念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第3話

「ハジメ様、あそこがアルーメの森です。初心者専用と言われているので強いモンスターはいません」

 

 俺はパーティーメンバーとレベル上げに初心者専用の狩り場に来ていた。

 

 丁度いいからローナの実力も見たい。

 

「あっウサピルですね」

 

「キシャァ」

 

「よし、それじゃローナ。倒して」

 

「はい、わかりました」

 

 ローナは素早くエストックを振りウサピルを斬る。

 剣は使い慣れてるみたいだ。

 

「キシャァ」

 

「また出てきたぞ」

 

「は、はい。ファスト・アクアスラッシュ!」

 

 おー水の刃が出て来てウサピルが切り裂かれる。

 水の適正を持っているみたいだ。

 

「どんな適正をもっているんだ?」

 

「み、水と回復です」

 

 俺もまた後で鑑定してもらおう。

 

「キシャァア」

 

「あ、また出てきましたね」

 

「次は俺がやる」

 

 ウサピルが突っ込んでくる。

 そんなに仇を取りたいのだろうか? 

 

 グシャァ

 

 俺はウサピルを踏み潰した。

 

「え!? 斧使わないんですか!?」

 

「使わなくても勝てるし」

 

「そ、そうなんですか」

 

 死んだモンスターを武器に入れる。ドロップは何があるだろうか? 

 

「ボフ!」

 

「ん?」

 

「げっ!」

 

 なんだ? 赤い猪が出てきたぞ?

 デカイな、体長3mくらいだろうか。

 

「レッドボアですよ! 逃げましょう!!」

 

「何なのあの猪?」

 

「あれはSランクの冒険者が相手するようなモンスターですよ。今のハジメ様には無理です」

 

 何かイラッと来たからそこら辺にあった拳大の石を拾う。そして周を纏わせて蹴り飛ばす。

 

 こんな動物以上の奴なんて前の世界で沢山討伐してきたんだよ!! キメラアント舐めんな! 

 

 そしてレッドボアの頭に当たり、石がめり込む。

 と思ったが貫通して地面にもめり込んだ。

 

「…………」

 

 ローナは絶句である。

 

「……ハジメ様ってLvって何でしたっけ?」

「今Lv18になった」

「何者ですか……」

 

 そんなに人外じみてる? 前の世界でも言われたけど。

 

「キュィィィィィ」

 

「え?」

 

「か、カイザーファルコン!?」

 

「次は何!?」

 

「Sランクの冒険者が数人がかりで倒すモンスターです……」

 

 えっ、ここ初心者の狩り場じゃなかったっけ? 

 ……何なのこのエンカウント率は? 

 

 まあいい倒すか。

 俺は鳥の方へジャンプする。地上から20m程だろうか。それで斧を振りかぶり鳥の頭を叩き割る。

 

 鳥は落下していった。

 

「案外普通に勝てたな」

 

「す、凄いです」

 

 そこまで強いのかこの鳥。……俺が強いだけか? 

 

 あっそうだ、解体して武器に吸わしておこう。

 新しい武器とかドロップも欲しいしね。

 

 なお、武器の強化方法は全部出しており、ヘルプに乗っている。多分勇者の中で俺は最強なのだろうか? 

 

 いやいや慢心は駄目だな。

 転生者は実力はともかく、先手を取ってるから地力が違うし油断しない方がいいな。特殊なアイテムとか作る転生者とか居そうだし。

 

「取り敢えずレベル上げを続けようか」

 

 


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