今回でまた一気に話が進みます。
それではどうぞ。
「……それで、君なんかが僕に何の用かな」
「おうおう、早速失礼な野郎だな……まぁ良いや」
仮面ライダータイガの変身者である青年―――“
「高見沢さんが用があんだとよ。理由はテメェもわかってんだろ?」
「……つまり、僕を倒しに来たって事で良いのかな」
「そう言いてぇところだが、今回はちげぇ」
椎名が指で眼鏡を上げ、懐からタイガのカードデッキを取り出そうとする。その前に湯村が手で制する。
「今回はテメェを倒しに来たんじゃねぇ……テメェと手を組もうと思ってなぁ」
「手を組む……?」
「あぁそうだ。コイツはテメェにとっても重要な話だぜ」
怪しむ目を向けて来る椎名に対し、湯村は1枚の写真を取り出す。それはいつの間にか撮影されていた真司の顔写真だった。
「コイツは城戸真司。あの榊原からデッキを引き継いだ新たな龍騎だ」
「!
「おぉそうだ。コイツも奴と同じで、ミラーワールドを閉じようとしてやがる。そうなりゃ、俺達ライダーは願いを叶えられなくなっちまう」
湯村から手渡された真司の顔写真。それを椎名は黙ったまま見つめ続ける。
「でだ。コイツを潰す為に、俺達で手を組もうって話さ。俺達だけじゃない、テメェにとっても損にはならねぇはずだぜ」
「……何故僕なんだい?」
「あ?」
椎名は写真を見つめたまま、湯村の方には一切視線を向けずに問いかける。
「君達からすれば、僕も邪魔者の1人だったはずだ。何故今になってこんな話を……」
「はん、何かと思えばそんな事かよ……簡単な話だ。テメェが油断ならねぇ奴だからだよ」
「僕が?」
「あぁそうさ。だってそうだろう? テメェはあの時、
「……」
「……な、何だよ」
その一言が告げられた瞬間、椎名の目が湯村をまっすぐ見据えた。それに思わず驚く湯村だったが、椎名はすぐに視線を写真に戻す。
「……わかった。僕も協力しよう」
「へぇ、随分アッサリ決めたな。俺達は元々敵同士だったんだぜ?」
「状況が状況だからね……それに僕も、この男に少し興味がある」
「はっはぁ、良いね。あのケツの青い城戸真司よりもいくらかマシな方だな、テメェは」
湯村のその言葉が聞こえていないのか、椎名は再び無言になって写真を見つめ続ける。その目付きは冷たく、獣のように鋭かった。
(城戸真司、か……)
「お前に、
「?」
写真を持っていた椎名の右手は、写真をグシャグシャに握り潰していく。彼が呟いた言葉の真意を、湯村が察する事はなかった。
場所は変わり、氷室総合病院……
「小夜、ゆっくり体を休めるんだぞ。もし具合が悪くなった時は、すぐに先生や看護師さんを呼ぶように」
「もぉ、わかってるよお兄ちゃん。本当に心配性だなぁ……」
「心配するのは当たり前だろう? 僕はお前のお兄ちゃんなんだから」
とある病室。そこには穏やかな笑顔を浮かべている健吾と、ベッドに体を寝かせている彼の妹―――
「それじゃ、お兄ちゃんはそろそろ行くよ。また明日も来るからな」
「うん。バイバイ、お兄ちゃん」
頭を撫でられて満面の笑みを浮かべる小夜に、健吾も満足そうに笑ってから病室を去って行く。病室の扉を閉めた彼を待っていたのは、彼の為に見舞いの品を運ぶ手伝いをした美穂だった。
「ふぅん。妹さん、素直で良い子じゃない」
「……アンタ、まだいたのか」
「いちゃ悪い? せっかく今日も荷物運ぶの手伝ってあげたのに」
「……それについては……ありがとう」
「ん、どういたしまして。素直に礼を言えるなんて偉いねぇ~♪」
「ッ……子供扱いしなくて良いから……!」
「おっと。もぉ、こっちは素直じゃないなぁ」
頭を撫でて来る美穂の手を払い、照れ臭そうに速足になる健吾。その後ろを美穂が「やれやれ」と首を振りながら続いて歩いていく。
「……礼はもう言っただろ。これ以上、アンタが僕に付き纏う必要なんかないはずだ」
「まぁそれはそうなんだけど……ちょっと気になった事があってさ。見舞いに来る人はアンタだけなの? 他に家族はいないの?」
「僕と小夜の2人だけだよ。入院費用は死んだ祖母が残してくれたお金で何とか払ってる」
「祖母がって……親はどうして―――」
「あんな奴等なんか僕が知るか」
美穂の言葉を遮るように健吾が言い放ち、立ち止まった彼は振り返って美穂を睨みつける。その鋭い目付きに美穂は少しだけ圧倒される。
「僕の前で親の話はするな……思い出すだけで虫唾が走る……!!」
「ッ……健吾、アンタ……」
再び健吾が歩き出し、美穂は慌てて彼の後に続く。彼の睨んで来る目に少しだけ恐怖した美穂だが、何故だか彼女は健吾の事が放って置けない気がしていた。彼が向けて来た目は……どこか既視感があったからだ。
まるで、今の自分のような……
「……けど、どうするのさ。アンタだってまだ学生だろ? これ以上入院が長引いたら……」
「問題ない。小夜を助ける為の手段ならもう見つけてある」
「手段? それって……」
「アンタには関係ないだろ……!」
健吾の言葉に少しだけ怒気が含まれる。それでも美穂は怖気づいたりはしない。
「関係ないかもしれないけどさ……見てて不安になって来るんだよ、アンタのその様子じゃ!」
「うるさい、アンタに何がわかる……!」
「アタシはお姉ちゃんを失った!」
その言葉を聞いて、速足だった健吾がピタリと立ち止まる。それに対して美穂の方も、何故自分からこんな事をわざわざ話してしまったのか、自分でもわからなかった。
「アタシのお姉ちゃんは、犯罪者に殺されたから……家族を助けたいってアンタの気持ち、ちょっとはわかってるつもりだよ……!」
「……アンタも、家族を……」
先程までと比べると、健吾の言葉に拒絶の意志はいくらか小さくなっていた。それを感じ取った美穂は健吾の傍まで近付き、彼の両肩に手を置いて抱き寄せる。
「どうしてだ……どうして僕に構おうとするんだ……?」
「たぶんだけどさ……アタシとアンタは、同じ状況に置かれてるのかもしれない。そう思っただけだよ」
美穂は薄々だが勘付いていた。彼と自分は今、叶えたい目的の為に動いている事を。それを叶える為の力を有している事を。
「健吾……アンタも、
「! まさかアンタ―――」
「驚いたな。こんな所で2人纏めて出会えるとは」
「「―――ッ!?」」
その時だった。2人が振り返った後ろでは、二宮が缶コーヒーを飲みながら壁に背を付けて立っていた。
「アンタは……」
「お会いできて光栄だよ。仮面ライダーエクシス、そして仮面ライダーファム」
「!? 仮面ライダーファム、だと……!?」
「ッ……アンタは……!」
健吾が美穂に視線を向ける中、美穂は二宮を睨みつける。そんな彼女の鋭い目付きを向けられても、二宮は涼しい顔をして話を続ける。
「見つけるのにだいぶ時間がかかっちまったな。だがまぁ、これでようやく要件を伝えられそうだ」
「何を言っている……?」
「……ここじゃ何だ、屋上で話そうじゃないか。お前達にとっても重要な話だ」
「―――ミラーワールドを閉じるだと!?」
「ッ……!?」
氷室総合病院の屋上。そこで二宮から語られた話の内容に、まずは健吾が喰いついた。美穂もまた、二宮が告げた言葉に目を見開かせていた。
「城戸真司がミラーワールドが閉じれば、ライダーの戦いはその時点で終わりを迎える。そうなれば、お前達のような叶えたい願いを持っているライダーは全員、願いを叶える事ができなくなるって訳だ」
「……それで、アタシ達と手を組みたいって訳?」
「そういう事だ。奴を潰せば俺達にとっての障害がいなくなり、ライダーも減って戦いが進行する。まさに一石二鳥な話さ。お前達にとっても、手を組んで損はないだろう?」
柵に背中を付けながら、二宮は面倒臭そうな表情で事情を話していく。そんな彼に向けられている2人の目は、明らかに二宮を怪しんでいる目だった。
「おいおい、まさか疑っているのか? 俺の話を」
「……当たり前だろう。アンタが嘘を言っていないという証拠はない」
「俺の言葉が嘘だという証拠もあるまい。それに言っておくが、悩んでいられる時間はないぞ。俺達と組むか組まないか、この場でさっさと答えを出して貰わないとな」
二宮に言い返され、健吾と美穂は返答に悩まされる。この男の言葉を信じて良いのか否か。初対面である彼の真意を見抜くのは非常に困難だった。
「……それとも、こう言った方が確実か?」
返答に悩む2人を見た二宮は溜め息をつき、健吾の耳元で小さく囁く。
「良いのか? 鈴木小夜がどうなっても」
「ッ!?」
二宮がそう囁いた瞬間、健吾の目付きが一瞬で変わり、二宮の胸倉に掴みかかった。
「健吾!?」
「ほぉ、急にどうした? 血相を変えて」
「アンタ……何でアイツの事まで……!!」
「なに、お前が病室から出て来るところを見ていただけさ。病室には患者の名前も記されてるんでね」
胸倉を掴まれようと、二宮は変わらず真顔で健吾に言い放つ。
「それで、お前はどうするんだ? 手を組むのか、組まないのか」
「ッ……!!」
最悪だ。こんな奴に弱みを握られてしまった。健吾の表情は苛立ちを隠そうともしなかったが、同時に彼から選択を迫られているこの状況に対し、選択の余地がない自分の無力さを痛感させられていた。
「……わかった。手を組むよ」
「健吾……!」
「ほぉ、利口だな」
「けど、これだけは言わせて貰う……アイツに手を出すなら、先にアンタから潰すぞ……!!」
「……手を出すかどうかは、お前の今後次第だ。救えると良いなぁ、自分の妹を」
「……ッ!!」
頭に二宮の手が置かれ、健吾はすぐにその手を払い除けて彼を睨み続ける。二宮はそれをスルーし、今度は美穂に問いかける。
「お前はどうだ、霧島美穂。話を聞いてみたところ、お前の願いは姉を生き返らせるってところか?」
「ッ……アンタに答える義理はないよ」
「構わんさ。とっくに死んでる人間なんぞに興味はない」
相手の神経を逆撫でするような二宮の態度に、美穂も小さく拳を握り締める。しかし叶えたい目的の為にも、今の彼女には彼に反抗する理由もなかった。
「アンタなんかの為じゃない……アタシの願いの為だ」
「……決まりだな。なら、城戸真司を始末するまでの間だけでも仲良くしようじゃないか」
「誰がアンタなんかと……!」
「あぁそうかい……取り敢えず、俺は今から他の連中にも連絡を入れようと思っている。お前達も準備が整い次第、病院の入り口前に来ると良い」
今この瞬間、健吾と美穂も高見沢一行と手を結ぶ事となった。先に二宮が屋上から立ち去って行った後、その場に残された健吾と美穂はお互いに顔を見合わせる。
「……アンタもライダーだったんだな」
「健吾もね……本当に良かったの? あんな奴の言う通りにして」
「それはこっちの台詞だよ……僕のやる事は変わらない。小夜の為なら誰だろうと倒す……アンタだろうとな」
そう言って、健吾は美穂を置いて屋上から去って行く。その後、屋上には美穂だけが1人残される。
「アタシは……」
このまま戦い続けれていれば、いずれ健吾とも戦う事になる。そうなった時、自分は彼と戦えるのだろうか。そんな躊躇いを見せる美穂だったが、彼女はすぐに首を振って考えを切り替えていく。
(いや、違う……アタシは勝つんだ、勝たなくちゃいけないんだ……お姉ちゃんを助ける為にも……!!)
「―――という事は、他のライダーもこちら側に回ったという事で良いんだな?」
深夜0時。高見沢家が所有する豪邸にて、高見沢はバスローブを身に纏った姿のまま、受話器を通じて二宮からの報告を受けていた。
『はい。湯村の方も、椎名修治を問題なく引き入れる事に成功したそうです。浅倉については、放って置いても向こうから勝手に来る事でしょう……これで準備は整いました』
「なら、実行は明日からだ。奴等の居場所はわかってるんだろう?」
『秋山蓮のバイクに発信機を取り付けています。後はモンスターに気配を辿らせれば、勝手に奴等を見つけてくれるはずです』
「よし……ご苦労だったな、二宮」
電話を切り、高見沢はクククと不敵な笑みを浮かべてみせる。
「残念だったなぁ餓鬼共……どこまで逃げたところで、お前等に逃げ道なんざねぇぞ……!!」
そして翌日……
「「ッ……はぁ、はぁ……」」
あの戦いから、真司と蓮は逃げ続けていた。ライダー同士の戦いから逃れる為に、必死に逃げ続けた。とある港町まで逃亡し、潜伏先の無人の工場施設で彼等は休んでいた。彼等が乗っていたバイクは途中で乗り捨て、彼等はここまで自分の足で逃げ続けていた。
「はぁ、はぁ……蓮……まだ走れるか……?」
「はぁ、はぁ……もう良い……俺に構うな……!」
「何言ってんだよ……仲間だろ俺達!」
「! 仲間……?」
「あぁ、そうだよ。最初は俺といがみ合ってたお前が、今じゃ仲間なんだよ……!」
「……ッ」
仲間。そんな事を言ってくれる奴なんて、今までの蓮にはいなかった。それを言ってくれたのが、よりによって最初は険悪な仲だったはずの真司だ。彼が本気でそう言ってくれている事は、蓮も薄々理解はしていた……否、理解させられていた。
「ライダー同士の戦いなんかやめて、逃げ続けよう! 終わりだよ……全部終わりにするんだ!」
「終わり……」
その時、蓮の脳裏に浮かんだのは未だ眠り続けている恵里の姿。彼女の存在が、今もなお彼に迷いを抱かせる要因となっていた。彼が戦いから逃れられない最大の理由だった。
「無理だ……俺には、どうしても助けなければならない人がいる」
「蓮……」
「だから俺は、ライダーになって戦う道を選んだ。戦いに勝てなければ俺は……何の為にライダーになった」
「ッ……そりゃ、気持ちはわかるけど……だけど!」
蓮がライダーとして戦わなければならない理由は、真司も既に知っている。だからこそ、彼は悩み続けている蓮を強く励ます事ができなかった。何か他に、戦わずして願いを叶える方法はないのか。そんな事を考えていた……その時。
カランコロンッ
「「―――ッ!?」」
2人の近くに落ちて来た空き缶。2人が見上げた先には、階段の手すりから見下ろしてニヤニヤと笑っている芝浦の姿があった。
「見~つけた♪」
「ッ……おい、蓮行くぞ!!」
真司は蓮の腕を引っ張り、逃げる為に施設内へと逃げ込む。しかし、逃げ込んだ施設の中では北岡と遭遇し、更には二宮とも挟み撃ちにされそうになる。
「くそ、アイツ等……ッ!!」
どうして自分達の居場所がわかったのか。その理由は二宮が蓮のバイクに取り付けていた発信器が原因だった。バイク自体は途中で乗り捨てられたものの、彼等の逃走先である港町は逃げ道が少ない為、後は契約モンスター達に後を追わせるだけで簡単に追いつけてしまうのだ。
「~♪」
「全く、手間をかけさせやがって……」
そして真司と蓮が逃げ込んだ施設内に、芝浦と高見沢も入り込んで来た。真司と蓮が息を潜めて隠れる中、スーツの上着を脱いで肩にかけている高見沢は呆れた様子で呼びかける。
「いつまで逃げるつもりだ?」
「「ッ……」」
「一度ライダーになった者は、ライダーとしての宿命を負う……逃げる事はできない!!」
一度ライダーになった以上、最後の1人になるまで戦わなければ戦いは終わらない。どれだけ逃げようとしたところで、結局事態は何も解決しないのだ。それは真司と共に身を潜めている、蓮自身が一番よくわかっている事だった。
「……ッ!!」
蓮はナイトのカードデッキを取り出し、近くのガラスに向けようとする。それを見た真司は慌てて制止した。
「よせ、変身したら奴等の思う壺だろ……!!」
「離せ!!」
しかし、もはやそう言われて止まれる蓮ではなかった。彼は止めようとする真司を引き剥がし、再度カードデッキをガラスに向ける。
「俺は戦う……自分の弱さにも、勝ってみせる」
「ッ……蓮!!」
「変身!!」
ベルトにカードデッキを装填し、蓮はナイトに変身。真司の呼びかけも虚しく、彼はガラスを介してミラーワールドへと突入していく。
「「「「変身!!」」」」
「……!?」
少し離れた場所では、集結して並び立った高見沢、芝浦、二宮、北岡の4人も同じようにカードデッキを突き出し、それぞれベルデ、ガイ、アビス、ゾルダの姿へと変身する。こうなってしまった以上、自分も変身して応戦するしかない。真司は苦悩しながらも、龍騎のカードデッキを目の前のガラスに向かって突き出した。
「ッ……変身!!」
こうして、ミラーワールド内へと突入した龍騎とナイト。
どこかの地下駐車場入り口にやって来た2人を待ち構えていたのは、アビスバイザーを構えたアビスによる水のエネルギー弾だった。
「はっ!!」
「「ぐあ!?」」
突入早々に攻撃を受けた2人。そこへ追撃を仕掛けて来たのは、左右から現れたベルデとガイ、そしてアビスの横に並び立つゾルダだった。
「でぁっ!!」
「はぁ!!」
「ふん!!」
「「うぉあ!?」」
ベルデが龍騎を蹴りつけ、ガイがナイトを殴りつけ、そこにゾルダがマグナバイザーで銃撃を浴びせる。この4人を相手取るだけでも相当厄介な状況だが……そこに凶悪な戦士はやって来た。
「ハッハァ!!」
「「!?」」
2人が左右に避けた瞬間、2人の間に王蛇のベノサーベルが振り下ろされて来た。即座に反撃を仕掛けるナイトだったが、ダークバイザーの斬撃を避けた王蛇は逆にベノサーベルの一撃を炸裂させる。
「「とあぁっ!!」」
「「な……!?」」
そこへ跳躍して来たのは、ベルデ達と手を結んだタイガとインペラーの2人。跳躍して来た彼等は壁を蹴る事で大きく跳ね返り、着地したタイガはナイトを掴んで投げ飛ばし、同じく着地したインペラーは龍騎にハイキックを炸裂させ、片足を上げたポーズを決める。
「「はぁ!!」」
「!? おぁっ!!」
「くっ!?」
更に現れたのが、ファムとエクシスの2人だった。エクシスは左腕のマグニバイザーで龍騎の装甲を攻撃し、ファムはブランバイザーを振るいナイトの攻撃を捌いてから、2人は龍騎とナイトに向かって冷たく言い放った。
「アンタ達、それでもライダーなの?」
「戦う覚悟が足りな過ぎるね……!」
「「く……ッ!?」」
その時、龍騎とナイトは同時に振り向いた。
『フフフフフ……』
別方向から感じた強大な殺気。それは地下駐車場から姿を現した、2人の仮面ライダーによる物だった。
「……」
『フフフフフ……!』
龍騎そっくりの姿をした黒いドラゴンの戦士―――仮面ライダーリュウガ。
金色のボディを持つ不死鳥の戦士―――仮面ライダーオーディン。
この2人のライダーが放つ殺気は、他のライダー達とは格が違っていた。
「「ッ……!!」」
前後を挟まれてしまった龍騎とナイト。
『フフフ……』
「ハァァァァ……」
「フッ」
「はぁぁぁ……!」
「ふぅ……!」
前方からはオーディン、リュウガ、ゾルダ、エクシス、ファムの5人が……
「来いよ……!」
「ヒュ~♪」
「さて……!」
「フン……」
「へっ……!」
「ハァァァァァ……!!」
後方からはタイガ、ガイ、ベルデ、アビス、インペラー、王蛇の6人が迫り来る。
2人vs11人。
どこからどう見ても……状況は最悪だった。
『フフフ……ハァッ!!』
「「!? うあぁっ!!」」
オーディンが右手を翳した瞬間、龍騎とナイトの体が大きく吹き飛ばされる。地面を転がされる2人だったが、ここで龍騎がある物に気付く。
「!? アレは……!!」
それは榊原が生前、必死になって探し求めていた物。この醜い戦いを終わらせる為の重要な鍵……コアミラーに他ならなかった。
To be continued……
遂にやって来てしまいました、龍騎&ナイトvsその他大勢のライダーリンチ。人数が増えている分、原典よりも状況が悪化しております。
自分が2人の立場なら間違いなく絶望してファントムを生み出していますね(どうでもいい)
今回はタイガ、ファム、エクシスの3人がベルデ一派と手を結んだ経緯が判明。
ファムとエクシスは叶えたい願いの為、龍騎に邪魔される訳にはいかなかったから。この2人はシンプルでわかりやすい方ですね。
問題は残るタイガの方。
彼がベルデ一派に協力しようと思った理由とは?
榊原とはどのような関係なのか?
その辺りは『リリカル龍騎StrikerS 運命を変えた戦士』の第2部ストーリーで詳しく描いていこうと思っています。