今回から遂に諏訪大戦に入ります!
それで本編をどーぞ!
あれからの日々はあっという間だった。
最初の一週間は神力の効率のいい使い方。
次の一週間は初日行った修行。
次の一週間は崖上りの難易度を上げ同じ修行。
最後の一週間は全て組手に費やした。
最初こそ修行に文句を言い着いてこれてなかった諏訪子だったが神力の使い方を理解した途端、段違いに強くなった。
勿論使う神力の量も格段に増え、身体能力も底上げされている。
実力は恐らくあの神奈子と呼ばれていた神と同等程度であろう。
そうして万全を期して迎えた勝負の日当日。
約束の時間通り、約束の場所に到着した。
相手は先に来ていたようで諏訪子の相手である神奈子の他に天照と数十人、もしくは数百人近くの雑兵が集められていた。
こちらに気づいた天照が口を開く。
「良くぞ参られました諏訪の主よ。
約束通り勝負は諏訪の方は主である貴女様が。
我が国の大和国からは神奈子を出します。
そしてその二人の一体一で宜しいですね…?」
諏訪子はコクリと頷く。
「それでは早速ですが……この石が落ちたら勝負開始と行きましょうか…。
両者前へ…」
そう言い両軍の中間に立つ天照。
相手の神奈子は言われた通り前に出て構えている。
しかし諏訪子は動かない。
俺の前で小さく震えながら固まってしまっている。
「ったく……出来の悪い神だな…。ここまで頑張ってきたんだ、あいつらに一泡吹かせてこい」
「う、うるさいなぁ!そんなこと分かってるさ!これは武者震いだからね!」
そう言いこちらを振り向いた諏訪子の震えは止まっていた。
もう決心は決まったようだ。
「ありがと…」
前に出ていく諏訪子からそう言われたような気がした。
天照が両者前に出たことを確認するとゆったりとした動きで石を上に投げる。
投げられた石は真っ直ぐと上に飛んで行く。
やがて飛んでいく力が無くなると今度は重力に従い下に落ちる。
そしてカッ、と音を立てて地面に落ちる。
それと同時に両者共に動き出す。
諏訪子は武器である鉄の輪っかを握って。
神奈子は御柱の様なものを近くに浮かせ。
「随分凄まじい修行を送ったようですね……」
隣を見るといつの間にか天照が座っていた。
「まぁな……これでも人に稽古を付けるのは得意でな」
「力はきっと神奈子と同等……いやそれ以上かも知れませんね…」
「良く分かってるじゃないか…」
「でも……決定的に足りないものがありますね」
「………………」
何も言えなかった。
それが事実だからだ。
確かに諏訪子はこの一ヶ月で圧倒的な成長を遂げた。
力量も神奈子に負けていない。
しかし、天照の言うように決定的に足りないものがある。
それは……
「経験」
「そう、諏訪の主には経験が圧倒的に足りていない。
現に諏訪の主の攻撃は全て基礎通りと言うべき単調なものばかり。
あれでは百戦錬磨と言う通りの神奈子には攻撃はすべて読まれてしまう」
これも事実だ。
すべては目の前で起こってる勝負が語っている。
今俺の目の前では諏訪子だけがダメージをくらい疲れが溜まっている状況。
力量は同じなのに何故か……?
それら天照の言う通り神奈子にすべて攻撃が読まれて避けられてしまっているからである。
「ふふっ……勝負と言うものはお互いの力量に限らず良い物ですね…
決する瞬間、それまでの道程が花火のように咲いて散って見えます…」
そう呟いた天照の表情は勝利を確信した笑みと何かを企んでいるような不気味さを感じさせる物だった。
はい!今回のお話どうだったでしょうか?
次回で諏訪子VS神奈子、決着です!
それでは次回もお楽しみにね!