ドオオオオオオオオオオン!!
うおっ!? 天井が凹んだ?
裁きの集団魔法じゃなかったのか?
裁きじゃなくて魔法陣の様なのが空に浮かびましたけど?
「春菜?」
「あんな魔法見たことないし、魔力が感じないよ!?」
「え」
何それ? 魔力感じないってことは魔法じゃないのか?
…………魔力って感じる事ってできるんだな。
あれ? よくよく思えばこの感じはもしかしてオーラか?
そして空の魔法陣? どっかで聞いたような…………。
ドオオオオオオオオン! …………
終わったか。
全くなんなんだ?
能力を一部解除すると思ったより小さい範囲でクレーターが出来てる。穴は少し深いが。
漫画やアニメよりも規模が小さいぞ?
さて、三勇教が来る気配があるし、そこで答え合わせしますか。
俺は穴から出る。
パチ パチ パチ
「いやぁ素晴らしい"先生"の攻撃を防ぐとは。さすがは最強の生物」
「ハッ! やるな。お前の能力は流体金属って事か? 応用性あるじゃねえか!」
「どこの奴か知らねえが…………やるな」
イレギュラー2人。
どっちも纏を使ってる。多分能力者だ。
紫のロン毛と眼帯。
…………この2人どっかで見た事あるような?
「お目にかかりますよ斧の勇者様」
「教皇だな」
三勇教の教皇様か。
尚文迫害の元凶だな。
「それで? 残り二人はなんなの?」
「俺らか? お前、俺達の世界の出身じゃねえのか〜?」
「えっと…………どっかで見たことあるような……」
「ベリアス、やっぱりコイツの顔どっかで見たことあるぜ」
「エイン、うろ覚えだったら大した事ないだろ」
…………確か昔の記憶だったような。
ぞろぞろ他の奴らも出てくる。
紫がベリアス、眼帯がエインだな。
「教えてやる。俺らはA級賞金首グループだよ。銀行強盗で有名なんだが覚えてないか? ホーネットって」
あ、思い出した。
4年くらい前かな? そのグループが壊滅したって話を聞いたことある。
壊滅させたのはブシドラのとっつぁん率いるチームだったはず。
ブシドラのとっつぁんは頭硬いけど強いし、計略・逃走重視の強盗団なので戦闘能力多少あるだけ。
夜襲のような感じで手柄を立てたとか。
戦闘能力が多少あるだけだったら俺らのチームでも制圧可能だ。
だけど計略・逃走重視なのに何故出てくる?
夜襲でやられたんだから表立った強さはないはず。
「お前は確か…………」
「覚えていただき光栄ですが、盾の勇者は聖水を恵んだ慈悲に感謝しなかったどころか我々から奪っていく、更にはこの国の人間を惑わし扇動しました……私は神の代行者として貴方たちを浄化いたします」
「テメェ…………」
お布施を最高額寄付したのに低品質の聖水渡したくせになんだろうか。
…………奪っていく?
「教皇━━」
自白中。
次期女王って単語が出た時点で怪しいだろ。
聞いたか元康?
(なあ、奪っていくって?)
(ああ、教会が植物だらけだから除草剤を撒いたんだ。その分金額払って貰っただけなんだが……)
あ、それ俺の仕業。
尚文が行商してる時に洗脳だとかほざいてたから実験ついでに三勇教会内にバイオプラント仕込んでおいたんだ。
一般人に危害を加えないように範囲を狭くしたり、枯れる速さをやや早めにしたんだがな。
除草剤は薬草とか使うだけだから金もたいしてかからない。
良い商売だったと思いますぞ。
「裏切るつもり…………」
「全て神の思し召しです」
三勇教も色々嫌な組織だな。
尚文が良いことしても唾吐くし、まともな取引も出来ねぇのか。
はい、それで教皇も自白中。
盾の勇者が活躍し、三勇者が各地で問題起こすから信仰に傷がつく。
四聖を始末し腐ったビッチ王女と継承権第一位もついでに殺すと。
どんだけやりたい放題なんだろうコイツら。
「俺は世界のために……錬と樹だってそうだ!! 良かれと思ってやってきたんだ! それを……」
「そう、そして要らぬ調査とやらを始めてしまったゆえに、神の裁きが下ったのです」
「な、尚文が殺したんじゃ……」
「ようやく話を聞く気になったか?」
「根拠も無いのに信用するなって」
つーか尚文信じないで、ぽっと出の教皇の事はしんじるのか?
そして教皇は大爆笑。
仲間思いもここまで来ると道化。
「なんと愚かな勇者……いえ、偽勇者でしょう」
否定が出来ないのが辛い。
「この国に正しい秩序を」
教皇は四聖の複製品を取り出した。
そしてそれを振り下ろす。
「そこまで大した威力じゃないな」
オーラを放出し、相殺する。
「使えるな? 場所を移そうか」
「味方を殺すのもなんだしな」
「いいぞ」
こっちも聞きたいことがあるんでな。
■
「さて、こんな所でいいか」
「問題ない」
いまさっきの所より離れた所へと移動した。
「俺らの世界から来たのか?」
「おお、同郷だな」
「どういう経緯で来た?」
「教えるわけねぇだろ!」
「言っちゃいけない約束なんでな」
「女神様との?」
「?」
「…………」
反応が鈍いな。
もしかしたら違う神とかか? 有り得る。
他の神と協力プレイとかやりそう。
「つーかお前さ、なんでホーネットでビビらない訳?」
「あ?」
「A級の賞金首なんだがな〜」
は? ビビると思ってんのか?
お前らなんかよりジジイやゾルディック家の方が怖いんだよ。
「田舎者なんだな〜」
「そういえば名前は? 所属してる所とかあんのか?」
「ハジメ・ヤマカワだ。所属してるチームはニーズヘッグって所なんだけど」
「…………は?」
エインだっけ? 冷や汗かいてるぞ。
「エイン? 聞いたことあるか?」
「ある」
「は?」
やっぱり俺って有名なのか?
まあ一ツ星ですから。
「…………確か一ツ星テロリストハンターだったはず」
「強いのか?」
「ジャシン教と魔猿ギギの討伐だぞ?」
「凄いのか?」
「お前田舎者とか言って無かったっけ!? 魔猿ギギなんてあのネテロ会長も任務失敗したやつだぞ!!」
あーそんな事言ってたな。
ギギの能力は厄介だから任務失敗するハンターが多かった。
「なんで厄介なやつと当たるんだよ…………」
「まあ待て。セット完了した」
「そうか…………施錠《ロック》」
「ん?」ガシャン
あ、足に枷みたいのがハマった。
俺でも動けないな。
「確実に死んでもらう」
「ほぉ」
「今さっきのレーザーとは威力が段違いだぜ?」
やれるもんならやってみな。
「穿て! 天の槍《ロンギヌス》!」
シ───(´-ω-`)───ン
何も無いわねー。
不発かしら?
「どうなってやがる……」
「コイツ本当に変化系か?」
核心を突く言葉だけど、これは俺の能力では無い。
(父様、成功だよ)ヒソヒソ
そう、夜刀ちゃんの能力である。
服の中で蛇状態でスタンバイしてたのである。
能力名、円天下《サークルチェンジ》。
相手の念能力・スキル・魔法等の射程距離を拡大・縮小する能力だ。
ロン毛の能力の射程距離を超縮小し、不発の結果になった。
ジョジョ5部の暗殺チームを例にして、簡単に説明しよう。
リゾットのメタリカの射程距離は5〜10m。
それを夜刀ちゃんは数倍に拡大する事ができて、もっと遠距離攻撃が行える。
プロシュート兄貴のグレイトフル・デッドの射程距離を縮小し、周りを老化出来ない兄貴にするのも可能だ。
それを夜刀ちゃんに頼みレーザー能力者に使用したのだ。
(でもなんでその人がレーザーの能力だって分かったの?)ヒソヒソ
ブシドラのとっつぁんが記録に残してた。
紫の髪の人間が魔法陣からレーザー出てたって証言。
空に同じような魔法陣を浮かばせ攻撃したと目撃者も多数。
「ベリアス、撤退するぞ!」
「賛成!」
「逃がすと思うのか? バックに何がいるのか教えて貰う」
「「エスケイプ!」」シュン!
「は?」
急に二人が光りだし、上に凄い速さで飛んで消えた。
逃げる手段があったとは。
「ねー父様、あの人達のオーラは気持ち悪いの無かったよ?」
「確かに」
色々波の尖兵を見てきたけど全員気持ち悪かった。
話し方にクズさも無かったし、クソ女神の配下じゃないのか?
女神のことも知らないようだし。
女神の他にもこの世界を滅ぼす存在がいるのか?
あるうる話だ。
操りやすいクズよりも、強くて信頼できるクズを味方にする方がいいかも。
奴らのバックも優秀だな。
「父様」
「どうした?」
「盾の勇者の方へ行った方がいいんじゃない?」
「そうだな。急ごう」
★円天下《サークルチェンジ》
・相手の念能力・スキル・魔法等の射程距離を拡大・縮小する能力。特質系。
・能力を対象に使用する際、ワッペンが具現化されて服に自動的に付けられる。
・能力使用時、そのワッペンが外されればその対象には二度と能力を使用することが出来ない。
・只今の射程距離は最低1M。最高50M程。