仮面ライダー龍騎 15RIDERS   作:ロンギヌス

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はい、お待たせしました。

今度は『戦いを止めるEND』の方を更新してみました。

それではどうぞ。











戦闘挿入歌:Revolution











最終話(戦いを止めるEND)

「ッ……お前、秋山のデッキを……!!」

 

「クハハハ……!!」

 

命を落とした蓮のカードデッキを受け継ぎ、仮面ライダーナイトに変身した城戸真司。ライダーの力を失ったはずの相手が再び変身したこの状況下、アビスは厄介そうな口調で舌打ちし、逆に王蛇は楽しそうに笑いながらナイトを見据える中、ナイトはカードデッキから1枚のカードを引き抜く。そのカードの背景には、青い風が吹き荒れる金色の翼が描かれていた。

 

≪SURVIVE≫

 

「はぁっ!!」

 

突き出したダークバイザーが新たな武器―――“ダークバイザーツバイ”に変化し、装填口にサバイブ・疾風のカードが差し込まれる。それによってナイトの全身に3つの鏡像が重なり、彼を新たな姿に進化させた。

 

金色のラインが追加された蝙蝠の翼らしき青い装甲。

 

背中で靡く蝙蝠の翼のような黒いマント。

 

紺色から黒に変化したアンダースーツ。

 

黒から青に変化したカードデッキ。

 

サバイブ・疾風の力を使ったナイトは、疾風を司る蒼翼の戦士―――“仮面ライダーナイトサバイブ”への強化変身が完了。ダークバイザーツバイから引き抜いた長剣―――“ダークブレード”を構え、オーディン達と相対する。

 

「面倒な……沈め!!」

 

「フッ!!」

 

アビスがアビスバイザーからエネルギー弾を、ゾルダがマグナバイザーから弾丸を連射してナイトサバイブを狙い撃つも、ナイトサバイブは左腕に装備した盾―――“ダークシールド”飛んで来るそれらを難なく防ぎ、振り下ろしたダークブレードから風の斬撃を放出した。

 

「おりゃあ!!」

 

「「ぐぅっ!?」」

 

斬撃がアビスとゾルダの足元に命中し、2人が怯んだ隙にナイトサバイブはダークブレードをダークシールドに収納。1つとなったダークバイザーツバイの装填口を開き、ファイナルベントのカードを装填した。

 

≪FINAL VENT≫

 

『キキィィィィィィッ!!』

 

エコーのかかった電子音が鳴り響き、ナイトサバイブの後方から蝙蝠型の怪物―――“闇やみの翼つばさダークウイング”が素早く飛来。その姿が一瞬で別の物に変化し、タイヤの収納された巨大な翼を持った強化形態―――“疾風しっぷうの翼つばさダークレイダー”となり、そこから更にボディを変形させてバイクモードとなっていく。

 

「はっ!!」

 

『フフフフフ……ヌゥン!!』

 

「「「「ハァァァァァァァッ!!」」」」

 

ナイトサバイブが跳躍し、それを見たオーディン達や、後から合流したタイガ・インペラー・ファム・リュウガも一斉にナイトサバイブに向かって特攻していく。しかしナイトサバイブはバイクモードとなったダークレイダーに乗り込み、特攻して来るライダー達に向かって猛スピードで突っ込んで行く。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

『ッ……ヌゥ!?』

 

「おあぁっ!?」

 

「「くっ!?」」

 

「きゃあ!?」

 

「「「「うあぁぁぁっ!?」」」」

 

突っ込んで来たダークレイダーはオーディンに掠るように衝突し、そのまま王蛇、アビスとゾルダ、ファム、そしてエクシス、タイガ、インペラー、リュウガの順に次々と撥ね飛ばして行く。ナイトサバイブはそんなライダー達には目も暮れず、そのまま突っ込んで行った先に存在するコアミラーに狙いを定めていた。

 

(あのミラーを壊せば全てが終わる……!!)

 

そうすればライダーの戦いは終わり、これ以上誰かが犠牲になる事はなくなるだろう。しかし……

 

(ッ……でも良いのか……本当にそれで……?)

 

蓮から託された願い。恋人を救いたいと言っていた彼の想い。それが脳裏に想い浮かび、ナイトサバイブは決断が鈍りかける。

 

(どうすれば良いんだ……俺は……ッ!!)

 

戦いの行く末は、自身の手に委ねられた。

 

戦いを続けるべきか。

 

戦いを止めるべきか。

 

『キシャアァァァ……!!』

 

コアミラーを守ろうとしているのか、正面からはディスパイダーが迫り来る。それを見たナイトサバイブはダークレイダーを一気に加速させ、自身を止めようとするディスパイダーを正面から打ち貫いた。

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 

『ギシャアァァァァァァァァッ!?』

 

ボディを貫かれたディスパイダーが跡形もなく爆散し、そのままダークレイダーがコアミラーの目の前まで迫っていく。いよいよ、答えを決める時が来た。

 

「俺は……俺は……ッ!!」

 

ナイトサバイブが選んだ答えは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『恵里を……頼、む……ッ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ……許せ、蓮!!」

 

―――この戦いを、止める事だった。

 

ナイトサバイブは背中のマントを翼に変化させ、ダークレイダーのボディを包み込む事で巨大なドリル状となり一気に加速。そして……

 

バリィィィィィンッ!!!

 

コアミラーを、跡形もなく粉砕してみせた。

 

ダークレイダーが停車し、降りたナイトサバイブは先程までコアミラーがあった箇所を見据える。そこにはもう、この悪夢の戦いを続けている元凶は存在していなかった。

 

(これで、本当に……)

 

「そこにいたかぁ……!!」

 

「フン……!!」

 

「はぁっ!!」

 

「おぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

「ッ!?」

 

そこに王蛇とゾルダ、ファムとエクシスが迫り来る。コアミラーを破壊したのにまだ戦うというのか。ナイトサバイブが思わず身構えた……その時。

 

「!? おぉ……?」

 

「な、何……!?」

 

王蛇とゾルダが、鏡のように砕け散って消滅する。

 

「はぁ……ッ!? え……!?」

 

「なっ……!?」

 

続いてファム、エクシスも同じように砕け散り、消滅していく。

 

「ッ……これは……!」

 

気付けば、自身の体も少しずつ消滅を始めていた。

 

そのままナイトサバイブの体は砕け散り……ミラーワールドその物が、何もかも砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――ッ」

 

 

 

 

真司が目覚める。

 

 

 

 

彼が目覚めたのは、自分がミラーワールドで戦っていた地下駐車場だった。

 

 

 

 

「……ここ、は……」

 

 

 

 

周りには誰もいない。

 

 

 

 

ライダーも。

 

 

 

 

モンスターも。

 

 

 

 

コアミラーも。

 

 

 

 

ミラーワールドも。

 

 

 

 

何も存在しない。

 

 

 

 

あの奇妙な耳鳴りも聞こえてこない。

 

 

 

 

全てが終わった。

 

 

 

 

(それから……俺の周りは、平凡な世界になった)

 

 

 

 

街の街路を歩く真司。

 

 

 

 

周囲は多くの人で賑わっている。

 

 

 

 

それは当たり前の光景だった。

 

 

 

 

当たり前であるはずの光景だった。

 

 

 

 

何故なら、もうあの戦いは終わったのだから。

 

 

 

 

真司はそう思いたかった。

 

 

 

 

(でも……)

 

 

 

 

それなのに。

 

 

 

 

(どこかおかしい……)

 

 

 

 

彼の中には、拭えない違和感のような物が存在していた。

 

 

 

 

(どこかが―――)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィィィィン……キィィィィィン……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――!?」

 

 

 

 

聞き覚えのある耳鳴り。

 

 

 

 

二度と聞こえるはずのない耳鳴り。

 

 

 

 

それがまた、真司の耳に響き渡ってきた。

 

 

 

 

(これは……ッ!!)

 

 

 

 

真司が見据えたショーウィンドウ。

 

 

 

 

そこに映っていたのは……

 

 

 

 

『見つけたぞ。城戸真司』

 

 

 

 

二度と見るはずのなかった存在―――仮面ライダーアビスの姿だった。

 

 

 

 

(そんな……!?)

 

 

 

 

『フン……』

 

 

 

 

『ヘッヘッヘ……!」』

 

 

 

 

別のショーウィンドウには、タイガとインペラーの姿が。

 

 

 

 

『フフフ……』

 

 

 

 

また別のショーウィンドウからは、オーディンが腕を組みながらこちらを見据えていた。

 

 

 

 

(な、何でだ……何でアイツ等が……!?)

 

 

 

 

二度と見る事はなくなったはずなのに、一体どうして。

 

 

 

 

そう思っていた真司にも、異変は起こった。

 

 

 

 

「……ッ!!」

 

 

 

 

左手に感じ取った、何かを掴んでいる感触。

 

 

 

 

自分の左手を見た真司は、その正体を知って息を呑んだ。

 

 

 

 

そこにあったのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーディンが粉々に砕いたはずの、龍騎のカードデッキだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(嘘……だろ……ッ)

 

 

 

あの時、確かに破壊されたはずなのに。

 

 

 

 

ここにあってはならないはずなのに。

 

 

 

 

どうしてまだこれが手元にあるのか。

 

 

 

 

どうしてまだライダーが存在しているのか。

 

 

 

 

俺がこの手で、あの戦いを止めたはずなのに。

 

 

 

 

(何で、これが……!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ライダーの戦いは終わらない』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『人間は皆ライダーなんだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ッ……そんな……嘘だ……!!)

 

 

 

 

かつて高見沢から言い放たれた台詞。

 

 

 

 

それが脳裏に浮かび上がって来たその時点で、真司は確信してしまった。

 

 

 

 

ミラーワールドは閉ざされていないのだと。

 

 

 

 

ライダーの戦いは続いているのだと。

 

 

 

 

終わらせたつもりが、何も終わってはいなかったのだと。

 

 

 

 

「ッ……あ、あぁ……」

 

 

 

 

嘘だ。

 

 

 

 

そんなはずはない。

 

 

 

 

あの時、確かに俺は戦いを止めた。

 

 

 

 

仲間の願いを捨ててでも、俺は戦いを止めたはずなんだ。

 

 

 

 

もし、本当に何も変わっていないんだとしたら……

 

 

 

 

俺は……

 

 

 

 

俺は一体、何の為に……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何の為にアイツの願いを捨ててしまったんだ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ……うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 

 

 

頭を抱えながら、真司は絶叫した。

 

 

 

 

周りの通行人達が驚き、奇異の目を向けて来る中、真司は絶望の叫び声が止まらなかった。

 

 

 

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 

 

 

 

『フフフフフ……フフフフフフフフフフフフ……!!』

 

 

 

 

オーディンが迫り来る。

 

 

 

 

アビスが。

 

 

 

 

タイガが。

 

 

 

 

インペラーが。

 

 

 

 

何も終わってはいない。

 

 

 

 

もう、どこにも逃げられない。

 

 

 

 

それを悟ってしまった、その瞬間こそが。

 

 

 

 

真司にとって、本当の絶望の始まりだったのである……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この結末は悲劇なのか……

 

 

 

 

それともこれで良かったのか……

 

 

 

 

物語はまだ序章に過ぎない……

 

 

 

 

答えは、もう1つの龍騎の物語が教えてくれるだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END……

 




※戦いを止める方がむしろバッドエンドだった模様。

下手したらリアルタイムでこっちが流れていた可能性もあったんですよね……『戦いを続けるEND』の方に投票してくれた人達マジGJ←

さてさて、今回で『15RIDERS』もようやく終了です。
『リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ』の執筆に集中するあまり、気付けばこちらは長期間更新が途絶え、今日に至るまでずっと放置され続けていたという……同時連載なんて慣れない事をするからこうなるんだよ畜生め(自虐)

とにかく、ここまで読んで下さって本当にありがとうございました。これからも『リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ』の展開をお楽しみに。

それでは。
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