親しくなってからぶっ壊れるまで 作:おおきなかぎは すぐわかりそう
「おう!この後の訓練もがんばれよ!」
この施設の最高責任者はそう言って、手を
────俺もだいぶ慣れてきたな。
そんな事を考えながらメモ帳を仕舞うと食堂へ向かって歩き出す。
────今日はうどんの気分かな。
最近は忙しくて部屋に缶詰め状態だったので、何か食いごたえのあるものでもガッツリ食べようと考えていたが、さっきの話を聞いて気が変わった。
すれ違う部下達へ、無難に
それに手を軽く上げて応えると、何とは無しにある人物を探してしまう。
────いた。
列に並ぶ問題児に近付くと、こちらに気付いたのか正面を向いたまま顔を露骨に歪められた。
「よう、大井」
声を掛けてみるが返事は無い。無視を決め込んだらしく注文したサバの
────あいつらしいな。
軍帽のツバを掴んで顔を隠すように影を作ると、口の端が吊り上がり笑い声が漏れ出さないように体を震わす。
「あの~。提督さん....注文の方を....。」
「あ~、悪い悪い。うどん大盛り天ぷら全部乗せね」
「すみません。今ちょっと七味切らしてるんですよ」
状況を察したのか
「ん?」
大井がこちらに向かって早足で向かってくる。
謝りにでも来たのかと考えていると、備え付けのテーブルから箸を乱暴に取り出し、自席にさっさと戻って行った。帰り際に耳が赤くなっているのを見た。
うわー、ドジだなー。と思いながら前を向くと、手を差し出したまま固まった店番の子が、苦笑いを浮かべて立っていた。さっきより心の距離が開いているのを感じた。
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