念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第23話

「そう言えばクラスアップしなくちゃ」

「もう40越えたしね。フィロリアルの加護も貰ったし」

 

 波の数日前。

 打ち合わせがゼルトブルの都市であったので、クラスアップの事を思い出した。

 

 俺達は前と同じく、波のボスを倒す役目だ。

 私兵や他の冒険者は避難や防衛を手伝う事になった。

 

「それにしてもローナちゃんとかを結構資質上昇したんじゃないの?」

「結構連れ回したな…………」

 

 俺とローナ達じゃ体力が違いすぎるし、すぐヘバってしまうので、俺が背負って戦う時もあった。

 シルフィとか結構食べてた。

 

 今は地力が上がってきたのか疲れずに着いてくことが多くなった。

 

「そうだ、メルロマルクの波は出るの?」

「出る、貸しとか作りたいし」

 

 女王は有能。四聖と杖が所属しているし発言力はあるだろう。

 ただ他の国の協定を破り、四聖召喚してるため各国から批難されてる。

 シルトウェルトの商人から聞いたのだが、盾の勇者を陥れたので、シルトウェルトは戦争ムードらしく、女王が頭を下げまくってるとか。

 

 恩とか売ればいい立ち回り出来そうだし、勇者同士の結び付き(タクト等以外)ってのは大事。

 

「ドラキューア山脈は? もう活性地に成ってるって、知り合いの商人言ってたよ」

「そういえばそんな時期か……」

 

 確かLv70上限だったか? 

 強くなってるし、素材収集や金稼ぎに丁度いい。

 

「あっ砂時計に着いたでごさる」

 

 あっという間に到着ですぞ。

 全員40に上げて連れてきており、アホ毛を乗せたキラークイーンがスタンバーイ。

 

 一応希望性である。ステータス2倍or自分の好きな道を選ばせたい。

 まあほぼ全員が2倍を選びましたがね。

 

「じゃ皆クラスアップを始めるそ。最初はローナ」

「はい」

 

 トップバッターはこの世界で一番付き合いが長いローナだ。

 最初の頃はボロクソになるまでレベル上げてたし、懐かしいなぁ。

 

 ローナはクラスアップし始める。

 

「と、父様」

「どうし……!」

「光ってる!?」

 

 夜刀ちゃんが光ってる!? 

 キラークイーンのアホ毛も一緒に光って砂時計に飛んでいく! 

 

 フシュウウウウ

 

「どうなったんです……」

 

 クラスアップが終了したので確認してみよう。

 あれ!? 防御と魔法防御が4倍になってる!! しかも属性の耐性か2倍になってるぅ!? 

 その他のステータスは2倍なのは変わらない。

 

 も、もしかして夜刀ちゃんはクラスアップの際に素材になるのか!? 

 

「夜刀、何も体調とかには変化ないか?」

「ううん、何も? 光ったのにはビックリしたけど」

「光に心当たりは無いか?」

「……無い」

 

 何者だろうか? 

 変な夢見て卵握ってて、人型になるし、そのような生物はこの世界にはいないらしい。

 

 夜刀が大事な仲間である事は変わりない。だからこそ何者であるか知りたい。

 

「次は拙者でござる」

 

 ステータスの上昇はローナと変わらず、皆のクラスアップが終了するのであった。

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 波まであと数日。

 

「ボス、報告です」

「カリンか、何だ?」

 

 コイツはカリン、私設兵の中に3人いる隊長の中の1人である。

 三番隊、警備の隊長で、外見は九尾の狐の様な格好をしてる女だ。

 

「私の能力で、転生者がまた悪さを」

「またかよ……」

「北区A2・N8です。3日後くらい後だと」

「お前の能力便利だなぁ~」

 

 カリンの能力、満天の星詠人(アナザースカイ)

 特質系、詳しく言うと未来予知である。

 

 相当なレアな能力なので助けられる。

 春菜の能力も相当なレアであるが。

 

 トントン

 

 ドアが開くと、黒くて大きな目玉が現れた!! 

 

「カリン様、紅茶が入りましたぞ、ボスもどうですかな?」

「俺はいい、飲んだ」

 

 コイツはセバス。カリンの補佐、副隊長を勤める男だ。

 外見はバックベアード。触手か出ており、それを器用に扱い紅茶を淹れる。

 

「美味いですね」

「お褒めに預り光栄です」

 

 この二人は知り合いらしいけど、関係を喋りたくないらしい。敵か味方か聞いたけど味方だし、追求はしかなった。

 

「パレスとミリーは?」

「パレスは見回り、ミリーは部屋です」

 

 パレスとミリーとは三番隊の副隊長である。

 一番隊と二番隊の副隊長は二人だが、こっちは三人いる。

 ミリーの奴は吸血鬼の固有能力を持っており、日に浴びるとダメージを受ける(笑)。なので日中は棺桶に籠ってるのだ。本人曰く、心地好いって。

 しかし、デメリットはあるが強いので、副隊長に収まったのだ。

 

 トントン

 

「ボス、頼まれたブツの事なんだが…………材料が無い」

「マジで? 何が足りない?」

「ラオックス石ってやつなんだが」

「それ結構献上品にあったな。後で宝物庫からとってくる」

「ありがたい! また後で!」

 

 あれが完成するとなると戦力強化だ。

 

「ロクスに何を作らせるんです?」

「それはお楽しみだ。私兵の生存率が高くなるブツだ」

 

 今のはロクスって言う科学者だ。

 レイが改造した異形ではなく志願してきた人間。

 

 実はフォーブレイ出身で研究が異端扱いされ、奥さんに逃げられ、追放されたのでゼルトブルに身を置いていた。

 その研究ってのが発電関係らしく、タクトに目をつけられたってことだ。

 タクトって飛行船とか作ってたし、動力関係で商売仇だから排除されたと考えられる。タクトの被害者だ。

 

 なお、研究職のくせにガタイが良く、育てた20人の中でもトップクラスの戦闘力を持つ。

 

「さて、春菜の所へ行きますか」

「ハルナ殿なら今執務室でローナ殿と話しておりますぞ」

「サンキュ、便利な能力だな」

 

 セバスの能力、見帰り美人(ワンモア・イエスタデイ)

 一度行った場所を覗く事が出来る能力だ。

 監視向きの能力だわコレ。

 

 取り敢えず春菜の所へ行こうっと。

 

 フィトリアと戦い、もう少し切り札が欲しいと感じた。

 そのためにある実験を春菜と共同で行っている。

 

「あ、ハルナ殿が部屋から出ました」

「便利だなぁ」

 

 ストーカーに向いてるんじゃないか? 

 ちょっと怖くなってきた。




一応、出てきたキャラの能力を詳しく。

★満天の星詠人《アナザースカイ》
・拠点を作り、そこから半径500m以内の犯罪行為等を予知する領域を作る能力。5日間位までの未来がわかる。特質系。
・拠点を動かすと、3日程能力が使用不可。

★見返り美人《ワンモア・イエスタデイ》
・一度行った場所を覗く事が出来る能力。放出系。
・使用時、視界が無くなる
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