念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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後々和解します。


第28話

「さて、ドラキューア山脈に行きますかな?」

「皆他の冒険者に迷惑とかかけてないよね?」

「アイツら個性強いから十分ありうる」

 

メルロマルクでやらかした翌日。

ドラキューア山脈に行かせた配下達の様子を見に出かける。

 

資質上昇とかもさせたいし、技術系の能力者もいるので素材とかも欲しい。

後方支援ってのは相当大事。

 

「さて、ミリーの棺桶持ったか?」

「はいでごさる」

「………zzz」

 

カリンの未来予知では特に悪いことは起きないので、暇なコイツを連れていく。つーか寝てる。

 

夜しか動けないけどね。

その代わり強いけど。

 

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「ボス! お疲れ様です!」

「ご苦労、オリガ。首尾は?」

「全隊殆どLv70を越えています!」

 

こいつはオリガ。一番隊の副隊長を務める女だ。

外見は鬼の様な感じで、人間の比率が多い。だからモテる。

 

「で? グランとテスタは?」

「昨日から帰ってません。夜通しレベル上げと素材を回収をしてます」

「マジで? 体力ついてんなアイツら」

「私とテスタは止めたのですが………親父がどうしてもと、心配なのでテスタが着いてきました」

「あの人豪快ですね………」

 

グランは隊長、テスタは副隊長だ。

グランの外見は体長3m程の巨大な鬼。テスタは体長2m程のオーク。

グランとオリガは親子。レイに捕まえられる前は大規模な盗賊団を率いてたらしい。

 

「他の兵は休舎で寛いでます」

「オーケイ、馬鹿コンビは?」

「二番隊の二人も帰ってきてません。マリオンは帰って来た見たいですけど」

「ちょっと見てくるわ。Lv上げ頑張れ」

「ハッ!」ビシッ

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

「あれ? ボスではありませんか?」

「マリオン、馬鹿コンビは?」

「まだ帰ってきません………」

 

二番隊の宿舎に着くと、上半身が黒髪のショートヘアで下半身が蜘蛛の美女が出迎える。

マリオンはアラクネなのだ。

 

オリガと同等に綺麗なのでモテるとか。

 

「アイツら結構奥まで入ってるだろ?」

「ええ……あの二人を止めたのですが………」

「話とか聞かなそうだもんな………」

 

隊長のカクライ、副隊長のグスタフが馬鹿コンビだ。

カクライは天狗、グスタフがミノタウロスだ。

 

二人は元冒険者で同じパーティーに居たとか。二人ともテンション高く、よく領地で能力とか見せてる。

 

この隊の念能力者は、全員具現化系の念獣という面白い事になってる。

 

あの時クワガタを見せてたのはカクライ。

本人を叱った所、別に能力は作るとの事で念獣は名刺代わりと言うことになった。

 

「まあ強い方だし、大丈夫だろ」

「一昨日から帰ってきてないんですけど………」

「元気でござる………」

 

ザワザワ!

 

「ん? 何か合ったんですかね?」

「魔物でも表れたか?」

 

まぁ冒険者が駆逐しないといけないんだよね。

仕事しますかな?

 

俺達は外に出てみると、人だかりが出来ていた。

あれ、なんだあのデケェ猪と魚?

 

「おい! 俺らの方がデカイだろ!!」

「いや! こっちの方がデケェに決まったんだろうがボケ!!」

「あ!? ふざけんなよタコが!」

「………もう喧嘩止めましょうよ」

 

あれー? 何やってんの君ら?

今さっき話した一番隊と二番隊の四人だ。

 

「おい、なんの騒ぎだ?」

「「「「お疲れ様ですボス!」」」」

「……ああご苦労」

 

言い争いしてたのになんで息ピッタリの発言できるの?仲良いね。

 

「それで何があった?」

「数時間前にバッタリあって──」

 

話をまとめると、レベル上げしてる際にバッタリ会い、どんな大物倒したかって事を話したそうだ。

段々とヒートアップし、どれだけ大きな獲物を捕まえられるか勝負になったらしい。

 

多分グランらは水場で、カクライ達は森とかでハンティングしてたのだろう。能力的に。

 

「だからこっちの方がデカイだろ!!」

「いいやこっちだボケ!」

「ブァーカ!」

 

ブチッ×3

 

「「「やんのかテメェェェェ!!」」」

「止めましょうよ………」

 

うわっ戦うのか? 掛け声の息ピッタリ。テスタには戦う気無いみたい。

テスタ加勢したらグラン達の勝利なんだよな。

 

グランはカマキリの刃、カクライは大きなオオクワガタ、グスタフはティラノサウルスを具現化。

 

グ、グラン、お前カマキリって………マジ?

いや、ギリギリいけるか?

 

空気がピリピリした後、それが弾けた。

 

「マンティスブレイド!」

「月下美刃《ダブルボランチ》!」

「竜王戦《デンジャラスゲーム》!」

 

バカ! 人が結構多いんだぞ!?

暴れたら建物とかにも被害出るだろうが!!

 

仕方ない止めよう。

 

「いいよ、お兄ちゃん。私止めるから」

「いいのか?」

「うん」

 

ここまで言えるって成長したな。

春菜の能力って万能だしな。

 

「なっ!」

「ぐ!」

「がぁ!」

 

この三人の身体中に六角形の重りの様な棒が複数出現する。

ワートリの鉛弾って言った方が分かりやすいだろう。

重いために、三人は動けなくなる。

 

「さて、どうするの? 何だったらまとめて相手しよっか?」

「降参だ」

「「俺らも」」

 

三人共に能力を解除する。

おっふ。やるな。

 

「お兄ちゃん、どうする?」

「取り敢えず処理しよう。猪の肉は干し肉でいいかな?」

「魚は?」

「半分は皆で食べて、残りはシーラに運ばせる。今領地にいるし」

「後で連れてきましょう」

「ボス、食材になりそうな魔物を結構狩って血抜きしてるんですが、今氷魔法で保存してます」

「ナイス、それも運ばせよう」

 

シーラは20人の弟子の一人で、立て籠り時の人質だった商人の娘である。

助けた商人がお礼がしたいからと言って、俺の領地に送ってきたのだ。

 

後方支援系の職種も仲間に入れたいし、奴隷紋を付ける事を了承してくれ、能力者になった。

 

今、商会を設立して商いを始めてる所だ。

ロクスと提携したりして商品開発したり、冒険者用の武器や薬とか準備してるらしい。

 

「さて、猪と魚を運ぶぞ」

『へーい』

 

俺達は炊事場まで食材を運んでいく。

 

「さて、ローナ。頼めるか?」

「出来ますけど、全部捌けるかどうか………」

 

確かにこの量はな………。

俺も普通以上に出来るし手伝うか。

 

「よし、儂もやろう」

「グラン………?」

 

外見や行動が豪快だけど出来んの?

料理って繊細な事だぞ?

 

面白そうだからやらせてみるか。

 

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「何これウマイ!」モグモク

「親父って昔から料理上手いんですよ。盗賊団の時もよく皆の食事作ってましたし」

「わーお」モグモク

 

グランの飯が思った以上に美味しかった。

ローナも美味しいんだけどこっちが上。

 

魚の柔らかさ加減や調味料の絶妙なハーモニーがたまらない。魚と森にある食材でこれだけ旨い料理を作れるって凄い。

 

「親父の技術も凄いんですけど、カクライやグスタフも凄いそうですよ」

「俺は鍛治ができる。実家が武器屋」モグモク

「俺は実家が漁師だから釣りが得意だ。罠とかも作れるぜ」モグモク

「後オルクは薬屋の三男坊なので薬草とか詳しいそうです」

「技術者多いな」モグモク

 

へ~オルクの奴も結構やるんだな。

 

「ローナの肉炒めイける。味付けもいいな」

「ありがとうございます………」

 

料理対決で負けたから落ち込んでるなコイツ。

慰めてやろうか。

 

「十代でそれだけ料理が旨ければ将来有望だろ。強いし役に立ってるし問題ねぇよ」

「ハジメ様………」

 

頭をポンポン軽く叩いてやる。

ローナはグランより強いからな。弟子の中では五本指に入る実力者だ。

 

「ボス、お代わりありますぜ」

「頂こう」

「拙者も食べるでござる」

 

俺は美味な料理に舌鼓を打つのだった。

 

 

 

 

 

 

数日後、ここにヒソカが来るのだが………隣に相方を連れていたらしい。

 

その相方がよーく知ってるキャラだということを知るのは、まだ先の未来であった。




暫くですが領地経営等が続きます。
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