念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第4話

 さて手に入れた武器を見てみよう。

 数人隠れているな…………。

 

 カイザーファルコンアックス 0/50 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、スキル「風王裂空斬」 視力上昇 風耐性(中) SP上昇(小)

 

 専用効果 翼帝の雄叫び 風属性付与 鳥特攻

 

 熟練度0

 

 

 カイザーファルコンミートアックス 0/30 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、スタミナ上昇(中)

 

 

 カイザーファルコンボーンアックス 0/30 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、SP上昇(中)

 

 

 カイザーファルコンレザーアックス 0/30 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、防御力4

 

 

 結構強いなカイザーファルコン。

 ? 二手に別れたか……

 

 

 レッドボアアックス 0/30 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、スキル「クリムゾンチャージ」 攻撃力5

 

 専用効果 赤い牙

 

 熟練度0

 

 レッドボアミートアックス

 

 能力未解放……装備ボーナス、肉料理品質上昇

 

 レッドボアボーンアックス

 

 能力未解放……装備ボーナス、攻撃力3

 

 レッドボアレザーアックス

 

 能力未解放……装備ボーナス、スキル「カリュドーン」

 

 

 後でカイザーファルコンを強化しておこう。

 

「はっ、バカな奴だぜ。まんまと囲まれたな」

 

 カイザーファルコンを討伐した後なのだがジメジメとした視線が少しあった。尾行されてるってすぐにわかったよ。

 

「うわぁ」

 

「ローナ、誰コイツ?」

 

「ケンタ=イヌザキって言うSランクの冒険者なのですが、腕はいいくせに凄い素行が悪い女好きクソ野郎なんです。いい噂は一言も聞きません」

 

 つーかコイツ転移者だろ。和名だって分かるし。

 一目見たときから日本人顔だなと思ったし。

 

 でもなんだろう? コイツのオーラが気持ち悪く感じる。得体の知れないとかじゃなくてお近づきになりたくないような感触だ。

 

「お前らわかってんのか? この状況で軽口叩くのバカじゃないのか!?」

 

「ナンパされた時気持ち悪かったですもん」

 

「……わかった、お前その男に洗脳されているんだな。助けてやる!!」

 

「ほら見てください、クソ野郎でしょう」

 

「うんよくわかった」

 

 自己中なのが波の尖兵の特徴なんだよな。

 ここまでくると哀れに見えてきた。

 

「まあいい、武器を貰おうか」

 

「頑張ってください、ケンタ様!」

 

「そのクズを殺して奴隷を救ってください!」

 

 取り巻きの女も見てみると二人ほどオーラが気持ち悪いのがいるようだ。

 もしかしてコイツらビッチの端末なんじゃ……。

 

 囲んでいる数は全員で6名。こちらは2名。

 

「じゃあな斧の勇者。その武器は俺が使ってや」

 

 最後まで言えなかったな。

 ケンタだったけ? お前みたいな格下に俺が負けるはずないだろう。

 俺は斧の形状を変え、バカを真っ二つの肉塊にジョブチェンジさせた。

 

 場は数秒間沈黙し、

 

「キャアアアアア!」

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

「ケンタ様ァァァァァァ!」

 

 うわっすげぇ悲鳴を挙げてるよ。

 無理もない。いきなり人間を縦に二つに切り裂かれたら誰だってビビる。

 

 だけど俺は悪人の悲鳴は大好きなんだ。

 

「や、止めてぎゃあっ!」

 

「だ、誰かきゃあ!!」

 

 全員逃がすわけないだろ。

 人を始末する人間は始末される覚悟を持って殺しに来ている。覚悟が無いわけないだろ? 

 ジョルノが言ってた。

 

「イヤアアアアアアア!!」

 

 とまあケンタパーティーは全滅した。

 

「これって問題ない?」

 

「ありませんよ! 囲んだ上に剣を抜いてたんじゃ正当防衛です。勇者とわかって襲ってましたし大罪ですよ」

 

 だろうね。剣は脅しの道具じゃなく人殺しの武器。

 構えた時点でアウトだ。

 

「で、でもなんで勇者って事と私が奴隷だってバレたんでしょうか?」

 

 推測は何個かあるがわからない。

 考えても埒が開かないし帰るか。

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 夜、ゼルトプルの商人の会合。

 

「さて、勇者様に何と言って頼むか」

 

「そろそろやって貰わないとこの国がメチャクチャになってしまう」

 

 商人達が悩んでいる。

 

「お困りのようだな」

 

「「「「!!」」」」

 

 俺参上。

 いきなり現れたから全員びっくりしている。

 

「ゆ、勇者様。いつの間に!? ここは隠蔽魔法が使えないのですがどうして!?」

 

「俺が召喚された後の会合から盗み聞きしてた。この国の膿を取って欲しいんだろ」

 

「……隠し事はできませんな。実は……」

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

「……って事ですハイ」

 

 成る程、それは嫌だな。

 まあいい俺も取引したかったから丁度いい。多分俺がやりたい事に関わってくると思うしさ。

 

「いいぜ引き受けても。だが条件を呑んでからだ」

 

 多少強引な手段を使おうか。

 HAHAHA 狩りの時間ですぞ。

 


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