念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第6話

 取り敢えず召喚されて一週間の時がたった。

 

 昼はレベル上げや武器の強化、夜は波の尖兵共の暗殺を繰り返している。

 なお、暗殺時に手に入れた金や貴重な品は回収しスラムに巻いたり、孤児院にこっそり寄付している。

 まあ少し着服してるけどね。

 

 それでローナの事を裏ギルドで調べさせた。

 結果、転生者らしき人間は周りにはいないらしく、おまけに性格も良いらしい。

 つまり、シロ側の人間である事が判明した。

 

 しかしまだ謎が残っており、ローナがどこで生まれたのかよく分からないらしい。

 ローナが赤ん坊の時に父親がこの国に流れて来て再婚したとからしく、その後亡くなって出身がわからなくなったとか。

 そして母親の体調が悪くなり、日銭を稼ぐ為にギルドに登録し、登録後4日程だがスカウトされ俺のパーティーに入ったわけだ。

 

 信用できる人間なので念を教えることにした。

 

「えっとこれでいいんです?」

「そうそう合ってる」

 

 意外とローナは呑み込みが早い方みたいだ。

 まだ精孔が開いてないがな。

 

 少し出来るようになったら俺の能力を使用し、覚醒状態まで持っていこう。

 あと一、二か月くらいすれば能力を使うことが出来る筈だ。

 俺のって万能に近いんじゃないかと思えてきた。

 自分としてはそこまでいい能力だとは思えてないけどね。

 むしろ欠点を具現化したような能力って言った方が分かりやすい。

 

「よし、そろそろ終わりにしよう」

「はーい先生」

 

 先生か……色々教えてると弟子のヒミコを思い出す。

 アイツは元気にしてるかな? 

 

 キメラアント戦が終われば多分星一つもらえると思うけど。

 結構センスあるし。

 

「結構上達してるじゃないか」

「あ、ありがとうございます」

 

 正直強くなってもらわないと困る。

 ちなみにまだ仲間を集めるつもりなので、近々奴隷商や魔物商に行くつもりだ。

 

 資質上昇や奴隷のステータス補佐の斧も出しているため、私兵団も作るつもりだ。

 それで数人厳選して能力者を育成する。

 もちろんフィロリアルも育てるつもりだ。

 足が欲しい。ああモフモフしてえ。

 

 フィロリアルはフィロリアルのレースに出す予定であり、賞金とか稼いでもらう。

 資質上昇で敏捷を重点的に強化しよう。

 

 それで今フィトリアを探している。

 フィロリアルシリーズとか欲しいのでフィロリアルが多い地域や聖域とかも探している途中だ。

 七星勇者、本当は八だけどまともなのは俺とフィトリアだけだろうしコンタクトを取りたい。

 

「あ、そう言えば甘味処が出来たそうですよ」

「俺甘いもの大好きだし行くか」

 

 疲れた時には甘いものだよね。

 

「ん、ここ売り地になってますね」

「本当だ」

 

 そう、俺が暗殺した波の尖兵の家である。

 謎の死を遂げたし持ち主がいないからそうなるだろう。

 

「風の噂だと殺された人間はSランク冒険者で、密室殺人だったそうです。どうやって殺したんでしょうか?」

「怖いなぁ。俺も気を付けなくちゃな」

「金銭や希少な物も奪われたそうですよ」

「酷い事しやがる…………」

 

 まあ犯人は僕ですけどね。

 

 なお、まだ続きがある。

 ゼルトブルに頼んで情報操作をしてもらい、犯人の服装は金の長髪、バンダナ、革ジャン、ジーンズ、そして鞭を持っていると情報を流してもらった。

 

 そう、タクトである。

 あいつはもう真っ黒だからマイナスにマイナスを足しても問題ないだろうし。

 ついでにタクト派の商人も暗殺しておいた。

 聞いた話だとこの前ゼルトブルで迷惑行為を起こしたそうで、ゼルトブルの商人達はノリノリで協力してくれた。

 

「あ、あれです。並んでますね」

「仕方ない、待つか」

 

 後日わかった事だが、タクトはゼルトブルを出禁になったらしい。

 日頃の行いが祟ったなバカめ。

 

 本拠地で強盗殺人集団に会わなくても済む事を安心しながら俺はお団子を頬張るのだった。

 

 

 

 ゼルトブルの波まで後……2週間。

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