念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第57話

「…………」

 

 波が終了した会議後。

 ほぼ原作通りだった。

 

 俺の事をよく聞かれたけど大したチートは使ってないと言っておいたが三勇者は不満タラタラ。

 それでメルロマルクに戻ったら修練する事になった。

 

 俺が指南役になる話が出たが、ビッチや燻製には関わりたくないし教えたくないので、選んだ人間を鍛える話となった。

 

 俺的には転生者達をちぎりたいがな。

 不確定要素を沢山粛清しておきたいものだ。

 

「それじゃ俺は用があるから」

「…………ああ、わかった」

 

 一緒にいた錬と別れる。

 今度機会があったら泳ぎの練習に付き合ってやるか。

 

 俺はやるべき事をやるだけだ。

 その為やる事はやっておこう。

 

 カルミラデート大作戦だ。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

「まずは拙者でござるね」

 

 はい、シルフィと二人っきり。

 デートしたいってみんな言ってたからな。

 

 今回頑張ったので期待に応えなければならない。

 で、どこに行くか? 

 

「普通に町を歩くでござる」

「スタンダードだな」

 

 普通のデートスタイルだな。

 ヒミコとたまにこのような事してたし。

 

「御館様、あそこに射的があるでござる」

「なんか温泉街みたいだな」

 

 よく射的とかあるよな。

 雰囲気が出てる。

 

 ウチらの領地も真似してゲームをやった方がよろしいだろうか? 

 銀貨1枚? 

 

「やってみようか」

「おじさん、1回お願い」

 

 ござるってつけない事もあるんだな。

 さて、射的に集中するか。

 

 えっと景品は……人形だったりおもちゃとかか。

 ゲームとかないのかよ。

 

「んーもっといいのは…………なんだあれ?」

「これかい? 魔物の卵さ。魔物商と提携しててな、ドラゴンやグリフォンの卵等が当たるって評判だぜ? この島固有の魔物の卵もあるぜ?」

 

 確かドラゴンやグリフォンの卵って珍しいな。

 簡単に手に入るってどうなんだ? 裏とかありそう。

 

「で、実際はどうなんだ? その魔物らって銀貨数十枚位はするって聞いたけど、銀貨1枚ってのは割に合わないんじゃないのか?」

「訳あり商品でね」

 

 何の訳あり商品だよ。

 事故物件とか傷ありの野菜みたいなもんか? 

 

 それとも確率が極わずかな可能性もありだ。

 

 まあいい、食事券とかもあるしそれも取ろう。

 

 パンパンパン

 

 魔物、食事券二枚を手に入れた。

 案外簡単に手に入れたな。

 

「いやぁやられたな」

「食事券の所はなんか衝立見たいのしてるだろ」

「…………なんの話かね?」

 

 周使いました。

 イカサマイカサマ。

 

 だけど魔物の方は簡単に倒れた。

 魔物の方が価値あると思うけど。

 

 それで卵と食事券を貰う。

 

「頑張れよ兄ちゃん! 波を打倒してくれ!」

「バレてたか」

「まあな、結構有名だしな」

「さて、食事券手に入れたし飯行くか」

 

 俺は射的屋を後にする。

 …………なんか親父の微笑んだ顔が何か気にかかる。

 

「訳あり商品ってなんなんでござるかな?」

「まあ、育ててみないと分からんな」

 

 面白さと不気味さがマッチングしている。

 ソシャゲでガチャをひくような体感か。

 

「お腹空いてきたでござる」

 

 小腹も空いてきたし、この島で有名な海鮮丼でもいただきますか。

 海鮮丼か、イクラや切り身とかふんだんに使ったのが好きなんだよな俺。

 

「これは…………?」

「食事券だが? この店で使えるって」

「こんなの初めて見ましたが…………」

 

 店員さんが周りの人に聞いてみてもこの食事券の事は知らないそうだ。

 あのおっさん何考えてるんだ? 

 

「南通りの射的屋のおっさんの景品なんだが」

「南通りに射的屋なんてありましたっけ?」

「「…………」」

 

 ん? 確認したんだがな。

 確かに南通りだったぞ。

 

 能力使って嘘発見器してみたが、この店員さんは嘘はついていない。

 

 …………どうなってる? 

 

「御館様、拙者頭おかしくなってきたでござる」

「俺もだ」

 

 店員さんは他の店員に聞きに行った。

 なんだこの怪奇現象は? 

 

 て、年季の入った人がバタバタ出てきた。

 なんか渋い顔してる。

 

「失礼、この食事券はどこで…………」

「射的の景品だ。ここで使えるって赤髪リーゼントの親父さんがくれたんだ」

「ディクシア…………」

 

 あれ? なんか泣いてる? 

 

「実は……ソイツは20年程前に強盗に殺されてるんです」

「「は?」」

 

 店長の話によるとリーゼントの人と親友らしく、店と射的屋で提携してたそうだ。

 で、強盗に殺された。

 俺らがあったのは…………? 

 

 海鮮丼の店を後にするのだった。

 

 後で確認に言ったが、南通りに射的屋なんて無かった。

 

 

 

 ■

 

 

 

「うーん」

「どうしたのハジメー」

「いや、幽霊ってのもいるんだってな」

 

 二人目はキラークイーン。

 民芸品を見て回りたいと言っていたので商店を回ってる。

 

「この腕輪綺麗だけど中身無いねー」

「ああ、綺麗だが魔力を込めてそう見せてるみたいだ」

 

 目利きをすると偽装してる。

 魔力を込めれば可能な事だ。

 

 ん? この髪飾りなんかいいんじゃないか? 

 

「キラークイーン、これどう?」

 

 三日月の形をしたヘアピンだ。

 偽装なんてしておらず。

 

「いいねこれー」

「似合ってるよ」

 

 って事で買った。

 少し値が着いたがいい買い物した。

 

 さて、グルメでも堪能していきますか。

 まだ回って無い所もあるし。

 

「ハジメーあれ行きたい」

「あ? 大食い大会?」

 

 こんなのやってるんだな……あ、ルール上早食いの要素もあるのか。

 景品があるみたい。

 

「お、エントリーしてるな。やってみるか」

「うん。やるー」

 

 キラークイーンは結構食べる。

 フィーロたんが出ない限り勝ったな。

 

「ごしゅじんさまー斧のひとがいるよー」

「あ」

「お前もやるのか…………」

 

 尚文とフィーロたんだ。

 思ったそばから。

 

「キラークイーンの食欲を甘く見るな…………」

「そうか…………」

 

 強敵だな。

 

 でもこの世界の大食い大会ってどんなのだろう。

 前々の世界じゃファイター共は過酷な戦いだとか言われてたけど。

 裏じゃ吐いたりするのが当たり前だとか。

 

『それでは始めまーす。まず最初は…………海鮮丼!!』

 

 あ、シルフィと食った奴だ。

 しかも見たのよりも巨大!? 

 

「美味い美味いー」

「おいしー!」

 

 キラークイーン・フィーロ、難なく平らげる。

 他の選手は敗色濃い顔色だ。

 

『お次は、海鮮ラーメンだぁぁぁ!』

 

 デカイなオイ! 大鍋位あるぞ!? 

 

「…………」ジュル ジュルジュル ジュル

「…………」ジュル ジュルジュル ジュル

 

 ふ、二人とも汁の中に顔を埋めてるだと!? 

 熱くないの? よく息持つな。

 

 て、二人は難なくクリア。

 

『続いて行くぞー! 海鮮バーガーだ!!』

 

 何この巨大なバーガーは? 

 直径50㎝はあるし、高さも数十cmあるし。

 

(コイツらの腹どうなってんだ?)

(俺が知りたい)

 

 あ、いつの間にか食い終わってた。

 他の参加者はもうギブアップしてる。

 

『これで最後だぁぁぁ海鮮ピッツァだああああ!』

 

 シーフードピザか。

 エビとかチーズとかトマトとかふんだんに使ったピザ。

 

 大きめな上に、それが十枚程重なってる。

 

「んー!」ガツガツガツ

 

 フィーロたんがラストスパートをかける勢い! 

 正念場だキラークイーン! 

 

「…………」

 

 あれ? キラークイーンの手が止まってる。

 …………何があった? 

 

「トマト…………食えない」

 

 フィーロたんが優勝した。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

「キラークイーンがトマト食べれないとはな…………」

「そう言えばトマト避けてたよ」

 

 全然気づかなかった。

 好き嫌いも把握した方がいいか。

 

 で、今は夜刀ちゃんとデート。

 夜なのであまり人はいない。

 

「それで? ホタルがここに出るのか?」

「うん、ここって聞いたよ」

 

 今回は夏の風物詩、ホタルを見に来た。

 結構綺麗だとの話なので。

 

「出てくるまで待つか、魔除けのアイテム持ってるし」

「そうだね」

 

 魔除けだが蚊除けのアイテムも持ってくれば良かった。

 

「そう言えば父様の仲間って他にどんなのいるの?」

「ヤバいのがいるな」

 

 今回の波はベリトが全裸のままだったが、奴はまだ慎みがある方だ。

 

「もしかしたらまた波で会うかもしれないな。厄介なのもいるからやりたくたいが」

 

 アギレラとかも来てそうだ。

 弟子の方も何人かいるかもしれない。

 

 厄介なのもいるから気をつけよう。

 

「そう言えばこの前のギギってのはなんなの?」

「………………」

「?」

 

 おい……あんまり詮索しないで欲しい事を聞いてくるなぁ。

 

「ごめん父様、聞いちゃまずかった?」

「結構気まずい事があったからさ…………」

「よし、お詫びに抱きしめる!」

「う、うん」

 

 覆い被さるように背中に乗っかられる。

 アイドルにイチャイチャされるとかいいかもな。

 

 でも…………ギギ強かったなぁ。

 会長が失敗する程の脅威だし。

 

 アイツの能力、耐験学習(モンキーマジック)には俺も手を焼いた。

 

「まだかなホタル」

「ベリトとかいればな……」

「居たらなんかあるの?」

「アイツ昆虫学者だし虫には凄い詳しいぞ」

「職業あったんだ…………」

 

 ちなみに実家が猟師なのでそれと兼業している。

 他の奴は、

 

 ゴドル ボディーガード 人形職人

 ミレナリオ 刑事

 フェムト 教祖 農家

 俺 ボディーガード 便利屋

 

 って所である。

 ゴドルはとあるカキンの王子の私設兵で、死にかけた時に助けられたのでそのまま着いた。

 ミレナリオは刑事だ。この捜査一課がウチらチームと同等に変人だらけでアギレラの後輩。

 フェムトは宗教のトップをやっていて、食料支援をしたりし色んな方面の人間とコネを持つ。

 

「みんな頑張ってんなー」

「父様もでしょ」

「…………まあな」

 

 よくよく考えればテロリストをちぎったり投げたりしたな。

 テロ組織をしょっぴく他にも動物関係でもやった。

 

「火薬の匂いが懐かしい……」

「そ、そうなんだー」

 

 ん? 引かれてるのか? 

 変な事は言ってないけど。

 

「あ、父様! ホタル!」

「お、綺麗な青だ」

 

 なんか神秘的だな。

 秘境にも結構行ったがここも負けず劣らずだな。

 

 …………そう言えばゴン達とコクハクチョウの飛び立つのを見る約束してたっけ。

 

 勝つぞ、波に。

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