーーーーーーーこんな感じに突拍子もないスタートコールで受験者の意表を突いてきても可笑しくはない。
私は合図と同時に空へと舞い上がり、索敵して弾幕を展開しながら飛び回る。
「オラオラどうしたぁもう賽の目は投げられているぞぉ!?実践にカウントダウンなんて存在しないからなぁ!って一人反応して飛んでいってるじゃねぇか!?」
煩い。
受験生が一斉に飛び出したころ私は次々に敵を行動不能にしていた。
「木符『シルフィーホルン』ッ!」
空中でスペルカードを取り出し、私はスペルカード宣言をする。
すると、私の持っているカードが光を放って霧散する。
その光が集まってパラパラと捲れていく本の中にある魔法陣に吸い込まれる。
その光は魔法陣を起動させ、また魔法陣は白い輝きを放つ。
刹那ーーーーーーーーーーーー
「標的確認!ブッ殺(」ドガン!
周囲の仮想敵に緑色の弾幕が襲いかかる。
認識したもの、そうでないものをまとめて行動不能にしていく。
次のスペルカードを使うにはすこしインターバルがあるため、私は地面に降り、通常魔法で周囲に飛ばした本の魔法陣を起動させ一つ一つ背後から確実に敵を倒し、周囲の人間の手助けをしながら飛び回る。
「っああ!」ドサッ
「!?」
突然悲鳴と転ぶ音が付近で聞こえたため、私はそこへと飛んでいく。
そこには、瓦礫に足を挟んで動けない女子と、今にも襲いかかりさうな仮想敵が二体居た。
おお、これは酷い。
一人に対して二体って・・・・・
はぁ。少し面倒臭いわね。
そう思いながら私は2つの本のページを切り替える。
一つは・・・・・・
「ブッ殺(」サァ・・・・・・ガン!
動きを封じる鎖を出すお札だ。
「月符『サイレントセレナ』ッ!」
私はスペルカード宣言をする。
今度はスペルカードが光って消え、私の目の前には大きな、上下左右には小さな魔法陣を展開させる。
刹那ーーーーーーーーーーー
「・・・・・・綺麗。」
ーーーーーーーーーー上下左右からは青くまるで流れ星のように素早く儚い光を放つ弾幕が発射され、大きな魔法陣からは水色に近い白の弾幕が出現し、大きく螺旋を描きながら敵へと向かっていく。
魔法陣が純白に輝いているため、その幻想さと優美さが増していく。
ドゴォ!
だが、それはその儚さとは裏腹に、その弾幕は殺傷性を兼ねていた。
スペルカードは美しいし、相手もそれをボーッと見て油断するから結構大事なのよね。
さて、起動させた本のもう一つは・・・・・・
「うわあぁあああああ!?・・・・・・あれ?」
よし♪ちゃんと防御の魔法陣を起動させているみたいね。
少女に飛んでいった爆発四散した仮想敵の破片は、魔法陣から展開された結界によって防がれた。
私は瓦礫を消失させ、少女の手当てを行う。
手に発生した緑色の魔法陣は光を放ち、少女の足を照らす。
「もう大丈夫かしら?」
「!・・・・うん、ありがとう。」
「そう。」ドゴーン!
「・・・・・・うん?」
突如、唸るような地鳴りが響く。
何事かと思ってその方角を見ると・・・・・・
ビルよりも大きく、周囲を破壊し、轟音を発生させながら進む仮想敵が居た。
・・・・大がかりねぇ。
その巨体と破壊性、恐ろしさに怖じ気づいて逃げ出す者、腰が抜けて逃げれない者等、パニックが起きて混沌と化している。
これじゃあ周囲に被害が及んでしまう。
倒しても意味がない。なら、倒してもいいわよね?
「ね、ねぇ、逃げよう?」
「いえ、私はあれを倒すわ。」
「はあ!?」
少女は酷く驚く。
だが私は続ける。
「あなたは逃げ遅れた人の救助をお願い。」
「いいけど、何で挑むの!?死ぬよ!?」
「見て見ぬふりして被害を拡大させる方がもっと酷いわ。何のためにヒーローが居るのよ。
ヒーローはヴィランを倒し、人を助けるために居るんでしょう?」
「ーーーーー!?」
「だから救助をお願い。大丈夫。これが付いているから。」
そう言って私は小さな金髪の人形を取り出す。
「?これって?」
「弾幕を発生させる人形よ。
降ってくる瓦礫とかを破壊してくれるわ。」
「・・・・・・わかった。」
若干の諦めを見せながら彼女は走り去っていった。
・・・・・・さて、私も行かなきゃ。
あんなこと言ったけどそれはあくまでほんの一部。
最も大きな理由は他にある。
それは・・・・・・
「ーーーーーーーーーー悪いけど静かにしてもらえないかしら?
あなたがいると悲鳴やら何やらでうるさいの。」
うるさくてさっきからイライラしていたからだ。
私はこの敵の周りに誰もいないことを確認して結界を張った後、まずはお札で動きを封じた。
グガガッ
大きな機械音が響き、仮想敵の動きが止まる。
それを確認した私は次にスペルカード宣言をする。
「日符『ロイヤルフレア』ッ!」
瞬間、本がパラパラと捲れ、それが止まったとき、相手を中心に地面に魔法陣が浮かび上がった。
その魔法陣は星形のマークと複雑な魔法式が書き込まれており、それは光を放ちながらクルクルと回転する。
直後ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゴオオオオオオオオッ!
という音を放ちながら紅色の火柱が発生する。
その火柱はクルクルと周りに、その周りには光る炎の螺旋が渦巻いている。
何処から見ても普通ではない炎は周囲をその光で照らしながらパチッパチッと火の粉を弾けさせる。
その火の粉は複雑な紋様を持つ結界に触れた途端、消失する。
私が本を閉じたときそこには・・・・・・
・・・・・・少し焦げたアスファルトと揺らめく陽炎以外、何も存在していなかった。
「終了ーー!」
実技試験の終了合図が演習場全体に響きわたった。
To be continued....
次回は試験を見ている先生のシーンからです。
だから雄英高校の入学はもう少し先。長い。
援軍は次回公開・・・・・・というか、一人はもうわかる人居ると思います。
次の話が結構大事かもしれないです。
まあ、気長によろしくです。
ツッコミや報告、感想、アドバイス等々待ってまーっす!